防食概論:塗料・塗装

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         層間付着性

 JIS K 5500「塗料用語」では,層間付着性とは,“塗膜と塗膜の間の付着性をいい,下塗り塗料と中塗り塗料の付着性を層間付着性 Ⅰ ,中塗り塗料と上塗り塗料の付着性を層間付着性 Ⅱという”と定義されている。
 
 次には,JIS K 5659「鋼構造物用耐候性塗料」に規定される層間付着性 Ⅰ層間付着性 Ⅱの試験概要を紹介する。  
 【層間付着性 Ⅰ 】(下塗り/中塗り塗膜間)
 a) 試験板
 試験板は,大きさ 150mm×70mm×0.8mmの鋼板 2 枚とする。
 b) 試験片の作製
 試験板の両面下塗り塗料として JIS K 5551 「構造物用さび止めペイント」の B 種,又は C 種を,乾燥膜厚が 55μm ~ 65μm になるように吹付け塗りで 1 回塗装し,室内に 1 日放置する。
 その後,JIS K 5600-7-7 :2008 「塗料一般試験方法−第 7 部:塗膜の長期耐久性−第 7 節:促進耐候性及び促進耐光性(キセノンランプ法)」に規定する促進耐候性試験機を用い,運転条件を「方法 1 」,及び「湿潤サイクル試験のサイクル A 」によって 20 時間照射した後,取り出して 24 時間放置する。
 この操作の目的は,屋外塗装で下塗り塗膜が受ける太陽光の影響を模擬するためである。
 次に,規定する中塗り塗料を試験片の片面(キセノンランプ光が照射された面)に「試験準備」に規定する“試験片の作製”に従って 1 回塗る。
 1 日後に,試験板の周辺を製造業者の指定するさび止めペイントで,試験に影響がないように塗り包み,塗面を上向き,水平に 6 日間置いたものを試験片とする。
 c) 試験方法
 1) 試験片を,JIS K 5600-7-2 :1999 「塗料一般試験方法−第 7 部:塗膜の長期耐久性−第 2 節:耐湿性(連続結露法)」の(回転式)に規定する 50±1 ℃,相対湿度 95 %以上に保った耐湿試験機につり下げる。
 24 時間後取り出して,直ちに JIS P 3801 「ろ紙(化学分析用)」に規定するろ紙を軽く当てて塗面の水分を取り除き,2 時間おく。
 2) JIS K 5600-5-6 :1999 「塗料一般試験方法−第 5 部:塗膜の機械的性質−第6節:付着性(クロスカット法)」の(切込み工具)に規定するカッタナイフの刃先で,試験片の中央部に試験片の短辺と平行に,15mm の間隔で長さ約 40mm の切り傷 2 本を,試験片の生地に達するように付ける。
 切りきずの幅のほぼ中央に,2 本の切りきずを横切って直角に JIS Z 1522 :2009 「セロハン粘着テープ」に規定するセロハン粘着テープ(24mm)を 2 本の切りきずの外側が約 10mmはみ出してはり付ける。
 セロハン粘着テーブの表面を JIS S 6050 「プラスチック字消し」に規定するプラスチック字消しで強くこすり付け,塗面にテープを完全に付着する。
 3) 1~2 分後に,テープの折返し部を塗面に直角に,素早く引きはがした後,塗面を調べる。
 d) 評価及び判定
 試験片 2 枚について,塗面を目視によって観察し評価する。下塗り塗膜と中塗り塗膜との層間にはがれがないか,又はあっても切りきずから直角な方向に長さ約 2 mm以下のときは,“異常がない”とする。
 
 【層間付着性 Ⅱ 】(中塗り/上塗り塗膜間)
 a) 試験板
 試験板は,大きさ 150mm×70mm×0.8mm の鋼板 2 枚とする。
 b) 試験片の作製
 試験板の両面に下塗り塗料として JIS K 5551「構造物用さび止めペイント」の B種,又は C 種を乾燥膜厚が 55μm~65μm になるように吹付け塗りで 1 回塗装する。
 下塗り塗装の目的は,湿潤試験での裏面の防食に加えて,鋼板に直接中塗り塗料を塗装すると,実用の塗装系ではありえない鋼板と中塗り塗膜との付着の影響を排除するためである。
 室内に 1 日放置後,JIS K 5659 「鋼構造物用耐候性塗料」の中塗り塗料「試験準備」に規定する試験片の作製よって 1 回塗り,1 日放置する。
 JIS K 5600-7-7 に規定する促進耐候性試験機を用いて,運転条件を「方法 1 」,及び「湿潤サイクル試験のサイクル A 」によって 20 時間照射した後,取り出して 24 時間放置する。
 この操作の目的は,屋外塗装で中塗り塗膜が受ける太陽光の影響を模擬するためである。
 次に,規定する上塗り塗料を試験片の片面(キセノンランプ光が照射された面)に「試験準備」に規定する試験片の作製によって 1 回塗る。
 1 日後に,試験板の周辺を製造業者の指定するさび止めペイントで,試験に影響がないように塗り包み,塗面を上向き,水平に 6 日間置いたものを試験片とする。
 c) 試験方法
 試験方法は,【層間付着性 Ⅰ 】と同じ操作で,セロハン粘着テープを引きはがした塗面を調べる。
 d) 評価及び判定
 試験片 2 枚について,塗面を目視によって観察し評価する。中塗り塗膜と上塗り塗膜との層間にはがれがないか,又はあっても切りきずから直角な方向に長さ約 2 mm以下のときは,“異常がない”とする。

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