社会資本・腐食防食関連の技術用語 (索引)
“社会資本“,及び“腐食防食“に関連する記事を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
ここでは,ハ行 “ひ”の用語を ひあ~ひの, ひは~ひん に分けて紹介する。
用語一覧 ひ~ひの
【 PRTR 】 ,
【 pH 】 ,
【 BS 】 ,
【 PFA 】 ,
【 PC鋼棒 】 ,
【 PCTFE 】 ,
【 PCB 】 ,
【 PTFE 】 ,
【 PVF 】 ,
【 PVC 】 ,
【 PVDF 】 ,
【 ピーリング 】 ,
【 ピール強度 】 ,
【 非発光物体色 】 ,
【 光化学オキシダント 】 ,
【 光化学反応 】 ,
【 光屈折率 】 ,
【 光反応 】 ,
【 非金属元素 】 ,
【 非磁性 】 ,
【 非磁性鋼 】 ,
【 微小硬さ 】 ,
【 ビスフェノール 】 ,
【 ひずみ 】 ,
【 美装 】 ,
【 ビチューメン 】 ,
【 ひ(避)いつ橋 】 ,
【 ビッカース硬さ 】 ,
【 引っ掻き硬さ 】 ,
【 引っかき硬度 】 ,
【 引っかき抵抗性 】 ,
【 引張応力 】 ,
【 引張接合 】 ,
【 引張り接着強さ 】 ,
【 引張りせん断接着強さ 】 ,
【 引張強さ 】 ,
【 非鉄金属 】 ,
【 一側(ひとかわ)足場 】 ,
【 ヒドロキシ基 】 ,
【 ヒドロキシル基 】 ,
【 ヒドロニウムイオン 】 ,
【 非鉛系さび止めペイント 】 ,
【 ビニルブチラール樹脂 】 ,
【 非濡れ性 】 ,
【 非粘着性 】
用語の概要と関連ページ
【PRTR】( Pollutant Release and Transfer Register )
日本の環境問題に対処するため,1999 年(平成 11年)制定の「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」(化管法/PRTR制度/SDS制度)に基づき,国が指定した有害性が疑われる化学物質を規定量以上含む物質を対象とし,指定された物質毎に,事業者が環境(大気・水域・土壌など)への排出量,廃棄物などとして移動量の把握,集計・公表する仕組み。⇒ 環境汚染物質排出・移動登録制度
関連ページ : 塗料概論:塗料と環境問題 , 塗料概論:環境規制 ,
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【pH】( potential hydrogen ,power of hydrogen )
水素イオン濃度指数(potential hydrogen ,power of hydrogen),又は水素イオン指数(hydrogen ion exponent)といわれる。
水素イオン活量(hydrogen ion activity)の逆数の常用対数。 注記 これは概念上の定義で実測できない値である。実用の操作的定義については JIS Z 8802 を参照。【JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門)】
この規格に規定した pH 標準液の pH 値を基準とし,ガラス電極 pH 計によって測定される起電力から求められる値。注記 ピーエッチ又はピーエイチと読む。【JIS Z 8802「pH 測定方法」】
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【BS】( British Standard )
英国規格(British Standards;略称BS),英国規格協会(British Standards Institution ; BSI)が制定すたイギリスの国家規格。
英国規格協会は,1901年にイギリス土木学会が提唱し開設した非営利団体である,英国規格(BS)はドイツのドイツ連邦規格(DIN)やアメリカ合衆国の ASTM規格と並んで世界で広く活用されている。
関連ページ : 塗料各論:塗料分類(工程別分類) , 塗料各論:塗料分類(形態別分類) , 塗料評価:はじめに , 塗膜の評価:はじめに , 塗膜の評価:性能評価の考え方 ,
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【PFA】( tetrafluoroethylene – perfluproalkylvinylether copolymer )
⇒ ペルフルオロアルコキシアルカン樹脂
関連ページ : 塗料各論:ふっ素樹脂とは ,
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【PC鋼棒 】( Steel bars for prestressed concrete )
主としてポストテンション方式によるプレストレストコンクリートに用いる PC 鋼棒をいう。丸鋼棒は SBPR材,異形鋼棒は SBPD材と記される。品質については,JIS G 3109「PC鋼棒:Steel bars for prestressed concrete」に規定されている。
関連ページ : 金属概論:鉄鋼製品JIS ,
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【PCTFE】( polychloro trifluoro ethylene )
⇒ ポリクロロトリフルオロエチレン
関連ページ : 塗料各論:ふっ素樹脂塗料 ,
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【PCB】( Poly Chlorinated Biphenyl )
