防食概論:塗料・塗装

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         塗替え塗装(塗り付け作業の準備)

 塗替え塗装の第 1層目は,素地調整したその日のうちに塗装しなければならない。第 1層目の塗装は,鋼素地の露出した面(さび,劣化塗膜除去部)のみの部分塗装となる。
 一般的には,部分的に塗り付ける塗装を補修塗装といい,全面に塗り付ける塗装を全面塗装という。
 第 2層目以降の塗装は,採用する塗装系により補修塗装と全面塗装がある。例えば,5回塗りの塗装系で,第 1層,第 2層を補修塗装,第 3層~第 5層を全面塗装とする仕様などがある。
 ここでは,塗装にあたり実施すべき被塗面の確認,付着塩分量の測定と除去,塗料の確認などの準備作業を解説する。

【被塗面の確認】

 塗装しようとする面が,塗装に適する状態であるかを次の要領で確認しなければならない。
 硬化状態
 一般的には,規定される塗装間隔の範囲にあり,半硬化乾燥状態のとき塗り重ねて良い状態であると判断し,そのまま次の塗料を塗付けることができる。
 このとき,半硬化乾燥状態に至っていない場合は,その原因を確認し適切に対処する。また,塗装間隔の上限を超えた場合は,塗り重ねた塗料の付着性に影響するので,面粗し等の措置が必要になる。
 ※:半硬化乾燥とは,塗面の中央を指先で静かに軽くこすって塗面にすり跡が付かない状態をいう。
 
 塗膜変状の確認
 2層目以後の塗装では,前層の塗膜に変状(欠陥)が無いことを確認してから塗り重ねる。変状が観察された場合には,【塗膜変状と措置(塗装時)】に従い適切に対処する。
 
 付着塩分量
 塗り重ねる面に塩などの汚染物が付着していると,塗り重ねた塗膜の付着性低下,経年での塗膜はがれの原因となる。
 このため,塗装作業開始前に,ガーゼ拭き取り法などを用いて,表面に付着する単位面積当たりの塩分量を計測する。計測値が塗り付ける塗料で規定する塩分量を超えている場合に,水洗等(最低でも水で濡らしたウェスで拭き取る)の措置を行い,塩分量が規定値以下になったことを確認してから塗り付け作業に入る。
 当該環境が,飛来海塩粒子の多い地区で,施工期間中に海からの風が見込まれる場合には,毎回の塗り付け作業前に付着塩分の計測が必要である。

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【塗料の準備】

 塗料の開缶まえに,保管期間が規定される期間を超えていないこと,規定された塗料であるかなどを,塗料メーカが提出する試験成績書などで確認する。
 塗料は,一般的に樹脂,添加剤,及び顔料の混合物である。密度が大きい顔料が沈降していることが多いので,開缶前に,内容物が均一になるよう十分に振とうする。なお,保管期間が長期間となった場合には,専門家(塗料メーカーの技術者)に使用の可否を確認してもらう。
 塗料開缶後に,塗料の状態が正常であることを確認し,適切な攪拌機などを用いて,十分に攪拌する。多液形塗料は,塗料に指定される適切な混合比で調合し,十分に攪拌混合する。粘度を確認しながら希釈剤を添加し,最適の粘度に調整する。このとき,希釈剤の添加量がその塗料で規定される上限を超えないようにする。
 調合の完了した塗料は,その塗料に規定される熟成時間に至ってから塗り付け作業に供する。なお,その塗料に規定されるポットライフ(可使時間)を超えない時間内で使い切る。ポットライフを超えた場合はその塗料は廃棄する。

 

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