ここでは,化学を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
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カ行 コで始まる用語を ( コア - コウセ ), ( コウソ - コカ ), ( コキ - コン ) に分けて紹介する。
用語一覧 カ行 コウソ - コカ
【 酵素 】 ,
【 構造異性体 】 ,
【 構造材 】 ,
【 構造式 】 ,
【 構造物 】 ,
【 構造用接着剤 】 ,
【 光束 】 ,
【 高速液体クロマトグラフィー( HPLC ) 】 ,
【 高速原子衝撃質量分析法( FABMS ) 】 ,
【 高速電子線回折 】 ,
【 酵素センサー 】 ,
【 酵素たんぱく質 】 ,
【 光沢 】 ,
【 光沢剤(食品添加剤) 】
【 高弾性体 】 ,
【 高弾性率炭素繊維 】 ,
【 光電効果 】 ,
【 光電子 】 ,
【 交ねん糸 】 ,
【 鉱物繊維 】 ,
【 高分子 】 ,
【 高分子界面活性剤 】 ,
【 高分子化学 】 ,
【 高分子化合物 】 ,
【 高分子学会 】 ,
【 高密度ポリエチレン 】 ,
【 抗利尿ホルモン 】
【 交流 2 端子(電極)法 】 ,
【 交流ブリッジ 】 ,
【 交流 4 端子(電極)法 】 ,
【 光量 】 ,
【 香料 】 ,
【 高炉スラグ微粉末 】 ,
【 高炉セメント 】 ,
【 光路長 】
【 コエンザイム 】 ,
【 コエンチーム 】 ,
【 コークスの燃焼反応 】 ,
【 ゴーシュ配座 】 ,
【 コーリー・チャイコフスキー反応 】 ,
【 コールドプレス成型法 】 ,
【 コールラウシュの法則 】 ,
【 小型ボイラ 】 ,
【 小型容器 】 ,
【 枯渇性エネルギー 】
用語の概要と関連ページ
【酵素】( enzyme )
生体で起こる化学反応に対して活性化エネルギーを下げて反応速度を高める触媒や特定の反応だけに作用する機能などを有する分子で,多くの酵素は,生体内で作り出されるたんぱく質(酵素たんぱく質)で構成されている。酵素の特徴として,目的の反応だけに作用する性質(反応選択性)と作用する物質(基質)が特定される性質(基質特異性)とに分けられる。
関連ページ : 有機化合物の分類 酵素(はじめに) 酵素の EC 番号とは
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【構造異性体】( constitutional isomer ,structural isomer )
同じ分子式であるが,原子の結合状態が異なり,示性式が異なる異性体。
関連ページ : 脂肪族炭化水素 立体化学(立体異性体)
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【構造材】( structure material )
柱,壁など建物の基本構造に関わる材料で,木材,鋼,鉄筋コンクリートなどが用いられる。
関連ページ : 建築材料
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【構造式】( structural formula )
構造の違いを明確に示したい複雑な構造の分子(有機化合物に多い)に対しては,構造式での表記が利用される。
関連ページ : 化学結合表記
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【構造物】( structures )
鉄道,道路,ダム,堤防,ビルなど,複数の材料や部材で構成され,基礎で重量を支る構造の造作物をいう。
関連ページ : 建築・土木材料について
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【構造用接着剤】( structural adhesive )
長期間大きな荷重に耐える信頼できる接着剤( JIS K6800 「接着剤・接着用語」)。
関連ページ : その他高分子材料
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【光束】( luminous flux )
放射束を CIE 標準分光視感効率と最大視感効果度に基づいて評価した量。
関連ページ : 無機化学(光の評価)
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【高速液体クロマトグラフィー( HPLC )】( high performance liquid chromatography )
液体の移動相をポンプなどによって加圧してカラムを通過させ,試料成分を固定相と移動相との相互作用(吸着,分配,イオン交換,サイズ排除など)の差を利用して高性能に分離して検出する方法。
関連ページ : イオンクロマトグラフィー 有機化合物の分析
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【高速原子衝撃質量分析法( FABMS )】( fast atom bombardment mass spectrometry )
高速の中性原子の衝撃によって放出される二次イオンの質量対電荷比及び存在量を質量分析計によって測定する方法。
関連ページ : 表面・局所分析
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【高速電子線回折】( high energy electron diffraction method )
高エネルギー(加速エネルギーが 10 keV 以上)の電子線を入射し,得られる回折像を解析することで,結晶の格子定数や面間隔を求められる。
関連ページ : X線回折 表面・局所分析 電子顕微鏡・電子線回折
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【酵素センサー】( enzyme sensor )
たんぱく質などを用いた感知装置。検知素子にたんぱく質の酵素(酵素センサー),抗体(免疫センサー),微生物(微生物センサー)を用いるバイオセンサー(biosensor)の一つ。
関連ページ : 酵素の EC 番号とは
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【酵素たんぱく質】( ENZYME PROTEIN enzyme protein , )
筋肉たんぱく質や膜たんぱく質などの他の構造たんぱく質と異なり,分子の一隅に活性中心(活性部位)を備えている。
関連ページ : 酵素(はじめに)
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【光沢】( gloss )
表面の方向選択特性のために,諸物体の反射ハイライトが,その表面に写り込んで見えるような見えのモード。正反射光の割合や,拡散反射光の方向分布などに注目して,物体表面の光沢の程度を一次元的に表す指標を光沢度( glossiness )という。
