ここでは,化学を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
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ナ行 ネ で始まる用語を紹介する。
用語一覧 ナ行 ネ
【 ネオジム 】 ,
【 ねじれ形配座 】 ,
【 熱運動・熱振動 】 ,
【 熱化学方程式 】 ,
【 熱可塑性エラストマー 】 ,
【 熱可塑性ゴム 】 ,
【 熱可塑性プラスチック(樹脂) 】 ,
【 ネッキング 】 ,
【 熱硬化性プラスチック(樹脂) 】 ,
【 熱収支 】
【 熱重量ガスクロマトグラフ-質量分析法 】 ,
【 熱伝導度型検出器 】 ,
【 熱分解ガスクロマトグラフ-質量分析法 】 ,
【 熱力学第一法則 】 ,
【 熱力学第二法則 】 ,
【 熱力学第三法則 】 ,
【 熱力学的温度 】 ,
【 総熱量不変の法則 】
【 熱劣化 】 ,
【 ネプツニウム 】 ,
【 ネプツニウム系列 】 ,
【 ネブライザー 】 ,
【 ネル 】 ,
【 ネルンストの分配則 】 ,
【 ネルンストの式 】 ,
【 粘結性 】 ,
【 粘結炭 】 ,
【 燃焼点 】 ,
【 燃焼熱 】 ,
【 粘弾性 】 ,
【 粘着 】 ,
【 粘度 】 ,
【 燃料電池 】
用語の概要と関連ページ
【ネオジム】( neodymium )
ネオジム( Nd ),ランタノイド系,原子番号60の元素
関連ページ : 周期表第 3 族 その1
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【ねじれ形配座】( staggered conformation )
⇒配座異性体
関連ページ : ジオステレオマー(幾何異性体)
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【熱運動・熱振動】( thermal motion・thermal vibration )
熱運動とは,熱平衡の状態にある物体内で原子や分子が個々に行う微視的で無秩序な運動(ブラウン運動の原因)である。熱運動は,熱の本質をなす。
熱振動は,原子の振動のことで,分子や固体中の原子は運動エネルギーを持ち,基準となる位置を中心に振動運動をしている。結晶格子上の原子の熱振動は特に格子振動とよばれる。
関連ページ : 熱運動と状態変化:熱運動 気体の圧力:気体分子の熱運動
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【熱化学方程式】( thermochemical equation )
化学反応式との大きな違いは,熱が計算できるように,化合物の状態を気体( g ),液体( l ),固体( s )を化合物の後に付け,化学反応の反応熱を付記することである。
関連ページ : 化学反応とは 熱化学方程式
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【熱可塑性エラストマー】( thermoplastic elastomer )
加工及び使用においてその材料に特有の温度範囲内で繰返し加熱及び冷却される際にも依然として熱可塑性のままであるエラストマー(JIS K 6900「プラスチック―用語」)。
加硫せず,又は架橋せずに,使用温度においては加硫ゴムと類似の特性をもち,加工温度では特性が消滅し,容易に加工ができ,使用温度に戻すと再び元の性質を発現する,重合体又は重合体ブレンド( JIS K 6200「ゴム‐用語」)。
関連ページ : プラスチックの記号と関連用語 ゴム関連用語
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【熱可塑性ゴム】( thermoplastic rubber )
熱可塑性エラストマーと同義語。注記: 一般に業界用語として用いられる。( JIS K 6200「ゴム‐用語」)。
関連ページ : ゴム関連用語
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【熱可塑性プラスチック(樹脂)】( thermoplastic )
熱可塑性の特性を有するプラスチック(JIS K 6900「プラスチック―用語」)。代表的な熱可塑性プラスチックとして,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン,ポリ塩化ビニル樹脂,ポリ酢酸ビニル,メタクリル樹脂,ふっ素樹脂,ポリエチレンテレフタラートなどが挙げられる。
熱可塑性樹脂は,分子の配列の違いにより,結晶性と非結晶性に分けられる。分子の一部が規則的に集まった樹脂は結晶性樹脂といわれ,分子配列に規則性がない樹脂を非結晶性樹脂という。
なお,熱可塑性とは,プラスチックに特有の温度範囲を通じて加熱による軟化及び冷却による硬化を繰り返すことができ,かつ軟化状態で流動によって形を合わせて成形 (moulding) , 押出し (extrusion) 又は成形 (forming) によって繰返し物品の状態にし得ること。(JIS K 6900「プラスチック―用語」)
関連ページ : 生活の中の有機材料 プラスチックとは プラスチックの記号と関連用語 ビニル樹脂(ポリエチレンなど) ポリウレタン樹脂 熱可塑性・エンプラなど FRP とは
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【ネッキング】( necking )
材料を延伸したときに生じる,断面の局部的な減少( JIS K 6200「ゴム‐用語」)。
関連ページ : ゴム関連用語
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【熱硬化性プラスチック(樹脂)】( thermoset plastic )
熱硬化性とは,加熱又は放射線,触媒などのようなその他の手段によって硬化される際に,実質的に不融性かつ不溶性製品に変化し得ること(JIS K 6900「プラスチック―用語」)。
