防食概論:塗装・塗料
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ここでは,組成や形態による塗料分類を, 【形態別分類】, 【ワニス・エナメル・ラッカー】, 【ペイント・調合ペイント】, 【水性塗料・エマルションペイント】, 【粉体塗料・焼付け塗料】, 【ハイソリッド(低溶剤形)塗料】, 【ハイビルド(厚膜形)塗料】, 【多液形塗料】 に項目を分けて紹介する。
塗料各論(分類)
形態別分類
ここでは,塗料組成や形態の違いでの分類を紹介するが,分類が判然としないものも多く,一般的には慣例に従った命名になっている。主な物を次に紹介する。なお,文中の標準規格関連の略語は次の通りである。
標準規格(standard, standard specification)
製品・サービス・組織・システムなどについて,標準化団体が定める基準。例えば,国際標準化機構(ISO)が制定する ISO規格,工業標準化法に基づき日本工業標準調査会(JISC)が制定する日本工業規格(JIS),通称 JAS法に基づく日本農業規格(JAS)などがある。
JIS(Japanese Industrial;日本工業規格),ISO(International Organization for Sstandardization;国際標準化機構),BS(British Standard;英国工業規格),ASTM(American Society for Testing and Materials;米国試験材料協会)
ワニス・エナメル・ラッカー
ワニス(varnish)
樹脂などを溶剤に溶かして作った塗料の総称。顔料(pigment)は含まれていない。塗膜は概して透明である。【JIS K5500「塗料用語」】
備考:1.ISO 用語では,“ワニスはクリヤー塗料の一種。主に酸化乾燥(oxidation polymerization)によって透明塗膜を形成するクリヤー塗料をワニスという。”と定義している。
備考:2.BS 用語では,“ワニスは,主に樹脂及び/又は乾性油(drying oil)から作られる透明塗料。”と定義している。
備考:3.ASTM 用語規格では,“ワニスは,薄い層に塗ったとき透明な又は,半透明な固体膜を形成する液状組成物。”をいい,ビチューミナスワニス,油ワニス,スパーワニス,揮発性ワニスなどを含めている。【JIS K5500「塗料用語」】
油ワニス(oleoresinous varnish,oil varnish)
塗膜形成要素(展色材,ビヒクル)として,乾性油と樹脂又はビチューメンなどを用い,加熱融合して炭化水素系溶剤でうすめて作った塗料。溶剤の蒸発,乾性油の酸化とこれに伴う重合とによって,乾燥する。樹脂又はビチューメンに対す乾性油の比の大小によって,長油ワニス・中油ワニス・短油ワニスに分ける。【JIS K5500「塗料用語」】
ビチューメン(bitumen)
元来は,色,硬度,揮発性など不定の天然炭化水素化合物の総称。【JIS K5500「塗料用語」】
歴青(瀝青;れきせい),ビチューム,ビチウメン,チャン (chian turpentine) ともいわれる。現在では,石油化学工業・石炭化学工業でできるタール・アスファルト・ピッチも含めた黒又は黒褐色の液状ないし樹脂状の物質の総称として用いられる。
エナメルペイント(enamel paint)
油ワニスと着色顔料を練り合わせ,平滑で高い光沢を有する塗膜が得られるように作られた塗料の総称。メタリックエナメル,JIS K55722010 「フタル酸樹脂エナメル」,ラッカーエナメル,JIS K5582「塩化ビニル樹脂エナメル」,JIS K5654「アクリル樹脂エナメル」などがある。
メタリックエナメル(metallic enamel, metallic paint, metallic pigment paint )
塗膜の中で,金属光沢がランダムな方向から見えるように作ったエナメル。ラッカーエナメル,アクリル樹脂エナメル,アミノアルキド樹脂エナメルなどの,幾分透明性のあるものに,ノンリーフィング形のアルミニウムペーストを混入して作る。【JIS K5500「塗料用語」】
フタル酸樹脂エナメル(phtharic resin enamel)
