腐食概論:鋼の腐食

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         【フレッティング・コロージョン】

 フレッティング・コロージョン(fretting corrosion)とは,空気中で金属とそれに接触する金属,又は他の物質との接触面で,微小の滑りが繰り返し起こるときに金属表面に生じる腐食をいう。擦過(さっか)腐食ともいう。
 
 接触面を拡大すると,ごく薄い酸化物で覆われた微小の突起同士が接触する構造となっている。この面に微小すべりが生じると,突起どうしの衝突で,金属表面が傷つき(酸化物の除去)活性な金属表面が露出する。このとき,環境中の酸素で直ちに酸化される。これの繰り返しで腐食が進む。
 鋼の擦過腐食における生成物は,少量の鉄粉を含むα-Fe2O3で,高温酸化腐食と同様に水の関与しない過程を経て形成されるものである。一般に,擦過腐食は湿った空気中より乾燥した空気中で損傷が大きいといわれている。
 
 腐食事例としては,軸受,焼嵌め部,電気リレーの接点,ボルト・リベットの頭などに見られる。対策としては,接触相手に軟らかい金属(すず,銀,など)をめっきしたものとの組合せに設計変更する。接着剤で接触面から空気を締め出す。潤滑材や潤滑性の高い材料(テフロン)などの使用などである。

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