熱硬化性プラスチック(樹脂)とは,熱硬化性の特性を有するプラスチック (JIS K 6900「プラスチック―用語」)で,代表的な樹脂に,アルキド樹脂,ポリウレタン樹脂,ユリア樹脂,メラミン樹脂,フェノール樹脂,エポキシ樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,シリコーン,イオン交換樹脂などが挙げられる。
熱硬化プラスチック(樹脂)とは,加熱又は放射線,触媒などのようなその他の手段によって実質的に不融性かつ不溶性の状態に硬化されているプラスチック(JIS K 6900「プラスチック―用語」)。
なお,熱硬化性プラスチック及び熱硬化プラスチックの双方を含む場合は,熱硬化系プラスチック(樹脂)(JIS K 6900「プラスチック―用語」)という。
関連ページ : 生活の中の有機材料 プラスチックとは プラスチックの記号と関連用語 熱硬化性プラスチックとは フェノール樹脂 FRP とは
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【熱収支】( energy balance )
エネルギー収支ともいい,ある系に入ったエネルギー量,出ていったエネルギー量,系内部での発熱,吸熱の総和。概念は,物質収支と同じで,定常状態では,総和がゼロになる。
関連ページ : 地球温暖化問題
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【熱重量ガスクロマトグラフ-質量分析法】( )
加熱による試料の重量変化が計測できる熱重量測定装置( TG )とガスクロマトグラフー質量分析法( GC/MS )を組み合わせた方法。
関連ページ : 有機化合物の分析
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【熱伝導度型検出器】( thermal conductivity detector )
ガスクロマトグラフィーにおいて,キャリヤーガスと試料成分の熱伝導率の違いを利用して検出する方法で,ほぼすべての化合物の検出に適用できる。
関連ページ : ガスクロマトグラフィー
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【熱分解ガスクロマトグラフ-質量分析法】( Pyrolysis - gas chromatography /mass spectrometry )
電気炉での熱分解と GC /MS を結合した分析方法。
関連ページ : 有機化合物の分析
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【熱力学第一法則】( the first law of thermodynamics )
「孤立系のエネルギーの総量は変化しない。」という熱力学の基本法則の一つで,エネルギー保存の法則( the law of the conservation of energy )やエネルギー保存則とも呼ばれる。
関連ページ : 自由エネルギー変化
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【熱力学第二法則】( the second law of thermodynamics )
エネルギーの移動の方向とエネルギーの質に関する熱力学の基本法則の一つで,様々に表現される。代表的なものに次の 2 つがある。
エントロピー増大則:断熱系において不可逆変化が生じた場合、その系のエントロピーは増大する。
クラウジウスの法則:低温の熱源から高温の熱源に正の熱を移す際に,他に何の変化もおこさないようにすることはできない。
関連ページ : 自由エネルギー変化
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【熱力学第三法則】( the third law of thermodynamics )
「完全結晶のエントロピーは絶対零度ではすべて等しくなる。」という熱力学の基本法則の一つである。
関連ページ : 自由エネルギー変化
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【熱力学的温度】( thermodynamic temperature )
一般的には絶対温度と呼ばれることが多い。イギリスの物理学者,初代ケルビン男爵がカルノーサイクル(温度の異なる 2 つの熱源の間で動作する可逆熱サイクル)で出入りするエネルギーから温度目盛を構築できることを提唱したことから始まる。
熱力学的温度は,カルノーサイクルの効率が1となる温度(これ以上冷やせない温度)を基準とする温度で,この基準の温度に到達するには無限の仕事が必要となるので,この温度を絶対零度( 0 K ,-273.15 ℃)という。
温度の単位は,ケルビン( K )を用いる。温度目盛の間隔は,セルシウス度と同じ,即ち 1 K = 1 ℃である。
現在は,物質量の比により厳密に定義(国際度量衡委員会)された同位体組成を持つ水の三重点( triple point : 0.01 ℃ ,273.16 K )の熱力学温度の 1/273.16 を 1 ケルビン( K )と定義している。
関連ページ : 熱運動と状態変化:物質の状態
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【総熱量不変の法則】( the law of constant heat summation )
⇒ヘスの法則
関連ページ : 熱化学方程式
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【熱劣化】( thermal degradation )
高温におけるプラスチックのすべての有害な化学的変更の全部。(注) その現象を研究する場合の温度及び他の環境条件を報告することが極めて重要である。老化,劣化,及び変質も参照。(JIS K 6900「プラスチック―用語」)
外部から与えられた熱,又は内部に発生した熱による温度上昇で起こる劣化( JIS K 6200「ゴム‐用語」)。
関連ページ : プラスチックの記号と関連用語 ゴム関連用語