有色の塗装に適する酸化乾燥性の液状塗料で,乾性油変性フタル酸樹脂を主な塗膜形成要素とし,自然乾燥中に,空気酸化によって塗膜を形成するようにしたもの。フタル酸樹脂エナメルは,乾性油変性フタル酸樹脂を混合炭化水素系溶剤に溶かして作ったワニスに,顔料を分散して作る。【JIS K55722010 「フタル酸樹脂エナメル」】
ラッカー(lacquer)
揮発性の高い溶媒(ナフサ,キシレン,トルエン,ケトンなど)に樹脂を溶かしたものを指す。溶剤の揮発だけで乾燥し,硬くて耐久性の高い塗膜を得られる。
ラッカーエナメル(lacquer enamel)
金属面・木材面の有色不透明な塗装に適する液状・揮発乾燥性の塗料で,セルロース誘導体を塗膜形成要素とし,自然乾燥で塗膜を形成する。セルロース誘導体,樹脂,可塑剤などを溶剤に溶かして作ったビヒクルに顔料を分散して作る。JIS K55311「ニトロセルロースラッカー」参照。【JIS K5500「塗料用語」】
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ペイント・調合ペイント
ペイント(paint)
素地に塗付したとき,保護,装飾又は特殊な性能を持つ不透明膜を形成する,液状,ペースト状又は粉末状の顔料(pigment)を含む塗料。
備考:広義では,顔料を含む塗料の総称。狭義では,顔料をボイル油で練り合わせて作った塗料をいう。【JIS K5500「塗料用語」】
調合ペイント(ready-mixed paint)
特にボイル油を加える必要がなく,かき混ぜて一様にすれば,はけですぐ塗れるように製造したペイント。油性調合ペイント,合成樹脂調合ペイントなど。【JIS K5500「塗料用語」】
【参考】
油性塗料(oil paint)
塗膜形成要素の主成分が乾性油である塗料の総称。【JIS K5500「塗料用語」】
ボイル油(boiled oil)
乾性油・半乾性油を加熱し,又は空気を吹き込みながら加熱して,乾燥性を増進させて得た油。 【JIS K5500「塗料用語」】
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水性塗料・エマルションペイント・水溶性塗料
水性塗料(water paint,water-based paint)
水で希釈できる塗料の総称。水溶性又は水分散性の塗膜形成要素(展色材,ビヒクル)を用いて作る。粉状水性塗料,合成樹脂エマルションペイント,水溶性焼付塗料,酸硬化水溶性塗料などがある。【JIS K5500「塗料用語」】
防食塗装においても,環境負荷低減(VOC 削減)を目的に,水性塗料が用いられるようになってきた。ここで用いる塗料は,防食性を重視し,重合反応が可能な水分散性のエポキシ系樹脂を用いた多液形塗料(主剤と硬化剤に分けて供給)で,これまでの JIS製品規格にみられる水性塗料とは使用材料や要求品質が大きく異なる。
このため,防食塗装系の環境負荷低減を目的とする水性塗料という意味合いを込めて,水系塗料(water-borne coatings)と別称を用いる事業者もある(例えば鉄道分野)。
エマルションペイント(emulsion paint,latex paint)
水性塗料の一種で,水中に分散した有機バインダーを塗膜構成要素(ビヒクル)として作った塗料。
備考:厳密には,ボイル油,油ワニス,樹脂などを水中に乳化して作った液状物をビヒクルとして用いた塗料をエマルションペイント,乳化重合で得た合成樹脂エマルション(ラテックス)をビヒクルとして作った塗料をラテックスペイント(JIS では合成樹脂エマルションペイントという。)と区別する。
しかし,ASTMは,この両者を厳密に分離しているが,ISO(国際標準化機構)及び BS(英国工業規格)では,ここに示したこの両者を含む共通の定義を与えて,両者を同義語としている。【JIS K5500「塗料用語」】
水溶性塗料(water soluble resin paint,water soluble resin coating)
塗膜形成要素として水溶性樹脂を用いて作った塗料。塗膜形成の際に樹脂が硬化して水に不溶性の塗膜ができるものが多い。【JIS K5500「塗料用語」】
【参考】
エマルション(emulsion)
分散質・分散媒が共に液体である液/液コロージョンをいい。エマルションにすることを乳化(emulsify),この作用を持つ物質(界面活性剤)を乳化剤(emulsifier)という。エマルジョンという濁点のある表記も多くみられるが,JIS (日本工業規格)ではエマルションと表記しているため,産業関係では濁点のないエマルションの表記が定着している。
