防食概論:塗料・塗装

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         ポリウレタン樹脂とは

 JIS K 5500「塗料用語」では,ポリウレタン樹脂 (polyurethane resin)とは,“多官能イソシアネート類反応性ヒドロキシル基をもつ化合物との反応によって作られる合成樹脂。”と定義している。
 JIS K 6900「プラスチック−用語」では,ポリウレタン (polyurethane)を“連鎖中の繰返し構造単位がウレタンの形のものである重合体。”,ウレタンプラスチック (urethane plastic)は“連鎖中の繰返し構造単位がウレタンの形のそれからなる重合体,又はウレタン及びその他の形式の繰返し構造単位がその連鎖中に存在する共重合体,を主成分とするプラスチック。”と定義している。
 

【ポリウレタンとは】

   ウレタンは,多官能イソシアネート類ポリイソシアネートと水酸基などの活性水素を有する化合物(ヒドロキシル基をもつ化合物,一般にはポリオールとの付加反応により生成されたものをいい,結合部分をウレタン結合という。
 図に示すように,ウレタン結合(R‐NH-COOR‘)は,イソシアネート基(-N=CO)とヒドロキシル基(アルコール基,‐R‐OH)の付加反応(付加重合)で形成される。
 付加重合により,繰り返しのウレタン構造を持つ高分子化防物が生成し,これをポリウレタン樹脂という。
 
 ポリウレタン樹脂の特徴は,合成条件を変えることで,伸縮性や熱可塑性,熱硬化性などの特性を様々に変化させて作れることにある。
 例えば,熱可塑性ポリウレタンでは,ポリオールとして,ポリエステル系(アジピン酸エステル系,ラクトン系),ポリエーテル系(エラストマー),ポリカーボネート系,ポリエーテル・エステル系などの選択を変えることで特性を変えることができる。
 しかしながら,一般的には,ポリウレタン樹脂は,抗張力,耐摩耗性,耐油性には優れるが,耐熱性耐水性はさほど高くなく,水分による加水分解や空気中の窒素酸化物(NOx),塩分,紫外線,熱,微生物などの影響で徐々に分解される。

イソシアネートとポリオールとの反応

イソシアネートとポリオールとの反応

【イソシアネートと水の反応】

   ポリイソシアネートと反応する活性水素を有する化合物には,ポリオール,水,ポリアミンなどがある。
 これらとの反応速度は,ポリオール<水<ポリアミンの順で速い。ポリイソシアネートとポリオールの反応過程にが介在すると,ポリオールと競合するように水との反応が起き,図に示すように,アミン二酸化炭素が生成する。
 生成したアミンとイソシアネートが反応することで,ウレア結合(RNHCONHR)を有する尿素樹脂が形成される。
 水の介在で,アミン生成過程で発生した二酸化炭素による発泡で塗膜欠陥に至るなど,意図しない結果になる。ポリウレタン樹脂塗料の取り扱いでは,水の混入には十二分に注意しなければならない。
 この現象を逆手に取ったのが,湿気硬化形のポリウレタン樹脂塗料(高分子化はウレア結合による)になる。

イソシアネートと水との反応

イソシアネートと水との反応

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