防食概論:塗装・塗料
☆ “ホーム” ⇒ “腐食・防食とは“ ⇒ “防食概論(塗料・塗装)” ⇒
ここでは,鉄道の既設の鋼橋に適用される塗替え塗装の中で,景観を重視しする場合の長期耐久型の塗替え塗装系である 【一般外面・塗装系 J 】, 【塗装仕様】, 【厚膜型エポキシ樹脂ジンクリッチペイントの品質】, 【厚膜型エポキシ樹脂系塗料下塗の品質】, 【ポリウレタン樹脂塗料中塗の品質】, 【ポリウレタン樹脂塗料上塗の品質】 を紹介する。
鉄道橋の防食塗装(塗替え塗装)
一般外面・塗装系 J
「塗装指針」 2013;第Ⅲ編 既設構造物 第 A2章 塗装系選択, 一般外面の塗装系
塗替え塗装は,旧塗膜を完全除去する塗膜更新と,防食性能が健全な旧塗膜を活用するための活膜を残す塗替え塗装に分けられる。ここでは,一般的に実施されている活膜を残した塗替え塗装を中心に紹介する。
塗膜調査の結果で塗膜劣化度 P-Ⅱ~Ⅳと判定された場合,すなわち素地調整(替ケレン 2,3,4 )で旧塗膜(活膜)が残存する場合,及び塗膜劣化度 Q-Ⅰ~Ⅲと判定され部分ケレンで旧塗膜(活膜)が残存する場合の塗替え塗装である。
この場合には,適用する塗替え塗装系と旧塗膜との付着性(新・旧塗膜間の層間付着性)などの相性を確認した上で塗装系を選定する。
なお,施工計画に際して,個々のケースでの相性確認は必要であるが,通常は,施工現場及び施工時の気象条件を検討し,水系塗料の採用が可能か否かで,塗替え塗装系が採用できる旧塗膜が分けられる。
水系塗料を施工できない場合の塗替え塗装系 J
旧塗膜:塗装系 J,塗装系 JECO,(塗装系 H,塗装系 K ,塗装系 G,T の部分塗装)塗装系の特徴:腐食性の高い環境,又は/及び長期の防せいを期待する用途に適した景観性の高い塗装系である。腐食性の高い環境での素地調整は,さび除去が不完全な動力工具では早期のさび発生に至るので,部分ブラストの採用が望ましい。
旧塗膜が 1993年以前の塗装系 K(塩化ゴム系)の場合は,塩化ゴム塗膜にエポキシ樹脂塗料を塗り重ねると塗膜割れを発生するので,替ケレン-1 を適用し,旧塗膜の全面除去が必要になる。
なお,塗装系 K は,1993年の「塗装指針」改訂で,上塗り塗料が塩化ゴム塗料からシリコンアルキド樹脂塗料に変更されている。
旧塗膜が塗装系 J ,塗装系 H (無機ジンクリッチペイント+エポキシ樹脂塗料+ポリウレタン樹脂塗料),又は塗装系 K (無機ジンクリッチペイント+フェノール樹脂 MIO+塩化ゴム系塗料)の塗り替え塗装に用いられる。
腐食性環境での適用が多く,塗膜最下層にジンクリッチ塗膜を用いているので,局部的な腐食での塗替え塗装となる場合が多い。
このとき,活膜部の防食性能は高い状態で維持されているので,塗膜消耗で下塗り塗膜が露出するまで,又は許容できないほどの景観性低下までは部分塗替え塗装で対応する。
「塗装指針」 2013;第Ⅰ編 塗装一般 第 D章 解説(塗装系の特徴), 塗装系 J
塗装系 J は,塗装系 Lと同様に,本州・四国連絡橋の計画を受けて,1960年代に日本国有鉄道・鉄道技術研究所が中心となり,海岸近接地域や海上に架設される橋梁に適用でき,長期防食性を有する塗装系の研究が開始され,1970年代に開発された景観性の高い長期防錆型塗装系の一つである。この塗装系は,腐食性環境での長期防錆型塗装系として,東北地方の日本海からの離岸距離約 50mの実橋梁( 1976年試験塗装)で 30年以上の実績がある。また,一般環境での実績として,東北・上越新幹線や京葉線の鋼橋に開業当時( 1980年ころ)から適用され,30年以上経過した 2014年の時点でも塗替え塗装を必要とする状況に至っていない。
硬化機構と塗装間隔
