社会資本・腐食防食関連の技術用語 (索引)

 “社会資本“,及び“腐食防食“に関連する記事を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
 ここでは,タ行 “て”の用語を  てあ~てわ,  てんあ~てんく,  てんけ~てんん  に分けて紹介する。

 用語一覧 てあ~てわ

ディーゼルエンジン 】  , 【 Tダイ方式 】  , 【 低温安定性 】  , 【 低温乾燥(塗料) 】  , 【 低温高圧用鋳鋼 】  , 【 低温用鋼 】  , 【 低温割れ(塗膜の) 】  , 【 定期点検 】  ,

低合金鋼 】  , 【 抵抗率(電気) 】  , 【 泥漿 】  , 【 ディスクグラインダ 】  , 【 ディスクサンダ 】  , 【 低速電子線回折法 】  , 【 低炭素鋼 】  ,

ティティンの式 】  , 【 定比例の法則 】  , 【 堤防 】  , 【 低融点金属 】  , 【 低溶剤形塗料 】  , 【 DIN 】  , 【 TTS曲線 】  , 【 デスケーリング 】  , 【 鉄筋コンクリート用棒鋼  】  ,

鉄鋼 】  , 【 鉄鉱石 】  , 【 鉄族元素 】  , 【 鉄‐炭素系平衡状態図 】  , 【 鉄道 】  , 【 鉄道営業法 】  , 【 鉄道構造物等設計標準 】  , 【 鉄道事業法 】  , 【 鉄道に関する技術上の基準を定める省令 】  ,

鉄塔用高張力鋼 】  , 【 鉄塔用高張力鋼管  】  , 【 鉄道連絡船 】  , 【 鉄の記念日 】  , 【 鉄バクテリア 】  , 【 テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン(FEP) 】  ,

手延式送出し工法 】  , 【 デプスゲージ法 】  , 【 テフロン 】  , 【 デュポン式衝撃試験 】  , 【 デュロメータ硬さ 】  , 【 デルタワン層 】  , 【 テレピン油 】  , 【 テレフタル酸

 用語の概要と関連ページ


 【ディーゼルエンジン】( diesel engine )
 ディーゼル機関ともいわれる内燃機関で,点火装置(スパークプラグ)を持つガソリンエンジンと異なり,空気を圧縮し,圧縮加熱した状態に燃料を噴射することで点火(自己発火)する「圧縮着火機関」に分類される。
 関連ページ : 鋼の腐食:キャビテーション・コロージョン ,  
 用語一覧へ

 【Tダイ方式】( T-die )
 ⇒ 溶融押出成型法
 関連ページ : 防食基礎:ライニング方法 ,  
 用語一覧へ

 【低温安定性】( low temperature stability, storage stability at low temperature )
 冷却しても常温に戻せば,元の性能状態に戻る性質。【JIS K5500「塗料用語」】
 エマルション塗料が温度−5±2℃に保存した後,室温に戻す操作 3 回の繰り返しに耐える性質。【JIS K 5600-2-7「塗料一般試験方法−第2部:塗料の性状・安定性−第7節:貯蔵安定性」】
 関連ページ : 塗料評価:はじめに ,  塗料評価:品質試験の項目と手順 ,  塗膜の評価:品質試験 ,  
 用語一覧へ

 【低温乾燥(塗料)】( low temperature drying )
 低温乾燥の試験は,温度 5±1℃の低温恒温器で規定する時間乾燥し,低温恒温器から取り出して,標準状態に 20分放置してから乾燥の程度を調べる。
 関連ページ : 塗料評価:乾燥時間 ,  塗料評価:半硬化乾燥 ,  
 用語一覧へ

 【低温高圧用鋳鋼】( Steel castings for low temperature and high pressure service )
 SCPL材と記され,低温で使用される弁,フランジ,シリンダその他の高圧部品用鋳鋼品,品質などは JIS G 5152「低温高圧用鋳鋼品:Steel castings for low temperature and high pressure service」に規定されている。
 関連ページ : 金属概論:鋳鉄 ,  
 用語一覧へ

