化学関連用語解説 (索引)

 ここでは,化学を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
 
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 ア行 エの用語を  ( エア - エト ),  ( エナ - エン )に分けて紹介する。

 用語一覧  ア行 エナ - エン

エナンチオマー 】  , 【 エネルギー等分配則 】  , 【 エネルギーバンド 】  , 【 エネルギー分解能 】  , 【 エネルギー分散型X線分光法(EDX) 】  , 【 エネルギー保存の法則 】  , 【 エノラート 】  , 【 エピクロロヒドリン
 
エポキシ樹脂 】  , 【 エポキシド(エポキシ基) 】  , 【 エポキシポリオール 】  , 【 エマルション 】  , 【 エマルジョン(エマルション)型接着剤 】  , 【 エムデン-マイヤーホーフ経路 】  , 【 エラストマー 】  , 【 エルゴカルシフェロール 】  , 【 エルビウム 】  , 【 エレクトロスプレーイオン化法( ESI ) 】  , 【 エレクトロルミネセンス
 
塩化アリル 】  , 【 塩害 】  , 【 塩化水素 】  , 【 塩化すず(Ⅱ) 】  , 【 塩化セシウム型構造 】  , 【 塩化ナトリウム型構造 】  , 【 煙管ボイラ 】  , 【 塩基性アミノ酸 】  , 【 塩基性酸化物 】  , 【 塩基性触媒 】  , 【 塩基配列 】  , 【 塩橋 】  , 【 エンジニアリング・プラスチック
 
炎色反応 】  , 【 遠心成形 】  , 【 塩水湖水低塩化ナトリウム液 】  , 【 延性 】  , 【 エンタルピー 】  , 【 エンドクリン 】  , 【 エンドヌクレアーゼ 】  , 【 エンドペプチダーゼ 】  , 【 エントロピー 】  , 【 エントロピー増大則 】  , 【 エントロピー弾性 】  , 【 塩ビ 】  , 【 エンプラ

