化 学 (有機化学)

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 ここでは,繊維関連の用語について, 【繊維の基本用語】【糸関連の用語】【織物関連の用語】【紡績関連の用語】【繊維関連の用語 JIS 】に項目を分けて紹介する。

 【繊維の基本用語】

 天然繊維及び化学繊維関連の用語については,【繊維とは】で紹介した。ここでは,その他の繊維製品の原料に関連する一般的な用を JIS L0204-3「繊維用語(原料部門)−第3部:天然繊維及び化学繊維を除く原料部門: Glossary of terms used in fiber−Part 3:Materials except natural and chemical fiber」を参考に紹介する。
 
 セルロース系繊維( cellulosic fiber ):セルロースを主成分とした繊維の総称。
 たんぱく繊維( protein fiber ):たんぱく質から成る繊維の総称。
 故繊維(こせんい)( recovered fiber ):糸くず,織物くずなどをほぐして再び繊維状にしたもの。再製繊維,回収繊維ともいう。
 フィラメント( filament ):連続した極めて長い繊維。
 モノフィラメント( monofilament ):単独に使用できる 1 本のフィラメント。
 マルチフィラメント( multifilament ):2 本以上から成るフィラメント。
 ステープル
 a) 主として紡績などの原料とするため,短く切断した化学繊維。( staple )
 b) 可紡性のある繊維の束。( fiber staple )
 c) 可紡性のある繊維束の長さ。( staple length )
 トウ( tow ):極めて多数のフィラメントをそろえた束。
 弾性繊維( elastomer fiber ):ゴム状弾性をもっている繊維。
 へん平繊維( flat fiber ):へん平なテープ状に造った繊維の総称。
 リボンストロー( ribbon straw , flat cross-section filament ):特殊な口金を使って紡糸したへん平なテープ状のレーヨン。
 スリットファイバ( slit fiber ):フィルムを細長く切断し延伸して造った繊維。
 スプリットファイバ( split fiber ):細長いフィルムを網目構造に細分化して造った繊維。
 異形断面繊維( modified cross-section fiber ):三角形,十字形などの特殊な断面構造をもたせた繊維。
 けん縮繊維( crimped staple ):特に巻き縮みを与えたステープルファイバ。
 中空繊維( macaroni fiber , hollow fiber ):内部に空洞のある繊維。
 コンジュゲートファイバ( conjugated fiber , bicomponent fiber ):性質の異なる 2 種類以上のポリマーを口金で複合した繊維で,複合繊維ともいう。

 

 【糸関連の用語】

 JIS L0205「繊維用語(糸部門): Glossary of Terms Used in Yarn」を参考に,( thread , yarn )に関連する主な用語を紹介する。
 
 フィラメント糸( filament yarn ):フィラメントからなる糸。
 単糸( single yarn ):より合わせあるいは引きそろえてない糸。
 双糸( two folded yarn , two ply yarn ):2 本の糸をより合わせた糸。
 三子糸(みこいと)( three folded yarn , three ply yarn ):3 本の糸をより合わせた糸。
 紡績糸(ぼうせきし)( spun yarn ):紡績してできた糸。
 混紡糸(こんぼうし)( blended yarn , union yarn ):異種の繊維を混合して紡績した糸。
 織糸(おりいと)( weavin yarn ):織物用の糸。
 たて糸( warp ):織物のたて方向の糸。
 よこ糸( weft ):織物のよこ方向の糸。
 より糸( twist yarn ):1 本または 2 本以上の糸によりをかけた糸。
 びっこもろより糸( plied yarn of different nature of strand ):太さを異にする糸 2 本に,1 本ごとに下よりをかけ,これに上よりをかけた糸。
 ちりめんより糸( crepe twist yarn ):フィラメント糸を 1 本または数本合わせて,きわめて強い片よりをかけた糸。
 タイヤコード( tire cord ):タイヤ用のより糸。
 てぐす( fishing gut ):つりに使う太いフィラメント。
 交ねん糸( twisted union yarn ):異種の糸をより合わせた糸。
 つむぎ糸( hand spun silk yarn ):真綿から手でつむいだ糸,または練ったくずまゆから足踏機械などでつむいだ糸。
 ロープヤーン( rove yarn ):亜麻スライバを粗紡機で甘よりをかけたもので,ひも,パッキングなどに用いられる。
 ストレッチヤーン( stretch yarn ):伸縮加工した糸。
 トルクヤーン( torque yarn ):自由の状態につるしたとき,いずれかの方向によじれるストレッチヤーン。
 中空糸(ちゅうくうし)( hollow yarn , macaroni yarn ):中空繊維を使った化学繊維糸。
 異形断面糸( modified cross-section yarn ):異形断面繊維からなる糸。
 混繊糸(こんせんし)( combined filament yarn ):異種のフィラメントを均一に混合した糸。

