ここでは,化学を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
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タ行 タで始まる用語を ( タア - タツ ) , ( タテ - タン ) に分けて紹介する。
用語一覧 タ行 タア - タツ
【 ダームスタチウム 】 ,
【 タール系色素 】 ,
【 第一級アルコール 】 ,
【 第一種圧力容器 】 ,
【 ダイオードレーザ 】 ,
【 大気圧イオン化法( APCI ) 】 ,
【 大気汚染防止法 】 ,
【 大気・海洋・水・土壌環境の保全 】 ,
【 大気環境汚染 】 ,
【 大気放射量 】 ,
【 耐硬水性 】 ,
【 第三級アミン 】 ,
【 第三級アルコール 】
【 代謝 】 ,
【 代謝経路 】 ,
【 耐衝撃性ポリスチレン 】 ,
【 耐衝撃性 】 ,
【 対称伸縮 】 ,
【 対称面外変角(縦揺れ振動) 】 ,
【 対称面内変角(はさみ振動) 】 ,
【 体積抵抗率 】 ,
【 代替フロン 】 ,
【 帯電防止剤 】 ,
【 第二級アルコール 】 ,
【 第二種圧力容器 】 ,
【 耐熱ガラス 】 ,
【 胎盤 】 ,
【 耐光暴露色堅ろう度 】
【 防耐火ガラス 】 ,
【 大麻 】 ,
【 ダイマー酸 】 ,
【 体面積平均粒子径 】 ,
【 タイヤコード 】 ,
【 ダイヤモンド 】 ,
【 第四級アンモニウム塩 】 ,
【 対流圏 】 ,
【 多価アルコール 】 ,
【 多価不飽和脂肪酸 】
【 タクティシティー 】 ,
【 多重度 】 ,
【 多段階反応 】 ,
【 脱カテナン化 】 ,
【 タック 】 ,
【 脱硝装置 】 ,
【 脱脂力 】 ,
【 脱水縮合 】 ,
【 脱水素化 】 ,
【 脱水反応 】 ,
【 脱離酵素 】 ,
【 脱離反応 】 ,
【 脱硫装置 】
用語の概要と関連ページ
【ダームスタチウム】( darmstadtium )
ダームスタチウム( Ds ),周期表第10族,原子番号110の元素
関連ページ : 周期表第 10 族
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【タール系色素】( tar dye )
当初は,コールタールから得られた芳香族化合物(ベンゼン,ナフタレン,フェノール,アニリンなど)原料として製造された合成染料(アゾ染料)に対し与えられた名称であるが,現在は,原料となる芳香族化合物は,石油精製時に得られるナフサなどから得られる石油製品である。
関連ページ : 着色料
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【第一級アルコール】( primary alcohol )
ヒドロキシ基が結合している炭素原子に,炭素原子が 1 個以下のアルコール。
関連ページ : アルコールとは
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【第一種圧力容器】( class-1 pressure vessel )
労働安全衛生法の規定に基づく労働安全衛生法施行令で,取り扱うための資格などの関係で,圧力,伝熱面積,及び胴の内径の大きさによるボイラの分類。
関連ページ : ボイラの化学
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【ダイオードレーザ】( diode laser )
→ 半導体レーザ
関連ページ : レーザ
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【大気圧イオン化法( APCI )】( atomospheric pressure cheimcal ionization )
400 ~ 500 ℃の高温加熱によって試料溶液を強制的に気化させ,コロナ放電を利用してイオンを生成させる。
関連ページ : 質量分析
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【大気汚染防止法】( Air Pollution Control Act )
第一条(目的):「工場及び事業場における事業活動並びに建築物の解体等に伴うばい煙,揮発性有機化合物及び粉じんの排出等を規制し,有害大気汚染物質対策の実施を推進し,並びに自動車排出ガスに係る許容限度を定めること等により,大気の汚染に関し,国民の健康を保護するとともに生活環境を保全し,並びに大気の汚染に関して人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任について定めることにより,被害者の保護を図ることを目的とする。」
関連ページ : 光化学オキシダント
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【大気・海洋・水・土壌環境の保全】( )
汚染物質発生源付近での大気汚染,水質汚染,土壌汚染など公害として扱われる局地的な課題, 酸性雨,粒子状物質( PM )や光化学オキシダントなどの大気環境汚染,広域の海洋生物に影響する海洋汚染などの県境,国境を越えた比較的広い地域の課題,オゾン層破壊,地球温暖化などの地球規模の課題
関連ページ : 環境問題の国際的取り組み
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【大気環境汚染】( aerial environment pollution , atmospheric [air] pollution )
