防食概論:塗料・塗装

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         長期防錆用塗料の登場

 1955年(昭和30年)頃より,従来の乾性油を用いた油性調合ペイントにかわり合成樹脂を用いた長油性フタル酸樹脂塗料(合成樹脂系調合ペイント)が中塗・上塗用塗料として使用されるようになり,耐候性が飛躍的に向上した。
 白色顔料も,亜鉛華に代わり,鮮やかな白色で隠ぺい性に優れるチタン酸化物が用いられるようになった。
 
 さび止め塗料も,戦前に多く使われた鉛丹とボイル油を現場で練り合わせる現場調合形鉛丹さび止めペイントが次第に少なくなり,1963年(昭和38年)頃には殆ど使用されなくなった。
 代わって,塗料メーカで調合済みの既調合鉛丹さび止めペイントが増加した。さらに,既に開発が進んでいた亜酸化鉛,塩基性クロム酸鉛,シアナミド鉛など鉛丹以外の鉛系防錆顔料を用いた鉛系さび止めペイントの採用が増えてきた。
 
 鉛系さび止めペイントは,安価で鉄素地との濡れ性,付着性,防食性に優れるため,長い間さび止めペイントの中心的材料であった。しかし,1990年代になると人の健康と環境に対する関心が高まり,鉛化合物を使用した材料の自粛が進んだ。
 画期的なさび止め塗料であるジンクリッチ系塗料は,1940年代に,1800年代後半から実用されていた亜鉛めっき(1836年にフランスで特許化)のめっき不具合個所の補修材としてイギリスで研究が開始され,1950年代に無機ジンクリッチ系塗料が,1960年代には有機ジンクリッチ系塗料が開発されている。
 
 この時期には,エポキシ樹脂塗料(1952年)やポリウレタン樹脂塗料(1958年)は既に開発されていた。これと,ジンクリッチペイントとを組み合わせた長期防錆型の塗装仕様は,1960年代に計画され,1970年代に建設が開始された本州四国連絡橋への実用化が図られたことで進展した。これらの塗装系が本格的に普及したのは2000年代後半からである。

瀬戸大橋1988年開通

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