厚膜型エポキシ樹脂系塗料下塗及びポリウレタン樹脂塗料用中塗は,二液硬化形(主剤と硬化剤の混合で反応硬化するタイプ)の塗料であるため,硬化反応は気温の影響を強く受ける。通常の条件(気温20℃)では約 2週間で反応が終了するが,低温では反応の進行が著しく遅くなる。塗料の塗り重ねは,塗り重ねた塗膜との付着性を確保するため,硬化反応が完了する前に実施しなければならない。このために,これらの塗料に塗り重ねる場合には 7日間が塗装間隔の制限になっている。
【参考】
ジンクリッチペイント(zinc rich paint)
展色材をできるだけ少なくし,合成樹脂ワニス又はアルキルシリケート,アルカリシリケートなどシリケート系ビヒクルに亜鉛末をできるだけ多く配合して作ったさび止めペイント。
塗膜が水分に触れると,鉄よりもイオン化傾向の大きい亜鉛が陽極となって,亜鉛から鉄に向って防食電流が流れ,鉄は腐食から守られる。塗膜中に亜鉛末が85~95%含まれているとき,防食効果が大きい。各種鋼構造物の防食塗装に用いられる。被塗鉄面は,サンドブラストなどで十分にさびを除き,適度の粗さにしてから塗らないと効果が薄い。【JIS K5500「塗料用語」】
ページのトップへ
塗装仕様
【塗装系 J 】
腐食性の高い環境,又は/及び長期の防せいを期待する用途に適した塗装系である。腐食性の高い環境での素地調整は,さび除去が不完全な動力工具では早期のさび発生に至るので,部分ブラストの採用が望ましい。素地調整
替ケレン-2,3 (一般環境: 動力・手工具で除錆度-3 以上,腐食性環境: 腐食部の部分ブラストを推奨)
下塗り塗装
① 素地調整後その日のうち(鋼露出部のみの補修塗装)
厚膜型エポキシ樹脂ジンクリッチペイント: 使用量 300g/m2(刷毛・ローラ塗り)
② ①塗装後 1日以上,7日以内(鋼露出部のみの補修塗装)
厚膜型エポキシ樹脂ジンクリッチペイント: 使用量 300g/m2(刷毛・ローラ塗り)
③ ①塗装後 2日以上,1カ月以内(鋼露出部のみの補修塗装)
厚膜型エポキシ樹脂系塗料下塗: 使用量 240g/m2(刷毛・ローラ塗り
④ ②塗装後 1日以上,15日以内(基本は補修塗装,塗膜消耗時は全面塗装)
厚膜型エポキシ樹脂系塗料下塗: 使用量 240g/m2(刷毛・ローラ塗り
中塗り塗装
下塗り塗装後 1日以上,15日以内(基本は補修塗装,塗膜消耗時は全面塗装)
ポリウレタン樹脂塗料用中塗: 使用量 130g/m2(刷毛・ローラ塗り)
上塗り塗装
中塗り塗装後1日以上15日以内(基本は補修塗装,塗膜消耗時は全面塗装)
ポリウレタン樹脂塗料上塗: 使用量 110g/m2(刷毛・ローラ塗り)
【備考】
塗膜消耗が進み,全面塗替えが必要になった場合は,可能であれば,塗装系 ECO 2 への変更が望まれる。
ページのトップへ
厚膜型エポキシ樹脂ジンクリッチペイントの品質
「塗装指針」 2013;附属書 A 塗料規格及び試験方法
SPS 66053-11 厚膜型エポキシ樹脂ジンクリッチペイント
品質
下表には,厚膜型エポキシ樹脂ジンクリッチペイントの塗料品質,比較のため JIS K5553 2010 「厚膜型ジンクリッチペイント」 2種(厚膜型有機)の品質を紹介する。
JIS 等で規定される品質の「塗装作業性」,「塗膜の外観」については,これらの品質に適合しない塗料の販売が考え難いこと,また,他の品質を検査する際にこの品質は容易に把握できることから,鉄道では,全ての塗料規格でこれらの品質を規定していない。また,実環境で 2年程度の「耐候性」(屋外暴露耐候性)を規定していない。これは,塗料成分の規定により,塗膜の機械的,化学的,及び耐久性の室内試験を行うことで,耐候性が確保できると考えているためである。
項 目 | SPS 66053-11(有機) | JIS K5553( 2種有機) |
---|---|---|
亜鉛末(質量分率 %) | 53以上 | ― |