乳化(emulsification)
互いに溶解しない二液体の一方が微粒子となって他方の液体中に分散し,エマルションを生成する現象。【JIS K 3211 「界面活性剤用語」】
乳化重合(emulsion polymerization)
乳化剤を用いて単量体を水中に分散させ,重合させる方法。【JIS K 3211「界面活性剤用語」】
乳化剤を使用して単量体を極めて微細な小滴として分散安定化しラテックスを生成する懸濁重合。【JIS K 6900「プラスチック―用語」】
水溶性樹脂(water soluble resin peint, water soluble resin coating)
分子内に親水基を多く持つ樹脂状化合物及び塩基性中和物の重合体で水に溶解するもの。天然樹脂と合成樹脂とがある。硬化性の合成樹脂は,水性塗料の塗膜形成要素として使われる。縮合,重合などで親水基が失われて高分子化すれば硬化して水不溶性になる。【JIS K5500「塗料用語」】
水に溶ける性質を持つポリマー。身近なものでは,澱粉,寒天,ゼラチンなどの天然ポリマーが挙げられる。日常生活の中では,ポリアクリル酸やポリエチレンオキシドのようなポリマーが,洗剤,紙,繊維,食品の原料や加工材料として幅広く使われている。アクリル酸系水溶性ポリマーは,その分子量により,分散⇒増粘⇒凝集⇒膨潤と機能が変化するため,分散剤,粘度安定剤,増粘剤,パップ材,凝集剤,高吸水性樹脂など幅広い用途で用いられている。塗料分野では,顔料分散剤として活用されている。
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粉体塗料・焼付け塗料
粉体塗料(powder coating material,coating powders,coating powder)
溶融して,硬化した後に連続する膜を形成する,溶剤を含まない粉末状の塗料。通常,樹脂,顔料及びその他の添加剤からなり,適切な素地に粉状のまま塗装される。【JIS K5500「塗料用語」】
焼付け塗料(baking finish)
生地に塗ってから加熱して塗膜が形成できるように作った塗料。加熱の温度は,通常 100℃以上とする。ASTM,BSでは強制乾燥(66℃以下)より高い温度とする。【JIS K5500「塗料用語」】
【参考】
自然乾燥(air drying , air-drying)
塗料を常温の空気中で乾燥させる方法。【JIS K5500「塗料用語」】
強制乾燥(force drying, forced drying)
自然乾燥よりも少し高い温度で塗料の乾燥を促進する工程。通常の焼付塗料に用いられるより低い温度,通常は,66℃(150℉)までの温度で乾燥する場合をいう。【JIS K5500「塗料用語」】
加熱乾燥(stoving, baking)
塗り付けた塗料の層をあらかじめ設定された最低温度で加熱して,バインダーの架橋(分子量を増大)を起こさせて硬化させる工程。加熱は暖めた空気の対流,赤外線の照射などによる。加熱して乾燥させて得た塗膜は一般に硬い。通常は,66℃(150℉)以上の温度で乾燥する場合をいう。一般に加熱乾燥の温度範囲と時間は,塗料ごとに規定されている。【JIS K5500「塗料用語」】
焼付け(stoving, baking)
塗り付けた塗料の層を,あらかじめ設定された最低温度で加熱して,バインダーの架橋(分子量を増大)を起こさせて硬化させる工程。加熱は暖めた空気の対流,赤外線の照射などによる。加熱して乾燥させて得た塗膜は一般に硬い。通常は,66℃以上の温度で乾燥する場合をいう。
備考:一般に加熱乾燥の温度範囲と時間は,塗料毎に規定されている。【JIS K5500「塗料用語」】
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ハイソリッド塗料
ハイソリッド塗料(high-solids, high solids coating)
適切な成分を選択することによって,揮発成分をできるだけ低く抑え,かつ,満足できる塗装作業性を維持している塗料の総称。【JIS K5500「塗料用語」】
