化学関連用語解説 (索引)

 ここでは,化学を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
 
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有機塩基 】  , 【 有機化合物 】  , 【 有機金属気相成長法( MOCVD ) 】  , 【 有機高分子化合物 】  , 【 有機酸 】  , 【 有機酸系調味料 】  , 【 有機繊維 】  , 【 有機農業の推進に関する法律 】  , 【 有機物

有効数字 】  , 【 有彩色 】  , 【 雄性ホルモン 】  , 【 誘電率 】  , 【 誘導結合プラズマ質量分析法( ICPMS ) 】  , 【 誘導体 】  , 【 遊離硫黄 】  , 【 ユウロピウム 】  , 【 ユリア樹脂

 用語の概要と関連ページ


 【有機塩基】( organic base )
 一般的には,プロトンを受容するブレンステッド塩基を指す。ピリジン( C5H5N ),トリエチルアミン( C6H15N )など,多くは窒素原子を含むアミンや複素環式化合物で,窒素上に容易にプロトンを受容してアンモニウムなどのカチオン(陽イオン)となる。
 関連ページ : 酸・塩基の分類   
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 【有機化合物】( organic compounds )
 炭素を含む化合物の総称。ただし,炭素の酸化物や炭酸塩などは無機化合物。
 関連ページ : 無機化学(はじめに)   有機化学とは   
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 【有機金属気相成長法( MOCVD )】( Metal Organic Chemical Vaper Deposition )
 半導体レーザーの製造は,ガリウム砒素などの単結晶基板に,気体から結晶成長を行わせる方法が採られる。
 有機金属の熱分解を利用した化学反応で結晶成長を行う方法を,有機金属気相成長法といい,結晶成長膜の均一性がよく,同時に多数の処理ができるなどの特長がある。
 関連ページ : レーザー   
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 【有機高分子化合物】( organic macromolecule )
 炭素の結合による有機高分子化合物には,動植物などの生命活動に由来するため生体高分子ともいわれる。
 天然高分子として分類されるものにタンパク質,核酸,脂質,糖質,天然ゴムなどが,合成高分子には,石油化学工業の発展により,ポリ塩化ビニル,ポリエチレンなどの合成樹脂(プラスチック),塩化ゴム,ニトリルゴムなどの合成ゴムなど多種多様の化合物がある。
 関連ページ : 生活の中の有機材料   
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 【有機酸】( organic acid )
 有機化合物の酸の総称で,その多くは,カルボキシル基(-COOH )を持つカルボン酸( RCOOH )である。
 他に,スルホ基(-SO3H )を持つスルホン酸,ヒドロキシ基(-OH ),チオール基(-SH ),エノール(二重結合の片方の炭素にヒドロキシ基が置換したアルコール)を特性基として持つ化合物が知られる。
 関連ページ : 酸・塩基の分類   カルボン酸とは   カルボン酸の酸性度   
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 【有機酸系調味料】( cytidylic acid )
 クエン酸カルシウム,クエン酸三ナトリウム,グルコン酸カリウム,コハク酸ナトリウムなど食品衛生法施行規則 別表第一 指定添加物リストに 17物質が掲載されている。調味料として使用する場合は,「調味料(有機酸)」と表示しなければならない。
 関連ページ : 調味料   
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 【有機繊維】( organic fibre )
 有機物質を主成分とした繊維。備考:木綿,羊毛,麻などの天然繊維,レーヨンなどの化学繊維,ポリアミド,ポリエステル,アラミドなどの合成繊維がある。 ( JIS K7010 「繊維強化プラスチック用語」)。
 関連ページ : FRP 関連用語   
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 【有機農業の推進に関する法律】( Act on Promotion of Organic Agriculture )
 有機農業とは,化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として,農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業をいう。
 関連ページ : 有機化合物の分類   
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 【有機物】( organic matter )
 有機体(生物: organism )の体内でしか製造できない化合物。
