社会資本・腐食防食関連の技術用語 (索引)

 “社会資本“,及び“腐食防食“に関連する記事を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
 ここでは,カ行 “く”の用語を  くあ~くり,  くる~くん  に分けて紹介する。

 用語一覧 くあ~くり

隅角部 】  , 【 空間格子 】  , 【 空港 】  , 【 偶発作用 】  , 【 くさび形切削法 】  , 【 くし形ゲージ 】  , 【 久保孝ペイント株式会社 】  ,

くぼみ(塗膜の) 】  , 【 曇り(塗膜の) 】  , 【 グラスライニング 】  , 【 クラッド 】  , 【 クラッド鋼板 】  , 【 グラファイト 】  , 【 クリア塗料 】  ,

クリープ 】  , 【 クリープ曲線 】  , 【 クリープ試験 】  , 【 クリープ強さ 】  , 【 グリーン電力 】  , 【 グリーン電力証書 】  ,

グリシジルアミン型 】  , 【 グリシジルエーテル型 】  , 【 グリシジルエステル型 】  , 【 グリシジル基 】  , 【 グリセリン 】  ,

グリット 】  , 【 グリットブラスト 】  , 【 クリヤラッカー

 用語の概要と関連ページ


 【隅角部】( corner )
 読み「ぐうかくぶ」, 壁面が折れ曲がっている部分。
 関連ページ : 塗装概論:塗替え塗装管理(塗装作業) ,  
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 【空間格子】( space lattice )
 結晶を構成する粒子(原子,イオン,分子)の構造単位で,それらを点で置き換えて理想化した網目状の格子を空間格子( space lattice )という。空間格子の最小の繰り返し単位(平行 6 面体)を単位胞( unit cell ),又は単位格子という。
 単位胞の頂点から伸びる 3 つの稜のベクトル〈a, b, c〉を基本ベクトルと呼び,ベクトルの大きさ〈距離〉と単位ベクトルの成す角,α=∠bc,β=∠ca,γ=∠ab は単位胞の格子定数( lattice constant )と呼ばれる。
 関連ページ : 腐食基礎:腐食は化学 ,  鋼の腐食:物体の温度変化 ,  
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 【空港】( airport )
 公共の用に供する飛行場のこと。実態としては,主に旅客機・貨物機等の航空機の離着陸に用いる飛行場内の施設をいう。
 関連ページ : 社会資本:空港 ,  
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 【偶発作用】( accidental action )
 設計耐用期間中に発生する頻度はまれであるが,発生すると構造物または部材に重大な影響を及ぼす作用。【鉄道構造物等設計標準・同解説(鋼・合成構造物)】
 関連ページ : 橋梁関連の基礎用語 ,  
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 【くさび形切削法】( wedge cut )
 JIS K5600-1-7 「塗料一般試験方法−第1部:通則−第7節:膜厚」 に規定する測定法 6Bで,塗膜を指定された角度で正確に切断できる切削工具を用い,得られたくさび形の切削幅を拡大観察して,膜厚を求める方法である。切削角度α,切削幅 b のとき,塗膜厚 t は,t=b tanαで得られる。⇒ 乾燥膜厚(塗膜)
 関連ページ : 防食基礎:腐食試験・厚み測定 ,  
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 【くし形ゲージ】( comb gauge )
 JIS K5600-1-7 「塗料一般試験方法−第1部:通則−第7節:膜厚」 に規定する測定法 1Aで,板の両端の一対の歯の内側に隙間の異なる歯列があり,塗料によってぬれる歯の最も大きいギャップの読みから塗料の厚みを求める。⇒ ぬれ膜厚(塗料)
 関連ページ : 防食基礎:腐食試験・厚み測定 ,  
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 【久保孝ペイント株式会社】( KUBOKO PAINT CO., LTD. )
 久保孝ペイント株式会社;大阪市東淀川区西淡路3丁目15番27号
 関連ページ : 塗料概論:塗料工業の黎明期 ,  
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 【くぼみ(塗膜の)】( pitting, depression )
 塗料を塗ったときに,塗膜にできた小さなへこみ。塗膜の欠陥の一つ。【JIS K5500「塗料用語」】
 関連ページ : 塗料評価:塗膜の外観 ,  
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 【曇り(塗膜の)】( clouding, cloudiness, dullness, dulling, hazing )
 塗膜のつやがなくなる現象。【JIS K5500「塗料用語」】
 関連ページ : 塗膜の評価:耐水性 ,  