エポキシ樹脂(質量分率 %) | 3以上 | ― |
硬化剤(質量分率 %) | 1以上 | ― |
溶剤(質量分率 %) | 25以下 | ― |
混合塗料中の加熱残分(%) | 75以上 | |
加熱残分中の金属亜鉛(%) | 70以上 | |
塗膜中の鉛(質量分率 %) | 0.06以下(* 1 ) | ― |
塗膜中のクロム(質量分率 %) | 0.03以下 | ― |
エポキシ樹脂の定性 | エポキシ樹脂を含むこと。 | ― |
容器の中での状態 | 粉は微小で一様な粉末であるものとする。液はかき混ぜたとき堅い塊がなくて一様になるものとする。 | |
乾燥時間 h | 6以下 | |
塗膜の外観 | ― | 塗膜の外観が正常であるものとする。 |
ポットライフ | 5時間で使用できるものとする。 | |
耐衝撃性(デュポン式) | ― | 衝撃によって割れ及びはがれが生じてはならない。(500g,500mm) |
厚塗り性 | 厚塗りに支障があってはならない。 | |
耐水性 | 水に浸したとき,異常がないものとする。 | |
耐塩水噴霧性 | 塩水噴霧に耐えるものとする。 | |
屋外暴露耐候性 | ― | 2年間の試験でさび,割れ,はがれ及び膨れがあってはならない。 |
ページのトップへ
厚膜型エポキシ樹脂系塗料下塗の品質
「塗装指針」 2013;附属書 A 塗料規格及び試験方法
SPS 66099-14 厚膜型エポキシ樹脂系塗料下塗
施工時の気温 10℃以上で使用する厚膜型エポキシ樹脂系塗料下塗(常温用),気温 5~20℃程度で使用する厚膜型エポキシ樹脂系塗料下塗・低温用(低温用)がある。
品質
下表には,厚膜型エポキシ樹脂系塗料下塗の塗料品質,比較のため JIS K 5551 2018「構造物用さび止めペイント」B種(反応硬化形エポキシ樹脂塗料)の品質を紹介する。なお,B種には,低温用の規定はないので,低温用との比較に変性エポキシ樹脂を用いた C種 2号を紹介する。
JIS 等で規定される品質の「塗装作業性」,「塗膜の外観」については,これらの品質に適合しない塗料の販売が考え難いこと,また,他の品質を検査する際にこの品質は容易に把握できることから,鉄道では,全ての塗料規格でこれらの品質を規定していない。また,実環境で 2年程度の「耐候性」(屋外暴露耐候性)を規定していない。これは,塗料成分の規定により,塗膜の機械的,化学的,及び耐久性の室内試験を行うことで,耐候性が確保できると考えているためである。
項 目 | SPS 66099-14(常温用) | JIS B種(常温) | SPS 66099-14(低温用) | JIS C種 2号(低温) |
---|---|---|---|---|
顔料(質量分率 %) | 40以上 | ― | 30以上 | ― |
エポキシ樹脂(質量分率 %) | 10以上 | ― | ||
変性エポキシ樹脂または 変性ポリオール(質量分率 %) |
― | 10以上 | ― | |
硬化剤(質量分率 %) | 3以上 | ― | 3以上 | ― |
溶剤(質量分率 %) | 40以下 | ― | 40以下 | ― |
加熱残分 % | 60以上 | ― | 60以上 | ― |
エポキシ樹脂の定性 | エポキシ樹脂を含むこと。 | ― | エポキシ樹脂を含むこと。 | ― |
塗膜中の鉛(質量分率 %) | 0.06以下 | |||
塗膜中のクロムの定量 (質量分率%) |
0.03以下 | |||
容器の中での状態 | かき混ぜたとき,堅い塊がなくて一様になる。 | |||
半硬化乾燥性 | 常温 16時間 | 低温 16時間 | 低温 24時間 | |
塗装作業性 | ― | 支障がない。 | ― | 支障がない。 |
塗膜の外観 | ― | 正常である。 | ― | 正常である。 |