 用語の概要と関連ページ


 【エナンチオマー】( enantiomer )
 鏡像関係にある異性体,光学異性体( optical isomer )ともいわれる。
 関連ページ : 立体化学(立体異性体)   エナンチオマー(光学異性体)   アミノ酸の構造   直鎖構造の単糖   
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 【エネルギー等分配則】( law of equipartition of energy )
 ”系の持つ自由度ごとに一定量のエネルギーが配分される”という統計熱力学の一つの法則で,単に等分配則ということもある。
 関連ページ : 赤外分光とは   
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 【エネルギーバンド】( energy band )
 巨大分子では,結合に関わる原子数が多いため,分子軌道は数多くの電子軌道に分裂する。電子軌道のエネルギー順位は連続していないが,分子軌道はあたかも連続した帯状の様相を呈するため,エネルギーバンドという。
 関連ページ : 金属の分子軌道   エネルギーバンド   
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 【エネルギー分解能】( energy resolut )
 単色X線に対するエネルギー識別能力。得られたピークの半値幅(単位の次元はエネルギー)又は半値幅のピークエネルギーに対する比(%)で表す。
 関連ページ : 蛍光X線分析   
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 【エネルギー分散型X線分光法(EDX)】( Energy Dispersive X-ray Spectroscopy )
 X線エネルギーに比例した電気信号を発生する検出器(多チャンネル波高分析器)を使用して,分光(エネルギー選別)する方式であり,検出器には,エネルギー分解能の高い半導体検出器などが用いられる。
 関連ページ : 蛍光X線:特性X線   蛍光X線分析   
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 【エネルギー保存の法則】( the law of the conservation of energy )
 「孤立系のエネルギーの総量は変化しない」という物理学における保存則の一つである。エネルギー保存の法則は,熱力学では熱力学第一法則 (the first law of thermodynamics) と呼ばれる基本的な法則の一つである。
 ある系の異なる状態を比較すると,二つの状態のエネルギー総量が同じ(差がゼロ)である。時間変化においても,任意の時刻のエネルギー総量の時間変化量はゼロである。
参考:【熱力学第一法則】
 関連ページ : 熱運動と状態変化:熱運動   気体の圧力:気体分子の熱運動   自由エネルギー変化   
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 【エノラート】( enolate )
 エノール( R–C=C(OH)-R’ )のヒドロキシ基の水素原子が解離したアニオン( R–C=C(O)–R’ )
 関連ページ : 置換反応   
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 【エピクロロヒドリン】( epichlorohydrin )
 C3H5ClO , 2-クロロメチルオキシラン
 関連ページ : エポキシ樹脂   
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 【エポキシ樹脂】( epoxy resin )
 分子の末端に 2 個以上のエポキシ基を持ち,エポキシ基の開環反応と硬化剤などとの重合で三次元網目構造(架橋ネットワーク)を形成する熱硬化性の樹脂状物質。エピクロヒドリンとビスフェノールとを重合して作ったものなどがある。
 関連ページ : プラスチックとは   エポキシ樹脂   FRP とは   
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 【エポキシド(エポキシ基)】( epoxide )
 エポキシドは3員環のオキサシクロプロパン(オキシラン)を構造式中に持つ化合物の総称。置換基としてエポキシ基(epoxy group)と呼ばれる。
 関連ページ : プラスチックとは   ポリウレタン樹脂   エポキシ樹脂   FRP とは   
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 【エポキシポリオール】( epoxy type polyol )
 ポリウレタン合成に用いられる防食塗装用途のポリマーポリオールで,ビスフェノール形エポキシ樹脂をアミン変性,又はアミノアルコール変性したエポキシ樹脂。
 関連ページ : ポリウレタン樹脂   
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 【エマルション】( emulsion )
 分散質・分散媒が共に液体である液/液コロージョンをいい。エマルションにすることを乳化( emulsify ),この作用を持つ物質(界面活性剤)を乳化剤( emulsifier )という。エマルジョンという濁点のある表記も多くみられるが,JIS (日本工業規格)ではエマルションと表記しているため,産業関係では濁点のないエマルションの表記が定着している。
 関連ページ : 乳化とエマルション   
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 【エマルジョン(エマルション)型接着剤】( emulsion adhesive )
 合成樹脂を水に乳化分散させた接着剤。ラテックス型接着剤ともいう。( JIS K6800 「接着剤・接着用語」)
 関連ページ : その他高分子材料   
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 【エムデン-マイヤーホーフ経路】( Embden-Meyerhof glycolytic pathway )
 解糖系には,エムデン-マイヤーホフ経路(EM経路),エントナー-ドウドロフ経路(ED経路),ペントースリン酸経路(PP経路)などがある。この中で,EM 経路が最も一般的な経路である。
 関連ページ : 糖の代謝   
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 【エラストマー】( elastomer )
 弱い応力でかなり変形したのちその応力を除くと急速にほぼもとの寸法及び形状にもどる高分子材料(JIS K 6900「プラスチック―用語」)。弱い力で変形し,力を除いた後,急速にほぼ元の形状寸法に戻る高分子材料(JIS K 6200「ゴム‐用語」)。なお,Elastomer は,弾力性のあるを意味するエラスティック( elastic )と重合体( polymer )の合成語である。
 関連ページ : プラスチックの記号と関連用語   ゴム(エラストマー)とは   ゴム関連用語   
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 【エルゴカルシフェロール】( Ergocalciferol )
 C28H44O ,ビタミンD2
 関連ページ : 脂溶性ビタミン   
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 【エルビウム】( erbium )
 エルビウム( Er ),ランタノイド系,原子番号68の元素
 関連ページ : 周期表第 3 族 その 2   
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 【エレクトロスプレーイオン化法( ESI )】( electrospray ionization )
 試料を溶媒に溶かし,高電圧をかけたキャピラリーに導入・噴霧した帯電液滴から溶媒分子を蒸発させてイオンを生成する方法。
 関連ページ : 質量分析   
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 【エレクトロルミネセンス】( electroluminescence )
 気体又は固体物質中で,電界の作用によって生じるルミネセンス。
 関連ページ : 発光ダイオード   
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 【塩化アリル】( allyl chloride )
 有機ハロゲン化合物( CH2=CH–CH2Cl )で,製薬,農薬のアルキル化剤,合成樹脂の架橋剤原料などに用いられる。
 関連ページ : エポキシ樹脂   
