防食概論:塗料・塗装

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         エアレススプレー塗り

 スプレー塗りというと,一般的にはエアスプレー塗り(air spray application)をイメージする。エアスプレーは,圧縮空気の流れに塗料を接触させて霧化(むか)する方法,すなわち霧吹きの原理で噴霧している。
 一方,エアレススプレー塗り(airless spray application)は,その名が示すように圧縮空気を用いないスプレー塗りである。エアレススプレーは,プランジャポンプやダイヤフラムポンプを用いて,塗料に高い圧力を与え,スプレーガン先端の細孔(0.1mm以下)から噴射した時の急激な圧力変化による微粒化(霧化)の原理を用いている。また,高圧の液体が細孔から噴霧されるので,液滴が高速で被塗物に塗着でき,エアスプレーより塗着効率(coating efficiency)が高い。

エアレス塗装機の例

エアレス塗装機の例
図出典:旭サナック株式会社 カタログ

 塗料に加える圧力は,塗料粘度と必要な吐出し量に依存するが,一般的には圧力 10~15 MPaで 1分間の吐出し量 1~10リットルのものが多い。高粘度の塗料や多量の吐出し量を得るため,20~50 MPaの高圧を加えるタイプもある。
 
 エアレススプレー塗りの特徴
 ● スプレーパターンの開き,形状,及び吐出し量は,スプレーガンのノズルチップで決まる。これらを変えるときは,チップの交換が必要である。
 ● エアレススプレーは,塗料吐出し量を多くできるので作業効率を上げることができる。
 ● 高圧の塗料を直接噴霧するので,エアスプレーに比較して塗料の飛散が少なく,塗着効率が高い。
 ● 高圧の塗料を圧送するので,高圧ホースの付いたスプレーガンの取り回しが必要である。すなわち,作業スペースが限られる個所,狭あい部の塗装には向かない。
 ● スプレー装置,及び電源の設置可能な場合に限定される。

スプレー塗装の塗着効率

スプレー塗装の塗着効率
出典:環境省 水・大気環境局大気環境課,「すぐにできるVOC対策 塗装で取り組むVOC削減の手引き」,(社)産業と環境の会,2007,p.

 【参考】
 エアスプレー(塗り)(air spray application)
 塗料などの液体を高速の空気流と衝突させて霧化(むか)する方法で,この方法で塗装することをエアスプレー塗りという。
 エアレススプレー(塗り)(airless spraying, airless spray application)
 高速の空気を用いないで無化する方法で塗装するスプレー塗りの一種。塗料に圧力を掛けて強制的にノズルから噴出させて塗装する方法。【JIS K5500「塗料用語」】
 用いるエアレススプレーガン(airless spray gun)は,空気吹付けによらないで,塗料自体に圧を掛けてノズルから塗料を霧状に噴き出して塗る器具。JIS B 9809「スプレーガン」 参照。【JIS K5500「塗料用語」】
 静電塗装(electrostatic spraying, electrostatic coating)
 霧化した塗料粒子と被塗物との間に静電電位差を掛けて,塗料の霧を被塗物に引き付けて塗る方法。塗料の霧は,回転円盤,スプレーガンなどで発生させるが,発生源に対する物体の裏側にも塗料が付着し,塗料の損失が少ないのが特徴。電圧は通常 40~100kV。【JIS K5500「塗料用語」】

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