大気中において,人の健康や環境に悪影響を及ぼす微粒子や気体成分の増加。
関連ページ : 環境問題の国際的取り組み
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【大気放射量'】( atmospheric radiant quantity )
地球の熱収支において,大気から放射される熱(赤外線)の量。なお,熱収支の計算は,直達日射量,反射日射量,天空日射量,大気放射量,顕熱流量,長波長放射量の算出に基づいて行われる。
関連ページ : 地球温暖化問題
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【耐硬水性】( stability in hard water )
界面活性剤やその他の物質の硬水中における安定性( JIS K 3211「界面活性剤用語」)。
関連ページ : 界面活性剤関連用語
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【第三級アミン】( tertiary amine )
アンモニアの水素原子のすべてをアルキル基などで置換した一般式で表される化合物。カチオン界面活性剤,両性界面活性剤の原料として用いられる。( JIS K 3211「界面活性剤用語」)
関連ページ : 界面活性剤関連用語
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【第三級アルコール】( tertiary alcohol )
ヒドロキシ基が結合している炭素原子に,炭素が 3 個結合しているアルコール。
関連ページ : アルコールとは
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【代謝】( metabolism )
体外から取り入れた無機物や有機化合物を素材とし,生命維持のために行う一連の化学反応。代謝は,物質を分解する過程の異化と物質を合成する同化に区分される。
関連ページ : たんぱく質の代謝 糖の代謝 脂質の代謝とは ヌクレオチドの代謝 ホルモンとは
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【代謝経路】( metabolic pathway )
細胞中の連鎖的な化学反応をいい,非常に多くの代謝物質が関わる非常に複雑な経路である。また,多くの独立した経路が 1 つの細胞内に共存するので,代謝経路の集合(代謝経路網)として扱われる。
関連ページ : たんぱく質の代謝 糖の代謝 脂質の代謝とは
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【耐衝撃性ポリスチレン】( high impact polystyrene )
略号 HIPS として知られる。不透明であるが,耐衝撃性と剛性のバランスに優れ,家電類のハウジング材や内部部品も用いられている。
なお,ISO 規格との整合を図った JIS 規格では,JIS K 6926-1「プラスチック−耐衝撃性ポリスチレン (PS-I) 成形用及び押出用材料−第 1 部:呼び方,Plastics−Impact-resistant polystyrene (PS-I) moulding and extrusion materials−Part 1 : Designation 」と,略号 PS-I ( Impact-resistant polystyrene )になっている。
関連ページ : ビニル樹脂(ポリエチレンなど)
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【耐衝撃性】( impact resistance )
衝撃力による破壊に対する抵抗( JIS K 6200「ゴム‐用語」)。
関連ページ : ゴム関連用語
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【対称伸縮】( symmetrical stretching )
分子振動の種類⇒伸縮振動
関連ページ : 赤外分光とは
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【対称面外変角(縦揺れ振動)】( wagging )
分子振動の種類⇒変角振動
関連ページ : 赤外分光とは
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【対称面内変角(はさみ振動)】( scissoring )
分子振動の種類⇒変角振動
関連ページ : 赤外分光とは
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【体積抵抗率】( volume resistivity )
物質の抵抗率→ 電気抵抗率
関連ページ : 無機化学(電気的性質)
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【代替フロン】( alternative chlorofluorocarbon )
代替フロンには,フロンと類似の特性を持ち,オゾン層を破壊しない物質が用いられる。一例として,塩素原子を水素原子に変えたものが開発された。
関連ページ : オゾン層破壊問題
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【帯電防止剤】( antistatic agent )
