社会資本・腐食防食関連の技術用語 (索引)
“社会資本“,及び“腐食防食“に関連する記事を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
ここでは,ラ行 “る・れ”の用語を紹介する。
用語の概要と関連ページ
【レア・アースメタル】( rare earth metal )
⇒ 希土類元素
関連ページ : 金属概論:金属の化学的分類 ,
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【レアメタル】( rare metal )
レア・アース(rare earth element,希土類元素)と混同され易いレアメタル(rare metal)とは,一般的には,次の条件を満たす金属と定義されている。
① 存在する量が少ない。 ② 鉱床を作らず,広く薄く分布している。 ③ 鉱床を作っても,特定の国や地域に限定されている。 ④ 鉱物から取り出したり精製したりすることが難しい。 ⑤ 現代の産業に欠かせない素材である。
現時点で,レアメタルに分類される元素は,典型元素 15種類,希土類以外の遷移元素 15種類,希土類(レア・アース)金属 17種類の合計47種類といわれている。
関連ページ : 金属概論:金属の化学的分類 ,
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【冷間圧延鋼】( Cold-reduced carbon steel )
SPC材と記され,一般的に広く用いられる冷間圧延鋼板及び鋼帯で,品質については,JIS G 3141「冷間圧延鋼板及び鋼帯:Cold-reduced carbon steel sheet and strip」に規定されている。
関連ページ : 金属概論:鉄鋼製品JIS ,
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【冷間圧延仕上げ製品】( cold-rolled finished products )
一般に熱間圧延仕上げ製品の冷間圧延によって得られる。【JIS G 0204「鉄鋼用語(鋼製品の分類及び定義)」】
関連ページ : 金属概論:鉄鋼(分類) ,
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【冷銑】( cold pig iron )
溶銑を鋳銑機の鋳型に流し込んで固形化した銑鉄で,型銑ともいう。
関連ページ : 金属概論:鉄鋼の分類 ,
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【レイティングナンバー】( rating number )
塩水噴霧試験やキャス試験など耐候性加速試験後のさびなどの発生状態を評価する方法の一つ。試験面に占める腐食面積率(%)又は色彩,大きさ及び個数によってレイティングされた標準写真から求める。【JIS G 0202「鉄鋼用語(試験)」】
点食(ピッティング)の程度を腐食面積率の範囲で示す数値。【JIS H 0201「アルミニウム表面処理用語」】
関連ページ : 防食基礎:腐食試験・局部腐食 , 塗装概論:塗替え塗装管理(塗膜調査) , 塗膜の試験規格:耐中性塩水噴霧性 , 塗膜の試験規格:塗膜劣化評価(規格) , 塗膜の試験規格:一般的な原則と等級 ,
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【黎明期】( the early days, the dawn of )
読み「れいめいき」,夜明けにあたる時期。新しい文化・時代などが始まろうとする時期。
関連ページ : 塗料概論:塗料工業の黎明期 ,
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【レーシングバー】( lacing bar )
組合せ部材で,部材相互を折れ線状に連結した材片のことをいう。一般には平鋼や山形鋼などが使われ,古い構造物で多くみられる。
関連ページ : 鋼橋構造:トラス橋・部材 ,
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【礫】( gravel )
読み「れき」,粒径 2mm以上の土壌。粗砂(あらずな)より大きい。
関連ページ : 鋼の腐食:土壌について ,
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【暦年】( calendar year )
読み「れきねん」,暦で定めた1年をいい,現行の太陽暦は,グレゴリオ暦(Gregorian calendar)を踏襲し,暦年の長さは平年が 365日,4年に一度の閏年(うるうどし)は 366日と定められている。⇒ ユリウス年
関連ページ : 鋼の腐食:基本用語 ,
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【レスポンシブルケア】( responsible care )
1985年にカナダ化学品生産者協議会が提唱したもので,化学製品の開発から製造・流通・消費・廃棄の全過程にわたって安全な取り扱いを推進することを目的とする。日本においても,1995年に化学工業界の自主管理活動として,日本レスポンシブルケア協議会が発足した。
