ここでは,化学を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
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ア行 イの用語を ( イア - イソ ), ( イタ - イン ) に分けて紹介する。
用語一覧 ア行 イア - イソ
【 硫黄 】 ,
【 硫黄加硫系 】 ,
【 イオン 】 ,
【 イオン化エネルギー 】 ,
【 イオン化傾向 】 ,
【 イオンクロマトグラフィー( IC ) 】 ,
【 イオン結合 】 ,
【 イオン結合型水素化物 】 ,
【 イオン交換体 】 ,
【 イオン散乱分光( ISS ) 】 ,
【 イオン重合 】 ,
【 イオン性酸化物 】 ,
【 イオン性炭化物 】 ,
【 イオン性窒化物 】 ,
【 イオン積 】 ,
【 イオン伝導 】 ,
【 イオントラップ型 】 ,
【 イオン反応 】 ,
【 イオンビーム分析( IBA) 】 ,
【 イオン化エネルギー 】 ,
【 イオン-分子反応 】
【 異化とは 】 ,
【 異化(脂質) 】 ,
【 異化(核酸) 】 ,
【 異化(核酸塩基) 】 ,
【 異化(グリセリン) 】 ,
【 異化(脂肪酸) 】 ,
【 異化(ヌクレオシド) 】 ,
【 異化(ヌクレオチド) 】 ,
【 生きたままの分析 】 ,
【 異形断面繊維 】
【 異性化・エピマー化 】 ,
【 異性化酵素 】 ,
【 異性体 】 ,
【 イソアミラーゼ 】 ,
【 イソクエン酸 】 ,
【 イソシアネート基 】 ,
【 イソフタル酸系樹脂 】 ,
【 イソブチエン・イソプレンゴム 】 ,
【 イソプレン 】 ,
【 イソプレンゴム 】 ,
【 イソホロンジイソシアネート 】 ,
【 イソメラーゼ 】 ,
【 イソロイシン 】
用語の概要と関連ページ
【硫黄】( sulfur )
イオウ( S ),周期表第16族,原子番号16の元素
関連ページ : 硫化物 燃焼排ガスの浄化
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【硫黄加硫系】( conventional sulfur vulcanizing system )
加硫剤として比較的多量の単体硫黄を用いる,ジエン系ゴムに用いるような,はん用加硫系。注記: 最適加硫では,主としてポリスルフィド,ジスルフィド架橋,及び非架橋型結合硫黄を含む網目構造が得られる。( JIS K 6200「ゴム‐用語」)
関連ページ : ゴム(エラストマー)とは ゴム関連用語
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【イオン】( ion )
原子,又は分子が 1 個,又は数個の電子を授受することで電荷を持つ物質を指す。
最外殻の軌道電子を放出することで,単原子,又は原子団(複数の原子が結合)は正の電荷を持つ陽イオンになる。
最外殻の電子軌道に電子を受け取ることで,単原子,又は原子団は負の電荷を持つ陰イオンになる。
関連ページ : 化学結合(はじめに) イオンとは
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【イオン化エネルギー】( ionization energy )
気体状態の単原子(又は基底状態の分子)から原子やイオンなどから電子を取り去るのに要するエネルギー,すなわち,取りだされた電子の結びつきの強さの目安で,エネルギーが小さいほど陽イオンになり易く,陽性が強いという。
関連ページ : 参考(イオン化)
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【イオン化傾向】( ionization tendency )
イオン化傾向(電気化学列,イオン化列とも呼ばれる)は,水溶液中でイオン化し易さの相対尺度として用いられる。日本の高等学校教育では, Li, K, Ca, Na) > Mg > (Al, Zn, Fe) > (Ni, Sn, Pb) > (H2, Cu) > (Hg, Ag) > (Pt, Au) の順列で教育している。
関連ページ : イオン化傾向 金属のイオン化傾向
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【イオンクロマトグラフィー( IC )】( ion chromatography )
電解質溶液中のイオン種成分の分離分析法で,固定相にイオン交換体を用い,移動相に水溶液(溶離液)を用いた液体クロマトグラフィーの一種
関連ページ : イオンクロマトグラフィー
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【イオン結合】( electrovalent bond )
正の電荷を持った原子,又は分子(陽イオン)と負の電荷を持った原子,又は分子(陰イオン)とが静電気力(クーロン力,静電的引力と静電的斥力)によってできる結合をいう。
関連ページ : イオン結合
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【イオン結合型水素化物】( ionic hydride )
水素より電気陰性度の低い元素(陽性元素)との化合物。
関連ページ : 水素及び水素化合物
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【イオン交換体】( ion exchanger )
イオン交換基をもつ充塡剤又は膜。イオン交換樹脂,イオン交換膜などがある。
関連ページ : イオンクロマトグラフィー
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【イオン散乱分光( ISS )】( ion scattering spectroscopy )
数百 eV 程度に加速した比較的軽いイオンを固体表面に入射し,散乱イオンのエネルギースペクトルによって表面に存在する元素種と濃度とを分析し,また,散乱イオン強度の入射角依存性によって表面上の原子配列を決定する方法。
関連ページ : 表面・局所分析
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【イオン重合】( ionic polymerization )