プラスチック,繊維などの加工工程や使用時の帯電を防止するために用いられる薬剤。界面活性剤が主に用いられる。( JIS K 3211「界面活性剤用語」)
関連ページ : 界面活性剤関連用語
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【第二級アルコール】( secondary alcohol )
ヒドロキシ基が結合している炭素原子に,炭素が 2 個結合しているアルコール。
関連ページ : アルコールとは
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【第二種圧力容器】( second class pressure vessel )
労働安全衛生法の規定に基づく労働安全衛生法施行令で,取り扱うための資格などの関係で,圧力,伝熱面積,及び胴の内径の大きさによるボイラの分類。
関連ページ : ボイラの化学
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【耐熱ガラス】( heat‐resistant glass )
普通のガラスより大きい温度変化を加えても割れないよう強化したガラスである。
関連ページ : ガラス
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【胎盤】( placenta )
妊娠時に子宮内に形成される器官で,母体と胎児を連絡する。
関連ページ : ホルモンとは
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【耐光暴露色堅ろう度】( colour-fastness on exposure to light )
光暴露によって生じる色変化の抵抗性( JIS K 6200「ゴム‐用語」)。
関連ページ : ゴム関連用語
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【防耐火ガラス】( fire-resistant glass )
建築基準法・建築基準法施行令・建設省告示に適合したガラス
関連ページ : ガラス
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【大麻】( HEMP, chanvre )
大麻 (Cannabis sativa) の茎から得られる植物繊維。
関連ページ : 繊維とは
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【ダイマー酸】( D36 Dimer acid )
リノール酸やオレイン酸などを含む不飽和脂肪酸の加熱重合で得られるCAS番号(61788-89-4)の化合物(C36H64O4)の俗称で,二量体酸( D36 Dimer acid )ともいわれる。
一般的な化学用語の二量体(dimer)は,2つの分子や単量体が物理的・化学的な力でまとまった分子をいうが,二量体酸(ダイマー酸)は特定の化合物を指す。
関連ページ : エポキシ樹脂
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【体面積平均粒子径】( volume-surface average particle diameter )
個々の粒子径の 3 乗の合計を,その 2 乗の合計で除したもの。注記: 粉体の平均粒子径を表す定義の一つ。( JIS K 6200「ゴム‐用語」)
関連ページ : ゴム関連用語
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【タイヤコード】( tire cord )
タイヤ用のより糸( JIS L0205「繊維用語(糸部門)」)。
関連ページ : 繊維関連用語
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【ダイヤモンド】( diamond )
炭素原子が sp3 混成軌道で結合した正四面体形の三次元立体構造を有している。すなわち,1 個の炭素が 4 個の価電子を使い 4 個の炭素原子と共有結合している。
この構造のため,ダイヤモンドは最も硬く(モース硬度 10 ,ビッカース硬度 70 ~ 150 GPa ),高融点(通常の条件では黒鉛化や分解,高圧下で 3550 ℃),熱伝導性が非常に高く,電気の不導体である。また光の屈折率が大きく無色透明な物質である。
関連ページ : 混成軌道と巨大分子
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【第四級アンモニウム塩】( quaternary ammonium salt )
アンモニウムイオンの 4 個の水素原子をすべてアルキル基などで置換した構造をもつ化合物。カチオン界面活性剤として用いられる。( JIS K 3211「界面活性剤用語」)
関連ページ : 陽イオン(カチオン),両性界面活性剤 界面活性剤関連用語
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【対流圏】( troposphere )
大気構造で,地表から成層圏の間(高さ概ね 10 kmまで。
関連ページ : オゾン層破壊問題 光化学オキシダント
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【多価アルコール】( polyhydric alcohol )
