化 学 (無機化学)

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 ここでは,非金属元素の定義を紹介する。

 【非金属元素とは】

 非金属元素( nonmetal )とは,一般的に“金属元素以外の元素を指す”と認識されている。
 金属元素( metal )とは,【元素の分類】で紹介したように,単体が金属としての性質を持つ元素の総称とされている。
 金属の性質については,【金属結合とは】で紹介したように,明確な定義はないが,一般には,固体状態で,次の性質を示すものと考えられている。
  ① 塑性変形が容易で,展延加工ができる。
  ② 不透明で輝くような金属光沢がある。
  ③ 電気および熱をよく伝導する。
  ④ 水溶液中で陽イオン(カチオン)になる。
 なお,広辞苑では,“固体状態で金属光沢・展性・塑性(延性)を持ち,種々の機械的工作を施すことができ,かつ電気および熱の良導体であるなどの性質を持つ物質の総称。”と定義し,
 大辞林では,“単体のうち,金属光沢をもち,熱や電気をよく伝え,展性や延性に富む物質の総称”と定義している。
 
 高等学校教育などで扱われる分類では,非金属元素とは,周期表 1 族の水素( H ),13 族のホウ素( B ),14 族の炭素( C ),ケイ素( Si ),15 族の窒素( N ),リン( P ),ヒ素( As ),16 族の酸素( O ),いおう( S ),セレン( Se ),テルル( Te ),17 族のふっ素( F ),塩素( Cl ),臭素( Br ),よう素( I ),アスタチン( At ),及び 18 族の希ガス類(ヘリウム,ネオン,アルゴン,クリプトン,キセノン,ラドン)である。
 
 金属以外という定義上,非金属そのものを特徴づける性質は一概には言えないが,非金属元素は金属元素に比べて電子親和力が高いため,自由電子を放出して金属結晶を形作ることができない。
 さらに,非金属元素に分類される全ての元素が典型元素( typical element )に分類される。従って,非金属元素は,典型元素の特徴も有する。
 
 典型元素の一般的な特性については,次のように紹介されている。
 ● 価電子の数は,例えば14族(炭素,ケイ素)の元素では 4 と,その属番号の下一桁の数字に等しくなる。ただし,18族は 0 となる。
 ● ホウ素,アルミニウムなどの 13 族を除きオクテット則( Octet rule )に従う場合が多く,族が小さいほど陽イオンになりやすく,族が大きいほど(18族を除く)陰イオンになりやすい。
 オクテット則とは,原子の最外殻電子の数が 8 個あると化合物やイオンが安定に存在するという経験則である。なお,当初は,原子核を中心とする立方体の 8 つの頂点(オクテット)を電子が占めた状態を考えていた。
 ● 元素の酸化数については,アベックの規則( Abegg's rule )に従い,短周期の族番号をN(例えば,長周期の 13 族は,短周期で 3A 族なので,N = 3 となる)とすると,最大の正の酸化数は + N ,最小の負の酸化数は ‐( 8‐N ) の値をとる。
 アベックの規則とは,1904年ドイツの物理化学者アベック( Richard Abegg )によって1904 年に提唱された原子価に関する指摘で,“正常原子価および逆原子価の最高値の絶対値の和は常に 8 になる”というものである。

周期表

周期表

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