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 【塩害】( damage by salt attack )
 コンクリート中に存在する塩化物イオン( Cl- )によって鋼材が腐食し,コンクリートにひび割れ,剝離,剝落などの損傷を生じさせる現象。
 関連ページ : コンクリートの種類と劣化   
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 【塩化水素】( hydrogen chloride )
 関連ページ : 水素結合と分子の凝集   
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 【塩化すず(Ⅱ)】( tin(II) chloride , stannous chloride )
 SnCl2 :2水和物は強力な還元剤で,酸化剤や強塩基と激しく反応する。
 関連ページ : 酸化剤・還元剤   
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 【塩化セシウム型構造】( cesium chloride structure )
 配位数 8 の体心立方格子構造のイオン結晶(CsCl型)。
 関連ページ : イオン結晶構造   
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 【塩化ナトリウム型構造】( sodium chloride structure )
 配位数 6 の正八面体型構造のイオン結晶(NaCl型)。
 関連ページ : イオン結晶構造   
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 【煙管ボイラ】( smoke tube boiler )
 蒸気機関車のボイラに代表される丸ボイラ。水缶に多数配置した煙管に燃焼室の燃焼ガスを通すことにより水を加熱し蒸気を得るもの。構造が複雑で保守し難いが,効率が比較的よく,炉の形状を自由にできる。
 関連ページ : ボイラの化学   
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 【塩基性アミノ酸】( basic amino acids )
 2つ以上のアミノ基を持つアミノ酸(リシン・アルギニン・ヒスチジン)。
 関連ページ : アミノ酸の構造   
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 【塩基性酸化物】( basic oxide )
 水と反応して塩基を生じる。酸と反応して塩と水になる酸化物などである。
 関連ページ : 酸・塩基の分類   酸化物   
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 【塩基性触媒】( base catalyst )
 関連ページ : ポリウレタン樹脂   
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 【塩基配列】( base sequence )
 DNAやRNAにおける核酸塩基の並び方。
 関連ページ : たんぱく質とは   
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 【塩橋】( salt bridge )
 二つの電解質溶液の混合を防止して相互作用を減少させ,電気的な接触を得るために用いる電解質の溶液又はゲル。
 関連ページ : 電極電位の測定   
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 【エンジニアリング・プラスチック】( engineering plastic )
 耐熱温度 100 ℃以上の熱可塑性樹脂。
 関連ページ : プラスチックとは   熱可塑性・エンプラなど   熱可塑性・エンプラなど   
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 【炎色反応】( flame reaction )
 火炎のエネルギーで励起した原子の発光現象である。
 関連ページ : 無機化学(吸光・発光の原理)   元素分析   
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 【遠心成形】( centrifugal moulding )
 乾燥した可融性粉末を入れている金型を高速度で 1 軸の周りを回転し,かつ,加熱によって重合体を溶融している間回転し続けることによって中空円筒形製品を成形する工程( JIS K7010 「繊維強化プラスチック用語」)。
 関連ページ : FRP 成形法   FRP 関連用語   
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 【塩水湖水低塩化ナトリウム液】( cytidylic acid )
 塩水湖水ミネラル液(saline lake)ともいわれ,塩水湖の塩水を天日蒸散により濃縮し,塩化ナトリウムを析出分離し,残りの液体をろ過した無機塩系調味料。主成分はアルカリ金属塩類及びアルカリ土類金属塩類である。
 関連ページ : 調味料   
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 【延性】( ductility )
 物質に引張り力を加えた時の変形する能力をいう。一般的には,針金状に延ばせる能力をいう場合が多い。
 関連ページ : 自由電子と特性   
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 【エンタルピー】( enthalpy )
 熱含量( heat content )とも言われ,一般的には記号 H で表される。系の圧力 P ,体積 V と内部エネルギー U のとき,エンタルピーは,次のように定義される。
    H = U + P V
 関連ページ : 内部エネルギーとエンタルピー   
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 【エンドクリン】( endocrine )
 ⇒内分泌
 関連ページ : ホルモンとは   
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 【エンドヌクレアーゼ】( endonuclease )
 核酸配列の内部で切断するヌクレアーゼ(核酸分解酵素)。
 関連ページ : ヌクレオチドの代謝   
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 【エンドペプチダーゼ】( endopeptidase )
 ⇒ペプチターゼ
 関連ページ : たんぱく質の代謝   
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 【エントロピー】( entropy )
 系の微視的な「乱雑さ」を表す物理量という意味付けがなされていた。エントロピーはエネルギーを温度で割った次元( J/K )を持ち,記号 S を用いて表される。
 関連ページ : 自由エネルギー変化   
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 【エントロピー増大則】( the principle of the increase of entropy )
 エネルギーの移動の方向とエネルギーの質に関する熱力学第二法則(Second law of thermodynamics)で扱われるエントロピーに関する概念。
 関連ページ : 自由エネルギー変化   
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 【エントロピー弾性】( entropy elasticity )
 温度一定での体積変化で生じるエントロピー変化による弾性をいう。すなわち,閉空間に閉じ込めた気体や高分子材料などに力を加えると体積変化が生じる。外力による体積変化は,エントロピー低下となるので,加える力を除くことで,エントロピー最大の元の状態に戻る現象である。
 関連ページ : ゴム(エラストマー)とは   
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 【塩ビ】( poly vinyl chloride )
 ⇒ポリ塩化ビニル
 関連ページ : プラスチックとは   熱可塑性・エンプラなど   
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 【エンプラ】( )
 ⇒エンジニアリング・プラスチック
 関連ページ : プラスチックとは   熱可塑性・エンプラなど   
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