 【低温用鋼】( steels for low temperature service )
 低温下で使用される容器設備及び構造用として,低温じん性及び溶接性を重視して製造された鋼材。使用温度によって炭素鋼,低合金鋼,2.5%Ni 鋼,3.5%Ni 鋼,9%Ni 鋼,オーステナイト系ステンレス鋼などがある。【JIS G 0203「鉄鋼用語(製品及び品質)」】
 低温用鋼材を用いた JIS 製品規格には,JIS G 3126「低温圧力容器用炭素鋼鋼板:Carbon steel plates for pressure vessels for low temperature service」,JIS G 3127「低温圧力容器用ニッケル鋼鋼板:Nickel steel plates for pressure vessels for low temperature services」,JIS G 3460「低温配管用鋼管:Steel tubes for low temperature service」,JIS G 3464「低温熱交換器用鋼管:Steel heat exchanger tubes for low temperature service」などがある。
 関連ページ : 金属概論:鉄鋼の分類 ,  
 用語一覧へ

 【低温割れ(塗膜の)】( cold cracking )
 低温に曝された塗膜に起こる割れ。【JIS K5500「塗料用語」】
 関連ページ : 塗膜の試験規格:割れの等級 ,  
 用語一覧へ

 【定期点検】( periodical inspection )
 期間を定めて実施される点検や検査。
 道路の管理では,安全で円滑な交通を確保すること,沿道や第三者への被害の防止することが目的となる。この中で,橋梁の定期点検は,橋梁に係る維持管理を効率的に行うために必要な情報を得ることを目的に原則として5年以内に実施される。
 定期点検(道路)での点検項目には,種類 1 : 腐食,亀裂,ゆるみ・脱落,破断,防食機能の劣化 ,種類 2 : 変形・欠損,異常なたわみ,異常な音・振動,その他 : 沈下・移動・傾斜,漏水・滞水,土砂詰り,支承の機能障害,遊間の異常,変色・劣化 が挙げられる。
 鉄道の構造物管理では,全般検査(general inspection)といい,2 年ごと(「維持管理標準」では 2 年を超えない時期)に行う通常全般検査,それぞれの構造物の必要性から定めた期間ごとに行う特別全般検査(通常は 10 年程度)とがある。
 全般検査における具体的な検査目的は, 1) 構造物の変状の有無を確認, 2) 健全度の判定ができる情報(変状の程度)を把握, 3) 運転保安および旅客公衆の安全を脅かす恐れの判断, 4) 悪影響を及ぼす恐れのある環境変化の判断, 5) 個別検査の必要性の判断, 6) 措置の必要性の判断
 関連ページ : 維持管理(道路):構造物点検 ,  維持管理(道路):定期点検 ,  防食設計:期待耐久性 ,  塗装概論:塗替え塗装管理(塗膜調査) ,  防食塗装系:鋼道路橋の維持管理 ,  
 用語一覧へ

 【低合金鋼】( low alloy steel )
 合金鋼の便宜的な分類で,添加した合金元素の量の和が 5%以下の場合を低合金鋼,5%から 10%までを中合金鋼,10%以上を高合金鋼という。
 関連ページ : 鋼の腐食:暴露試験例(海洋環境) ,  
 用語一覧へ

 【抵抗率(電気)】( electrical resistivity )
 電気抵抗率は,物質の電気の通しにくさを表ために用いられる物性値で,単位はΩ・m(オームメートル)である。
 絶縁性の高い樹脂などでは,表面を流れる電流の寄与を考慮した表面抵抗率(シート抵抗;sheet resistance)と内部を流れる電流に対する体積抵抗率(volume resistivity)とを区別して扱われる。
 関連ページ : 鋼の腐食:土壌腐食(ミクロ腐食) ,  
 用語一覧へ

 【泥漿】( slurry )
 読み「でいしょう」,スラリー(slurry)やスライムともいわれ,液体中に鉱物や汚泥などが混ざっている懸濁体(けんだくたい)である。通常は,粘性が強い流動物であることが多い。
 関連ページ : 鋼の腐食:エロージョン・コロージョン ,  
 用語一覧へ

 【ディスクグラインダ】( disk grinder )
 ⇒ ディスクサンダ
 関連ページ : 塗装概論:動力工具 ,  塗装概論:塗替え塗装管理(素地調整) ,  
 用語一覧へ

