腐食概論:鋼の腐食

 技術用語関連のページ探しは
    “キーワード索引”

 関連機関へのリンク,腐食関連書籍は
    “お役立ち情報”

  ☆ “ホーム” ⇒ “腐食防食とは“ ⇒ “鋼の腐食とは” ⇒

        【鋼材の選定】

 鋼構造物の設計時には,各部位,部材に求められる強度特性に加えて,施工性や維持管理面をも考慮した鋼材の選定が実施される。 例えば,道路橋では「道路橋示方書・同解説 1共通編 2鋼橋編」で,鉄道橋では「鉄道構造物等設計標準・同解説(鋼・合成構造物)」で材料の選定と適用方法などが規定されている。
 施工性とは,施工時の溶接性や冷間曲げに対する靭性などである。維持管理面では,架設環境の腐食性を考慮した鋼材の選定をいい,具体的には耐候性鋼材めっき鋼材の適否の検討をいう。
 構造物用炭素鋼として現在の主流はSM材とSMA材である。材料の選定は,概略で主要部材に用いるか二次部材に用いるかで分けられる。
 主要部材とは,部材の一部が破壊されることで,構造物の健全性に著しい影響を与え,構造物全体の崩壊に結びつくような部材をいい,鋼橋の場合は,主桁,横桁,縦桁,支点上の補剛材などである。
 二次部材とは,仮に部材の一部が破壊しても構造物の健全性に直接影響の少ない部材をいい,鋼橋の場合には,あや材,対傾材,橋門構,中間補剛材,水平補剛材,防音工などがある。
 主要部材に用いる場合は,溶接性非破壊検査精度などを考慮しつつ,板厚みで材質区分する例が多い。例えば,先に示した示方書や設計標準などでは,SM490材を用いる場合は,板厚み9~16mmの場合にSM490Bを,25~75mmの場合にはSM490Cが推奨されるなどである。
 また,二次部材で,溶接せずにボルト接合する場合は,一般構造用圧延鋼材(SS材)用いることもできるとされている。
 下表に,JIS G3106「溶接構造用圧延鋼材(Rolled steels for welled structure)」の規格例を示す。


溶接構造用圧延鋼材(SM材)の例
  記号    種類    厚さ 
  mm 
化学成分(%) 引張強さ
N/mm2
C SiMn P S
  SM400    A    ≦50    ≦0.23    ―    C×2.5≦    ≦0.035    ≦0.035    400~510 
  50<t≦100    ≦0.25 
  B    ≦50    ≦0.20    ≦0.35    0.60~1.50 
  50<t≦60    ≦0.22 
  C    ≦50    ≦0.18 
  SM490    A    ≦50    ≦0.20    ≦0.55    ≦1.65    490~610 
  50<t≦60    ≦0.22 
  B    ≦50    ≦0.18 
  50<t≦60    ≦0.20 
  C    ≦60    ≦0.18 
  YA, YB    ≦50    ≦0.20 
  SM520    B,C    ≦50    520~640 
  SM570    ≦40    ≦0.18    ≦1.70    570~720 

  ページトップ