腐食概論:鋼の腐食

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         【エロージョン・コロージョン】

 エロージョン・コロージョン(erosion corrosion)は,摩耗腐食とも呼ばれ,流動する水,土砂などの環境物質の摩耗作用腐食作用の相乗作用によって金属に生じる損耗現象である。それぞれの作用単独の場合の損耗量の和より大きい損耗量となる。

 現象としては,機械的な侵食(エロージョン)により金属表面に形成する不動態皮膜や腐食生成物皮膜(保護被膜)が傷つき,あるいは除去されるため,新鮮な金属表面が露出し腐食を受ける。これの繰り返しにより,機械的な侵食より早い速度で金属が損耗すると考えられる。
 流体が液体の場合は,多くの金属や合金で,流速が比較的低くとも曲がり部など流速の変化や乱流の発生する個所で生じやすい。液体中に固体が混じっている場合は要注意である。
 流体が気体の場合でも,腐食性の気体中に固体粒子を含むような摩耗の条件が整う場合に生じることがある。
 スラリー輸送に用いる炭素鋼においてエロージョン・コロージョン事例が多く報告されている。また,ステンレス鋼製のインペラーを用いた海水ポンプでも事例が報告されている。

 対策としては,流速を下げるような設計変更,腐食抑制剤の使用や脱気などがある。電気防食も原理的に可能であるが,経済性に難点があり実用例は少ない。

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