社会資本・腐食防食関連の技術用語 (索引)
“社会資本“,及び“腐食防食“に関連する記事を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
ここでは,タ行 “ち”の用語を ちあ~ちゆ, ちよ~ちん に分けて紹介する。
用語一覧 ちあ~ちゆ
【 地域航空会社 】 ,
【 チェッキング(塗膜の) 】 ,
【 知覚色 】 ,
【 地下水 】 ,
【 置換形固溶体 】 ,
【 チキソトロピー 】 ,
【 地球温暖化 】 ,
【 地球環境 】 ,
【 地球環境問題 】 ,
【 地球サミット 】 ,
【 地圏 】 ,
【 チタンイエロー 】 ,
【 チタンクラッド鋼 】 ,
【 チタン 】 ,
【 チタン族元素 】 ,
【 チタン白 】 ,
【 チッピング 】 ,
【 地熱発電 】 ,
【 地方管理空港 】 ,
【 着色顔料 】 ,
【 着陸誘導装置 】 ,
【 中間圏 】 ,
【 中間点検 】 ,
【 中間補剛材 】 ,
【 鋳鋼 】 ,
【 昼光イルミナント 】 ,
【 中硬水 】 ,
【 中鋼板 】 ,
【 中国塗料株式会社 】 ,
【 中性塩水噴霧試験 】 ,
【 鋳造 】 ,
【 鋳鉄 】 ,
【 稠(ちゅう)密六方格子 】 ,
【 中油 】 ,
【 中路橋 】 ,
【 中和反応 】
用語の概要と関連ページ
【地域航空会社】( regional airline )
⇒ コミューター航空会社
関連ページ : 社会資本:空港 ,
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【チェッキング(塗膜の)】( checking )
多少規則的に乾燥膜の表面に分布する微細な割れを特徴とする割れの形態の一つ。割れの深さは,上塗り塗膜の底に達していない。ISO/DIS 4618 の 図1 参照。【JIS K5500「塗料用語」】
関連ページ : 塗膜の試験規格:割れの等級 ,
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【知覚色】( perceived color )
色感覚ともいい,有彩色成分と無彩色成分との組合せからなる視知覚の属性。
この属性は,黄,オレンジ,赤,ピンク,緑,青,紫などの有彩色名,若しくは白,灰,黒などの無彩色名を,明るい,暗いなどで修飾したもの,又はこれらの色名の組合せで記述される。
備考 1. 知覚色は,色刺激の分光分布,刺激面の寸法,形,構成,及び周囲条件,観測者の視覚系の順応状態,並びに観測者がなじんでいる類似の状況での経験に依存する。
備考 2.知覚色は,幾つかの色の見えのモードで見える。種々の色の見えのモードの名称は,色知覚の質的及び形状,観察条件などの幾何的な差を区別するためにある。【JIS Z8105「色に関する用語」】
色の見えのモードには,対象物体に属しているように知覚される物体色(object-color ;物体知覚色),表面から拡散的に反射又は放射しているように知覚される表面色(surface color),遮光板に開けた孔の中に見える一様な色で,奥行き方向の空間的定位が特定できないように知覚される開口色(sperture color),一次光源として光を発している面に属しているか,又はその光を鏡面反射しているように知覚される発光(知覚)色(luminous(perceived)color),二次光源として光を透過又は反射している面に属しているように知覚される非発光物体色(非発光(知覚)色;non-luminous(perceived)color),他の色と相互に関連して見えている面に属するように知覚される色。例えば,通常の背景又は周囲視野とともに相互に関連して知覚される関連(知覚)色(related (perceived)color),他の色から独立している面に属するように知覚される色。例えば,暗黒の周囲の中に一つだけ照明された 1色の色紙,又は暗い夜に一つだけ点灯した信号灯のように他に比較するものがない無関連(知覚)色(unrelated (perceived)color)。
備考 自然の環境で見る二次光源は,普通,この意味での非発光物体色の見えを呈する。
関連ページ : 塗膜の評価:視覚特性とは , 塗膜の評価:色の目視比較 ,
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【地下水】( ground water )
広義には地表面より下にある水の総称であるが。一般的には,狭義の地下水面より深い場所の水を「地下水」という。地下水は,地層水,間隙水ともいわれる。なお,狭義では地下水面より浅い場所の水は土壌水といわれる。
関連ページ : 鋼の腐食:淡水とは ,
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【置換形固溶体】( substitutional solid solution )