 【ディスクサンダ】( disk-type sander )
 JIS C9745-2-3「手持ち形電動工具−安全性−第 2-3 部:グラインダ,ポリッシャ及びディスクサンダの個別要求事項」では,ディスクサンダ(disk-type sander)を“グラインダに似た構造の,研磨用の電動工具。”,グラインダ(grinder)を“結合研削ホイールが取り付けられた回転スピンドルを駆動する電動工具。”と定義している。
 ディスクグラインダ(disk grinder)ともいい,平面を削り易い構造のオフセット形研削砥石(ディスク)を用いた手持ち電動工具である。用いられるディスクの直径は,100~180mm で,ディスクと加工面の角度を 15~30°に保ちながら表面を研削・研磨などに用いられる。ディスクの種類により,金属,木材,レンガやブロックなどの加工に適用できる。
 関連ページ : 塗装概論:塗装技術(素地調整) ,  塗装概論:動力工具 ,  塗装概論:塗替え塗装管理(素地調整) ,  塗装概論:塗替え塗装管理(塗膜除去) ,  
 用語一覧へ

 【低速電子線回折法】( low energy electron diffraction method )
 LEED と略され,低エネルギー(加速エネルギーが 1 keV 以下)の電子線を試料に入射させて,電子線の回折像から試料の表面の原子構造を解析する方法。【JIS K 0215「分析化学用語(分析機器部門)」】
 関連ページ : 防食基礎:腐食試験・化学分析 ,  
 用語一覧へ

 【低炭素鋼】( low carbon steel )
 ⇒ 炭素鋼
 関連ページ : 金属概論:鉄鋼(分類) ,  
 用語一覧へ

 【ティティンの式】( Tetens's equation )
 湿球温度と乾球温度から飽和水蒸気圧を求める近似式。
 関連ページ : 鋼の腐食:相対湿度とは ,  
 用語一覧へ

 【定比例の法則】( law of definite proportions, law of constant proportions )
 プルーストの提唱した経験則で,「同じ化合物では,成分元素の質量の比は,その化合物の生成方法と関係なく,常に一定」。すなわち,化合物は一定の化学式で定義できることを意味する。  ⇔ 倍数比例の法則
 関連ページ : 腐食基礎:化学反応式とは ,  腐食基礎:電荷保存則と腐食 ,  
 用語一覧へ

 【堤防】( embankment )
 河川の氾濫や海水の浸入を防ぐため,河岸や海岸に沿って土砂を盛り上げた治水構造物。土手とも呼ばれる。
 関連ページ : 社会資本:港湾 ,  
 用語一覧へ

 【低融点金属】( low melting metal )
 鉛(融点327.5℃)およびそれ以下の融点をもつ金属の総称。金属単体としてはカドミウム(321.03℃)、スズ(231.97℃)、インジウム(156.61℃)などがある。そのほか半金属のビスマス(271.4℃)、鉛より融点は高いがアンチモン(630.74℃)などをもこれに含めることがある。これらの金属を混ぜてつくった、さらに融点の低い合金は易融合金とよばれる。
 関連ページ : 金属概論:金属の工学的分類 ,  防食基礎:溶融めっき ,  
 用語一覧へ

 【低溶剤形塗料】( low solvent (type) paint )
 ⇒ ハイソリッド塗料
 関連ページ : 塗料各論:塗料分類(形態別分類) ,  
 用語一覧へ

 【DIN】( Deutsches Institut für Normung )
 DIN規格(ドイツ工業規格)は,ドイツ規格協会(Deutsches Institut für Normung)が制定した工業規格である。ドイツ規格協会の略称 DIN(ディン、ダイン)を冠し,通称でDIN規格(DIN-Norm)という。日本でも,パソコンとキーボードやマウスの接続部分のコネクタ,カーオーディオやカーナビなどで DIN規格が採用されている。
 関連ページ : 塗料評価:はじめに ,  
 用語一覧へ

 【TTS曲線】( time-temperature-sensitization )
 鋭敏化処理条件と粒界腐食の関係を表す炭素量,加熱時間,及び加熱温度の曲線で,鋭敏化曲線ともいう。⇒ 鋭敏化曲線
 関連ページ : 鋼の腐食:粒界腐食 ,  
 用語一覧へ