 関連ページ : 有機化学とは   
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 【有効数字】( significant figures )
 測定結果などを表す数字のうちで,位取りを示すだけのゼロを除いた意味のある数字。
 測定結果の信頼性を確保するため,測定に用いた方法と手段に応じ,JIS Z 8402 「測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)」に従い,精度を的確に評価するとともに,数値の丸め方も,JIS Z 8401 「数値の丸め方」に従い,適切な有効数値で記述しなければならない。
 関連ページ : 結果の表し方   
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 【有彩色】( chromatic colour )
 色相をもつ知覚色。日常会話では,多くの場合“色”はこの意味で,白,灰又は黒と対比して用いられる。修飾語“着色 coloured”は,普通,有彩色を意味する。
 関連ページ : 無機化学(物体色の評価)   
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 【雄性ホルモン】( male sex hormone )
 読み(ゆうせいホルモン),男性ホルモン,アンドロゲン(androgen)などともいう。⇒アンドロゲン(副腎皮質ホルモン)
 関連ページ : 主な内分泌器官   
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 【誘電率】( permittivity , dielectric constant )
 JIS K 0213「分析化学用語(電気化学部門)」では,a) 均質な物質をコンデンサの間に入れて電位差⊿E を加えて,電気量 Q が誘起されるとき Q/⊿E で表した量。b) 相対誘電率の略称。”と定義している。
 一般的には,“電束密度が電場の何倍かを示す物理定数で,比誘電率(εr )に真空の誘電率ε0 を掛けたもの。”との説明が多い。
 比誘電率(relative permittivity , dielectric constant)とは,真空の誘電率との比(ε/ε0 =εr )をいう。従って,比誘電率は無次元量で,単位系によらず一定の値をとる。このため,多くの物質に対してデータの蓄積がある。
 関連ページ : 電気特性の測定原理   
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 【誘導結合プラズマ質量分析法( ICPMS )】( Inductively Coupled Plasma )
 高周波電力を誘導結合させて発生させるプラズマで分析種をイオン化し,生成したイオンを分析する質量分析計( JIS K0215「分析化学用語(分析機器部門)」)。
 ラジオ波領域の高周波電力を誘導結合させて発生する誘導結合プラズマ(ICP)及びマイクロ波領域の高周波電力によって誘導されて発生するマイクロ波誘導プラズマ(MIP)を総称して高周波プラズマ( high frequency plasma )という( JIS K 0211「分析化学用語(基礎部門)」。
 関連ページ : 発光分光分析   質量分析   
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 【誘導体】( derivative )
 有機化学においては,分子内の原子または基が他の原子または基で置き換えられて生じた化合物をいう。なお,母体の構造や性質は大幅には変わらない。
 関連ページ : 分子構造による分類   
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 【遊離硫黄】( free sulfur )
 ゴム配合物中又は加硫物中の未結合硫黄。注記: 実際には,遊離硫黄の測定法では,元素硫黄が測定されるが,チウラムジスルフィド及びポリスルフィド中に結合している,ある種の反応性硫黄が測定されることもある。 ( JIS K 6200「ゴム‐用語」)
 関連ページ : ゴム関連用語   
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 【ユウロピウム】( europium )
 ユウロピウム( Eu ),ランタノイド系,原子番号63の元素
 関連ページ : 周期表第 3 族 その 2   
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 【ユリア樹脂】( urea formaldehyde resin )
 尿素樹脂ともいわれ,尿素とホルムアルデヒドとの重合反応(アルカリ性または酸性下で脱水縮合反応)でユリア基( –NH–CO–NH– )を有する透明な液状の縮合物が得られる。
 表面硬度が高く,光沢があり,耐熱性(常用耐熱温度 90 ℃),耐有機溶剤性,機械的強度,電気的特性に優れる。 なお,一般的には,ウレア樹脂と称する例も多いが,JIS 規格では「ユリア」の表記に統一されている。
 関連ページ : プラスチックとは   ユリア,メラミン樹脂   
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