関連ページ : 無機化学(物体色の評価)
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【光沢剤(食品添加剤)】( brightening agent )
食品の乾燥防止(水分の蒸発)や湿気から保護するために,食品の表面に皮膜を作り保護して光沢を与える目的で使用される食品添加剤である。光沢剤には,シェラック,パラフィンワックス,ミツロウなどの水不溶性のワックスや樹脂が使われる。
関連ページ : 発色剤,漂白剤,光沢剤
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【高弾性体】( high elastic body )
⇒ゴム弾性体
関連ページ : ゴム(エラストマー)とは
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【高弾性率炭素繊維】( high modulus carbon fibre )
350 GPa 程度以上の引張弾性率をもつ炭素繊維。備考 弾性率が 600GPa 以上のものは超高弾性率繊維と呼ばれることもある( JIS K7010 「繊維強化プラスチック用語」)。
関連ページ : FRP とは FRP 関連用語
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【光電効果】( photoelectric effect )
物質が光のエネルギーを吸収して光電子(伝導電子を含む。)が放出される現象( JIS K 0215「分析化学用語(分析機器部門)」 )。
光電効果は,放出する過程により,気体が光を吸収して光電子を放出しイオンになる光電離(光イオン化),固体の表面から光電子が放出される外部光電効果,絶縁体や半導体内の価電子帯から放出された光電子が伝導帯へ上がって光伝導性などをもつ内部光電効果 (光伝導) ,固体接触面(半導体の p-n接合部など)で放出された光電子が示す光起電力効果などに分けられる。
単に光電効果といった場合には,電子が外に飛出す外部光電効果(光電子放出効果)をさすことが多い。
関連ページ : 発光ダイオード 電子衝突と局所・表面分析 赤外分光分析装置
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【光電子】( photoelectron )
電物質に真空紫外光,X線などの光を照射したきに光電効果によって放出される電子( JIS K 0215「分析化学用語(分析機器部門)」 )。
すなわち,電磁波(光,X線,γ線)のエネルギーを吸収し,光電効果により原子,分子,または金属表面から放出される自由電子をいう。
関連ページ : 蛍光X線:特性X線 電子衝突と局所・表面分析
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【交ねん糸】( twisted union yarn )
異種の糸をより合わせた糸( JIS L0205「繊維用語(糸部門)」)。
関連ページ : 繊維関連用語
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【鉱物繊維】( mineral fiber )
主にけい素から成る繊維状構造の岩から得られる。
関連ページ : 繊維とは
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【高分子】( high polymer )
高い相対分子質量の重合体から構成される物質。(注)一般に,ある一連の直鎖状重合体の物理的特性(特に粘弾性特性)がその相対分子質量によってそれほど著しくは変化しない場合にはその重合体は高重合体とみなされる。この用語は習慣的に“重合体”と短縮される。 (JIS K 6900「プラスチック―用語」)
関連ページ : プラスチックの記号と関連用語
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【高分子界面活性剤】( high molecular weight surface active agent , polysoap )
比較的高分子量の界面活性剤( JIS K 3211「界面活性剤用語」)。
関連ページ : 洗剤(界面活性剤)とは 界面活性剤関連用語
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【高分子化学】( polymer chemistry )
高分子化合物を研究対象とする学問分野を高分子化学( polymer chemistry )という。
関連ページ : 生活の中の有機材料 高分子材料
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【高分子化合物】( high polymer )
単に分子量の大きい化合物を指すのではなく,単位となる構造(単量体:モノマー)の繰り返しを持ち,共有結合を介して,線状や網目状に連なった化合物を指す。 一般的に,1000 個程度以上の原子を持ち,又は分子量が 10000 程度以上のものを高分子と見なし,それ以下のものはオリゴマーと呼ばれる。化合物の骨格(主鎖)は,多数の原子を共有結合で連結できる能力をもった元素により構成される。化学種により,無機高分子化合物,有機高分子化合物,出所により自然界から得られる天然高分子,人為的に作られた合成高分子に分けられる。
関連ページ : 有機化合物の分類 生活の中の有機材料 高分子材料 高分子合成反応
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【高分子学会】( The society of porymer science )
関連ページ : 生活の中の有機材料
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【高密度ポリエチレン】( high density polyethylene )
密度 942 kg /m3 以上の枝分かれの少ないポリエチレン(旧 JIS K 6748)。引っ張り強さや衝撃強さ,耐寒性に優れ,実用的には 110 ℃程度の水蒸気に耐える。
関連ページ : ビニル樹脂(ポリエチレンなど)
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【抗利尿ホルモン】( antidiuretic hormone )
視床下部で合成され,下垂体 後葉から分泌される略号 ADH のペプチド系ホルモン⇒バソプレッシン
関連ページ : 視床下部・下垂体
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【交流 2 端子(電極)法】( )
関連ページ : 電解液の電気伝導率
