防食概論:塗料・塗装

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         合成樹脂調合ペイント・上塗り用

  JIS K 5516 「合成樹脂調合ペイント」は,着色顔料・体質顔料などを,主に長油性フタル酸樹脂ワニスで練り合わせて作った液状・自然乾燥性の塗料である。
 JIS規格には,
 a) 主に,建築物,及び鉄鋼構造物の下塗り塗膜の上に数日以内に塗り重ねる場合に用いる 1 種
 b) 主に,大形鉄鋼構造物の中塗りに用いる 2 種中塗り用
 c) 主に,大形鉄鋼構造物の上塗りに用いる 2 種上塗り用がある。

 JIS K 5516 「合成樹脂調合ペイント」の1種,及び2種上塗り用塗料の成分を規定する項目はないが,JIS適用範囲の参考欄には長油性フタル酸樹脂ワニスを用いた材料と記述されている。
 塗料の性状については,容器の中での状態,加熱残分を規定している。
 塗装作業に関連しては,塗装作業性,表面乾燥性(乾燥時間),指触乾燥性(乾燥時間),隠ぺい率が規定されている。
 塗膜形成機能として,塗膜の外観,重ね塗り適合性が規定されている。
 塗膜の性能や耐久性については,促進黄色度,鏡面光沢度,耐塩水性,促進耐候性及び屋外暴露耐候性が規定されている。


JIS K 5516「合成樹脂調合ペイント」 1種,及び 2種上塗り用
  項  目  1 種 2 種 上塗り用
  容器の中での状態    かき混ぜたとき,堅い塊がなくて一様になる。 
  塗装作業性    はけ塗りで塗装作業に支障があってはならない。 
  乾燥時間(表面乾燥性)    16 時間以内 
  指触乾燥性    ―    1 時間以下で指触乾燥してはならない。 
  塗膜の外観    塗膜の外観が正常であるものとする。 
  隠ぺい率 %(白及び淡彩(1) )    90 以上 
  促進黄色度(白について)    0.20 以下    ― 
  鏡面光沢度( 60度 )    80 以上 
  重ね塗り適合性    重ね塗りに支障があってはならない。 
  加熱残分 %    65 以上    60 以上 
  耐塩水性    ―    塩化ナトリウム溶液に浸しても,異常がないものとする。 
  促進耐候性    膨れ,割れ及びはがれの等級は 0 であり,色とつやの変化の程度が見本品に比べて大きくないものとする。また,白及び淡彩では,白亜化の等級が 1 以下とする。 
  屋外暴露耐候性    1 種では 1 年間の試験で,2 種では 2 年間の試験で,膨れ,はがれ及び割れがなく,色とつやの変化の程度が見本品に比べて大きくないものとする。また,白及び淡彩では,白亜化の等級が 4 以下とする。 
注(1) :淡彩とは,白エナメルを主成分として作った塗料の塗膜に現れる灰色,桃色,クリーム色,うすい緑及び水色などのようなうすい色で,JIS Z 8721 「色の表示方法−三属性による表示」による明度 V が 6 以上 9 未満のものをいう。

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