防食概論:塗料・塗装

 技術用語関連のページ探しは
    “キーワード索引”

 関連機関へのリンク,防食関連書籍は
    “お役立ち情報”

  ☆ “ホーム” ⇒ “腐食・防食とは” ⇒ “塗料・塗装” ⇒

        塗料のはじまり

漆による彩色 日光東照宮

漆による彩色 日光東照宮
写真出典:日光東照宮 HP

 塗料の歴史は古く,原形は石器時代の壁画で,情報伝達手段として無機顔料を塗付けたものといわれている。日本では,縄文時代から美装目的にを用いるようになった。
 は,歴史上最も古いラッカー(Lacquer)として知られ,約 2,400年前の孝安天皇(こうあんてんのう:第 6 代天皇)の代に,器に漆を塗って宮中に献上したとの記述が残っている。また,漆工芸品の守護神として,愛知県あま市に漆部(ぬりべ)神社があり,古くから一般に慕われた塗料でもある。現在でも工芸品や神社仏閣の塗装に漆が用いられている。
 は,ウルシオール(フェノール類の混合物)と若干のたんぱく質から構成される化合物である。ウルシオールを主成分とするラッカーは,水を溶剤とし,水の蒸発で膜が形成される水系塗料である。水の揮発で被膜を形成するが,その後に長い時間をかけて,高湿度下で酸化重合し,強固な塗膜となる湿気硬化形塗料でもある。
 現在の工業用塗料の原形と考えられる油性塗料は, 14世紀以降の絵画の発展にともない登場した油絵具である。
 乾性油に種々の顔料を混ぜた油絵具は,15世紀にオランダのヤン・ヴァン・エイクが発明したと言われている。ヴァン・エイクは,亜麻仁油(あまにゆ)と芥子油(けしゆ)の乾燥性が高いことに注目し,煮詰めて酸化度を高めた油を用い,今日の油絵具や油性塗料の基礎を築いた。
 乾性油とは,空気中の酸素と反応し徐々に酸化重合して硬化(高分子化)する油脂である。乾性油には,亜麻仁(あまに)油・桐(きり)油・芥子(けし)油・紫蘇(しそ)油・胡桃(くるみ)油・荏(えごま)油・紅花(べにばな)油・向日葵(ひまわり)油などがある。

 ページのトップへ