社会資本・腐食防食関連の技術用語 (索引)

 “社会資本“,及び“腐食防食“に関連する記事を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
 ここでは,ア行 “あ”の用語を  ああ~あお,  あか~あた,  あち~あつ ,  あて~あも,  あら~あるま ,  あるみ~あん  に分けて紹介する。

 用語一覧 あか~あた

アカガネイト 】  , 【 赤金鉱 】  , 【 アクアイオン 】  ,

アクリルゴム 】  , 【 アクリル酸 】  , 【 アクリル樹脂 】  , 【 アクリル樹脂塗料 】  , 【 アクリルポリオール 】  ,

アコイオン 】  , 【 朝顔(塗装足場) 】  , 【 株式会社アサヒペン 】  , 【 亜酸化鉛 】  , 【 亜酸化鉛さび止めペイント 】  ,

アジェンダ21 】  , 【 足場 】  , 【 足場工 】  , 【 アスファルト 】  ,

アゾ顔料 】  , 【 アダクト 】  , 【 アダクト体

 用語の概要と関連ページ


 【アカガネイト】( akaganeite )
 岩手県奥州市江刺区の赤金鉱山において,南部松夫(東北大学教授)らが発見した新鉱物で,発見場所に因み赤金鉱(akaganeite)と命名された。当初は,オキシ水酸化鉄(FeOOH)のβ変態(β-FeOOH)とされていたが,塩素(Cl)が必須の化学組成であることが分かり,現在の化学組成式は(Fe3+,Ni2+)8(OH,O)16Cl1.25 · nH2O で与えられている。
 なお,腐食・防食分野では,腐食生成物として検出されるオキシ水酸化鉄の中で,塩化物イオン(Cl-1)などのハロゲンイオンの影響で生成したオキシ水酸化鉄(β-FeOOH)をアカガネイト(Akaganéite)と称している。
 関連ページ : 鋼の腐食:腐食生成物 ,  
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 【赤金鉱】( akaganeite )
 岩手県奥州市江刺区の赤金鉱山において,南部松夫(東北大学教授)らが発見した新鉱物で,発見場所に因み赤金鉱(akaganeite)と命名された。当初は,オキシ水酸化鉄(FeOOH)のβ変態(β-FeOOH)とされていたが,塩素(Cl)が必須の化学組成であることが分かり,現在の化学組成式は(Fe3+,Ni2+)8(OH,O)16Cl1.25 · nH2O で与えられている。
 なお,腐食・防食分野では,腐食生成物として検出されるオキシ水酸化鉄の中で,塩化物イオン(Cl-1)などのハロゲンイオンの影響で生成したオキシ水酸化鉄(β-FeOOH)をアカガネイト(akaganéite)と称している。
 関連ページ : 鋼の腐食:腐食生成物 ,  
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 【アクアイオン】( aqua ion )
 以前はアコイオン(aquo ion)といわれていた。水分子 H2O が金属イオンに一定の比で配位している状態のイオンをいう。この状態の配位子(水分子)をアクアといい, M n+(aq) などで表記する。
 多くの金属イオンは,水分子が配位しやすいため,金属塩が水に溶解している場合の多くはアクア化し,安定な錯イオン(イオンとして挙動する錯体)になると考えられている。
 例えば,[Ni(H2O)6]2+ ,[Zn(H2O)4]2+ ,[Al(H2O)6]3+ ,[Co(H2O)6]2+ ,[Fe(H2O)6]3+ ,[Fe(OH)(H2O)5]2+ などが知られている。
 関連ページ : 腐食基礎:腐食反応 ,  
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 【アクリルゴム】( acrylic rubber )
 アクリル酸エステルを主成分に持つ合成ゴムの総称。耐熱油性,耐熱老化性,耐侯性に優れ,自動車用オイルホースやガスケットなどに用いられる。
 関連ページ : 防食基礎:有機高分子材料 ,  
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 【アクリル酸】( acrylic acid )
 IUPAC名 2-プロペン酸(2-propenoic acid),化学式 CH2=CHCOOH の不飽和カルボン酸。
 関連ページ : 塗料各論:エポキシ樹脂塗料概要 ,  
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 【アクリル樹脂】( acrylic resin, acrylics )
 アクリル樹脂とは,いろいろなアクリル又はメタクリルモノマーから,及び,それ以外のモノマーも加えて,重合又は共重合によってつくられる合成樹脂。【JIS K5500「塗料用語」】
 アクリル基 : CH2=CH‐CO‐ ,メタクリル基 : CH2=C(CH3)‐CO‐ , MMA(Methyl Methacrylate)モノマー : CH2=C(CH3)‐CO‐CH3
 アクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルの重合体で,透明性の高い非晶質のアクリル樹脂には熱可塑性アクリル樹脂,熱硬化アクリル樹脂がある。