⇒ ポリ塩化ビフェニル
関連ページ : 塗装概論:素地調整技術 ,
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【PTFE】( polytetrafluoroethylene )
⇒ ポリテトラフルオロエチレン,テフロン
関連ページ : 塗料各論:ふっ素樹脂とは ,
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【PVF】( polyvinyl fluoride )
⇒ ポリふっ化ビニル
関連ページ : 塗料各論:ふっ素樹脂とは ,
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【PVC 】( pigment volume concentration )
⇒ 顔料体積率
関連ページ : 塗料各論:ジンクリッチ塗料の特徴 ,
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【PVDF】( polyvinylidene difluoride )
⇒ ポリふっ化ビニリデン
関連ページ : 塗料各論:ふっ素樹脂とは ,
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【ピーリング】( peeling )
JIS K5500「塗料用語」の用語“はがれ(塗膜の)”の備考欄には,“ peeling はリボン,又はシート状の大きなはがれ”とある。
関連ページ : 塗膜の試験規格:はがれの等級 ,
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【ピール強度】( peel strength )
JIS G3443-3「水輸送用塗覆装鋼管−第3部:外面プラスチック被覆」では,被覆に間隔 10 mm,長さ 60 mm以上の 2本の切れ目を管軸に平行,又は直角方向に原管に達するまで入れる。その一端をはぎ起こし,20±15 ℃,50mm/min以下の速度で試験力を加え,引きはがしたときの試験力を読む。
JIS G3477-1「ポリエチレン被覆鋼管−第 1 部:3 層ポリエチレン押出被覆鋼管」附属書 G では,間隔 10 mm 以上,長さ 140 mm 以上の 2 本の切れ目を,管軸に平行又は直角方向に原管に達するまで入れる。10mm/min の速度で試験力を加え,140 mm 以上の長さを 90°又は 180°の角度で連続して引き剝がす。⇒ はく離(剥離)強さ(90度はく離試験,180度はく離試験)
関連ページ : 防食基礎:ライニング皮膜の品質 , 塗料評価:付着性 ,
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【非発光物体色】( non-luminous color )
⇒ 非発光知覚色
関連ページ : 塗膜の評価:色の目視比較 ,
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【光化学オキシダント】( photochemical oxidant )
光化学オキシダントとは,窒素酸化物と炭化水素とが光化学反応を起こし,生じたオゾンやパーオキシアシルナイトレート( PAN : CXHYO3NO2 )などの酸化性物質(オキシダント)の総称。
関連ページ : 塗料概論:環境規制 , 塗料概論:塗料の環境影響 ,
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【光化学反応】( photochemical reaction ,light‐dependent reaction )
一般的には,光により引き起こされるさまざまな化学反応を光反応( photoreaction )というが,大気成分の太陽光による光反応(光化学オキシダント),生化学分野の光合成における光反応(色素分子が光エネルギーを吸収し,物質の酸化還元)などは光化学反応と称する場合が多い。
関連ページ : 塗料概論:塗料の環境影響 , 塗膜の試験規格:白亜化の等級 ,
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【光屈折率】( refractive index )
真空中の光の位相速度と媒質中の光の位相速度との比。量記号 n で表す。【JIS Z 8120 「光学用語 」】
屈折(refraction)とは,光がその単色光成分の周波数を変えずに光学的に不均質な媒質中を進むとき,又は異種の媒質間の境界面に入射するとき,位相速度の変化に応じて伝搬方向が変わる現象。【JIS Z 8120 「光学用語 」】
すなわち,波動が進む 1 つの媒質から他の媒質の中に入り込む場合に,その界面で進行方向が変化する現象をいう。
物質を構成する結晶の分子・イオンの空間分布が方向に依存しない等方性媒質の間での屈折では,入射角 i と屈折角 r との間にスネルの法則が成り立つ。
関連ページ : 塗膜の評価:鏡面光沢度 ,
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【光反応】( photoreaction )
光のエネルギーにより引き起こされるさまざまな化学反応を総称して光反応という。
関連ページ : 塗料概論:塗料の環境影響 , 塗膜の試験規格:白亜化の等級 ,
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【非金属元素】( nonmetallic element )
