社会資本・腐食防食関連の技術用語 (索引)
“社会資本“,及び“腐食防食“に関連する記事を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
ここでは,ア行 “え”の用語を えあ~えも, えら~えんき, えんこ~えんん に分けて紹介する。
用語一覧 えら~えんき
【 エラストマー 】 ,
【 LCC 】 ,
【 L.W.L(干潮位) 】 ,
【 エロージョン・コロージョン 】 ,
【 塩害 】 ,
【 塩化ゴム塗料 】 ,
【 塩化物 】 ,
【 塩化物イオン 】 ,
【 塩化物イオンネスト 】 ,
【 塩基 】 ,
【 塩基解離定数 】 ,
【 塩基性顔料 】 ,
【 塩基性クロム酸鉛 】 ,
【 塩基性クロム酸鉛さび止めペイント 】 ,
【 塩基性炭酸亜鉛 】
用語の概要と関連ページ
【エラストマー】( elastomer )
弱い応力でかなり変形したのちその応力を除くと急速にほぼもとの寸法及び形状にもどる高分子材料。【JIS K 6900「プラスチック―用語」】
弱い力で変形し,力を除いた後,急速にほぼ元の形状寸法に戻る高分子材料。【JIS K 6200「ゴム‐用語」】
なお,Elastomer は,弾力性のあるを意味するエラスティック( elastic )と重合体( polymer )の合成語である。
関連ページ : 防食基礎:有機高分子材料 , 塗料評価:付着性 ,
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【LCC】( low cost carrier )
ローコストキャリア(Low-Cost Carrier)の略記。
関連ページ : 社会資本:空港 ,
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【L.W.L(干潮位)】( low water level )
⇒ 干潮位
関連ページ : 鋼の腐食:海洋環境(環境区分) ,
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【エロージョン・コロージョン】( erosion-corrosion )
流動する水,土砂などの環境物質の摩耗作用と腐食作用の相乗作用によって金属に生じる損耗。【JIS Z0103「防せい防食用語」】
摩耗腐食ともいわれ,各作用が単独の場合の損傷の単純和より大きい損傷となる。
関連ページ : 腐食基礎:流速の影響 , 腐食基礎:腐食現象の分類 , 鋼の腐食:鋼腐食の基礎・目次 , 鋼の腐食:エロージョン・コロージョン , 鋼の腐食:海洋腐食の影響要因 ,
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【塩害】( salt damage, salt injury, salt pollution, chloride attack, chloride damage )
一般的に“多量の塩分によって農作物その他の植物や電気設備,鋼,コンクリート構造の施設などが害を受けること”と理解されている。
台風などの海から吹いてくる塩分を多量に含んだ風による塩害は塩風害(えんぷうがい)や潮風害(ちょうふうがい)という。干ばつ時に海水が河口付近に侵入し,付近の田地に起こす塩害は干塩害(かんえんがい)という。
関連ページ : 鋼の腐食:飛来塩分について , 鋼の腐食:鉄鋼の大気腐食(屋内) ,
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【塩化ゴム塗料】( chlorinated rubber coating )
塩化ゴム樹脂(塩素化ゴム;chlorinated rubber resin, chlorinated rubber)とは,天然又は合成ゴムに塩素を作用させて作られる樹脂。【JIS K5500「塗料用語」】
1960年代までは,天然ゴムを塩素化させた塩化ゴム樹脂として活用され,1930年代に耐水性,耐薬品性,耐候性の良さを持つ塗料として塗料化(塩化ゴム塗料)された。
1960年代には合成ゴムを塩素化した塩化ゴム樹脂が開発された。その後,変性樹脂や可塑性の進歩により,高性能な品質が得られ,橋梁・建築・水門,およびプラント市場の鋼構造物用標準塗装仕様のひとつに採用された。
1967年頃から 1973年頃に可塑剤としてポリ塩化ビフェニル(PCB)を配合した塩化ゴム塗料が製造されている。PCB は,1973年に「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」で第 1種特定科学物質に指定され,製造・輸入・使用が原則禁止となった物質である。
関連ページ : 塗料概論:塗料の分類(工程) ,
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【塩化物】( chloride (ion) )
塩化物(chloride)とは,塩素(Cl)と他の元素や原子団との化合物をいう。単体の塩素 (Cl2)は,ヘリウム,ハロゲンなどの希ガス類(第18族元素)以外のほとんどの元素と反応し塩化物を形成する。
