防食概論:塗装・塗料
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塗膜の評価(機械的性質;耐衝撃性)
耐衝撃性
塗料・塗膜では,実用で想定される衝撃,例えば,構造物の防食塗装で,施工時に受ける工具などによる意図しない打撃等を受けても,容易には補修が必要なほどの破壊に至らない品質が期待される。
JIS K5500「塗料用語」
耐衝撃性(impact-resistant)塗膜が物体の衝撃を受けても破壊されにくい性質。衝撃試験では,試験片の塗面におもりを落下して,割れ・はがれの有無を調べる。
【塗料の評価】の耐衝撃性参照
【参考】衝撃強さ(impact strength)
衝撃的な荷重で材料を破壊するために要するエネルギーの値。耐衝撃性および靱性(じんせい)の指標として使われる。
プラスチックの耐衝撃性評価には,アイゾット衝撃試験(Izod impact strength test),シャルピー衝撃試験(Charpy impact test),落錘衝撃試験などが用いられ,それぞれ衝撃的な荷重の加え方及び試験片の大きさ形状などが異なる。
耐おもり落下性(impact resistance)
塗料及びその関連製品の乾燥塗膜が,規定条件下でおもり落下によって変形するときの割れ及び/又は素地からのはがれを評価する耐おもり落下性試験(falling-weight test)の方法については,JIS K 5600-5-3「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第3節:耐おもり落下性」(Testing methods for paints−Part 5: Mechanical property of filmSectitn 3: Falling-weight test)に規定されている。
この JIS 規格には,先端が丸い円柱形のおもりを外筒に沿って落下させ,塗膜に対する曲げ及び伸びの抵抗性を評価する落体式 (falling-weight method) ,素地の変形が極めて少ない場合に用いられ,塗膜の表面に球体を激突させ,そのときの塗膜の衝撃抵抗性で,割れ・はがれの有無を評価する落球式 (falling ball method) ,撃ち型と受け台が落球式と異なり,両者間のすき間がないので,エッジ部の衝撃と変形を同時に受ける抵抗性を評価するデュポン式 (DuPont method) の 3 種の試験方法が規定されている。
耐チッピング性(resistance to chipping)
自動車の走行時に跳ね上げられた石等による衝突で塗膜が損傷を受ける現象をチッピングといい,これに耐える塗膜の性質。
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