非金属元素とは,金属以外のすべての元素の総称。酸素・水素・炭素・窒素など。一般にその酸化物は酸性である。
関連ページ : 金属概論:金属とは ,
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【非磁性】( nonmagnetism )
磁界と相互作用を及ぼさない性質。すなわち非磁性材料(nonmagnetic material)は,磁化せず磁界の影響も受けない材料をいう。
関連ページ : 防食基礎:腐食試験・厚み測定 ,
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【非磁性鋼】( non-magnetic steels )
炭素,マンガン,ニッケル,クロム,窒素などを主な合金成分とし,オーステナイト組織を示す非磁性の合金鋼。組成的には,高マンガン系,高ニッケル系及びこれらの中間タイプの 3 種に大別される。例えば,発電機,継電器などの電磁気部材,核融合設備,リニアモーターカーの部材などに用いる。【JIS G 0203「鉄鋼用語(製品及び品質)」】
関連ページ : 金属概論:鉄鋼の分類 ,
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【微小硬さ】( micro hardness )
局所の硬さを表わすため,ビッカース硬さ(Vickers hardness)と同じ原理であるが,非常に小さい試験荷重を用い,微小領域のくぼみの面積を評価する。微小のくぼみを評価するため,試験片表面は,電解研磨などで鏡面状に仕上げる必要がある。⇒ ビッカース硬さ
関連ページ : 防食基礎:腐食試験・表面物性 ,
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【ビスフェノール】( bisphenol )
ビスフェノールは,2 個のヒドロキシフェニル基を有する化合物の総称。
ビスフェノールには,エポキシ樹脂製品などでの実用例の多いビスフェノール A ,ビスフェノール F の他にビスフェノール AP ,ビスフェノール B ,ビスフェノール C ,ビスフェノール E ,ビスフェノール Gなど多数ある。
一般的に,単にビスフェノールといった場合は,エポキシ樹脂として実用例の多い IUPAC名 2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン,化学式 (CH3)2C(C6H4OH)2 のビスフェノール A を指すことが多い。
関連ページ : 塗料各論:エポキシ樹脂とは ,
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【ひずみ】( strain )
物体の変形の状態を表現する量で,応力と共に用いられる重要な基本量である。ひずみは無次元量であるが,m/m などの単位を併記することもある。
ひずみには,基準とした寸法 L0 (原標点距離)に対する変形後の寸法 L (標点距離)の場合に,
標点距離の増分と原標点距離の比 (⊿L/L0 )で表したひずみは公称ひずみ(伸び(ひずみ),工学的ひずみ)と呼ばれ,記号 e ,ε0 ,εeng などで表される。
標点距離と原標点距離の比の自然対数{ ln (L/L0 )}で表したひずみは真ひずみ(対数伸び,対数ひずみ,自然伸び)と呼ばれ,記号 ε,εt ,εln などで表される。
関連ページ : 防食基礎:腐食試験・機械特性 ,
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【美装】( decoration, decorativeness, fine finishing, fine dress )
美しくよそおうこと。美しいよそおい。上等な美しい表装にすること。【大辞林】
関連ページ : 塗膜の評価:上塗り塗料 ,
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【ビチューメン】( bitumen )
元来は,色,硬度,揮発性など不定の天然炭化水素化合物の総称。【JIS K5500「塗料用語」】
歴青(瀝青;れきせい),ビチューム,ビチウメン,チャン (chian turpentine) ともいわれる。現在では,石油化学工業・石炭化学工業でできるタール・アスファルト・ピッチも含めた黒又は黒褐色の液状ないし樹脂状の物質の総称として用いられる。
関連ページ : 塗料各論:塗料分類(形態別分類) , 塗料各論:防食用変性エポキシ樹脂塗料 ,
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【ひ(避)いつ橋】( avoid bridge from overflow )
洪水時などに氾濫した水を通し,築堤を防護する目的で造られた橋。
洪水時の氾濫地域に指定された地域で設けられる。
関連ページ : 防食塗装系:鋼橋の構造例 ,
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【ビッカース硬さ】( Vickers hardness )
押し込み硬さの一種で,記号 HVで表される。ダイヤモンドでできた正四角錐の剛体(圧子)を規定される荷重(試験力)で押込み,できた正方形のくぼみ(圧痕)の面積の大小で硬いか柔らかいかを判断する。⇒ 押し込み硬さ試験
関連ページ : 防食基礎:腐食試験・表面物性 , 塗装概論:研削材 ,