結晶格子の中で,原子の位置を置きかえた形態の固溶体。
関連ページ : 腐食基礎:合金の結晶構造 ,
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【チキソトロピー】( thixotropy )
振り混ぜ,かき混ぜ又はそれに代わる機械的にかき混ぜたとき,粘度(コンシステンシー)が低下し,放置すると元の状態に戻る可逆的な性質。【JIS K5500「塗料用語」】
関連ページ : 塗料各論:塗料分類(形態別分類) ,
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【地球温暖化】( global warming )
石炭・石油等の化石燃料の燃焼等により,二酸化炭素( CO2 )など温室効果ガスの大気中濃度が上昇し,この結果として地球規模の気温上昇,気候の変動を生じる問題を気候変動(地球温暖化)という。
関連ページ : 塗料概論:塗料と環境問題 ,
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【地球環境】( global environment )
地球科学では,地球環境を「大気圏(atmosphere),水圏(hydrosphere),陸圏(landsphere){地圏(geosphere),岩石圏(lithosphere)},生物圏(biosphere)」に区分している。
関連ページ : 鋼の腐食:大気環境の腐食・目次 , 塗料概論:塗料と環境問題 ,
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【地球環境問題】( global environmental issues )
地球環境問題とは,次の 2 つの条件のいずれか,またはその両方を満たす問題についていう。(1)被害,影響が一国にとどまらず,国境を越え,ひいては地球規模にまで広がる環境問題 ,(2)国際的な取り組み(政府開発援助等)が必要とされる環境問題 。
関連ページ : 塗料概論:塗料と環境問題 ,
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【地球サミット】( Earth Summit )
国際連合主催の国連環境開発会議( United Nations Conference on Environment and Development : UNCED )をいう。1992年にブラジルのリオ・デ・ジャネイロで初めて開催された。
関連ページ : 塗料概論:塗料と環境問題 ,
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【地圏】( geosphere )
水圏・気圏に対して用いられ,地球の固体部分を指す場合と地球全体を指す場合がある。
地圏は,内核(Inner Core),外核(Outer Core),マントル(Mantle),地殻(Crust)から構成される。
関連ページ : 鋼の腐食:大気とは ,
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【チタンイエロー】( titan yellow, titanium yellow )
代表的な黄色の無機顔料である。チタンイエローは,ニッケルチタンイエロー (nickel titan yellow, nickel titanium yellow) の略称で,チタンの純粋な酸化物のチタン白と異なり,チタン,ニッケル,アンチモン(バリウム)の酸化物の固溶体である。
耐光性,耐候性,耐熱性,耐薬品性に優れ,隠ぺい力がチタン白より大きい。着色力は弱いが隠ぺい力が大きい点を活用し,塗料,ゴム,プラスチック,印刷インキなどの顔料として用いられる。
関連ページ : 塗料概論:構成(着色顔料 ,
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【チタンクラッド鋼 】( Titanium clad steels )
圧力容器,ボイラ,原子炉,貯槽などに使用する合せ材をチタンとしたクラッド鋼,品質については,JIS G 3603「チタンクラッド鋼:Titanium clad steels」に規定されている。
関連ページ : 金属概論:鉄鋼製品JIS ,
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【チタン】( titanium )
チタン( Ti ),周期表第4族,原子番号22の遷移元素,遷移元素の中で鉄に次ぐ2番目に多い元素で,化合物として地球上に広く分布している。
チタンは,比重 4.5 と軽く,融点 1812 ℃の遷移金属の元素で,純粋なものは耐食性が高く,展性・延性に富み,引張強度が大きい(硬くかつ粘り強い)。このため,金属チタン及びその合金は,製錬・加工が難しく,高価ではあるが,強度・軽さ・耐食性・耐熱性に優れているため,航空機,潜水艦,自転車,化学プラント,生体インプラント材料など多くの分野で使用されている。