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【交流ブリッジ】( AC bridge )
関連ページ : 電気伝導率の測定
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【交流 4 端子(電極)法】( )
関連ページ : 電解液の電気伝導率
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【光量】( quantity of light )
光束の時間積分値。
関連ページ : 無機化学(光の評価)
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【香料】( flavor )
香料は,食品の風味や外観を良くするための食品添加物のフレーバー(flavor)と,石けんや化粧品など食品以外のものに香りを付ける添加剤のフレグランス(fragrance)に大別される。
食品添加物の香料(フレーバー)は,香気成分が微量でその種類が多い。天然物から抽出された天然香料,化学的に合成された合成香料,これらを調合した香料ベースに分けられる。香料ベースは,使用対象に応じて,水溶性香料製剤,油性香料製剤,乳化香料製剤,粉末香料製剤の 4 つの形態がある。
食品衛生法で「着香の目的に限る」と定められた 18 種の「類及びその誘導体」をいう。個々の物質については,厚生労働省 25年度その他の監視指導に関する通知の食安基発0725第2号・食安監発0725第2号「類又は誘導体として指定されている18 項目の香料に関するリストについて」(平成25年7月25日)が参考になる。
関連ページ : 食品添加物とは 甘味料,酸味料,苦味料,香料
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【高炉スラグ微粉末】( ground granulated blast-furnace slag )
関連ページ : コンクリートとは
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【高炉セメント】( blast-furnace slag cement )
高炉スラグ(金属精錬時に分離された鉱物成分)を混合したセメントで,セメントの水和反応で生じた水酸化カルシウムの刺激で徐々に水和反応を起こす性質(潜在水硬性といわれる)を持つ。耐海水性,化学抵抗性に優れ,ダム,港湾などの大型土木工事に用いられる。
関連ページ : セメントの化学
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【光路長】( optical path length )
屈折率 n の媒質において,光の進む道筋の長さ l ,その道筋に沿った媒質の屈折率 n との積。光学距離ともいう。
関連ページ : 無機化学(光の評価)
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【コエンザイム】( coenzyme )
補酵素,助酵素,コエンチームなどともいわれる。酵素の触媒反応で,補助的な役割を果たすある特定の物質の中で,たんぱく質部分(アポ酵素)と可逆的に結合(結合が弱く解離しやすい)する補因子をいう。補酵素は,キノン補酵素,ビタミン補酵素,ATP などに分けられる。
関連ページ : 酵素(はじめに) 水溶性ビタミン 糖の代謝 脂質の異化
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【コエンチーム】( coenzyme )
⇒コエンザイム,補酵素
関連ページ : 酵素(はじめに)
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【コークスの燃焼反応】( )
関連ページ : 酸化還元反応の基礎
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【ゴーシュ配座】( gauche )
⇒配座異性体
関連ページ : ジオステレオマー(幾何異性体)
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【コーリー・チャイコフスキー反応】( Corey-Chaykovsky reaction )
、カルボニル化合物と硫黄イリド(スルホニウムイリド,スルホキソニウムイリド )との反応によってオキシラン環(エポキシド)を合成する反応。イリド(ylide)とは,正電荷を持つヘテロ原子(リン,硫黄,窒素など)と負電荷を持つ原子(一般に炭素)が共有結合で隣接した構造をもつ化合物の総称。
関連ページ : 求核付加反応
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【コールドプレス成型法】( cold press moulding )
熱伝導率の小さな合せ型を用い,不飽和ポリエステル樹脂の硬化時に発生する反応熱を利用して硬化する成形方法( JIS K7010 「繊維強化プラスチック用語」)。
関連ページ : FRP とは FRP 成形法 FRP 関連用語
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【コールラウシュの法則】( Kohlrausch's law )
電気伝導に関する以下の2つの法則。コールラウシュのイオン独立移動の法則(law of independent ionic migration),コールラウシュの平方根則(Kohlrausch's square root law)
関連ページ : 電解液の電気伝導率
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【小型ボイラ】( small size boiler , miniature boiler )
労働安全衛生法の規定に基づく労働安全衛生法施行令で,取り扱うための資格などの関係で,圧力,伝熱面積,及び胴の内径の大きさによるボイラの分類。
関連ページ : ボイラの化学
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【小型容器】( small size pressure vessel )
労働安全衛生法の規定に基づく労働安全衛生法施行令で,取り扱うための資格などの関係で,圧力,伝熱面積,及び胴の内径の大きさによるボイラの分類。
関連ページ : ボイラの化学
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【枯渇性エネルギー】( exhaustible energy )
資源が有限で,枯渇性の資源であるウランなどの地下資源,石油や天然ガスなどの化石燃料を利用するエネルギー
関連ページ : エネルギーの現状と利用
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