社会資本・腐食防食関連の技術用語 (索引)
“社会資本“,及び“腐食防食“に関連する記事を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
ここでは,ア行 “い”の用語を いあ~いお, いか~いそ, いた~いん に分けて紹介する。
用語一覧 い~いお
【 EN 】 ,
【 イータ層 】 ,
【 E/TFE,ETFE 】 ,
【 EPMA 】 ,
【 硫黄バクテリア 】 ,
【 イオン 】 ,
【 イオン化エネルギー 】 ,
【 イオン化傾向列 】 ,
【 イオンクロマトグラフィー 】 ,
【 イオン結合 】 ,
【 イオン半径 】 ,
【 イオンプレーティング 】
用語の概要と関連ページ
【EN】( European Standard )
EN規格(European Standard;欧州規格)は、CEN(欧州標準化委員会),CENELEC(欧州電気標準化委員会),ETSI(欧州通信規格協会)が発行する欧州の統一規格である。
欧州標準化委員会(Comité Européen de Normalisation;CEN)は,一貫した標準規格と仕様の開発・保守・配布を行うための効率的基盤を提供することによって,国際社会におけるヨーロッパ経済の力を強め,ヨーロッパの市民の福祉や環境を高めることを目的に,欧州連合 27カ国と欧州自由貿易連合 (EFTA) 3カ国で構成される私的な非営利組織である。
関連ページ : 塗料評価:はじめに ,
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【イータ層】( η layer )
溶融亜鉛めっき鋼のめっき層最外層に形成される亜鉛浴と同一成分の層である。この層は六方晶系に属し,ビッカース硬度で 70程度と軟らかい金属亜鉛層である。
関連ページ : 金属概論:溶融亜鉛めっき層の構造 ,
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【E/TFE,ETFE】( ethylene – tetrafluoroethylene copolymer )
⇒ エチレン・四フッ化エチレン共重合体,エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー ,エチレン/テトラフルオロエチレンプラスチック
関連ページ : 塗料各論:ふっ素樹脂とは ,
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【EPMA】( electron probe micro analyzer )
⇒ 電子プローブマイクロアナライザ
関連ページ : 防食基礎:腐食試験・化学分析 ,
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【硫黄バクテリア】( sulfur bacteria )
硫黄細菌ともいい,硫黄や無機硫黄化合物の酸化・還元で得られるエネルギーで活動する細菌類の総称で,硫黄,硫黄化合物の多い硫黄泉・下水・土壌などにすむ。
代表的なチオバチルス(thiobacillus)は,硫黄化合物の多い海水,海泥,淡水,汚泥などでみられ,硫化水素(硫化物),固体硫黄,亜硫酸塩,チオ硫酸塩,ポリチオン酸塩などを基質として酸化する。
関連ページ : 鋼の腐食:土壌腐食(ミクロ腐食) ,
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【イオン】( ion )
原子,又は分子が 1 個,又は数個の電子を授受することで電荷を持つ物質を指す。
最外殻の軌道電子を放出することで,単原子,又は原子団(複数の原子が結合)は正の電荷を持つ陽イオンになる。
最外殻の電子軌道に電子を受け取ることで,単原子,又は原子団は負の電荷を持つ陰イオンになる。
歴史的には,ファラディーが電気分解の実験で,陽極(アノード:anode )に向かう粒子と陰極(カソード:cathode )に向かう粒子を発見し,これらの粒子をイオン(ion)と名付け,陽極に向かう粒子を陰イオン(anion :アニオン),陰極に向かう粒子を陽イオン(cation :カチオン) と呼んだのが始まりである。
関連ページ : 腐食基礎:電荷保存則と腐食 , 腐食基礎:腐食開始と継続 , 鋼の腐食:水質の影響 , 鋼の腐食:海水の特徴 ,
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【イオン化エネルギー】( ionization energy )
気体状態の単原子(又は基底状態の分子)から原子やイオンなどから電子を取り去るのに要するエネルギー,すなわち,取りだされた電子の結びつきの強さの目安で,エネルギーが小さいほど陽イオンになり易く,陽性が強いという。
関連ページ : 腐食基礎:原子のイオン化 , 腐食基礎:イオン化エネルギー , 腐食基礎:腐食開始と継続 ,
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【イオン化傾向列】( ionization tendency series )
イオン化傾向列(電気化学列,イオン化列,電極電位列とも呼ばれる)は,水溶液中でイオン化し易さの相対尺度として用いられる。日本の高等学校教育では, Li, K, Ca, Na) > Mg > (Al, Zn, Fe) > (Ni, Sn, Pb) > (H2, Cu) > (Hg, Ag) > (Pt, Au) の順列で教育している。
電極電位列とは,金属の標準電極電位を,その大きさの順位並べ,金属のイオン化傾向及び一部の非金属元素の電気化学的酸化反応傾向の大きさの順を示した列。電気化学列ともいう。【JIS Z0103「防せい防食用語」】
関連ページ : 金属概論:金属の化学的分類 , 腐食基礎:酸化還元電位 , 腐食基礎:腐食は化学 ,
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【イオンクロマトグラフィー】( ion chromatography )
IC と略され,電解質溶液中のイオン種成分の分離分析法で,固定相にイオン交換体を用い,移動相に水溶液(溶離液)を用いた液体クロマトグラフィーの一種。【JIS K 0215「分析化学用語(分析機器部門)」】
電解質溶液中のイオン種成分の分離分析法。溶離液を移動相として,イオン交換体などを固定相とした分離カラム内で試料溶液中のイオン種成分を展開溶離させ,電気伝導度検出器,電気化学検出器,分光光度検出器又は蛍光検出器で測定する分析方法。【JIS K 0211「分析化学用語(基礎部門)」】
関連ページ : 防食基礎:腐食試験・化学分析 ,
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【イオン結合】( electrovalent bond )
正の電荷を持った原子,又は分子(陽イオン)と負の電荷を持った原子,又は分子(陰イオン)とが静電気力(クーロン力,静電的引力と静電的斥力)によってできる結合をいう。
関連ページ : 金属概論:金属とは , 金属概論:金属の結晶構造 ,
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【イオン半径】( ionic radius )
一般的には,イオンを球状とみなすときの半径を指す。しかし,核外電子の存在確率が連続的に変化し,一義的にイオンの大きさを定めるのは困難である。従って,イオン半径は,定義により異なる。代表的なイオン半径には,結晶構造の解析データから求めたポーリングのイオン半径,結晶構造(各イオンの配位数)の違いに応じたシャノンのイオン半径が知られている。
関連ページ : 腐食基礎:参考(腐食反応) ,
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【イオンプレーティング】( ion plating )
電界を印加して発生したプラズマを利用し,蒸発原子をイオン化又は励起させ,基板上に薄膜を形成する成膜法。【JIS H0400「電気めっき及び関連処理用語」】
関連ページ : 防食基礎:金属被覆(分類)