関連ページ : 鋼の腐食:腐食度比較(海洋環境) ,
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【チタン族元素】( titanium group element )
周期表第14族(遷移元素)に属するチタン(Ti),ジルコニウム(Zr),ハフニウム(Hf) 3元素の総称。チタンは天然に広く分布しているが,ジルコニウムはやや少なく,ハフニウムはさらに少ない。酸化数が4の状態が最も安定。常温では酸化被膜を形成し耐腐食性をもつ。
単体は,融点,沸点とも高い。化合物は,酸化数 4( +4価)の状態が最も安定である。常温では単体表面が速やかに安定した酸化被膜で覆われ,優れた耐食性を示す。
関連ページ : 金属概論:金属の化学的分類 ,
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【チタン白】( white titanium pigment )
二酸化チタン(titanium dioxide)を主成分とする白顔料。結晶形によって,アナタース形(anatase)とルチル形(rutile)とがある。塗料用のルチル形は,分散性・塗膜の耐候性の改善のために表面被覆処理したものが主に使用される。【JIS K5500「塗料用語」】
JIS K 5116「二酸化チタン(顔料)」:二酸化チタンからなる顔料の品質及び試験方法について規定されている。
関連ページ : 塗料概論:塗料の近代化 , 塗料概論:長期防錆用塗料の登場 , 塗料概論:着色顔料 ,
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【チッピング】( chipping )
手工具又は電動工具を用いて,旧塗膜又はさび及びミルスケール(黒皮)をりん片状に除去する操作。【JIS K5500「塗料用語」】
関連ページ : 塗膜の評価:耐衝撃性 ,
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【地熱発電】( geothermal power generation )
主に火山活動で発生する地熱を用いて水蒸気を作り,タービン電力へ変換する発電方式。
関連ページ : 社会資本:電源設備 ,
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【地方管理空港】( )
国際航空輸送網又は国内航空輸送網を形成する上で重要な役割を果たす空港(旧第三種空港)で,拠点空港以外の地方公共団体が設置し管理する空港。
関連ページ : 社会資本:空港 ,
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【着色顔料】( color pigment )
塗料の色づけなどに用いる顔料。【JIS K5500「塗料用語」】
関連ページ : 防食基礎:塗料の構成 , 塗料概論:塗料構成材料 , 塗料概論:着色顔料 ,
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【着陸誘導装置】( landing device, landing guidance system )
計器着陸装置(Instrument Landing System , ILS)などともいう。着陸しようとする航空機が正しい方向・降下角で接近できるように誘導する装置。
関連ページ : 社会資本:空港設備 ,
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【中間圏】( Mesosphere )
気圏の地表から 50kmから 80kmまで,高度とともに気温が低下する。
関連ページ : 鋼の腐食:大気とは ,
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【中間点検】( intermediate survey, intermediate inspection )
事故や火災などによる不測の損傷の発見や,損傷の急激な進展などにより直近に行われた定期点検時の状態と著しい相違が生じている箇所がないことを概略確認するために目視を基本として行うもので,定期点検の中間年( 2.5 年目)に実施し定期点検を補うものである。
関連ページ : 維持管理(道路):構造物点検 ,
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【中間補剛材】( intermediate stiffener )
腹板の側面に取り付ける補剛材が,支点以外に設けられるものをいう。
関連ページ : 鋼橋構造:鋼桁部材 ,
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【鋳鋼】( cast steel )