JIS用語定義では,揮発成分の低減程度に関する定義はなく,あいまいな表現になっている。一般的には,低溶剤型塗料(low solvent (type) paint)と称し,従来から用いている塗料と同じ用途,要求性能に対し,同種の材料を用い,塗装時の塗料量(単位体積当たり)に含まれる固形分量を 15~25%程度高くした塗料をいう場合が多い。従って,ハイソリッド塗料が普及し,これが従来型塗料と認識された段階で,ハイソリッド塗料とは言えないことになる。
一方,(社)日本塗料工業会では,環境配慮塗料の種類として,大気汚染低減塗料の一種としてハイソリッド塗料(高固形分)を VOC 30%以下,又は塗装時 VOC 420g/L 以下の塗料と紹介している。
欧米では,「High-solids coating」を 固形分(不揮発成分)65%以上の塗料を意味する場合が多い。例えば,“A high solids coating is a single- or two-component coating formulated to have higher concentrations (at least 65%) of solid components (binders, pigments and additives) than a conventional coating but still maintain satisfactory coating or application properties in spite of the lower percentage of volatile organic compounds (VOCs). A high solids coating can be solvent- or water-based.”と紹介されている。
【参考】
VOC(volatile organic compound,揮発性有機化合物)
基本的には,接している通常の雰囲気温度及び気圧で,自然に揮発するすべての有機の液体及び/又は固体。
備考:塗料分野における最近のVOCの用語の使い方については。揮発性有機化合物含有量の項参照。【JIS K5500「塗料用語」】
揮発性有機化合物含有量(volatile organic compound content, VOCC, VOC content)
規定の条件で測定したときの,塗料中に存在する揮発性有機化合物の質量。
備考:1.考慮しなければならない揮発性有機化合物の性質と量とは,塗装環境によって異なる。塗装環境ごとに,限界値及び測定又は算出方法は,規制又は協定によって規定される。
備考:2.U.S.のある種の政府規制の中では,VOCという用語は,大気中で光化学的に活性な化合物だけに限定して用いられている。ASTM D 3960(工業標準協会で入手できる)参照。【JIS K5500「塗料用語」】
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ハイビルド塗料
ハイビルド塗料(high-build, high-build coating)
1回の塗装で,通常よりも厚い塗膜が得られる塗料の総称。ハイビルドは,チキソトロピー,低揮発分又は低粘度成分の化学反応による硬化によって達成される。【JIS K5500「塗料用語」】
欧米では,「 High-build coating 」をコテ塗りする塗装材(塗覆材)より薄いが,一般的な塗料より厚く塗れる塗料,すなわち 1回塗りや 2回塗りで膜厚 5 mils から約 30 mils(1mil=25.4μm)得られる塗料を意味する場合が多い。例えば,“ Typically, high-build film coating thickness, which ranges from 5 mils to about 30 mils, are thicker than those of common paints but thinner than coatings applied using trowels. ・・・ A high-build coatings’ formulation allows it to create 5 to 30 mil-thick films with just one or two coatings with superior surface protection properties compared to ordinary paints or coating materials that average from 3 mils to 5 mils thick. ”と紹介されている。
