社会資本・腐食防食関連の技術用語 (索引)
“社会資本“,及び“腐食防食“に関連する記事を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
ここでは,タ行 “つ”の用語を紹介する。
用語の概要と関連ページ
【追跡調査】( follow-up survey, follow-up investigations )
道路構造物の詳細調査などにより把握した損傷(鋼部材の亀裂,コンクリート部材のひびわれ,下部工の沈下,移動,傾斜,洗掘など進行の恐れのある損傷)に対してその進行状況を把握するために,損傷に応じて頻度を定めて継続的に実施する調査をいう。 (鉄道橋では監視という。)
関連ページ : 維持管理(道路):構造物点検 , 防食塗装系:はじめに ,
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【通気差腐食】( differential aeration corrosion )
読み「つうきさふしょく」,通気差電池腐食ともいい,溶存酸素濃度の差異によって生じた電池による腐食。【JIS Z0103「防せい防食用語」】 ⇒ 濃淡電池,濃淡電池腐食,局部腐食
関連ページ : 腐食基礎:腐食と電気化学 , 腐食基礎:腐食の開始について , 腐食基礎:腐食形態による分類 , 腐食基礎:局部腐食とは , 腐食基礎:酸素濃淡電池 , 腐食基礎:腐食現象の分類 , 鋼の腐食:全面腐食と局部腐食 , 鋼の腐食:濃淡電池腐食 , 鋼の腐食:すき間腐食 , 鋼の腐食:淡水中の局部腐食 , 鋼の腐食:土壌腐食(マクロ腐食) ,
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【通常全般検査】( general inspection )
構造物の変状等を抽出することを目的とし,定期的に実施する全般検査。検査の実施日については,検査周期を短縮する必要があると認められる場合を除き,2 年ごとに行うことを基本としている。
関連ページ : 維持管理(鉄道):考え方 ,
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【通常点検】( )
損傷の早期発見を図るために,通常巡回として日常の道路巡回時に道路パトロールカー内から橋梁の異常を発見する目的で道路巡回実施要領(案)に従って実施される。
関連ページ : 維持管理(道路):構造物点検 ,
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【ツェータ層】( ζ layer )
溶融亜鉛めっき鋼のめっき中間層に形成される層で,単斜晶系に属する柱状組織を持つ鉄と亜鉛の合金層である。合金層の組成は FeZn13 と考えられ,合金中の鉄含有量は 6%程度で,ビッカース硬度で 150程度と比較的硬い層である。
関連ページ : 金属概論:溶融亜鉛めっき層の構造 ,
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【疲れ試験】( fatigue test )
試験片に繰り返し応力又は変動応力を加えて,疲れ寿命や疲れ限度などを求める試験。応力の種類に応じて,ねじり疲れ試験,軸荷重疲れ試験,回転曲げ疲れ試験,平面曲げ疲れ試験などに分類される。【JIS G 0202「鉄鋼用語(試験)」】
金属材料の試験方法の規格については,【JIS Z 2273「金属材料の疲れ試験方法通則」】,【JIS Z 2274「金属材料の回転曲げ疲れ試験方法」】,【JIS Z 2275「金属平板の平面曲げ疲れ試験方法」】がある。
関連ページ : 防食基礎:腐食試験・機械特性 ,
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【疲れ寿命】( fatigue life, numbere of cycles to failure )
疲れ破壊を生じるまでの応力の繰り返しの回数。Nの記号を用いる。【JIS G0202「鉄鋼用語(試験)」】
疲労寿命ともいう ⇒ SN曲線
関連ページ : 鋼の腐食:腐食疲労 ,
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【突合せ継手】( butt joint )
部材の接合面を突き合わせて接合する継手。溶接接合やボルト接合の時によく用いられ,添接板を通して力の伝達が行われる。
関連ページ : 鋼橋製作:接合・溶接 ,
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【突合せ溶接】( butt welding )
溶接する母材(鋼材)を突き合わせて溶接する方法である。突き合わせる面を溶接に都合のよいように,加工してすき間(開先)を作り,溶接する。
関連ページ : 鋼橋製作:溶接継手 ,
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【継目無管(アルミニウム及びアルミニウム合金)】( Aluminium and aluminium alloy extruded tubes and cold-drawn tubes )
押出加工及び引抜加工したアルミニウム及びアルミニウム合金の継目無管について,JIS H 4080「アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管:Aluminium and aluminium alloy extruded tubes and cold-drawn tubes」に規定されている。
