防食概論:塗料・塗装

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         塗装工程・乾燥方法による分類

 (3)塗装工程による分類
 塗装工程での使用区分を明確にするために,他の分類名称の最後に,下塗(り),中塗(り),上塗(り)をつけて補助的に用いられる。なお,JISの製品規格では,下塗りと送り仮名(り)をつけるが,古い JIS規格や団体規格では送り仮名を付けないで呼称する場合も多い。
 防食塗装に用いる塗料には,エポキシ樹脂塗料下塗,エポキシ樹脂塗料上塗,ポリウレタン樹脂塗料用中塗,ポリウレタン樹脂塗料上塗などがある。
 この中で,ポリウレタン樹脂塗料用中塗は,展色材の分類ではエポキシ樹脂塗料であるが,塗装工程と用途による分類を合わせた名称で,内容はポリウレタン樹脂塗料上塗を適用する際に,いられるエポキシ樹脂塗料中塗を意味する。
 
 (4)乾燥方法による分類
 塗り付けた塗料の乾燥・硬化方法の違いによる分類である。主な例を次に示す。

  • 揮発乾燥形塗料
     溶剤の揮発のみで塗膜が完成する塗料である。すなわち,乾燥過程での化学的結合がなく,塗膜は高分子の物理的な絡み合いで保持されている。
     このため,塗膜形成後も溶剤で容易に膨潤・溶解される。例えば,塩化ゴム塗料,エマルション塗料などがこれにあたる。
  • 酸化重合乾燥塗料
     塗付け初期は,溶剤の揮発で塗膜を形成するが,その後数カ月から数年をかけて,大気中の酸素により酸化重合(三次元の網目構造の形成)が進む塗料である。
     例えば,乾性油を用いた油性塗料,調合ペイント,長油性フタル酸樹脂塗料などがある。この種の塗膜は,塗装後 1年未満では溶剤で比較的容易に溶解・膨潤する。しかし,2年ほど経過すると,強溶剤に対しても耐性を示すようになる。
     このため,塗り替え塗装で,強溶剤を用いたエポキシ樹脂塗料などに変更する場合は,旧塗膜が 2年以上経過してるか否かで施工方法が変わる。
  • 重合乾燥形塗料
     塗装直前に主剤と硬化剤を混合することで,重合反応が開始し三次元の網目構造を形成する塗料である。一般的には,主剤,硬化剤や促進剤が別々の荷姿とした溶剤を含む多液形塗料の形態を持ち,揮発重合乾燥形塗料ということもある。
     例えば,エポキシ樹脂塗料,ポリウレタン樹脂塗料などがある。溶剤を含まず,固体の主剤と硬化剤の混合物を加熱することで重合反応を進める粉体塗料もある。
  • 熱縮合乾燥形塗料
     熱硬化性樹脂,あるいは混在樹脂同士が加熱により縮合重合することで三次元の網目構造を形成する塗料である。
     一般的には,焼付塗料などと称する。たとえば,アクリル樹脂塗料,メラミン樹脂塗料などがある。これらには,溶剤形と粉体形がある。
  • 冷却乾燥形塗料
     熱可塑性樹脂を用い,加熱溶融状態で塗装し,冷却とともに塗膜を形成する塗料である。
     塗料形態としては,粉体が多い。例えば,ポリエステル粉体塗料がある。
  • 紫外線硬化塗料
     紫外線硬化樹脂を用いた塗料で,木材,CD,DVD,携帯電話などのコーティングでの使用例が多い。
  • 電子線硬化塗料
     電子線硬化樹脂を用いた塗料で,ハードコーティングや印刷などでの使用例が多い。

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