複数のヒドロキシ基を持つアルコールの総称。
関連ページ : ポリウレタン樹脂
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【多価不飽和脂肪酸】( polyunsaturated fatty acid )
不飽和結合を2つ以上持つ不飽和脂肪酸の総称。
関連ページ : 脂質の同化
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【タクティシティー】( tacticity )
タクチシチーともいわれ,重合法によって現れる不斉炭素の絶対配置の規則性(立体規則性)をいう。
関連ページ : 高分子合成反応
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【多重度】( multiplicity )
多重度は,スピン角運動量 S を用いて,“ 2S+1 ”と定義される。
関連ページ : 無機化学(吸光・発光の原理)
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【多段階反応】( multistage reaction )
多段階反応は,さらに,複合反応( complex reaction :連続反応,逐次反応,連鎖反応ともいう),並発反応( simultaneous reaction :競争反応,並行反応ともいう)に分けられる。
関連ページ : 化学反応の形態
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【脱カテナン化】( decatenation )
カテナンとは,複製で生じた 2 つの環状高分子が絡まった状態である。脱カテナン化では,酵素II型DNAトポイソメラーゼにより,絡まった状態から娘細胞にそれぞれのDNA を分配できる状態にする。
関連ページ : DNA , RNAとは
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【タック】( tack , quick stick )
粘着剤の主要性質の一つで,軽い力で短時間に被着体に粘着する力( JIS Z0109「粘着テープ・粘着シート用語」)。
関連ページ : その他高分子材料
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【脱硝装置】( NOx removal equipment )
→ 排煙処理装置,ボイラ等では排煙脱硝装置
関連ページ : 石炭と燃焼 燃焼排ガスの浄化 ボイラの化学
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【脱脂力】( degreasing power )
固体表面に付着した油類を除去する能力( JIS K 3211「界面活性剤用語」)。
関連ページ : 界面活性剤関連用語
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【脱水縮合】( dehydration condensation )
2 個の分子がそれぞれ水素原子と水酸基(-OH)を失い,水分子が離脱する縮合反応。
関連ページ : フェノールの反応 ポリウレタン樹脂 不飽和ポリエステル樹脂 陰イオン(アニオン)界面活性剤 たんぱく質の構造 糖質と炭水化物
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【脱水素化】( dehydrogenation )
β酸化の 2 段目のトランス‐Δ2‐エノイル CoA の水和で生じたL‐β‐ヒドロキシアシル CoA を NAD+で酸化しβ‐ケトアシル CoA を得るβ酸化の 3 段目の反応。
関連ページ : 脂質の異化
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【脱水反応】( dehydration reaction )
分子内,又は分子間から水分子( H2O )が脱離しながら進行する反応である。
アルコールの脱水反応は,エーテル( R-O-R' )を生成する分子間脱水と,アルケン( R-C=C-R' )の生成する分子内脱水に分けられる。
関連ページ : 用途による分類 アルコールの反応
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【脱離酵素】( lyase )
⇒リアーゼ
関連ページ : 酵素(はじめに) 酵素の EC 番号とは
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【脱離反応】( elimination reaction )
原子団を放出して,小さい分子になる反応を離脱反応という。例えば,アルコール(エタノール)に濃硫酸を加えて加熱した時,分子内の脱水でアルケン(エチレン)が生成する分子内脱水反応は脱離反応である。放出された原子団は脱離基と呼ばれる。
関連ページ : 化学反応機構による分類 アルコールの反応
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【脱硫装置】( desulfurization equipment )
→ 排煙処理装置,ボイラ等では排煙脱硫装置
関連ページ : 石炭と燃焼 燃焼排ガスの浄化 ボイラの化学
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