ポットライフ | 23℃ 5時間 | 5℃ 5時間 | ||
たるみ性 | ― | たるみがない。 (すき間200μmで流れがない) |
― | たるみがない。 (すき間200μmで流れがない) |
上塗り適合性 | 支障がない。 | |||
耐衝撃性 | 割れ及びはがれがない。 | |||
耐屈曲性 | 直径10mmの折り曲げに 耐えるものとする。 |
― | 直径10mmの折り曲げに 耐えるものとする。 |
― |
付着性 | 分類 1以下 | 分類 1又は分類 0 | ||
耐アルカリ性 | ― | 異常がない | ― | |
耐揮発油性 | ― | 異常がない | ― | |
耐熱性 | ― | 外観が正常である。 試験後の付着性試験で 分類 2,分類 1,又は分類 0 |
||
耐塩水噴霧性 | 192時間の塩水噴霧に 耐えるものとする。 |
― | 192時間の塩水噴霧に 耐えるものとする。 |
― |
サイクル腐食性 | ― | さび,膨れ,割れ及び はがれがない。(120サイクル) |
― | さび,膨れ,割れ及び はがれがない。(120サイクル) |
屋外暴露耐候性 | ― | さび,膨れ,割れ及びは がれがない。(24か月) |
― | さび,膨れ,割れ及び はがれがない。(24か月) |
ページのトップへ
ポリウレタン樹脂塗料中塗の品質
ポリウレタン樹脂塗料は,有機溶剤を主要な揮発成分とするSPS 66099-11 ポリウレタン樹脂塗料上塗,この塗料を適用するためのSPS 66099-10 ポリウレタン樹脂塗料用中塗がある。この塗料と同じ目的で用いられる JIS 塗料規格には,JIS K5659 2018 「鋼構造物用耐候性塗料」 A種上塗, A種中塗がある。
「塗装指針」 2013;附属書 A 塗料規格及び試験方法
SPS 66099-10 ポリウレタン樹脂塗料用中塗(溶剤系)
下表に塗料品質を示す。なお,比較のため JIS K5659 2018 「鋼構造物用耐候性塗料」A種中塗(溶剤系)の品質も紹介する。
JIS 等で規定される品質の「塗装作業性」,「塗膜の外観」については,これらの品質に適合しない塗料の販売が考え難いこと,また,他の品質を検査する際にこの品質は容易に把握できることから,鉄道では,全ての塗料規格でこれらの品質を規定していない。また,実環境で 2年程度の「耐候性」(屋外暴露耐候性)を規定していない。これは,塗料成分の規定により,塗膜の機械的,化学的,及び耐久性の室内試験を行うことで,耐候性が確保できると考えているためである。
項 目 | SPS 66099-10(溶剤系) | JIS K 5659 A種中塗(溶剤系) |
---|---|---|
顔料(質量分率 %) | 25以上 | ― |
エポキシ樹脂又はポリオール樹脂(質量分率 %) | 10以上 | ― |
アミン樹脂(質量分率 %) | ― | |
硬化剤(質量分率 %) | 1以上 | ― |
溶剤(質量分率 %) | 白・淡彩 40以下,他の色 50以下 | ― |
NCO基の定性 | NCO基があるものとする。 | - |
混合塗料中の加熱残分 % | 白・淡彩は 60以上,その他の色は 50以上 | |
塗膜中の鉛(質量分率 %) | 0.06以下 | - |
塗膜中のクロム(質量分率 %) | 0.03以下 | - |
容器の中での状態 | かき混ぜたとき,堅い塊がなくて一様になる。 | |
表面乾燥性 | 常温 8 時間後,低温 5 ℃ 16 時間後 | |
塗膜の外観 | - | 塗膜の外観が正常であるものとする。 |
ポットライフ(23℃) | 5時間 | |
隠ぺい率 | 白・淡彩は 90以上,鮮明な赤,及び黄は 50以上,その他の色は 80以上 | |
鏡面光沢度(60度) | - | 70 以上 |
