防食概論:塗料・塗装

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          劣化塗膜の評価(基本) ☞ 劣化塗膜の等級(JIS)

 JIS規格での塗膜劣化の評価方法について
 以下に,塗装試験片の塗膜劣化評価に用いられる JIS K 5600-8-1塗膜劣化の評価・一般的な原則と等級」における劣化等級の考え方,JIS K 5600-8-3さびの等級」,JIS K 5600-8-4割れの等級」,及び JIS K 5600-8-5はがれの等級」に規定される等級と面積率の関係を紹介する。
 
 JIS K 5600-8-1 (2008)「塗膜劣化の評価・一般的な原則と等級」
 0 から 5 までの数値尺度による欠陥の強さと量の表示の等級付け方法が,一般的な規定として採用されている。その他の 1,2,3及び 4 に相当する等級付けは,全尺度の範囲にわたり最適の区分がなされるように規定されている。
 【欠陥の程度,及び量の表示】
 欠陥の程度及び量の表示に関しては,“0”は欠陥なしを示し,“5”はそれ以上の区分が現実的には意味をもたないような欠陥の大きさを示している。
 a) 塗膜外観の一様な変化からなる劣化の程度を表示するための等級
   等級:劣化の程度
     0: 無変化,すなわち,認められるような変化がない。
     1: 極めてわずか,すなわち,やっと認められる程度の変化。
     2: わずか,すなわち,明らかに認められる変化。
     3: 中程度,すなわち,非常にはっきりと認められる変化。
     4: 重大,すなわち,著しい変化。
     5: 甚大,すなわち,激烈な変化。
 
  b) 塗膜の不連続又はその他の局部的不完全さからなる欠陥の量の表示のための等級
   等級:欠陥の量
     0: なし,すなわち,判別できるような欠陥がない。
     1: 極めてわずか,すなわち,やっと判別できる程度の変化。
     2: わずか,すなわち,小さいか判別できる量の欠陥。
     3: 中程度,すなわち,中程度の量の欠陥。
     4: 重大,すなわち,著しい量の欠陥。
     5: 甚大,すなわち,濃密なパターンの欠陥
 
 【欠陥の大きさの評価】
 もし要求があり,意味があるならば,欠陥の平均的な大きさは,次に示される等級別によって評価される。
 欠陥の大きさ(大きさの序列)の表示のための等級
   等級:欠陥の大きさ
     0: 10倍に拡大しても視認できない。
     1: 10倍に拡大してやっと視認できる。
     2: 正常に補正された視力でやっと視認できる。
     3: 正常に補正された視力ではっきり視認できる(0.5mm 以下)。
     4: 0.5~5mm
     5: 5mm以上
 
 【参考】
 さび(錆,銹)(rust)
 普通には,鉄表面に生成する水酸化物または酸化物を主体とする化合物。広義には,金属表面にできる腐食生成物をいう。【JIS Z0103「防せい防食用語」】
 通常は,鉄又は鋼の表面にできる水酸化物又は酸化物を主体とする化合物。広義では,金属が化学的又は電気化学的に変化して表面にできる酸化化合物。【JIS K5500「塗料用語」】
 割れ(塗膜の)(crack, craking)
 老化の結果,塗膜に現れる部分的な裂け目。ISOでは,割れの方向性の有無,発生密度,割れの幅と深さによって評価する。また,割れの形態によっても区分する。
 備考:ヘアクラック,わに皮割れ及びからす足状割れは,割れの形状の自明な例。塗膜に現れる部分的な割れの状態によって,次のように分ける。程度の低いもの,浅いものから,ヘアクラック,チェッキング,クレージング,わに皮割れ,深割れ,からす足状割れ。【JIS K5500「塗料用語」】
 はがれ(塗膜の)(peeling, flaking, scaling)
 付着性が失われてある広さの膜が自然に素地から分離する現象。一般に,割れ,膨れが生じた後に,付着性が失われた結果,塗装系の 1層,又はそれ以上の塗膜が下層塗膜から,又は塗装系全体が素地からはがれる。はがれは,その形状,程度及び深さによって評価する。
 備考:“peeling”はリボン,又はシート状の大きなはがれ,”flaking”はりん片状の小さなはがれ,”scaling”はスケール状の大きなはがれをいうこともある。なお,”scaling”ははがれの他にさび落としの意味にも用いられる。【JIS K5500「塗料用語」】

 

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