化 学 (化学反応)

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 ここでは,化学反応の分類に関連し,【用途による分類】【加水分解】【脱水反応】【付加重合】【縮合重合】【酸化還元反応】【中和反応】【光反応】【重合反応】に項目を分けて紹介する。

 【用途による分類】

 化学反応には,立場の違いを反映した様々な分類がある。中には発見者にちなんで命名された反応,試薬名を冠した反応など数多くの化学反応がある。ここでは,用途を意図した分類を紹介する。
 
 反応機構を組み合わせた分類には,加水分解( hydrolysis ),脱水反応( dehydration reaction ),付加重合( addition polymerization ),縮重合( polycondensation ),酸化反応( oxidation ),還元反応( reduction ),中和反応( neutralization )にも分けられる。
 他に,反応の特性に注目した光反応( photoreaction )や重合反応( polymerization reaction )などの分類もある。
 なお,ここでは簡潔な紹介にとどめたので,厳密な定義や詳細な解説,及び具体例について専門書などを参照するのが良い。

 

 加水分解( hydrolysis )

 水分子と反応し,反応物が分解した生成物が得られる反応である。
 このとき水分子( H2O )は,H と OH に分割しされて生成物中に取り込まれる。

 

 脱水反応( dehydration reaction )

 分子内,又は分子間から水分子( H2O )が脱離しながら進行する反応である。
 1 分子脱離反応で例示したアルコールに濃硫酸を加えて加熱し,アルケンを得る反応は,分子内脱水反応である。
 カルボン酸( RCOOH )とアルコール( R’OH )を触媒(酸)の存在下で加熱すると,水分子が離脱し,エステル( RCOOR' )が生成する 2 分子脱離反応は,分子間脱水反応でもある。2 分子脱離反応には形式的に脱水反応であるものが非常に多い。

 

 付加重合( addition polymerization )

 二重結合や三重結合を持った不飽和化合物が,付加反応により,次々と重合(ポリマー)する反応を付加重合と呼ばれる。
 エチレンからポリエチレン,プロピレンからポリプロピレン,塩化ビニルからポリ塩化ビニルなどの製造で用いられる化学反応である。
 付加重合の中で,不飽和結合や環状構造の官能基を2個以上もつ化合物と分子の両末端に活性水素をもつ化合物が,付加反応を繰返しながら重合体を生成する重付加もある。
 重付加は,ポリウレタンやエポキシ樹脂製造に用いられる水素移動型重付加,環状ポリオレフィン樹脂の製造で用いられるペリ環状反応で多重結合を次々と付加反応する電子移動型重付加とに分けられる。

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 縮合重合( condensation polymerization ,polycondensation )

 縮合重合は,重縮合,縮重合とも呼ばれ,複数の化合物が,互いの分子内から水( H2O )などの単純な化合物を脱離しながら重合する反応である。
 縮合重合で製造されるポリマーには,ナイロン(ポリアミド樹脂),ペット(ポリエステル樹脂),フェノール趣旨,ポリカーボネート樹脂,メラミン樹脂などがある。なお,生成物の構造には,線状のものと網目状のものがある。

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 酸化還元反応( oxidation-reduction reaction )

 化学反応としては,「酸化反応」と「還元反応」に分けられるが,両反応は同時に進行する。このため,両反応をまとめて酸化還元反応として扱うのが一般的である。
 反応の詳細や具体的な例については,別に項目を立てて,【酸化還元反応】で紹介する。
 酸化還元反応は,酸化される物質が電子を放出する反応(酸化反応),還元される物質が電子を受け取る反応(還元反応)に分けられる。電子を含んで式化したものを半反応式(半電池式)という。
 酸化反応( oxidation )
 対象とする物質が電子を失う化学反応のこと。経験的には,物質に酸素が化合する反応(鉄の酸化)や物質から水素が奪われる反応などがこれにあたる。
 還元反応( reduction )
 対象とする物質が電子を受け取る化学反応のこと。経験的には,物質から酸素が奪われる反応や物質が水素と化合する反応(鉄の酸化との対反応で,酸素が水酸化物になる反応)がこれにあたる。

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 中和反応( neutralization )

 酸と塩基から塩を形成する化学反応で,酸・塩基反応ともいう。反応の詳細や具体的な例については,別に項目を立てて,【酸・塩基反応】で紹介する。
 ほとんどの場合,同時に水が生成する反応である。【配位結合】で紹介したアレニウスの酸と塩基の中和反応は,水と金属塩を生成する反応である。
 なお,中和反応とは,酸と塩基の反応であり,その結果として中性( pH 7 )になることを保証するものではない。水溶液の pH は,反応物の酸と塩基の強さによって変わる。例えば,弱酸の炭酸と強塩基の水酸化ナトリウムの反応生成物(炭酸ナトリウム水)は,アルカリ性である。

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 光反応( photoreaction )

 光のエネルギーにより引き起こされるさまざまな化学反応を総称して光反応という。
 化学物質は,その物質固有の波長の光を吸収し,励起状態と呼ばれる反応活性の高い状態に変わる。その励起状態から緩和する過程で,結合,解離,発光,酸化,還元などの様々な化学変化が起きる。なお,光の影響を受けない反応を暗反応という。

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 重合反応( polymerization reaction )

 重合体(ポリマー)の合成を目的にする化学反応の総称である。反応機構による分類で紹介した付加重合,縮合重合の他に,元となる反応の反応機構や化学反応種により多くの反応名が与えられている。
 一例を挙げると,連鎖重合(連鎖反応),逐次重合,リビング重合,ラジカル重合,イオン重合,カチオン重合,アニオン重合,配位重合,開環重合などがある。

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