 【デスケーリング】( descaling )
 金属表面のスケールを,機械的又は化学的な方法によって除去すること。【JIS Z0103「防せい防食用語」】
 スケール(scale)とは,変色と呼ぶ表面皮膜より,厚い密着性のある酸化皮膜。【JIS H 0400「電気めっき及び関連処理用語」】
 関連ページ : 防食基礎:腐食試験・試験片準備 ,  
 用語一覧へ

 【鉄筋コンクリート用棒鋼 】( Steel bars for concrete reinforcement )
 コンクリート補強に使用する熱間圧延によって製造された丸鋼(SR材)及び異形棒鋼(SD材)をいう,再生棒鋼を除く棒鋼の品質については,JIS G 3112「鉄筋コンクリート用棒鋼:Steel bars for concrete reinforcement」に規定されている。
 関連ページ : 金属概論:鉄鋼製品JIS ,  
 用語一覧へ

 【鉄鋼】( steel, iron and steel )
 鉄を主成分とする材料の総称として使われるが,普通は鋼 (鉄と炭素 2.0%以下の合金) を意味する。工業的には純鉄,鋼,鋳鋼,合金鋼,銑鉄,鋳鉄,フェロアロイ (→合金鉄 ) を鉄鋼ということが多い。純鉄は工業材料としては限られた用途しかなく,大部分の鉄は炭素との合金すなわち鋼として,あるいは他の元素を含む合金鋼として使われる。世界中で使われている金属材料のうち重量で 95%が鉄鋼である。⇒ 鋼(はがね,こう)
 関連ページ : 金属概論:金属の工学的分類 ,  金属概論:鉄および鋼 ,  金属概論:鉄鋼の分類 ,  金属概論:鉄鋼の基礎 ,  金属概論:鉄鋼の微細構造 ,  金属概論:一般構造用圧延鋼 ,  金属概論:溶接構造用圧延鋼 ,  金属概論:建築構造用圧延鋼 ,  金属概論:耐候性鋼 ,  金属概論:ステンレス鋼 ,  鋼の腐食:鋼材の変遷 ,  
 用語一覧へ

 【鉄鉱石】( iron ore )
 製鉄原料となる鉄分含有量 40~50%以上の鉱物をいう。天然鉱物には,赤鉄鉱(ヘマタイト,α‐Fe2O3),磁鉄鉱(マグネタイト,Fe3O4),磁赤鉄鉱(マグヘマイト),褐鉄鉱(リモナイト) などがある。
 関連ページ : 金属概論:鉄鋼(分類) ,  
 用語一覧へ

 【鉄族元素】( iron group element )
 周期表第4周期のうちの鉄(Fe),コバルト(Co),ニッケル(Ni) 3元素の総称。有色化合物,錯体をつくり,触媒として働くなどの性質を持つ。
 常温,常圧で強磁性を示す。常温で強磁性を示す単体金属は,希土類金属と鉄族元素のみである。
 関連ページ : 金属概論:金属の化学的分類 ,  
 用語一覧へ

 【鉄‐炭素系平衡状態図】( iron carbon equilibrium diagram )
 Fe−C系状態図ともいい,オーステナイトを発見したロバーツ・オーステン(Sir William Chandler Roberts-Austen)によって19世紀末に発表され,その後数多くの研究が繰り返され続けている。冶金工学,機械工学などで必要不可欠の重要な基本系である。
 関連ページ : 金属概論:鉄鋼の基礎 ,  金属概論:鉄鋼の微細構造 ,  
 用語一覧へ

 【鉄道】( railroad, railway )
 鉄道とは,鉄道事業法(Railway Business Act)で定められる敷設した線路上で動力を用いて列車を運転する施設。または,それを用いた交通機関。
 関連ページ : 社会資本:鉄道の変遷 ,  防食塗装系:鋼鉄道橋の維持管理 ,  
 用語一覧へ

 【鉄道営業法】( Railway Operation Act )
 明治33年(1900年)3月16日制定,法律第65号,鉄道と旅客・荷主の関係および鉄道輸送の安全を確保するため,鉄道の職制,運転,運送等に関して規定した日本の法律。
 第一章 鉄道ノ設備及運送
 第一条 鉄道ノ建設、車両器具ノ構造及運転ハ国土交通省令ヲ以テ定ムル規程ニ依ルヘシ
 関連ページ : 社会資本:鉄道の変遷 ,  防食塗装系:鋼鉄道橋の維持管理 ,  
 用語一覧へ