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 【織物関連の用語】

 織物は,経糸(たていと)と緯糸(よこいと)糸の交錯する方法の違いにより,平織斜文織(綾織ともいう),朱子織(しゅすおり)の三つの組織に分けられ,織物の三原組織と呼ばれる。
 織物は,構成する原料により,麻織物,絹織物,毛織物,化繊織物,合繊織物などに分けられる。
 
 織物の幅と長さは,用途や裁断方法により決められるが,一般的には,は着尺地のものを小幅といい,日本では古くから用いられる長さの単位である鯨(くじら)1尺(約38センチメートル)が標準である。長さは,着尺地で約11メートル(鯨尺で2丈8尺)を一反としている。
 JIS L0206 「繊維用語(織物部門):Glossary of terms used in textile industry (woven fabrics) 」に採用される用語例を次に示す。
 織物( woven fabric ):たて糸とよこ糸を(織機によって)通常は互 いに 直角に交錯させてできた布。
 三原組織( three foundation weave ):平織,斜文織,朱子織をいう。
 平織( ひらおり )( plain weave ):各よこ糸が 1 本のたて糸の上下を交互に通り,たて糸は 1 本のよこ糸の上下を交互に通っている組織。
 斜文織(しゃもんおり)( twill weave ):少なくとも 3 本のよこ糸から成る完全組織をもち斜文線を形成する組織。
 朱子織(しゅすおり)( sateen weave ):少なくとも 5 本のたて糸とよこ糸を含む完全組織で,一完全中で同一のたて糸は 1 回だけよこ糸と交錯し,よこ糸の飛び数は 1 以上である組織。
 一完全中の糸の数と飛び数とは,公約数をもたないことに注意。
 旗布(きふ)( bunting cloth ):毛糸,合繊糸などを粗く平織にした旗地に用 いる 織物又 はこ れに 類似の織物。
 小倉織(こくらおり):もく糸又は先染め糸を使用した平織,斜文織などの厚い服地用織物(主に綿糸)。
 こはく( kohaku ):たて糸にもろより本練糸,よこ糸に太い本練糸を使用して横うねを現した平織物,又はこれに類似の織物。
 ちりめん( crepe ):たて糸に生糸,よこ糸に強ねんの生糸を使用し,精練によってしぼを現した織物,又はこれに類似の織物。
 つむぎ( tsumugi ):真綿を手つむぎした糸をたて,よこ糸に使用して手織でかすり,しま,白などに織りあげた先練織物,又はこれに類似の織物。
 デニム( denim ):たて糸に 20S (30tex)以下の色糸,よこ糸にたて糸より細目のさらし糸又は色糸を使用して,あや織又はたて朱子織にした厚地織物(子供服,作業服地,ズボンなど)。ジーンズともいう。
 どんす( donsu ):たて糸にもろより先染め糸,よこ糸に先染め糸を使用し,昼夜朱子組織によって紋様を現した比較的重目の織物。
 ネル( flannel ):甘よりの太番手の糸を用い,平織又はあや織 の両 面又は 片面 を起 毛した織物。フランネルともいう。
 パイル織物( pile fabric ):片面又は両面にパイルをもつ織物の総称。
 羽二重(はぶたえ)( habutae ):たて,よこ糸に無よりの生糸などを使用した主として平織の後練織物。
 帆布(はんぷ)( canvas , duck ):たて,よこ糸に太番手のより糸又は引きそろえ糸を使用して密に織った平織物(帆,テント,ろ布,布ぐつ地など)。
 ひだ織( tuck weave ):たて二重織で,製造途中一定間隔でひだを織り出した織物。
 ふくれ織( matelassé ):二重織でより又は熱収縮で布面に凹凸を現した織物。
 不織布(ふしょくふ)( non woven fabric ):製織しないで各種の方法によって,繊維をシート状にした布。
 ビロード( velvet ):パイルの短い,たてパイル織物。
 フェルト( felt ):羊毛などを縮充させてシート状にしたもの。
 モケット( moquette ):いす張り地などに使用するたてパイル織物。

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 【紡績関連の用語】

 紡績とは,綿花,羊毛,麻,蚕糸屑(くず)または化学繊維のステープルなど,比較的短い繊維から糸を作ることをいう。長繊維の場合は,生糸では製糸,化学繊維では紡糸といって区別する。
 
