防食概論:塗料・塗装

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         動力工具

 塗替え塗装時の素地調整は,古くから手工具を用いた作業が行われていた。手工具を用いた作業のうち,平面部の塗膜剥離や凹凸の少ない腐食個所のさび落としなど,技能をさほど必要としない単純作業については,動力工具で効率よく作業できるようになった。
 しかし,狭あい部,リベット,ボルト・ナット部や凹凸の激しい腐食個所など丁寧な処理が求められる個所では,動力工具のみでは高い素地調整品質が得られないので,手工具との併用が必要になる。
 次に,実作業で用いられる主な動力工具の特徴を紹介する。実施工では,工具の特性を理解し,対象物の状態に応じ適切に工具を選択しなければならない。

 ディスクグラインダ

ディスクグラインダの例

ディスクグラインダの例

 円盤状の砥石研磨布(研磨材を紙や布に張り付けたもの,俗称でサンドペーパーともいう)を取り付け,高速回転し,平面部の劣化旧塗膜や凹凸の大きくない浅いさびの除去を目的に用いる。
 工具が比較的大きいため,狭あい部の施工は困難で,もっぱら比較的大きな平面の施工に用いられる。 研磨布を用いる場合をディスクサンダーともいうが,塗膜に大きなせん断力を与えないので劣化塗膜を除去し損ね易い。
 一般的には,さび除去に#16(粒子径710μm~1,000μm)~#24(粒子径500μm~600μm)の粗い研磨布が,旧塗膜の除去や目粗しには#60(150μm~212μm)~#80(125μm~150μm)の中程度の研磨布が用いられる。なお,研磨布の粒度は,JIS R 6010「研磨布紙用研磨材の粒度」で規定されている。
 平たん部の旧塗膜除去に特化したディスクとして,金属性の円盤の周囲に特殊な刃を取り付けたダイヤモンドホイールも市販されている。
 ボルト周辺やリベット周辺の素地調整用として,カップワイヤブラシが古くから用いられてきたが,厚いさびの除去や硬く厚い旧塗膜の除去には能力が不足しているので,手工具との併用が必要である。

 ジェットたがね

動力工具の例

動力工具の例


 直径数mmの鋼製の針(ニードル)を複数保持し,それぞれを前後(ストローク10~20mm)することで,小面積に大きな打撃力を与えることができる。凹凸の多い深いさびの除去,ボルト・ナット部の側面の処理が可能である。
 工具が大きいので,狭あい部など複雑な構造部位では,一方向からの作業となり,影となる部位の施工は出来ないので,手工具との併用が必要である。
 
 縦回転式ブラシ
 横回転のカップワイヤブラシの打撃力不足をカバーするため,細いワイヤを縦回転にすることで,素地に叩きつけるようにした工具で,作業性は劣るが比較的凹凸の多い個所の旧塗膜やさびの除去が可能である。
 工具が比較的大きいので狭あい部やボルト部での作業性に劣る。
 
 スケーリングマシン
 動力源のモーターから工具までをフレキシブルシャフトで連絡した回転工具である。先端に取り付けた工具により,狭い個所での施工が可能である。
 取り付けられ工具には,砥石,サンドペーパー,ワイヤブラシ,研削用歯車,小型ハンマーなどが用意され,狭あい部や凹凸の大きい部位での作業に用いられる。
 一方,取り付ける工具が小さく,大面積の施工性には不向きである。

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