防食概論:塗料・塗装

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         柔軟性(可とう性)

 塗膜形成後,折り曲げや深絞りなどの加工を受ける製品では,変形に追従できる塗膜の柔軟性(可とう性)が求められる。
 柔軟性を評価するJIS規格には,直線的に折り曲げたときの塗膜状態を評価する耐屈曲性JIS K 5600-5-1),塗装缶やボトルなどカップ状の深絞り加工時の塗膜状態を評価する耐カッピング性JIS K 5600-5-2)がある。
 
 JIS K 5600-5-1 :1999 「塗料一般試験方法−第 5 部:塗膜の機械的性質−第 1 節:耐屈曲性(円筒形マンドレル法)(Testing methods for paints−Part 5 : Mechanical property of film−Section 1 : Bend test (cylindrical mandrel))」は,0.3mm若しくは 1.0mmの薄い鋼板,ぶりき板,又はアルミ板などに塗装し,塗膜面を外にして,規定された半径のマンドレルに沿って折り曲げたときに,塗膜外表面に“割れ”や“はがれ”など致命的な変状が生じるかを評価する試験方法である。
 
 一般的には,塗装後の変形に対する追従性(柔軟性・付着性)が要求される塗料に適用される。
 しかし,塗装後の変形が少ない防食塗装においても,塗膜の付着性や柔軟性の確認を目的に適用されている。JIS製品規格では油性系さび止めペイントや中・上塗り塗料にも規格されている。JIS規格のない下塗り塗料に対しても規定している団体規格もある。
 
 JIS K 5600-5-2 「耐カッピング性」は,塗装した薄い鋼板( 0.3~1.25mm)に,直径 20mmの半球型押込み器を 0.2±0.1mm/s と遅い速度で押込み,塗膜に“割れ”や“はがれ”が起こる押し込み深さを計測して評価する方法である。
 深絞りを受ける製品など,塗装後の変形量が大きい製品に用いる塗料の評価に用いられている。

 

【耐屈曲性】

 JIS K 5500 では,耐屈曲性(flexibility)とは“塗膜が素地の変形に対し,塗膜の損傷なしで追従する性能”と定義している。
 
 屈曲試験は,塗装後の変形に対する追従性(柔軟性・付着性)が要求される塗料を中心に適用されている。他に,塗装後の変形が大きくない防食塗装においても,塗膜の付着性や柔軟性の確認を目的に,耐屈曲性を評価している。
 
 JIS製品規格では油性系さび止めペイント,合成樹脂調合ペイント,構造物用の中・上塗り塗料などで規格されている。JIS規格のない下塗り塗料に対してもこの試験を規定する団体規格もある。
 
 試験では,薄い試験板に塗装された試験片の塗膜を外にし,試験板の内側に規定される丸棒(マンドレル)を当てて,マンドレルに沿って折り曲げた後,塗膜表面の割れ等の損傷を調べる。
 
 【JIS製品規格での扱い例】
 JIS K 5659「鋼構造物用耐候性塗料」に規定される耐屈曲性(円筒形マンドレル法)の概要は,「塗料の評価」の“耐屈曲性に紹介した。

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