関連ページ : 塗料概論:塗料と環境問題 ,
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【劣化】( degradation, deterioration, aging )
材料の劣化は,時間経過,繰り返し使用などにより,熱,光(放射線),機械的摩擦,化学薬品,微生物などの影響を受け,化学的・物理的変化により材料の品質・性能が損なわれること。老化(aging)ともいわれる。
JIS K6900「プラスチック用語」では,劣化(崩壊;degradation)を“特性に有害な変化を伴うプラスチックの化学構造の変化。”,劣化(変質;deterioration)を“それらの特性の悪化により現れるプラスチックの物理的特性の永久変化。”,老化(aging)を“時間の経過の中で材料に生ずるすべての不可逆的な化学的及び物理的作用の全体。”と定義している。
関連ページ : 防食基礎:腐食試験・評価法 , 塗装概論:塗替え塗装管理(塗膜調査) , 塗装概論:塗膜変状と措置(経年変化) , 塗膜の試験規格:塗膜劣化評価(規格) , 防食塗装系:道路:塗替え塗装の基礎 , 防食塗装系:鉄道:塗替え塗装の課題 ,
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【劣化塗膜】( degradated coating film, deteriorated coating film )
劣化した塗膜。⇒ 劣化
関連ページ : 塗装概論:塗替え塗装管理(塗膜調査) , 塗装概論:塗替え塗装管理(塗膜除去) ,
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【レピドクロサイト】( lepidocrocite )
オキシ水酸化鉄(FeOOH)の一種,燐鉄鉱(りんてっこう)の鉱物名で,化学式γ-FeOOH で表される。
関連ページ : 腐食基礎:腐食反応と溶存酸素 , 鋼の腐食:鋼の腐食生成物 , 鋼の腐食:腐食した鋼の腐食 ,
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【レベリング(塗膜の)】( leveling )
塗料を塗った後,塗料が流動して,平らで滑らかな塗膜ができる性質。塗膜の表面に,はけ目・ゆず肌・うねりのような微視的な高低が多くないことを見て,レべリングがよいと判断する。【JIS K5500「塗料用語」】
関連ページ : 塗装概論:新設時塗装管理(塗装作業) , 塗料概論:塗料副要素(添加剤) , 塗料評価:塗膜の外観 ,
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【連続桁】( continuous girder )
主桁が 2 径間以上にわたり連続する桁をいう。
関連ページ : 鋼橋構造:吊り橋 ,
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【連続結露法】( Resistance to humidity (Continuous condensation) )
塗料,及び関連製品の単一塗膜,又は多層塗膜系の高湿度条件(連続的な結露)に対する耐久性を測定するための方法で,JIS K 5600-7-2 :1999 「塗料一般試験方法−第 7 部:塗膜の長期耐久性−第 2 節:耐湿性(連続結露法)」に規定される。
関連ページ : 塗膜の試験規格:耐湿性 ,
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【連続噴霧試験】( continuous spray test )
腐食液を連続的に噴霧した雰囲気に試験片をさらして行う試験。【JIS H8502「めっきの耐食性試験方法」】
連続噴霧試験には,中性塩水噴霧試験 (neutral salt spray test) ,酢酸酸性塩水噴霧試験 (acetic acid salt spray test, ASS test) ,キャス試験 (CASS test, copper-accelerated acetic acid salt spray test) などがある。
関連ページ : 防食基礎:人工環境腐食試験 , 防食基礎:複合サイクル腐食試験 ,
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【錬鉄】( wrought iron )
読み「れんてつ」,日本独自の砂鉄製錬法である和鉄製造法によって作られた鉄,欧米の反射炉中で銑鉄を加熱し半溶融状態(パドル)にし鍛錬するパドル法で作られた鉄をいう。
内部のスラグを鍛錬によってしぼり出すため,純度が高く 炭素の含有量 0.2~0.02%程度で鍛接性がよい軟鉄が得られる。
鋳鉄(cast iron)に比べ強靭なため,19世紀(江戸末期から明治中期)に鉄橋,鉄道レールや建造物の構造材料として利用された。そのご,ベッセマー鋼()の登場で構造材料としての利用は無くなった。
関連ページ : 鋼の腐食:鋼材の変遷