関連ページ : 金属概論:アルミ関連JIS規格 ,
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【継目無鋼管】( seamless steel pipe )
⇒ シームレス鋼管
関連ページ : 社会資本:水道 ,
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【つぶ】( bits, nibs )
塗料中又は塗面に肉眼で見えるつぶ状のもの。主に,塗料の皮の小片,異物,又はビヒクルと顔料の凝結物などである。塗料中のつぶは,つぶゲージで調べる。【JIS K5500「塗料用語」】
JIS K 5600-2-5「JIS K 5600-2-5」塗料一般試験方法-第2部:塗料の性状・安定性-第5節:分散度」参照
関連ページ : 塗料評価:塗膜の外観 ,
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【つや(艶)】( gloss )
物体の表面から受ける正反射光成分の多少によって起こる感覚の属性。一般に,正反射光成分が多いときに,つやが多いという。塗膜では,光沢度計を用いて,入射角/反射角を 45度/45度,60度/60度などとして鏡面光沢度を測定して,つやの大小の目安とする。【JIS K5500「塗料用語」】
備考 塗膜のつやを表す用語には,つやの程度によって,次のようなものがある。
高光沢 (high gloss) ;光沢が高い状態。
つやあり (glossy) :塗膜のつやがある状態。
エッグシェル(卵殻)光沢 (eggshell gloss) ;卵の殻の表面のような半つやに近い状態。
つやなし(つや消し)(flat, matt) ;塗膜のつやがない状態。
しゅす(繻子)つや (satin gloss) ;絹のようなつや。
光沢(gloss)とは,光沢光の反射(能力)で特徴付けられる表面の(光学的)性質。【JIS K5500「塗料用語」】
関連ページ : 塗料概論:分類(形態,機能) , 塗料概論:塗料副要素(添加剤) , 塗料評価:塗膜の外観 , 塗料評価:上塗り適合性 , 塗膜の評価:はじめに , 塗膜の評価:塗膜品質の分類 , 塗膜の評価:鏡面光沢度 ,
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【つや消し剤】( flatting agent )
塗料の添加剤として用いられるものは,塗膜のつやを減少させるために塗料に加える材料。【JIS K5500「塗料用語」】
関連ページ : 塗料概論:塗料構成材料 , 塗料概論:塗料副要素(添加剤) ,
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【つや消し塗料】( flat paint, matte coating )
つや消し剤(flatting agent)は,塗膜のつやを減少させるために塗料に加える材料。参考追記:つや(ツヤ,艶)とは,物体の表面から受ける正反射光成分の多少によって起こる感覚の属性のことです。一般に,正反射光成分が多いときに,つやが多いといいます。【JIS K5500「塗料用語」】
塗膜では,光沢度計を用いて,入射角・反射角を45度・45度,60度・60度などとして鏡面光沢度を測定して,つやの大小の目安とします。塗膜のつやを表す用語には,高光沢(high gloss):光沢が高い状態,つやあり(glossy):塗膜のつやがある状態,エッグシェル(卵殻)光沢(eggshell gloss):卵の殻の表面のような半つやに近い状態,つやなし(つや消し)(flat,matt):塗膜のつやがない状態,しゅす(繻)つや(satin gloss):絹のようなつや。
関連ページ : 塗料概論:分類(形態,機能) , 塗料概論:塗料副要素(添加剤) , 塗料各論:塗料分類(機能別分類) ,
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【つやなしペイント】( flatpaintflat oil paint )
塗膜のつやが極めて少ない塗料。【JIS K5500「塗料用語」】
関連ページ : 塗料各論:塗料分類(機能別分類) ,
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【吊り足場】( hanging type scaffold )
足場の一種で,上部の堅固な部分から吊り下げた足場をいう。
主に橋梁の塗替え塗装などで用いられる吊りチェーンを用いた吊り足場(hanging bridge scaffold),ビル外壁などでゴンドラ等を吊り下げて作業する吊り足場(suspended scaffold)などがある。
関連ページ : 塗装概論:足場工 , 防食塗装系:塗替え塗装 ,
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【吊り橋】( suspension bridge )
広義には,綱などの張力で吊り下げて支える形式の橋梁をいい,斜張橋もつり橋の一種となる。
狭義には,2 本の主塔とそれに渡される 2 組のメインケーブルを持ち,そのケーブルから鉛直に垂らされたハンガーロープで桁を支持する橋梁をつり橋という。
関連ページ : 鋼橋構造:吊り橋 , 防食塗装系:鋼橋の構造例