 【鉄道構造物等設計標準】( design standards for railway structures )
 鉄道設備を構成する構造物(鋼構造,コンクリート構造,土構造,トンネル構造,基礎構造など)の設計に関連した法令や基準の一つ。
 関連ページ : 鋼の腐食:鋼材の変遷 ,  鋼の腐食:鋼材の選定 ,  社会資本:鉄道設計標準 ,  
 用語一覧へ

 【鉄道事業法】( Railway Business Act )
 昭和61年(1986年)12月14日公布,法律第92号,鉄道事業及び索道事業等に関し規定した日本の法律。
 第一条(目的) この法律は,鉄道事業等の運営を適正かつ合理的なものとすることにより,輸送の安全を確保し,鉄道等の利用者の利益を保護するとともに,鉄道事業等の健全な発達を図り,もつて公共の福祉を増進することを目的とする。
 関連ページ : 社会資本:鉄道の変遷 ,  防食塗装系:鋼鉄道橋の維持管理 ,  
 用語一覧へ

 【鉄道に関する技術上の基準を定める省令】( )
 鉄道営業法第一条の規定に基き制定さた国土交通省令の一つで,平成 13年(2001年)に,それまでの 5つの運輸省令(普通鉄道構造規則,特殊鉄道構造規則,新幹線鉄道構造規則,鉄道運転規則,新幹線鉄道運転規則)を一元統合した省令。
 第一章 総則(目的)第一条
 この省令は,鉄道の輸送の用に供する施設(以下「施設」という。)及び車両の構造及び取扱いについて,必要な技術上の基準を定めることにより,安全な輸送及び安定的な輸送の確保を図り,もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。
 省令の構成は,第一章(総則),第二章(係員),第三章(線路),第四章(停車場),第五章(道路との交差),第六章(電気設備),第七章(運転保安設備),第八章(車両),第九章(施設及び車両の保全),第十章(運転),第十一章(特殊鉄道)である。
 国土交通省令「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」は性能規定である。実施に当たっては,各鉄道事業者がそれぞれに実情にあった技術基準を策定し国土交通大臣等に届け出て審査等を受け必要がある。
 そこで,平成 14年に,国土交通省鉄道局長通知として,自動的に本省令の内容にも適合していると見なされる具体的で数値化した解釈基準(鉄道に関する技術上の基準を定める省令等の解釈基準)が定められた。
 関連ページ : 防食塗装系:鋼鉄道橋の維持管理 ,  防食塗装系:鋼鉄道橋の維持管理 ,  
 用語一覧へ

 【鉄塔用高張力鋼】( High tensile strength steel for tower structural purposes )
 SH材と記され,主として送電鉄塔用に用いる熱間圧延鋼材,品質については,JIS G 3129「鉄塔用高張力鋼鋼材:High tensile strength steel for tower structural purposes」に規定されている。
 関連ページ : 金属概論:鉄鋼製品JIS ,  
 用語一覧へ

 【鉄塔用高張力鋼管 】( High strength steel tubes for steel tower )
 STKT材と記され,主として送電鉄塔に用いる高張力鋼管,品質については,JIS G 3474「鉄塔用高張力鋼管:High strength steel tubes for steel tower」に規定されている。
 関連ページ : 金属概論:鉄鋼製品JIS ,  
 用語一覧へ

 【鉄道連絡船】( railway ferry )
 鉄道輸送において,海洋,湖沼などの水面で隔絶され,鉄道敷設困難である場合に,両端を連絡する目的で当該水面上に設けられた航路に就航する船。日本では,旧国鉄が運航した航路全般を指すことが多いが,その多くは廃止されている。廃止された主な航路には,青函航路(1908年 - 1988年),宇高航路(1910年 - 1990年),関森航路(1911年 - 1942年)などがある。
 関連ページ : 社会資本:鉄道の変遷 ,  
 用語一覧へ

