防食概論:塗料・塗装

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         水道鋼管の防食

 水道鋼管は,ほとんどが土中に埋設される。水道鋼管の外面土壌との接触環境,水道鋼管内面流水との接触環境にある。このため,外面と内面では塗装に求める性能が異なる。
 一旦土中に埋設されると,水道鋼管の腐食状況などを直接観察できない。このため,防食対策には,長期間の耐久性と信頼性が求められる。
 そこで,JIS や(社)日本水道協会などで,水道鋼管や水道鋼管内・外面の塗装・塗料に関して,その品質を規定している。

 

【水道鋼管の規格例】

 主な水道用途で用いられる被覆鋼管の規格とその概要を次に示す。
 JIS G 3443-1 「水輸送用塗覆装鋼管-第 1 部:直管」
 主に上水道,下水道,工業用水道及,び農業用水に使用する塗覆装鋼管の直管について,管の内外面にポリエチレン,アスファルト,あるいはコールタールエナメルを塗覆装したもの種類,及び記号,製造方法,化学成分,機械的性質,非破壊検査特性,又は水圧試験特性,寸法・質量,及び寸法許容差,外観,試験,検査などを規定している。
 JIS G 3443-2 「水輸送用塗覆装鋼管-第 2 部:異形管」
 主に上水道,下水道,工業用水道,及び農業用水に使用する塗覆装鋼管の異形管について,異形管とは,管路の方向,径などを変えるのに用いる鋼管で,JIS G 3443-1 に規定する直管以外の鋼管,種類,及び記号,材料,及び製造方法,形状・寸法,及び寸法許容差,外観,試験,検査などを規定している。
 JIS G 3443-3 「水輸送用塗覆装鋼管-第 3 部:外面プラスチック被覆」
 主に上水道,下水道,工業用水道,及び農業用水に使用する水輸送用塗覆装鋼管の原管外面に施すプラスチック被覆について,水輸送用塗覆装鋼管の原管外面に施すプラスチック被覆の特性について規定,プラスチック被覆の種類,及び記号(ポリウレタン被覆,ポリエチレン被覆),プラスチック被覆材料,プラスチックの被覆方法,プラスチック被覆に対する要求事項,試験方法,検査,手直しなどを規定している。
 JIS G 3469 「ポリエチレン被覆鋼管」
 ガス,油,水などの輸送に用いるもので,主に河川や海の底などを含む地中埋設用の外面ポリエチレン被覆鋼管,原管は以下のいずれかが用いられる。
 直管:JIS G 3452,JIS G 3454,JIS G 3457,異形管:JIS B 2311,JIS B 2312,JIS B 2313,JIS G 3451
 外面に高密度ポリエチレンライニングの 1 層タイプ,2 層タイプがある。外観,形状及び寸法,被覆厚さ,ピンホール,ピール強度,材料,製造方法,試験,検査,包装などが規定されている。
 JWWA K116 「硬質塩化ビニルライニング鋼管」社)日本水道協会規格
 鋼管の内面に硬質塩化ビニルを内貼りしたもの,ビルや住宅の給水,冷却水用,( VLP-A は外面一次防錆,VLP-B は外面亜鉛めっき)について規定している。
 JWWA K132 「水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管」社)日本水道協会規格
 鋼管の内面に粉体ポリエチレンを融着させて耐食性を持たせた鋼管で,主に給水用配管に用いられ,外面が亜鉛めっきされたものについて規定している。

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【水道管塗覆装の規格例】

 主な水道用途で用いられる鋼管に対する内・外面の塗覆装(塗装やライニング)に関し,上記の鋼管規格の他に規定される JIS規格,(社)日本水道協会規格( JWWA )を次に示す。
 【内面用】
 ダクタイル鋳鉄管の内面には,JIS G 5528 「ダクタイル鋳鉄管内面エポキシ樹脂粉体塗装」で予熱を活用したエポキシ樹脂粉体塗装が用いられている。
 鋼管内面用塗料としては,これまで JWWA K135 「水道用液状エポキシ樹脂塗料塗装方法」による塗装が広く用いられていたが,平成19年12月の改正で溶剤に関する規制項目が追加され,制約が大きくなったため,現在は JWWA K157 「水道用無溶剤形エポキシ樹脂塗料塗装方法」のにより,溶剤含有量が極端に少ないエポキシ樹脂塗料を用いた塗装が主流になっている。
 
 【外面用】
 鋼管製作工場での施工が可能な直管,及び異形管の外面には,JWWA K 151 「水道用ポリウレタン被覆方法」によるポリウレタンライニングが主流である。他に,JWWA K152 「水道用ポリエチレン被覆方法」によるポリエチレンライニングも用いられている。
 敷設現場の施工となる継手用部品や弁類の外面には JWWA K115 「水道用タールエポキシ樹脂塗料」が用いられる。他には JWWA K153 「水道用ジョイントコート」も用いられる。

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【水道鋼管の内面塗装例】

 水道鋼管にこれまで広く用いられていた JWWA K135「 水道用液状エポキシ樹脂塗料塗装方法」の塗装仕様を次に紹介する。
 
 新設時塗装仕様
 【素地調整】
 ブラスト処理
 除錆度:ISO Sa2 1/2
 【プライマー】
 有機ジンクリッチプライマー:使用量 200g/m2(膜厚 20μm)
 【塗装】
  プライマー塗装後 2日以上,6か月以内(全面塗装)
 水道用鋼管用エポキシ樹脂塗料:使用量 740g/m2(膜厚 150μm)
  ①塗装後 1日以上,7日以内(全面塗装)
 水道用鋼管用エポキシ樹脂塗料:使用量 740g/m2(膜厚 150μm)
 
 塗替え時塗装仕様
 【素地調整】
 除錆度:発錆部・動力工具等 ISO St 3,一般部・高圧水洗 ISO St 2
 【塗装】
  素地調整後直ちに(全面塗装)
 水道用鋼管用エポキシ樹脂塗料:使用量 740g/m2(膜厚 150μm)
  ①塗装後 1日以上,7日以内(全面塗装)
 水道用鋼管用エポキシ樹脂塗料:使用量 740g/m2(膜厚 150μm)

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