鋼橋の製作

 技術用語関連のページ探しは
  “キーワード索引”

  “ホーム:お役立ち情報”では,
 “社会資本,鋼橋”関連書籍
 “関連機関とのリンク”を紹介

  ☆ “ホーム” ⇒ “社会資本とは“ ⇒ “鋼橋の製作と構造“ ⇒

   【1.製作工程】

 鋼橋(塗装鋼橋)の製作は,鉄鋼製造会社で作製したショップ鋼板を橋梁製作会社で加工・組み立てる次の行程が一般的である。
 鉄鋼会社
 橋梁製作に必要な鋼材は次の工程で製作される。

  • 製銑 ( smelting of pig iron;鉄鉱石から銑鉄を作る)
  • 製鋼 ( pig iron;銑鉄を脱炭し鋼を作る)
  • 鋳造 ( casting;型に流し込み目的の形状に固める)
  • 圧延 ( rolling;ロールの間を通し,板状にする)
  • 切断 (目的の大きさに整える)
 鋼材表面には,熱間圧延工程で生成したミルスケール( mill scale;黒皮)やその他工程での汚れなどが付着しているので,これらの除去と表面粗さ付与の目的でショットブラスト(一次素地調整,原板ブラストと呼ばれる)を行う。
 ブラスト処理の後,直ちに(3時間以内)プライマー(エッチングプライマー,又はジンクリッチプライマーが一般的)を塗りつけて橋梁製作メーカーに出荷される。この鋼板をショップ鋼板(shop sheet steel)という。

 橋梁製作会社
 購入した鋼板などの材料を用いて,次の工程で橋梁を製作する。
  • 設計図に従い“けがき”する。
  • 切断・穴あけにより,必要な部品を作る。
  • 図面に従い部品を組み立て溶接などにより搬送可能な大きさのブロックを製作する。
  • 非破壊検査等により溶接の品質を確認する。
  • 製作したブロックを組立(仮組立という)て設計通りに仕上がっているかを検査(精度確認)する。部材の大きさによっては,部材の寸法計測結果を用いたシミュレーション仮組立で済ませる場合もある。
  • 精度確認後に,各ブロックにばらし,防錆処理のためのブラスト処理(二次素地調整,製品ブラストという)を行い,規定された防食塗装を実施する。なお,溶接,素地調整や塗装に関しては別の項で詳細に紹介する。

橋梁製作工程

一般的な橋梁製作工程
写真出典:一般社団法人 日本橋梁建設協会HP

 塗装されたブロックは現地に搬入され,ブロック同士を添接(高力ボルトでの接合や現場溶接など)しながら橋梁が作られる。この橋梁架設工法については,別の項で詳細に紹介する。
 最後に,搬入時や架設時に損傷した塗膜を補修塗装し,最終検査を受けた後で橋梁の完成となる。
 塗装鋼橋のその後の腐食や鋼材の疲労寿命に大きく影響する製作工程として,溶接など接合工程,素地調整工程,塗装工程などが挙げられる。また,現地での架設工程で損傷した塗膜の補修塗装工程は,塗膜のその後の耐久性に大きく影響する工程でもある。
 塗装の品質は,塗装後の外観観察では容易に判定困難のため,十二分の施工管理が求められる。特に,用いる塗料の施工時の温度,湿度条件は的確に管理することが必要である。

   ページのトップ