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 【グラスライニング】( glasslining )
 金属に高い耐食性を付与するため,金属表面をガラス層で被覆する表面処理法。処理法には,低温でガラス化する材料を金属に融着する琺瑯(ホウロウ)の手法,加熱した状態のガラスの型に成形加工し金属製品を被せ,冷却することで熱膨張係数の違いを利用してガラスを内側に密着させる焼ばめ式がある。
 関連ページ : 防食基礎:セラミックライニング ,  
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 【クラッド】( cladding )
 二種類以上の金属をはり合わせること。【JIS Z0103「防せい防食用語」】
 関連ページ : 防食基礎:金属被覆(分類) ,  
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 【クラッド鋼板】( clad steel plates sheets )
 主に耐摩耗性又は耐化学腐食性のある鋼又は合金を,低炭素鋼,低合金鋼などの母材と張り合わせた鋼板及び鋼帯。通常は圧延又は爆着で製造する。ときには,溶接プロセスなどその他の方法を用いる場合がある。
 なお,母材の片面に合わせ材を張り合わせたものを片面クラッド鋼,両面に合わせ材を張り合わせたものを両面クラッド鋼という。【JIS G 0203「鉄鋼用語(製品及び品質)」】
 クラッド鋼の JIS 品質規格には,JIS G 3601「ステンレスクラッド鋼:Stainless-clad steels」,JIS G 3602「ニッケル及びニッケル合金クラッド鋼:Nickel and nickel alloy clad steels」,JIS G 3603「チタンクラッド鋼:Titanium clad steels」,JIS G 3604「銅及び銅合金クラッド鋼:Copper and copper alloy clad steels」がある。
 関連ページ : 金属概論:鉄鋼製品JIS ,  防食基礎:金属被覆(分類) ,  防食塗装系:鋼橋の防食設計 ,  
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 【グラファイト】( graphite )
 和名で黒鉛,石黒といわれる炭素(C)のみで構成される鉱物をいう。六方晶系の六角板状結晶(亀甲状の層状物質)で,層と層は弱いファンデルワールス力での結合のため,層状に容易に剥離する(へき開)。
 グラファイトの分子構造は,炭素原子が sp3 混成軌道で結合した平面の正六角形が連なった層状構造をしている。すなわち,1個の炭素が 3個の価電子を使い 3個の炭素原子と共有結合し,残りの価電子 1個が金属結合のように挙動(半金属的)する。
 比重が低く,引張り強度,耐熱性,導電性に優れる。ブロック状の材料は電池の電極,耐熱壁として,繊維状の材料はカーボンファイバーとして広く用いられている。
 関連ページ : 金属概論:鉄鋼の基礎 ,  金属概論:鋳鉄 ,  
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 【クリア塗料】( clear coating meterial, clear coating )
 素地に塗装したとき,保護的,修飾的,又は特殊性能をもつ個体で,透明な膜を作る塗料。顔料を含まない。備考:主に酸化によって乾燥するクリヤ塗料は,ワニスという。【JIS K5500「塗料用語」】
 関連ページ : 塗料概論:分類(形態,機能) ,  塗料各論:塗料分類(機能別分類) ,  
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 【クリープ】( creep )
 物体に持続応力が作用すると、時間の経過とともに歪みが増大する現象。
 関連ページ : 防食基礎:腐食試験・機械特性 ,  
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 【クリープ曲線】( creep curve )
 クリープ試験で求められたひずみと時間との関係曲線。【JIS G0202「鉄鋼用語(試験)」】
 関連ページ : 防食基礎:腐食試験・機械特性 ,  
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 【クリープ試験】( creep test )
 試験片を一定の温度に保持し,これに一定の荷重を加えて,時間と共に変化するひずみを測定する試験。その結果からクリープ曲線及びクリープ強さを求める。応力の種類によって,引張クリープ試験,圧縮クリープ試験などに分類される。【JIS G 0202「鉄鋼用語(試験)」】
 関連ページ : 防食基礎:腐食試験・機械特性 ,  
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 【クリープ強さ】( creep strength )
 クリープ強度ともいい,一定温度下で,規定した負荷時間に規定したひずみを生じる応力。例えば,1000 時間に 1 %,0.1 %又は 0.01 %のひずみを生じる応力が用いられる。【JIS G0202「鉄鋼用語(試験)」】
 関連ページ : 防食基礎:腐食試験・機械特性 ,  