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【引っ掻き硬さ】( scratch hardness )
先端部が円錐や三角錐の圧子を用い,一定幅の引っ掻き傷をつけ,その時の荷重から硬さを数値化して算出するマルテンス硬さ,標準となる硬度が定められた鉱物で引っ掻き,傷の有無を調べるモース硬度が知られる。
塗膜の硬さ試験には,JIS K 5600-5-4「塗料一般試験方法-第5部:塗膜の機械的性質-第4節:引っかき硬度(鉛筆法)」,JIS K 5600-5-5「塗料一般試験方法-第5部:塗膜の機械的性質-第5節:引っかき硬度(荷重針法)」が用いられる。
関連ページ : 防食基礎:腐食試験・表面物性 , 塗膜の評価:機械的性質とは , 塗膜の評価:硬さ ,
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【引っかき硬度】( scratch hardness )
塗膜の硬さの一種。
JIS K 5600-5-5「塗料一般試験方法-第5部:塗膜の機械的性質-第5節:引っかき硬度(荷重針法)」では,試験に用いる針(先端が規定の径の半球状の鋼球,タングステンカーバイト球,ルビー又はセラミックス球からなる)に規定の荷重を掛けて引っかき,塗膜の表面の傷つきの程度で評価する。
JIS K 5600-5-4「塗料一般試験方法-第5部:塗膜の機械的性質-第4節:引っかき硬度(鉛筆法)」では,針の代わりに硬度の異なる鉛筆のしんを用いて行う。
関連ページ : 塗料評価:はじめに , 塗膜の評価:目次 ,
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【引っかき抵抗性】( scratch resistance )
引っかきに耐えて傷がつきにくい塗膜の性質。【JIS K5500「塗料用語」】
関連ページ : 塗膜の評価:機械的性質とは ,
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【引張応力】( tensile stress )
試験片を引っ張るのに要する力。注記 加えた力を試験片の元の断面積で除して計算する。【JIS K 6200「ゴム−用語」】
引張応力は,物体内部の微小面の法線と力の作用方向が一致する垂直応力(normal stress)成分,一致しないせん断応力(shear stress)成分の2種類に分類することができる。
関連ページ : 塗膜の評価:付着性 ,
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【引張接合】( tension joint )
高力ボルトによる接合方法で,ボルト軸方向に力を伝達する。
関連ページ : 鋼橋製作:ボルト継手 ,
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【引張り接着強さ】( tensile strength )
接着面に引張り応力を加え,接着接合部が破壊したときの強さ。【JIS K 6800「接着剤・接着用語」】
試験方法には,JIS K 6848-1「接着剤−接着強さ試験方法−第 1 部:通則」,JIS K 6849「接着剤の引張接着強さ試験方法」がある。
関連ページ : 防食基礎:ライニング皮膜の品質 , 塗料評価:付着性 ,
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【引張りせん断接着強さ】( tensile shear strength )
引張り荷重によって接着面にせん断応力を加え,接着接合部が破断したときの強さ。【JIS K 6800「接着剤・接着用語」】
試験方法には,試験方法には,JIS K 6848-1「接着剤−接着強さ試験方法−第 1 部:通則」,JIS K 6850「接着剤の引張せん断接着強さ試験方法」,
関連ページ : 防食基礎:ライニング皮膜の品質 , 塗料評価:付着性 ,
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【引張強さ】( tensile strength )
最大引張荷重を平行部の原断面積で除した値。降伏後に試験片が耐えた最大の荷重が上降伏点より低い材料については,降伏後の最大の荷重を平行部の原断面積で除した値とする。【JIS G 0202「鉄鋼用語(試験)」】
平滑材料を引張り,あるいは曲げ変形した場合の破壊強さを,それぞれ引張強さ,曲げ強さと呼び,破壊を取り扱うもっとも基本的な値となる。
関連ページ : 防食基礎:腐食試験・表面物性 , 防食基礎:腐食試験・機械特性 ,
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【非鉄金属】( non-ferrous metal )
銅,銅合金,アルミニウム,アルミニウム合金など,鉄および鉄を主成分とした合金(鋼)以外の金属すべてを指す。
関連ページ : 金属概論:金属の工学的分類 ,
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【一側(ひとかわ)足場】( single row scaffolding )
1本の支柱にブラケットという腕木をだし,その上に歩み板をならべたもの。狭い場所に使う足場で,2本の支柱のあいだに歩み板をならべると二側足場(double row scaffolding)や本足場(double row scaffolding)という。
関連ページ : 塗装概論:足場工 ,