 紡績では,繊維をときほぐす(不純物の除去,短繊維の除去,開繊(かたまりを分けほぐすこと)),繊維の方向をそろえる(スライバ製造),繊維束を引き伸ばす,繊維束に撚り(より)をかける(加ねん),の四つの操作がが基本となる。できた糸を円筒形のチーズや綛(かせ)の形に巻き返すして製品となる。
 
 紡績に関連した基本用語を JIS L 0209「紡績用語: Glossary of terms used in spinning 」を参考に紹介する。
 紡績( spinning ):短い繊維からなる糸を作ること。
 開繊( opening ):開綿,開毛などの総称。
 開綿( opening ):原料をビータなどによって適切な大きさに解きほぐすこと。
 混紡( mixed fibre spinning ,mix spinning ):原料種類の異なった繊維を混ぜて紡績すること。
 前紡( drawing ,fore-spinning ):
 a) そ毛紡績では,トップから精紡前までの一連の操作又は工程。
 b) 綿紡では,精紡前までの操作又は工程。
 c) 絹紡,麻紡では延展,続線以後,精紡前までの一連の操作又は工程。
 精紡( fine spinning ):スライバ,粗糸などから単糸を作る操作又は工程。
 粗紡( roving ):粗糸を作る操作又は工程。
 カーディング( carding ):針布,メタリックワイヤなどを使い,繊維塊をくしけずって単繊維に分離する操作又は工程。
 コーミング( combing ):スライバ又はラップを多数のくし状の針などでくしけずり,ネップ,短繊維,きょう雑物などを除去するとともに,繊維の配列度を高める操作又は工程。
 フリース( fleece ):薄いシート状の繊維群。
 スライバ( sliver ):よりのない帯状又はロープ状にした繊維の集合体。
 粗糸( roving ,slubbing ):精紡の準備のために,スライバから作られた比較的細い繊維の集合体。
 フック繊維( hook fibre ):繊維の一端又は両端の折れ曲がっているもの。
 加ねん( twisting ):繊維束又は糸に,よりをかけること。
 かせ揚げ( hank reeling ):かせ枠を用い,糸を一定長に巻き取ること。

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 【繊維関連の用語 JIS 】

 JIS L 0202「家庭用編機用語Nomenclature of hand knitting machine」,JIS L 0204-1「繊維用語(原料部門)−第1部:天然繊維Glossary of terms used in fiber−Part 1:Natural fibres」,JIS L 0204-2「繊維用語(原料部門)−第2部:化学繊維Glossary of terms used in fibre-Part 2: Man-made fibres」,JIS L 0204-3「繊維用語(原料部門)−第3部:天然繊維及び化学繊維を除く原料部門Glossary of terms used in fiber−Part 3:Materials except natural and chemical fiber」
 JIS L 0205「繊維用語(糸部門)Glossary of Terms Used in Yarn」,JIS L 0206「繊維用語(織物部門)Glossary of terms used in textile industry (woven fabrics)」,JIS L 0207「繊維用語(染色加工部門)Glossary of terms used in textile industry (Dyeing and finishing)」,JIS L 0209「紡績用語Glossary of terms used in spinning」,JIS L 0210「繊維用語(製織部門)Glossary of Terms Used in Textile Industry (Weaving Section)」,JIS L 0211「繊維用語−ニット部門Glossary of terms used in textile industry-Knitting section」,JIS L 0214「繊維用語(レース部門)Glossary of Terms Used in Lace」,JIS L 0219「繊維ロープ用語Glossary of Terms Used in Ropes」,JIS L 0221「ジオシンセティック用語Glossary of terms used in geosynthetic industry」,JIS L 0222「不織布用語Glossary of terms used in nonwoven industry」
 
 JIS L 0217「繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法Care labelling of textile goods」,JIS L 0208「繊維用語−試験部門Glossary of terms used in textile industry-Testing」,JIS L 0220「繊維用語−検査部門Glossary of terms used in textile industry-Inspection」
 JIS L 0304「化学繊維機械用語Glossary of terms used in chemical fiber machinery」,JIS L 0305「紡績機械用語Glossary of terms used in spinning machinery」,JIS L 0306「製織機械用語Glossary of terms used in weaving machinery」,JIS L 0307「編組機械用語Glossary of terms used in knitting, braiding and related machinery」,JIS L 0308「染色加工機械用語Glossary of terms used in dyeing and finishing machinery」

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