 【鉄の記念日】( )
 日本鉄鋼連盟は 1957年に,日本初の洋式高炉(南部藩釜石)に初めて火が入った旧歴 1857年12月1日を記念して,12月1日を「鉄の記念日」と定めた。
 関連ページ : 金属概論:金属利用の歴史 ,  
 用語一覧へ

 【鉄バクテリア】( iron bacteria )
 鉄細菌ともいい,土壌中に普遍的に住むバクテリアで,水溶性の二価の鉄イオン(Fe2+)や二価のマンガンイオン(Mn2+)を酸化する好気性のバクテリアの総称である。
 関連ページ : 鋼の腐食:土壌腐食(ミクロ腐食) ,  
 用語一覧へ

 【テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン(FEP)】( fluorinated ethylene – propylene copolymer )
 FEP ⇒ ペルフルオロ(エチレン-プロピレン)プラスチック
 関連ページ : 塗料各論:ふっ素樹脂塗料 ,  
 用語一覧へ

 【手延式送出し工法】( launching erection )
 道路,鉄道などが桁下にあり,トラッククレーンやベントを設置できない場合で,架設現場に隣接して主桁と手延機を組み立てる場所,送り出した手延機を解体できる場所が確保できる場合に使用できる工法である。
 組み立てられた主桁,手延機を送り出し装置で所定位置まで送り出し,主桁を降下させてから,手延機を解体して工事完了となる。
 関連ページ : 鋼橋製作:架設工法 ,  
 用語一覧へ

 【デプスゲージ法】( depth gauging )
 JIS K5600-1-7 「塗料一般試験方法−第1部:通則−第7節:膜厚」 に規定する測定法 4Bで,マイクロメータデプスゲージ又はダイヤルデプスゲージを用い,塗膜の一部を除去し,素地までの深さを計測するとことで膜厚を求める。⇒ 乾燥膜厚(塗膜)
 関連ページ : 防食基礎:腐食試験・厚み測定 ,  
 用語一覧へ

 【テフロン】( Teflon )
 完全ふっ素化樹脂のポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene , PTFE)の商標。⇒ ポリテトラフルオロエチレン
 関連ページ : 塗料各論:ふっ素樹脂とは ,  
 用語一覧へ

 【デュポン式衝撃試験】( drop impact test (DuPont method) )
 ⇒ 耐おもり落下性
 関連ページ : 塗料評価:耐衝撃性 ,  
 用語一覧へ

 【デュロメータ硬さ】( durometer hardness )
 圧子を用いて,くぼみ深さに対応して変化する試験荷重を試料に負荷し,生じたくぼみ深さ h から求めた値。
 デュロメータを用いた硬さは,押し込み硬さの一種であるが,ロックウェル硬さと異なり,試験荷重負荷時のくぼみ深さから求めたもので,プラスチックではタイプ D(円錐状圧子)で,ゴム・エラストマーではタイプ A(円柱状)で測定された値を用いる。測定方法は,JIS K72151986 「プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法」,JIS K6253-32012 「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第 3 部:デュロメータ硬さ」に規定する方法が用いられる。
 関連ページ : 塗膜の評価:硬さ ,  
 用語一覧へ

 【デルタワン層】( δ1 layer )
 溶融亜鉛めっき鋼のめっき下層に形成される鉄と亜鉛の合金層である。緻密で複雑な六方晶系の構造をもち,柵状層とも呼ばれる。この層は靭性・延性に富む。合金層の組成は FeZn7 と考えられ,鉄の含有量は 7~11%で,ビッカース硬度 200以上と硬い。,
 関連ページ : 金属概論:溶融亜鉛めっき層の構造 ,  
 用語一覧へ

 【テレピン油】( turpentine )
 マツ科の樹木のチップ,あるいはそれらの樹木から得られた松脂を水蒸気蒸留することによって得られる精油。松精油,テレピン油,ターペンタインともいう。
 塗料やワニスなどの溶剤,油絵具の薄め液,医薬品の成分として用いられる。
 関連ページ : 塗料概論:溶剤類 ,  
 用語一覧へ

 【テレフタル酸】( terephthalic acid )
 略号 TPA ,示性式 C6H4(COOH)2 の芳香族ジカルボン酸。
 関連ページ : 塗料各論:アルキド樹脂とは