社会資本・腐食防食関連の技術用語 (索引)
“社会資本“,及び“腐食防食“に関連する記事を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
ここでは,ハ行 “ふ”の用語を ふあ~ふさ, ふし, ふす~ふつ, ふて~ふら, ふり~ふん に分けて紹介する。
用語の概要と関連ページ
【ぶりき】( Tinplate, blackplate )
SPTE材,SPTH材と記され,主として飲料缶,食缶などに用いる,1 回冷間圧延のぶりき及びぶりき原板並びに 2 回冷間圧延のぶりき及び原板,品質については,JIS G 3303「ぶりき及びぶりき原板:Tinplate and blackplate」に規定されている。
関連ページ : 金属概論:鉄鋼製品JIS ,
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【ブリネル硬さ】( Brinell hardness )
押し込み硬さの一種で,記号 HB や BHN で表される。球形の金属でできた圧子を規定される荷重(試験力)で押込み,荷重を除いたあとに残った永久くぼみの面積の大小で硬いか柔らかいかを判断する。⇒ 押し込み硬さ試験
関連ページ : 防食基礎:腐食試験・表面物性 , 塗膜の評価:硬さ ,
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【不良導体】( poor conductor )
⇒ 不導体
関連ページ : 金属概論:金属とは ,
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【プルオフ法(付着性)】( adhesion test (pull-off methods) )
塗膜の付着性試験法の一つで,試験板に垂直の方向加えた引張力で生じる塗膜のはがれ,又は破れに必要な最小の張力の測定によって,塗料,ワニス若しくは関連製品の単一塗膜,又は多層塗膜系の付着力を評価するもので,引張試験機を用いて測定する。
この試験結果は,試験する塗膜(単層,又は多層膜)の機械的性質だけでなく,素地の性質,及び調整,塗料の塗装方法,塗膜の乾燥状態,温度,湿度,及びその他の試験環境条件によって影響される。 【JIS K5600-5-7「塗料一般試験方法−第 5 部:塗膜の機械的性質−第 7 節:付着性(プルオフ法)」】
関連ページ : 塗料評価:付着性 , 塗膜の評価:機械的性質とは , 塗膜の評価:付着性 ,
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【フレーキング】( flaking )
JIS K5500「塗料用語」の用語“はがれ(塗膜の)”の備考欄には,“ flaking はりん片状の小さなはがれ”とある。
関連ページ : 塗膜の試験規格:はがれの等級 ,
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【ブレーストアーチ橋】( braced arch bridge )
アーチ部をトラスで構成した橋梁をいう。自重が小さいので,大きい支間に用いられる。
関連ページ : 鋼橋構造:アーチ橋 , 防食塗装系:鋼橋の構造例 ,
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【プレートガーダー橋】( plate girder bridge )
⇒ 鈑桁橋
関連ページ : 鋼橋構造 ,
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【フレーム溶射】( flame spraying )
酸素と可燃性ガスとの燃焼炎を用いて線状,棒状又は粉末状の溶射材料を加熱し。溶融又はそれに近い状態にして基材に吹き付けて被膜を形成する溶射。
溶射粒子の加速に圧縮空気のジェットを用いる場合がある。フレーム溶射には,溶線式フレーム溶射,溶棒式フレーム溶射,粉末式フレーム溶射及び高速フレーム溶射がある。 【JIS H8200「溶射用語」】
酸素・アセチレン混合ガスの燃焼炎などのようなガス炎を溶射の熱源に利用する溶射方法をフレーム溶射と呼ぶ。
溶射材料の形態により,溶線式フレーム溶射,溶棒式フレーム溶射,粉末式フレーム溶射に分けられる。【日本溶射学会・溶射用語集より】
関連ページ : 防食基礎:金属溶射 , 防食基礎:溶射方式 ,
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【フレッティング・コロージョン】( fretting corrosion )
空気中で金属とそれに接触する金属又は他の物質との接触面で,微小の滑りが繰り返し起こるときに金属表面に生じる腐食をいう。擦過(さっか)腐食ともいう。【JIS Z0103「防せい防食用語」】
関連ページ : 腐食基礎:腐食形態による分類 , 腐食基礎:腐食現象の分類 , 腐食概論:鋼の腐食とは , 鋼の腐食:フレティング・コロージョン ,
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【フレネル反射鏡】( Fresnel mirrors )
平面鏡の形状・寸法と試料取付け部に反射する照射域の大きさが,同一になるように配列した複数の平面鏡からなる反射鏡装置。
関連ページ : 塗膜の試験規格:屋外暴露耐候性 ,
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【プレポリマー】( prepolymer )
プリポリマーともいい,単量体(モノマー)又は単量体類の重合又は縮合反応を適当な所で止めた中間生成物で,最終の重合体との中間の重合度を持ち,硬化剤を用いた重合や架橋反応により最終製品を得るために用いられる。
なお,単量体の重合でできたポリマー(重合体)のうち,比較的低い重合度のものをオリゴマー(oligomer)というが,プレポリマーとは意味合いが異なる。
関連ページ : 塗料各論:エポキシ樹脂とは , 塗料各論:常温硬化形エポキシ樹脂塗料 , 塗料各論:ポリウレタン樹脂とは , 塗料各論:ポリウレタン樹脂塗料(ポリオール硬化形) ,
