防食概論:塗料・塗装

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 鋼橋維持管理の背景,及び基礎用語を紹介する。

         はじめに

 社会資本,特に50年を超える長期間供用が目的の構造物では,適切な維持管理,すなわち“適切な点検(検査)に基づく,適切な時期に,適切な方法での補修・補強の実施”が求められる。
 社会基盤の中で,物・人の移動に関わる交通設備では,構造物の目的を達成するために,要求される性能が確保されるように,構造物別に,定期的な検査点検および調査),及び点検結果に基づく必要な時期の措置補修及び補強など),並びにこれらの記録の一元管理ができるように,国土交通省では,次に示す維持管理方法を提案している。
 【道路分野】
 国土交通省,及び内閣府沖縄総合事務局が管理する一般国道の鋼橋に関しては,国土交通省道路局の「橋梁の維持管理の体系と橋梁管理カルテ作成要領(案)」,「橋梁定期点検要領(案)」,「疲労損傷臨時点検要領」,「高力ボルト(F11T)」などによる点検・調査,「補修・補強工事調書の記入要領(案)」,「耐震補強マニュアル(案)」などによる修繕が規定されている。
 道路橋維持管理の詳細は,【社会資本とは】の「道路橋の維持管理」に示す。
 【鉄道分野】
 鉄道の構造物は,国土交通省省令鉄道に関する技術上の基準を定める省令”に対応する維持管理関連の解釈基準「鉄道構造物等維持管理標準・同解説(構造物編)」(以下「維持管理標準」という)に基づいて管理されている。
 「維持管理標準」は,コンクリート構造物,鋼・合成構造物,基礎構造物,土構造物,トンネルの各編で構成されている。
 「維持管理標準」の詳細は,【社会資本とは】「鉄道橋の維持管理」に示す。
 (参考資料)
 「橋梁の維持管理の体系と橋梁管理カルテ作成要領(案)」,「橋梁定期点検要領(案)」,国土交通省道路局
 「鉄道構造物等維持管理標準・同解説(構造物編)鋼・合成構造物」,国土交通省鉄道局監修,(財)鉄道総合技術研究所編集 丸善出版

 

【基礎用語】

    構造物関連は,技術分野により歴史的背景が異なるため,同様の内容が異なる用語で表現されている。ここでは,構造物維持管理に関わる主な用語について,道路と鉄道での用例を紹介する。
  • 維持
     (道路)既設橋の機能を保持するため,一般に日常計画的に反復して行われる措置。
     (鉄道)構造物の使用期間において,構造物に要求される性能を満足させるための技術行為。
  • 変状
     (鉄道)構造物があるべき健全な状態から性能が低下している状態。(道路では損傷という)
  • 健全度
     (鉄道)構造物に定められた要求性能に対し,当該構造物が保有する健全さの程度。
  • 点検
     (道路)橋梁の損傷,機能等の状態を把握するもの。(鉄道では検査という)
     点検には,通常点検(通常巡回として,道路パトロールカー内からの目視),定期点検(5年毎の定期的に実施),中間点検(定期点検の中間年に実施),特定点検(塩害等の特定の事象を対象に,予め頻度を定めて実施),異常時点検(災害や大きな事故発生,予期しない異常の発見した時)がある。
  • 検査
     (鉄道)構造物の現状を把握し,構造物の性能を確認する行為。(道路では点検という)
     検査には,初回検査(新設構造物,改築・取替構造物の初期の状態を把握),通常全般検査(2年を超えない期間で定期的に実施),特別全般検査(健全度の判定の精度を高める目的で必要に応じて実施),臨時検査(災害や大きな事故発生,予期しない異常の発見した時),個別検査(全般検査,臨時検査の結果,詳細な検査が必要とされた場合等に実施。道路では詳細調査という) がある。
  • 調査
     (道路)点検に引き続いて,補修等の対応策を講ずるための損傷特性を詳細に把握するもの。
     (鉄道)構造物の状態やその周辺の状況を調べる行為。
  • 詳細調査
     (道路)補修等の必要性の判定,補修等の方法決定に際し,より詳細に把握するために実施する調査。(鉄道では個別検査という)
  • 追跡調査
     (道路)詳細調査で把握した損傷の進行状況を把握するため,損傷に応じて継続的に実施する調査。(鉄道では監視という)
  • 監視
     (鉄道)変状の状況や進行性を継続的に確認する措置。(道路では追跡調査という)
  • 措置
     (鉄道)構造物の監視,補修・補強,使用制限,改築・取替等の総称。
  • 補修
     (道路)既設橋に生じた損傷を直し,もとの機能を回復させることを目的とした措置をいう。
     (鉄道)変状が生じた構造物の性能を回復させること,あるいは性能の低下を遅らせることを目的とした措置。
  • 補強
     (道路)既設橋に生じた損傷の補修にあたってもとの機能以上の機能向上を図ること,又は,特に損傷がなくても積極的に既設橋の機能向上を図ることを目的とした措置をいう。
     (鉄道)構造物の力学的な性能を初期の状態より高いものに向上させることを目的とした措置。

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