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【ヒドロキシ基】( hydroxy group )
水酸基,ヒドロキシル基( hydroxyl group )ともいい,一般式 −OH で表され,ベンゼン環以外の炭素上の水素を置換した化合物をアルコール類,ベンゼン環の水素を置換した化合物をフェノール類と呼ぶ。
関連ページ : 塗料各論:アルキド樹脂とは , 塗料各論:ポリウレタン樹脂とは ,
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【ヒドロキシル基】( hydroxyl group )
⇒ ヒドロキシ基
関連ページ : 塗料各論:ポリウレタン樹脂とは ,
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【ヒドロニウムイオン】( hydronium ion )
H3O+ をいう。ヒドロニウムはオキソニウムイオンの一種,且つオニウムイオンの一種でもあり,その中で最も単純な構造である。
なお,高等学校教育では,ヒドロニウムイオンをオキソニウムイオンと記述している。厳密には,オキソニウムイオンは,3つの化学結合を持つ酸素の陽イオンの総称(一般イオン式 R R’R”O+ )であり,その中で R ,R’,R”を水素に置き換えた最も単純なものをヒドロニウムイオンという。
⇒水素イオン
関連ページ : 腐食基礎:参考(腐食反応) ,
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【非鉛系さび止めペイント】( lead-free anticorrosive paint )
鉛系さび止めペイントに対する用語で,鉛化合物を含まない顔料を用いたさび止めペイント全般を指す。
JIS製品規格には 合成樹脂調合ペイントや合成樹脂エマルションペイントを用いる塗装仕様において,さび止め顔料に鉛系及びクロム系成分を使用しないで,一般的な環境下での鉄鋼製品などのさび止めに用いる JIS K56212008 「一般用さび止めペイント;Anticorrosive paints for general use」,一般的な環境下での鉄鋼製品,鋼構造物などのさび止めに用いる塗料で,鉛フリー及びクロムフリーのさび止め顔料を含む JIS K56742008 「鉛・クロムフリーさび止めペイント;Lead-free, Chromium-free anticorrosive paints」,エポキシ樹脂系,変性エポキシ樹脂系塗料を用いた鋼構造物などの下塗りに用いる JIS K 55512018「構造物用さび止めペイント」,さび止め顔料として亜鉛末を用いた JIS K 55522010 「ジンクリッチプライマー」,JIS K 55532010 「厚膜形ジンクリッチペイント」などがある。
関連ページ : 塗料概論:長期防錆用塗料の登場 , 塗料概論:塗料の分類(材料) , 塗料概論:構成(防せい・体質顔料 , 塗料各論:非鉛系さび止めペイント , 塗料評価:鉛・クロムフリーさび止めペイント ,
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【ビニルブチラール樹脂】( polyvinyl butyral resin )
ポリビニルブチラール樹脂 PVB は,ブチラール樹脂ともいうポリビニルアセタールの一種で,ポリビニルアルコールをブタノール(ブチルアルコール)でアセタール化(この場合ブチラール化ともいう)したもの。
PVB樹脂は透明性を有する熱可塑性樹脂で,ガラス,金属,セラミクスなどの基材に接着する。また,有機溶剤への溶解性,他樹脂との相溶性に優れ,安全ガラスの中間膜,セラミックス用バインダー,塗料・インク用の展色材,分散剤などに広く用いられている。
関連ページ : 塗料評価:プライマーとは ,
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【非濡れ性】( non-wettability )
表面に液体が接触するとき,はじいてぬれない性質。【JIS K68942014「金属素地上のふっ素樹脂塗膜の試験方法」】
一般的には,接触角が 90°以上となる状態をはじいて濡れないという。
関連ページ : 塗料各論:ふっ素樹脂塗膜性能 ,
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【非粘着性】( non-adhesiveness )
物質がくっつかないか,又はくっつきにくい性質。【JIS K68942014「金属素地上のふっ素樹脂塗膜の試験方法」】
粘着性(adhesiveness, tack)とは,接着性の一種で,一般的に“ねばりつく性質”,“くっついて離れない性質”と解釈されている。
表面粘着性(surface tack)とは,“プラスチック表面の粘着性。” 乾燥粘着性(dry tack)とは,“揮発性成分の蒸発中のある段階において指触によって乾燥していると感じても,なお接触によってそれら同士を接着するある種の接着剤,とくに非加硫ゴム状弾性接着剤の特性。”【JIS K 6900「プラスチック―用語」】
接着強さ(bond strength)とは,“接着された二面間の結合の強さ。引張りせん断強さ,圧縮せん断強さ,はく離強さなどで表される。接着力ともいう。”【JIS K6800「接着剤・接着用語」】
関連ページ : 塗料各論:ふっ素樹脂とは , 塗料各論:ふっ素樹脂塗膜性能 , 塗料評価:はじめに , 塗料評価:付着性