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【ネプツニウム】( neptunium )
ネプツニウム( Np ),アクチノイド系,原子番号93の元素
関連ページ : 周期表第 3 族 その 3
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【ネプツニウム系列】( neptunium series )
ネプツニウム 237 に始まりビスマス 209 に至る壊変系列。
関連ページ : 放射性壊変とは
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【ネブライザー】( nebulizer )
いわゆる霧吹き様の器具で,液体試料を高圧高速のガス流(窒素やアルゴン)によって微粒の霧に変えるための装置。
関連ページ : 発光分光分析 質量分析
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【ネル】( flannel )
甘よりの太番手の糸を用い,平織又はあや織 の両 面又は 片面 を起 毛した織物。フランネルともいう( JIS L0206 「繊維用語(織物部門)」)。
関連ページ : 繊維関連用語
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【ネルンストの分配則】( Nernst's distribution law )
ネルンストの分配律ともいわれ,A 相と B 相の 2 相が接触し,それぞれの中の物質 D の濃度を CA ,CB とした時,その濃度比 CA / CB = K は,物質 D の濃度が十分に希薄な場合には,その総量に関係なく,定温,定圧下では一定の関係になる。
関連ページ : クロマトグラフィーの原理
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【ネルンストの式】( Nernst equation )
電極電位 E を記述する電気化学の重要な式。
関連ページ : 電極電位の測定
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【粘結性】( caking property )
石炭の加熱で,軟化,溶融,融着,固化する性質をいい,コークス製造で重要な特性である。
関連ページ : 石炭と燃焼
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【粘結炭】( caking coal )
加熱することで,揮発分が除去され硬い多孔質の凝結塊になる石炭をいう。
関連ページ : 石炭と燃焼
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【燃焼点】( fire point )
引火点より数℃程度高い温度で,燃焼が継続するための最低温度。危険物の分類では,引火後に 5 秒間燃焼が継続する最低の温度をいう。
関連ページ : 活性化とは
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【燃焼熱】( heat of combustion )
化合物 1 mol が完全に燃焼(酸素と反応)するときに発生する熱。
25 ℃ 1 気圧(標準状態)の理想系で発生する熱量を標準燃焼熱と呼び,そのエンタルピー変化(⊿CH0 )を用いる。
関連ページ : 反応熱とは
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【粘弾性】( viscoelasticity )
弾性固体と流動性の粘性流体の組合せであるかのように挙動する材料の時間,温度,荷重及び荷重速度に依存する応力の応答(JIS K 6900「プラスチック―用語」)。
材料が変形したときの粘性と弾性との組合せ( JIS K 6200「ゴム‐用語」)。
関連ページ : プラスチックの記号と関連用語 ゴム関連用語
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【粘着】( tack )
粘着性とは,接触する面どうしが,互いに密着しようとする性質( JIS K 6200「ゴム‐用語」)。
粘着剤( pressure sensitive adhesive :PSA)とは,粘着の性質をもつ材料。例えば,エラストマーに粘着付与剤を配合して適切な粘弾性をもたせて作る。粘着剤は塗工前の形態別に溶剤系,水系,ホットメルト系などあり,種類は,ゴム系,アクリル系,シリコーン系などがある。( JIS Z0109「粘着テープ・粘着シート用語」)
粘着テープ(pressure sensitive adhesive tape :PSA tape)とは,支持体の片面又は両面に粘着剤を塗工し,ロール状に巻いた比較的幅の狭いものの総称で,使用時には巻き戻しが容易であるもの( JIS Z0109「粘着テープ・粘着シート用語」)。
粘着付与剤(tackifier)とは,粘着剤の粘着性を調整するために配合する材料。タッキファイヤーともいう( JIS Z0109「粘着テープ・粘着シート用語」)。
関連ページ : その他高分子材料
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【粘度】( viscosity )
粘度 η ( Pa・s ) :材料の本体内部で示される定常流に対する抵抗特性。(JIS K 6900「プラスチック―用語」)
関連ページ : プラスチックの記号と関連用語
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【燃料電池】( fuel cell )
例えば,燃料電池自動車への応用される水素燃料電池(起電力 1.2 V )は,固体の高分子イオン交換膜を電解質として用い,イオン交換膜を挟んで水素と空気を通じる構造である。
関連ページ : 電池
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