社会資本・腐食防食関連の技術用語 (索引)

 “社会資本“,及び“腐食防食“に関連する記事を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
 ここでは,カ行 “か”の用語を  かあ~かいさ,  かいし~かか,  かき~かし,  かす~かち,  かつ~かね,  かの~かわ,  かん~かんす,  かんせ~かんん  に分けて紹介する。

 用語一覧 かき~かし

架橋 】  , 【 拡散 】  , 【 拡散係数 】  , 【 拡散層 】  , 【 拡散束 】  , 【 拡散昼光 】  , 【 拡散反射 】  ,

下弦材 】  , 【 重ね継手 】  , 【 重ね塗り適合性 】  , 【 可使時間 】  , 【 可視放射(可視光) 】  , 【 荷重 】  , 【 カシュー樹脂塗料 】  , 【 荷重針法(引っ掻き硬さ)

 用語の概要と関連ページ


 【架橋】( crosslinking )
 分子内で二つの原子間を炭素鎖やヘテロ原子で橋を架けたように結合させることで,橋架けともいう。
 関連ページ : 塗料各論:エポキシ樹脂とは ,  
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 【拡散】( diffusion )
 物質,熱(エネルギー),運動量(エネルギー)などが自発的に散らばり広がる物理現象をいう。
 物質の拡散は,原子や分子の熱運動に基づく運動で,気体や液体でのブラウン運動や浸透現象で一般的である。固体中の原子も熱によってランダムに跳躍した結果として正味の原子移動が起きる。
 熱(エネルギー)の拡散は,温度勾配のある物質中を熱が移動する熱伝導として知られる。
 運動量の拡散は,固体表面を流れる流体の層流の問題で,運動量が固体表面近くの境界層を通して拡散する現象である。
 関連ページ : 腐食基礎:腐食反応と溶存酸素 ,  腐食基礎:腐食の速さとは ,  腐食基礎:酸素拡散律速とは ,  鋼の腐食:乾食 ,  鋼の腐食:溶存酸素の拡散 ,  塗膜の試験規格:耐湿性 ,  
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 【拡散係数】( diffusion coefficient )
 物質の拡散に関し,拡散量と濃度勾配の関係を与えるフィックの法則で定義される比例項で,拡散する分子の平均速度で,物質の拡散の早さの指標と考えられる。⇒ フィックの法則
 関連ページ : 腐食基礎:腐食の速さとは ,  腐食基礎:酸素拡散律速とは ,  鋼の腐食:溶存酸素の拡散 ,  鋼の腐食:海洋環境(環境別腐食) ,  塗膜の試験規格:耐湿性 ,  
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 【拡散層】( diffusion layer )
 物質の拡散において,注目成分に濃度勾配のある相をいう場合が多い。 ⇒ 拡散,フィックの法則
 関連ページ : 腐食基礎:腐食反応と溶存酸素 ,  腐食基礎:環境因子と腐食速さ ,  鋼の腐食:溶存酸素の拡散 ,  鋼の腐食:海洋腐食の影響要因 ,  
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 【拡散束】( flax )
 流束ともいう。⇒ フィックの法則
 関連ページ : 腐食基礎:腐食の速さとは ,  腐食基礎:酸素拡散律速とは ,  鋼の腐食:海洋環境(環境別腐食) ,  
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 【拡散昼光】( scattering daylight, diffused daylight )
 日の出 3時間後から日の入り 3時間前までの北空昼光で,周辺の建物,部屋の内装などの環境色の影響を受けていない光。試験片の色を観察するときの条件として,JIS Z 8723「表面色の視感比較方法」に定められている。【JIS K5500「塗料用語」】 ⇒ 自然昼光
 関連ページ : 塗料評価:塗膜の外観 ,  塗膜の評価:色の目視比較 ,  塗膜の評価:測色(色差) ,  
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 【拡散反射】( diffuse reflection )
 巨視的にみて正反射が認められない反射による拡散。【JIS Z 8120「光学用語」】
 物体表面に入射した光束が,その表面から映像を作らないような状態で各方向に反射される現象。【JIS H 0201「アルミニウム表面処理用語」】
 拡散反射率(diffuse reflectance, reflectance)とは,面の入射光に対する拡散光の割合。面の色の明るさを表す。通常は,面の法線に対して45度で光を当て,法線方向(受光角0度)で計測する。これを 45度,0度拡散反射率という。【JIS K5500「塗料用語」】
 関連ページ : 塗料評価:隠ぺい率 ,  塗膜の評価:隠ぺい力 ,  塗膜の評価:鏡面光沢度 ,  
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 【下弦材】( lower chord member )
 トラスの下面を構成する部材をいう。
 関連ページ : 鋼橋構造:トラス橋・部材 ,  
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 【重ね継手】( lap joint )
 部材(鋼板・鉄筋など)を継ぐ場合,リベット・ボルト・溶接などで接合するが,その際,部材を重ねて継ぐ継手。【新版図説土木用語辞典】
 関連ページ : 橋梁関連の基礎用語 ,  
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 【重ね塗り適合性】( recoatability )
 乾燥した塗膜の上に,同じ塗料を塗り重ねたときに,塗装上の支障が起こらず,正常な塗り重ね塗膜層が得られるための塗料の性状。【JIS K5500「塗料用語」】
 関連ページ : 塗料評価:はじめに ,  塗料評価:品質試験の項目と手順 ,  塗膜の評価:品質試験 ,  
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 【可使時間】( pot life )
 ⇒ ポットライフ
 関連ページ : 塗装概論:塗装施工管理 ,  塗料評価:可使時間 ,  
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 【可視放射(可視光)】( visible radiation, light )
 光の分類で単に可視光ともいう。目に入って,視感覚を起こすことができる放射。
 光線という概念で用いる場合は可視光線という。一般に可視放射の波長範囲の短波長限界は 360~400nm,長波長限界は 760~830nm にあると考えてよい。【JIS Z 8120「光学用語」】
 関連ページ : 塗膜の評価:視覚特性とは ,  塗膜の評価:鏡面光沢度 ,  塗膜の評価:色の目視比較 ,  塗膜の試験規格:促進耐候性 ,  
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 【荷重】( load )
 各種作用のうち,設計に考慮するために力や重量にモデル化したもの。【鉄道構造物等設計標準・同解説(鋼・合成構造物)】
 関連ページ : 橋梁関連の基礎用語 ,  
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 【カシュー樹脂塗料】( cashew nut resin coating )
 カシューナットセル油又はこれと類似の天然フェノール含有物質にフェノール類を加え,この混合物とホルムアルデヒドとの共縮合物を樹脂分とし,乾性油などを加え,それらの混合物を塗膜形成要素とする塗料。【JIS K5500「塗料用語」】
 関連ページ : 塗料概論:塗料の分類(材料) ,  
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 【荷重針法(引っ掻き硬さ)】( scratch hardness (stylus method) )
 ⇒ 引っ掻き硬さ
 関連ページ : 塗膜の評価:機械的性質とは ,  塗膜の評価:硬さ