鋳造に用いられる炭素 1%以下の鋼。歯車,クランク軸,車輪,シリンダなど鍛造では作りにくい複雑な形で,鋳鉄では強度が不足する場合に用いられる。
関連ページ : 金属概論:金属の工学的分類 ,
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【昼光イルミナント】( daylight illuminant )
昼光のある様相とほぼ等しい相対分光分布をもつように定めたイルミナント。
参考 昼光イルミナントは,主として北空についての多くの分光測定値から統計的手法によって各々の相関色温度における昼光の代表として CIE(国際照明員会)が定めた分光分布をいい,それを明確にするためには,CIE 昼光,又は CIE昼光イルミナントと呼ぶ。【JIS Z8105「色に関する用語」】
関連ページ : 塗膜の評価:色の目視比較 ,
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【中硬水】( medium-hard water )
カルシウムやマグネシウムの金属イオン含有量が中程度の水。
WHOでは,Mアルカリ度 120(ppm)以下を軟水,これ以上を硬水と分類し,日本では 100以下を軟水,100~300を中硬水,300以上を硬水と分類している。
関連ページ : 鋼の腐食:淡水とは ,
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【中鋼板】( )
中板ともいい,厚鋼板の中で厚さ 3.0mm以上で 6.0mm未満の鋼板をいう。⇒ 厚鋼板
関連ページ : 金属概論:一般構造用圧延鋼 ,
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【中国塗料株式会社】( Chugoku Marine Paints, LTD. )
中国塗料株式会社;広島県大竹市明治新開1番7
関連ページ : 塗料概論:塗料工業の黎明期 ,
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【中性塩水噴霧試験】( neutral salt spray test )
塩水噴霧試験装置などを使用して,中性の塩化ナトリウム溶液を噴霧した雰囲気において,耐食性を調べる試験。 【 JIS Z2371「塩水噴霧試験方法」 】
中性の塩化ナトリウム溶液を用いて行う連続噴霧試験。【JIS H8502「めっきの耐食性試験方法」】
関連ページ : 防食基礎:複合サイクル腐食試験 , 防食基礎:腐食試験・評価法 , 防食基礎:人工環境腐食試験 , 塗膜の評価:耐塩水噴霧性 , 塗膜の試験規格:耐久性評価試験規格 , 塗膜の試験規格:耐中性塩水噴霧性 ,
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【鋳造】( casting )
金属を溶かし,鋳型に流し込んで,所要の形に造る方法。
関連ページ : 金属概論:アルミニウム合金とは ,
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【鋳鉄】( cast iron )
読み「ちゅうてつ」,鉄と炭素を主成分として,一般に約 2%を超える炭素と,その他の成分を含むもの。【JIS G 0203「鉄鋼用語(製品及び品質)」】
一般的には,炭素量 2.5~4.5%の鉄を炉を用いて溶解し,鋳型に注入・凝固させるため,炭素を多く含み硬くて脆い材料となる。
関連ページ : 金属概論:金属の工学的分類 , 金属概論:鉄鋼(分類) , 金属概論:鋳鉄 , 金属概論:ダクタイル鋳鉄 , 鋼の腐食:鋼材の変遷 , 防食塗装系:水道鋼管の防食 ,
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【稠(ちゅう)密六方格子】( hexagonal close-packing )
六方最密充填構造を構成する結晶格子。⇒ 結晶構造
関連ページ : 金属概論:金属の結晶構造 , 腐食基礎:金属結晶構造 , 塗料各論:ジンクリッチ塗料の特徴 ,
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【中油】( )
⇒ 油長,アルキド樹脂
関連ページ : 塗料各論:アルキド樹脂塗料 ,
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【中路橋】( half through bridge )
橋桁の中間部に通路を設けた桁橋。
関連ページ : 防食塗装系:鋼橋の構造例 ,
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【中和反応】( neutralization )
酸と塩基から塩を形成する化学反応で,酸・塩基反応ともいう。
関連ページ : 腐食基礎:化学反応式とは