重合体成長の末端がイオンである付加重合をイオン重合といい,成長イオンがカチオン(陽イオン)の場合はカチオン重合といい,アニオン(陰イオン)の場合をアニオン重合という。
関連ページ : 高分子合成反応
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【イオン性酸化物】( )
関連ページ : 酸化物
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【イオン性炭化物】( ionic carbide )
炭素の陰イオン種( C4- , C22- , C34- )と他の陽イオンとからなる化合物
関連ページ : 炭化物・窒化物
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【イオン性窒化物】( ionic nitride )
アルカリ金属,アルカリ土類金属,亜鉛,カドミウムなどの化合物。
関連ページ : 炭化物・窒化物
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【イオン積】( ionic product )
平衡定数は,温度が変わらなければ一定である。また,溶媒の水の濃度はほとんど変化しない(一定)とできるので,
KW = K [ H2O ]2 = [ H3O+ ]・[ OH- ] = 一定
とできる。KW (単位: mol2 L-2 )は,酸解離定数ではなく,水の自己解離定数又はイオン積と呼ばれる。
関連ページ : 強酸・強塩基のpH
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【イオン伝導】( ion conductive )
電極間の液体中では,陰イオンと陽イオンの移動で電流が流れる。
関連ページ : 無機化学(電気的性質)
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【イオントラップ型】( Ion Trap )
ドーナツ型のリング電極の穴の上下に半球状のエンドキャップ電極を押し込めた内部にイオンをトラップ(保持)し,電圧変化にしたがってこぼれ出すイオンを検出する方式の質量分析計
関連ページ : 質量分析
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【イオン反応】( ionic reaction )
一方の化学種から他方の化学種に電子対( 2 個の電子)が供与され,新しい結合性軌道が生成する化学反応,すなわちイオンの関与する化学反応である。
関連ページ : 電子の移動方法に注目した分類
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【イオンビーム分析( IBA)】( ion beam analysis )
固体の最表面にある原子層の組成と構造とを調べる方法であって,原則的には単一エネルギーのプローブイオンが表面から散乱されたものを,そのエネルギー又は散乱角,若しくは両方の関数として記録する方法。
関連ページ : 表面・局所分析
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【イオン化エネルギー】( ionization energy )
電離エネルギーやイオン化ポテンシャルともいわれ,原子やイオンなどから電子を取り去るのに要するエネルギーである。
すなわち,取りだされた電子の結びつきの強さの目安で,エネルギーが小さいほど陽イオンになり易く,陽性が強いという。
関連ページ : イオン化エネルギー
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【イオン-分子反応】( ion-molecular reaction )
質量分析計のイオン源で起きる溶媒イオンと分析種との反応
関連ページ : 質量分析
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【異化とは】( catabolism )
生体反応において,最終的にはエネルギーを得るためのクエン酸回路(TCA回路)などで利用できる物質や同化で用いる原料にまで物質を分解する過程。
関連ページ : たんぱく質の代謝 糖の代謝 脂質の代謝とは
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【異化(脂質)】( catabolism(lipid) )
単純脂質(中性脂肪)は,小腸において,消化酵素ステアプシンにより,グリセリン(グリセロール),脂肪酸,及びモノグリセリドなどに分解(加水分解)される。グリセリンはそのまま体内に吸収され,脂肪酸とモノグリセリドは,乳化後にリポタンパク質としてリンパ管に吸収される。グリセリン,脂肪酸などはそれぞれの回路で異化される。
関連ページ : 脂質の異化
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【異化(核酸)】( catabolism(nucleic acid) )
核酸は,十二指腸や小腸において,膵液に含まれる核酸分解酵素ヌクレアーゼにより,ホスホジエステル結合の加水分解でヌクレオチドになる。
関連ページ : ヌクレオチドの代謝
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【異化(核酸塩基)】( catabolism(nucleic acid baces) )
プリン塩基とピリミジン塩基で分解経路が異なる。プリン塩基はキサンチンに変えられ,酵素キサンチンオキシダーゼにより最終生成物の尿酸として体外に排出される。ピリミジン塩基は,生合成の逆反応に似た経路でアセチル CoA まで分解され,脂肪酸の合成などに利用される。
関連ページ : ヌクレオチドの代謝
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【異化(グリセリン)】( catabolism(glycerolglycerin) )
グリセリンは,肝臓でグリセロール- 3 -リン酸を経てジヒドロキシアセトンリン酸( DHAP )になる。DHAP は,糖新生 → グルコース → 解糖系に入ってピルビン酸にまで代謝される。
関連ページ : 脂質の異化
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【異化(脂肪酸)】( catabolism(fatty acid) )