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 【グリーン電力】( green power )
 風力発電,太陽光発電,バイオマス発電,小規模水力発電など温室効果ガス(二酸化炭素など)の排出が少なく,環境負荷の小さい自然エネルギー,再生可能エネルギーで発電された電力をいう。
 関連ページ : 社会資本:電力 ,  
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 【グリーン電力証書】( tradable green certificates )
 TGC と略記され,再生可能エネルギーで得られた電力の環境付加価値を取引可能な証書に(=証券化)したもの。またはそれを用いる制度。グリーン電力制度,グリーン証書取引制度などとも呼ばれる。
 関連ページ : 社会資本:電力 ,  
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 【グリシジルアミン型】( glycidyl amine )
 分子量が小さく,多官能性のため,硬化物の耐熱性に優れ,耐熱性の複合材料用の樹脂として用いられている。
 関連ページ : 塗料各論:エポキシ樹脂とは ,  
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 【グリシジルエーテル型】( glycidyl ethel )
 塗料や接着剤などで用いられる最も一般的なピスフェノール A 型エポキシ樹脂やビスフェノールF 型エポキシ樹脂など 2 官能繰り返し構造,半導体の封止用途で用いられるとなどクレゾールノボラック型エポキシ樹脂,フェノールノボラック型エポキシ樹脂など多官能繰り返し構造型,及び 2 以上のエポキシ基を持つ単体の多官能単量体型の 3 種類に大別される。
 関連ページ : 塗料各論:エポキシ樹脂とは ,  
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 【グリシジルエステル型】( glycidyl ester )
 反応性はグリシジルエーテル型より高く,酸無水物系硬化剤を用いる。ビスフェノールA型エポキシ樹脂に比べ低粘度で,硬化物の対アーク性,耐トラキング性,耐候性に優れ,電機絶縁材料として広く用いられている。
 関連ページ : 塗料各論:エポキシ樹脂とは ,  
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 【グリシジル基】( glycidyl group )
 最も簡単な三員環の構造を持つ環状エーテル(C2H4O)の IUPAC名 1,2-エポキシエタン(1,2-epoxyethane),オキシラン(oxirane)は,エポキシエタン(epoxyethane),エチレンオキシド(ethylene oxide)などという。
 オキシランを構造式中に持つ化合物の総称をエポキシド(epoxide)といい,置換基として見る場合にエポキシ基(epoxy group)という。
 オキシランにメチレンが結合したオキシラニルメチレン(oxiranyl methylene ;(C2H3O)-CH2)をグリシジル(glycidyl)といい,置換基として見る場合にグリシジル基(glycidyl group)という。
 関連ページ : 塗料各論:エポキシ樹脂とは ,  
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 【グリセリン】( glycerin, glycerine )
 学術的にはグリセロール(glycerol)と呼ばれる 3 価のアルコール(プロパン-1,2,3-トリオール: propane-1,2,3-triol )であるが,一般的にはグリセリンの呼称が広く用いられている。
 関連ページ : 塗料各論:アルキド樹脂とは ,  塗料各論:長油性フタル酸樹脂塗料 ,  
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 【グリット】( grit )
 使用前の状態で,りょう(稜)角をもつ角張った形状であり,丸い部分がその粒子の1/2未満の粒子。【 JIS Z 0310「素地調整用ブラスト処理方法通則」】
 鋳鋼グリット(cast steel grit)
 関連ページ : 防食基礎:ブラスト処理 ,  塗装概論:研削材 ,  
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 【グリットブラスト】( grit blasting )
 ⇒ ブラスト
 関連ページ : 鋼橋製作:素地調整 ,  
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 【クリヤラッカー】( clear lacquer )
 木材の透明塗装に適し,ラッカーエナメル塗装の際の仕上げ塗りに用いる液状・透明・揮発乾燥性の塗料。硝酸セルロースを主な塗膜形成要素とし,自然乾燥で短時間に溶剤が蒸発して塗膜を形成する。硝酸セルロース,樹脂,可塑剤などを溶剤に溶かして作る。JIS K 5531「ニトロセルロースラッカー」参照。【JIS K5500「塗料用語」】
 関連ページ : 塗装概論:塗り付け方法 ,  塗料各論:塗料分類(形態別分類)