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【不連続結露法】( Resistance to humidity (Intermittent condensation) )
塗料,及び関連製品の単一塗膜,又は多層塗膜系の断続的な結露に対する抵抗を測定するための方法で,JIS K 5600-7-3 :1999 「塗料一般試験方法−第 7 部:塗膜の長期耐久性−第 3 節:耐湿性(不連続結露法)」に規定される。
関連ページ : 塗膜の試験規格:耐久性評価試験規格 , 塗膜の試験規格:耐湿性 ,
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【プローブ】( probe )
関連ページ : 塗装概論:新設時塗装管理(膜厚管理) ,
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【ブロッキング】( blocking )
粘着規定の時間乾燥してから,(被塗)物体を荷重を掛けて重ねたとき,両者の塗膜面の間に生じる望ましくない付着性。JIS K 5600-3-5参照
関連ページ : 塗料評価:上塗り適合性 ,
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【ブロック化】( blocking )
イソシアネートをブロック剤(フェノール・ε・カプロラクタム等)でマスクしたポリイソシアネートは,各種ポリオールと組み合わせ,常温で安定した一液焼付け型塗料として使用される。
関連ページ : 塗料各論:ポリウレタン樹脂塗料分類 ,
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【プロペラ】( propeller )
飛行機や船などで原動機の回転力を推進力へ変換する装置をいい,船の場合はスクリュープロペラともいう。
関連ページ : 鋼の腐食:キャビテーション・コロージョン ,
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【分極】( polarization )
単に分極という場合は,電極の分極を示す電気化学的分極(electrochemical polarization)を意味するが,分極現象には,他に電荷の分極(誘電分極;dielectric polarization),磁極の分極(磁気分極;magnetic polarization),化学結合の分極(電子求引性基,電子供与性基)がある。
電気化学的分極とは,電極電位を静止電位からずらす操作,電極電位が静止電位からずれる現象をいう。なお,静止電位では電極上の酸化反応による電流と還元反応による電流が釣り合い,結果として外部回路には電流が流れない。
ここで,外部回路に電流を流すと電極電位がずれる。電流を電極上で酸化反応(アノード反応)がより優位になる方向に流すと電極電位が正の方向にずれる。これをアノード分極(anodic polarization)という。逆に流すと電極電位が負の方向にずれて還元反応(カソード反応)が優位となる。これをカソード分極(cathodic polarization)という。
金属と電解質溶液との間に出入りする電流によって金属の電位に変化が生じる現象。【JIS Z0103「防せい防食用語」】
関連ページ : 防食基礎:電気防食(陰極防食) , 防食基礎:陽極防食(排流法) ,
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【分極曲線】( polarization curve )
電流密度と分極の関係を表すために,電流密度と電極電位を両軸にとって描いた曲線。電流密度―電位曲線ともいう。【JIS G 0202「鉄鋼用語(試験)」】
関連ページ : 防食基礎:電気防食(陰極防食) , 防食基礎:陽極防食(排流法) ,
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【分光光度計】( spectrophotometer )
光の強さのスペクトル分布(分光密度)を測定するための装置の総称。分光光度計を用い,分光測定及び三刺激値積分計算によって行う測色の方法を分光測色方法( spectrophotometric colorimetry , spectroradiometric colorimetry )という。
関連ページ : 塗膜の評価:測色(色差) ,
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【分散度】( fineness of grid )
ミルベース中の,又は塗料中の最大粒子の大きさに関連する用語。規定の試験条件の下で,標準ゲージで製品中のはっきりした固形粒子が容易に認められる溝の深さを示す数値の読みで表す。【JIS K5500「塗料用語」】
JIS K 5600-2-1「塗料一般試験方法-第2部:塗料の性状・安定性-第1節:色数(ガードナー法)」参照
関連ページ : 塗料概論:分類(形態,機能) ,
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【粉体塗料】( powder coating material, coating powders, coating powder )
溶融して,硬化した後に連続する膜を形成する,溶剤を含まない粉末状の塗料。通常,樹脂,顔料及びその他の添加剤からなり,適切な素地に粉状のまま塗装される。【JIS K5500「塗料用語」】
溶媒,水などの助けを借りないで乾式で粉体微粒子を被塗物に付着させ,加熱溶融して塗膜を被覆する方法。一般に他の方法に比べて厚膜になる。【JIS H 0201「アルミニウム表面処理用語」】
関連ページ : 防食基礎:塗装技術 , 塗装概論:塗り付け方法 , 塗料概論:分類(形態,機能) , 塗料各論:塗料分類(形態別分類) , 塗料各論:ふっ素樹脂塗料 ,
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【粉末式フレーム溶射】( powder flame spraying )
⇒ フレーム溶射
関連ページ : 防食基礎:溶射方式