日本で厚膜形塗料(high build (type) coating)と称する場合には,JIS の用語定義にはないが,次に示す JIS 製品規定の厚膜形に対する規定に従い,1回塗りで乾燥膜厚 60μm 以上が得られる塗料を指す場合が多い。
「ハイビルド塗料」の JIS用語定義に従うと,通常の膜厚に対する認識が変わることで名称を変更できると考えられる。例えば,道路分野では,防食塗装に用いるエポキシ樹脂塗料は,乾燥膜厚 60μmタイプが一般的となったため,2005年の「鋼道路橋塗装・防食便覧」の改定で,従来の厚膜形エポキシ樹脂塗料をエポキシ樹脂塗料に名称変更している。
一方,鉄道分野では,名称が変わることでの実務者の混乱(塗料発注,塗替え塗装時の旧塗膜把握など)を避けるため,塗料名称を固有名詞と認識し,塗料を採用した当初の名称を継続して使用している。例えば,「鋼構造物塗装設計施工指針」では,乾燥膜厚 60μmタイプのエポキシ樹脂塗料を採用時の名称「厚膜型エポキシ樹脂系塗料」を2005年,2013年の指針改定後も変更なしで採用し続けている。
【参考】
チキソトロピー(thixotropy )
振り混ぜ,かき混ぜ又はそれに代わる機械的にかき混ぜたとき,粘度(コンシステンシー)が低下し,放置すると元の状態に戻る可逆的な性質。【JIS K5500「塗料用語」】
JIS K55532002 「厚膜形ジンクリッチペイント」
6.9 厚塗り性 厚塗り性の試験は,試料を垂直に保持した試験板の片面に 6.3.2.3 の方法によって,乾燥膜厚が約 65μm となるように塗装する。試験片をそのまま 3 分間置いて,再び乾燥膜厚が約 65μm となるように塗り重ね,合計膜厚が 130±10μm になるようにする。48 時間置いて目視によって塗膜を調べ,塗面に割れ及びはがれを認めないときは, 厚塗り性に支障がない。 とする。”と規定している。
JIS K55512008 「構造物用さび止めペイント」
標準形塗料と厚膜形塗料 4 種類 が規定される。
A 種:反応硬化形エポキシ樹脂系塗料で,乾燥膜厚が約 30μm の標準形塗料。主に鋼構造物及び建築金属部の防せい(錆)に用いるもの。
B 種:反応硬化形エポキシ樹脂系塗料で,乾燥膜厚が約 60μm のの厚膜形塗料。主に鋼構造物の長期防せい(錆)に用いるもの。
C 種:反応硬化形変性エポキシ樹脂系又は反応硬化形変性ウレタン樹脂系塗料で,標準の乾燥膜厚が約 60μm のの厚膜形塗料。次の 2 種類がある。1 号 常温環境下で施工する,主に鋼構造物の長期防せい(錆)に用いるもの。2 号 低温環境下で施工する,主に鋼構造物の長期防せい(錆)に用いるもの。
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多液形塗料
多液形塗料(multi-pack paint)とは,塗料の荷姿として,複数の成分に分けて供給され,塗装作業直前に混合して使用するマルチパック製品をいう。
マルチパック製品(multi-pack product)
多体形製品ともいい,製造業者が指定した混合比で混合して使用するように別々の容器に入れて供給される製品。【JIS K5500「塗料用語」】
防食塗装で用いる多液混合形塗料の多くは,配合ミスを避けるため,計量を必要としないこの形態の製品が多い。例えば,主剤と硬化剤の 2成分に分けて供給されるエポキシ樹脂塗料やポリウレタン樹脂塗料,主剤,反応開始剤と硬化促進剤の 3成分に分けて供給される不飽和ポリエステル樹脂塗料などが挙げられる。前者は 2液形(型)塗料,後者を 3液形(型)塗料ともいう。
【参考】
乾燥(塗料)(drying)
塗付した塗料の薄層が,液体から固体に変化する過程の総称。塗料の乾燥機構には,溶剤の揮発,蒸発,塗膜形成要素の酸化,重合,縮合などがあり,乾燥の条件には,自然乾燥,強制乾燥,加熱乾燥などがある。また,乾燥の状態には,指触乾燥,半硬化乾燥,硬化乾燥などがある。【JIS K5500「塗料用語」】
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