イオン結合性の化合物では,容易に陰イオン(Cl−)として遊離するので,この陰イオンを塩化物イオン(chloride ion)という。塩化物イオンは,古くは塩素イオンといわれていたが,この呼び方は推奨されない。
関連ページ : 鋼の腐食:大気汚染の影響 , 鋼の腐食:海塩粒子量測定 ,
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【塩化物イオン】( chloride ion )
塩化物(chloride)とは,塩素(Cl)と他の元素や原子団との化合物をいう。単体の塩素 (Cl2)は,ヘリウム,ハロゲンなどの希ガス類(第18族元素)以外のほとんどの元素と反応し塩化物を形成する。
イオン結合性の化合物では,容易に陰イオン(Cl−)として遊離するので,この陰イオンを塩化物イオン(chloride ion)という。塩化物イオンは,古くは塩素イオンといわれていたが,この呼び方は推奨されない。
関連ページ : 鋼の腐食:すき間腐食 , 鋼の腐食:孔食 , 鋼の腐食:水質(陰イオン)の影響 , 鋼の腐食:腐食度比較(海洋環境) , 塗装概論:塗替え塗装管理(除せい) ,
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【塩化物イオンネスト】( chloride ion nest )
腐食進行性を決定づける塩分は,均一に分布していない内在塩で,鋼素地極近傍に集中しやすい塩化鉄を多く含むさびとして濃縮する。この塩化物イオンが濃化した部位を巣(ネスト)と比喩されている。
関連ページ : 鋼の腐食:腐食した鋼の腐食 ,
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【塩基】( bace )
一般的には,アルカリともいい,水に溶けた時に水酸化物イオン( OH− )を出す物質を指すアレニウス塩基 ( Arrhenius base ) を示す。しかし,アレニウス塩基では,一般的な酸塩基反応の説明には不都合であったため,より一般化した塩基の定義がブレンステッドとルイスにより示されている。反応する相手からプロトンを受け取る物質を塩基と定義するブレンステッド塩基 ( Brönsted base ),電子対を供給する物質を塩基とするルイス塩基 ( Lewis base ) とがある。
関連ページ : 塗膜の評価:耐アルカリ性 ,
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【塩基解離定数】( bace dissociation constant )
酸解離定数と対をなす電離定数で,塩基の強さを定量的に表すための指標のひとつ。⇒電離定数
関連ページ : 腐食基礎:参考(腐食反応) ,
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【塩基性顔料】( basic pigment )
金属の酸化物を主成分とする塩基性の粉末。酸価の高い油,油ワニスなどと反応して金属石けんを作る性質があり,油性塗料の塗膜を硬化させる効果が大きい。亜鉛華,鉛丹,鉛白など。【JIS K5500「塗料用語」】
関連ページ : 塗料各論:塩基性防せい顔料 ,
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【塩基性クロム酸鉛】( basic lead chromate )
クロム酸鉛と水酸化鉛とが結合したと考えられる化合物。赤黄色の粉末で,サビ止め顔料として用いる。【JIS K5500「塗料用語」】
関連ページ : 塗料概論:塗料の近代化 , 塗料概論:防せい:体質顔料 , 塗料各論:塩基性防せい顔料 ,
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【塩基性クロム酸鉛さび止めペイント】( badic lead chromate anticorrosive paint )
さび止め顔料として塩基性クロム酸鉛を用いて作った,鉄鋼のさび止め地肌塗り用の塗料。【JIS K5500「塗料用語」】
JIS K5624 「塩基性クロム酸鉛さび止めペイント」は,平成22年5月に廃止された。
関連ページ : 塗料概論:塗料の分類(材料) ,
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【塩基性炭酸亜鉛】( basic zinc carbonate )
塩基性炭酸亜鉛は,炭酸・水酸化亜鉛ともいわれ,代表的な化学式 2ZnCO3・3Zn(OH)2・mH2O で表される。化学式(ZnCO3 )で表される炭酸亜鉛(zinc carbonate)は,水を含む大気中で組成が安定せず,塩基性炭酸亜鉛となるため,一般的には塩基性炭酸亜鉛を炭酸亜鉛と称していることが多い。
実際に,亜鉛華(zinc flower)とも呼ばれる酸化亜鉛(zinc oxide ,ZnO)を水に懸濁させ泥状(スラリー)にし,二酸化炭素(CO2)を吹き込むことで得られる塩基性炭酸亜鉛が炭酸亜鉛として市販されている。
関連ページ : 金属概論:亜鉛めっき鋼 , 防食基礎:腐食試験・評価法 ,
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