上塗り適合性 | 上塗りに支障があってはならない。 | - |
耐屈曲性 | 折曲げに耐える。( 10mmマンドレル) | |
耐おもり落下性(デュポン式) | 塗膜に割れ,及びはがれが生じない。 | |
層間付着性 Ⅰ | 異常がない。 | |
層間付着性 Ⅱ | 異常がない。 | |
耐アルカリ性,耐酸性 | - | 異常がない。 (水酸化カルシウム水,硫酸水) |
耐湿潤冷熱繰返し性 | - | 湿潤冷熱繰返しに耐える。 |
ページのトップへ
ポリウレタン樹脂塗料上塗の品質
ポリウレタン樹脂塗料は,有機溶剤を主要な揮発成分とするSPS 66099-11 ポリウレタン樹脂塗料上塗,この塗料を適用するためのSPS 66099-10 ポリウレタン樹脂塗料用中塗がある。この塗料と同じ目的で用いられる JIS 塗料規格には,JIS K5659 2018 「鋼構造物用耐候性塗料」 A種上塗, A種中塗がある。
「塗装指針」 2013;附属書 A 塗料規格及び試験方法
SPS 66099-11ポリウレタン樹脂塗料上塗(溶剤系)
下表に塗料品質を示す。なお,比較のためポリウレタン樹脂塗料相当の JIS K5659 2018 「鋼構造物用耐候性塗料」A種上塗 2級(溶剤系)の品質も紹介する。
JIS 等で規定される品質の「塗装作業性」,「塗膜の外観」については,これらの品質に適合しない塗料の販売が考え難いこと,また,他の品質を検査する際にこの品質は容易に把握できることから,鉄道では,全ての塗料規格でこれらの品質を規定していない。また,実環境で 2年程度の「耐候性」(屋外暴露耐候性)を規定していない。これは,塗料成分の規定により,塗膜の機械的,化学的,及び耐久性の室内試験を行うことで,耐候性が確保できると考えているためである。
項 目 | SPS 66099-11(溶剤系) | JIS K 5659 A種上塗(2級) |
---|---|---|
顔料(質量分率 %) | 5以上 | ― |
ポリオール樹脂(質量分率 %) | 13以上 | ― |
硬化剤(質量分率 %) | 1以上 | ― |
溶剤(質量分率 %) | 白・淡彩 50以下,他の色 60以下 | ― |
NCO基の定性 | NCO基があるものとする。 | - |
混合塗料中の加熱残分 % | 白・淡彩は 50以上,その他の色は 40以上 | |
塗膜中の鉛(質量分率 %) | 0.06以下 | - |
塗膜中のクロム(質量分率 %) | 0.03以下 | - |
容器の中での状態 | かき混ぜたとき,堅い塊がなくて一様になる。 | |
表面乾燥性 | 常温 8 時間後,低温 5 ℃ 16 時間後 | |
塗膜の外観 | - | 塗膜の外観が正常であるものとする。 |
ポットライフ | 5時間以上 | |
隠ぺい率 | 白・淡彩は 90以上,鮮明な赤,及び黄は 50以上,その他の色は 80以上 | |
鏡面光沢度(60度) | 80 以上 | 70 以上 |
耐屈曲性 | 折曲げに耐える。( 10mmマンドレル) | |
耐おもり落下性(デュポン式) | 塗膜に割れ,及びはがれが生じない。 | |
層間付着性 Ⅱ | 異常がない。 | |
耐アルカリ性,耐酸性 | - | 異常がない。(水酸化カルシウム水,硫酸水) |
耐湿潤冷熱繰返し性 | - | 湿潤冷熱繰返しに耐える。 |
促進耐候性 | 促進耐候① | 促進耐候② |
屋外暴露耐候性(24か月) | - | 屋外暴露耐候 |
促進耐候②:照射時間 1000 時間で塗膜に割れ・はがれ・膨れが無く,色の変化が大きくなく,白亜化の等級が 1 又は 0,光沢保持率 80%以上。
屋外暴露耐候:塗膜に割れ・はがれ・膨れが無く,色の変化が大きくなく,白亜化の等級が 2,1 又は 0 ,光沢保持率 40%以上。
このページの“トップ”へ