化 学 (物質の構造)

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 【イオン結合】

 イオン結合( electrovalent bond )とは,正の電荷を持った原子,又は分子(陽イオン)と負の電荷を持った原子,又は分子(陰イオン)とが静電気力クーロン力,静電的引力と静電的斥力)によってできる結合をいう。
 イオン結合で構成される物質は,同符号のイオンには静電的斥力が,異符号のイオンには静電的引力が働く,これらの力のバランスにより,陰イオンと陽イオンが規則的な繰り返しで配置したイオン結晶となる。
 
 ● イオン結合の表記
 イオン結合を表す時は,陽イオンと陰イオンの規則正しい繰り返しで構成されているので,陽イオンと陰イオンの組み合わせで電気的中性を保つ最も簡単な整数の比で表した化学式(組成式を用いる。
 組成式の書き方
 1 ) 陽イオンを先に書き,続けて陰イオンの順に書く。
 2 ) 陽イオンと陰イオンのそれぞれの価数の最小公倍数となるように,イオンの数を決める。
 
 例えば,硫酸ナトリウムの場合は,1 価のナトリウムイオン( Na+ ),2 価の硫酸イオン( SO42- )で構成されている。陽イオンの価数 1 と陰イオンの価数 2 の最小公倍数 2 となるように, Na+イオン 2 個, SO42-イオン 1 個で,陽イオンを先に書いた Na2SO4 が硫酸ナトリウムの組成式となる。
 
 ● イオン結晶の特徴
 イオン結晶は,陰イオンと陽イオンが強い静電気力で結ばれているので,イオンが自由に動く液体や気体になる温度,すなわち融点や沸点(又は分解温度)は,分子間力による固体より高い
 例えば,塩化ナトリウム( NaCl )の融点 800.4 ℃,沸点 1413 ℃,硫酸ナトリウム( Na2SO4 )の融点 884 ℃である。
 イオン間の結合が強いので,結晶に強い外力を加えて変形させると,同符号のイオンの接近で斥力が働くため,一方向に割れる。すなわち,イオン結晶は,硬くて脆い性質を持つ。
 固体状態のイオン結晶は,イオンの移動が無いため,電気を導かない(絶縁性)。しかし,融解で液体状態の場合や水に溶解した場合は,イオンが容易に移動でき,電荷の移動,すなわち電気の伝導性(導電性)を示す。
 
 【参考】
 ● クーロンの法則( Coulomb’s Low )
 荷電粒子間に働く反発し,又は引き合う力が,それぞれの電荷の積に比例し,距離の二乗に反比例(逆二乗の法則)する。
 電荷を帯びた 2つの荷電粒子間に働くクーロン力 ( F ) は,2 つの粒子の電荷の大きさ ( q1 と q2 ) ,粒子間の距離 ( r ) から求められる。
      F = k×( q1×q2 )/r2
      ここに,k は比例定数

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