脂肪酸は,細胞内のミトコンドリアに取り込まれた後,β酸化によってアセチル CoA にまで代謝され,クエン酸回路で利用される。
関連ページ : 脂質の異化
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【異化(ヌクレオシド)】( catabolism(nucleoside) )
ヌクレオシドは,五炭糖(リボース,又はデオキシリボース)と核酸塩基に加水分解され,小腸で吸収される。
関連ページ : ヌクレオチドの代謝
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【異化(ヌクレオチド)】( catabolism(nucleotide) )
小腸で分泌される酵素ヌクレオチダーゼにより加水分解され,ヌクレオシドとリン酸に分解される。
関連ページ : ヌクレオチドの代謝
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【生きたままの分析】( in-vivo analysis )
⇒非破壊分析
関連ページ : 有機化合物の分析 分析化学とは 化学分析の流れ
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【異形断面繊維】( modified cross-section fiber )
三角形,十字形などの特殊な断面構造をもたせた繊維( JIS L 0204 「繊維用語」)。
関連ページ : 繊維関連用語
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【異性化・エピマー化】( )
関連ページ : 糖の代謝
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【異性化酵素】( isomerase )
イソメラーゼとも呼ばれ,分子内反応を触媒する酵素である。異性化酵素は,機能(エナンチオマー,シス-トランス異性,分子内転移など)により分けられる。
関連ページ : 酵素(はじめに) 酵素の EC 番号とは
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【異性体】( isomer )
同じ分子式(原子の組成が同じ)であるが,各原子の結合の種類,方向などの分子構造が異なる分子をいう。異性体は,構造異性体と立体異性体に大別される。
関連ページ : 立体化学(立体異性体) アミノ酸の構造
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【イソアミラーゼ】( isoamylase )
枝切り酵素ともいわれ,アミロペクチン,デキストリンの側鎖のα-1,6 結合を加水分解する酵素で,植物や微生物で見られる。
関連ページ : 糖の代謝
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【イソクエン酸】( isocitric acid )
クエン酸の異性体であるヒドロキシ酸で,クエン酸回路を構成している。
関連ページ : ヒドロキシ酸・アミノ酸 クエン酸回路(TCA回路)
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【イソシアネート基】( isocyanate )
−N=C=O
関連ページ : ポリウレタン樹脂
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【イソフタル酸系樹脂】( isophthalic resin )
酸の一成分として,イソフタル酸を用いる不飽和ポリエステル樹脂( JIS K7010 「繊維強化プラスチック用語」)。
関連ページ : FRP 関連用語
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【イソブチエン・イソプレンゴム】( isobutylene-isoprene rubber )
一般的にはブチルゴムと称され,イソブチレンに 3 %程度のイソプレンを加え,塩化アルミニウム触媒などを用いた低温溶液重合で合成される。加硫ゴム製品は気体透過性が天然ゴムの10分の1と低く,反発性も低い。タイヤチューブ,インナーライナー,タイヤキュアリングバッグ,工業用品(防振ゴム,ガスケット,スチームホース,耐熱ベルト等),電気製品,建築関係(シーリング,ルーフィング)などに用いられる。
関連ページ : ゴム(エラストマー)とは
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【イソプレン】( isoprene )
2 –メチル– 1,3 –ブタジエン( CH2 = C(CH3)CH = CH2 )
関連ページ : ゴム(エラストマー)とは
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【イソプレンゴム】( isoprene rubber )
シス-1,4結合が94%以上のポリイソプレンで,天然ゴム( NR )とよく似た化学構造をもち,合成天然ゴムなどともいわれる。ツィーグラー系触媒,アルキルリチウム触媒によるイソプレン( 2 –メチル– 1,3 –ブタジエン,CH2 = C(CH3)CH = CH2 )の溶液重合で合成される。
関連ページ : ゴム(エラストマー)とは
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【イソホロンジイソシアネート】( isophorone diisocyanate )
ポリウレタン合成に用いられるジイソシアネート
関連ページ : ポリウレタン樹脂
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【イソメラーゼ】( isomerase )
EC 第 5 群に分類され,分子内反応を触媒する。
関連ページ : 酵素(はじめに) 酵素の EC 番号とは
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【イソロイシン】( isoleucine )
アルキル鎖を持つα-アミノ酸
関連ページ : ヒドロキシ酸・アミノ酸 アミノ酸の構造
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