 アクリル樹脂は,比重が小さく(約1.2),硬く衝撃に強い性質(ロックウェル硬度Mスケール100,シャルピー衝撃強さ約17MJ/m2)を持ち,高い光透過性(日射透過率 約88%)を有するため,有機ガラスとして自動車から航空機および建築物まで広い用途がある。
 関連ページ : 塗料概論:塗料副要素(添加剤) ,  塗料各論:ポリウレタン樹脂塗料(ポリオール硬化形) ,  
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 【アクリル樹脂塗料】( acrylic resin coating, acrylic corting )
 アクリル酸またはメタクリル酸の誘導体を重合して得た樹脂を塗膜形成要素として用いて作った塗料。【JIS K5500「塗料用語」】
 関連ページ : 塗料概論:塗料の分類(材料) ,  
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 【アクリルポリオール】( acrylic poriol )
 アクリル酸エステルとビニル化合物などを共重合(共重縮合)したアクリル樹脂。樹脂特性の調整が比較的容易で,耐水性,耐薬品性,耐光性に優れるため用途が広い。
 関連ページ : 塗料各論:ポリウレタン樹脂塗料(ポリオール硬化形) ,  
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 【アコイオン】( aquo ion )
 古い言い方 ⇒ アクアイオン
 関連ページ : 腐食基礎:腐食反応 ,  
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 【朝顔(塗装足場)】( protective shelf )
 道路などに面した工事現場で,資材等の落下物が地上の通行人等に危害を加えないように,上に向けて突きだした仮設の防護施設。朝顔の花のようにロート状に上に向かって開いているため,朝顔というようになった。
 関連ページ : 塗装概論:足場工 ,  
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 【株式会社アサヒペン】( Asahipen Corporation )
 株式会社アサヒペン;大阪市鶴見区鶴見4丁目1番12号
 関連ページ : 塗料概論:塗料工業の黎明期 ,  
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 【亜酸化鉛】( lead suboxide )
 金属鉛の加熱,硝酸鉛のアルカリ処理などで得られる組成式 PbO の酸化鉛(Ⅱ)で,一酸化鉛(lead monoxide)ともいわれる。古くから防せい顔料やクリスタルガラス(crystal glass,鉛ガラス)などに用いられていた。
 室温で安定なα型(赤色・正方晶系)とで 300℃以上で安定なβ型(黄色・斜方晶系)がある。α型は密陀僧(みつだそう),リサージ (litharge)といわれ,β型は金密陀(きんみつだ),マシコート(massicot)ともいわれる。
 関連ページ : 塗料概論:防せい:体質顔料 ,  
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 【亜酸化鉛さび止めペイント】( lead suboxide anticorrosive paint )
 さび止め顔料として亜酸化鉛を用いて作った,鉄鋼のさび止め地肌塗り用の塗料。【JIS K5500「塗料用語」】
 JIS K5623 「亜酸化鉛さび止めペイント」は,平成26年4月に廃止された。
 関連ページ : 塗料概論:塗料の分類(材料) ,  塗料各論:鉛系さび止めペイント ,  
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 【アジェンダ21】( Agenda 21 )
 1992年開催の地球サミットにおける新たな国際的な関係の構築に向けた「環境と開発に関するリオ・デ・ジャネイロ宣言」(リオ宣言: Rio Declaration on Environment and Development )を実施するための行動計画。
 関連ページ : 塗料概論:塗料と環境問題 ,  
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 【足場】( scaffolding, scaffold, work platform )
 一般的には,工事を行う際に用いる作業床や通路などを指す。足場の多くは,工事期間のみに用いる仮設物であるが,大型建築物や大型構造物では,点検や軽微な補修などの維持管理で用いる恒久設備(ゴンドラなど)もある。
 関連ページ : 塗装概論:足場工 ,  防食塗装系:塗替え塗装 ,  
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 【足場工】( scaffolding, construction scaffold work, scaffolder )
 高所作業を行うための仮設の床などの支持構造物(足場;scaffolding),足場を設置する組立工事(construction scaffold work),足場を建設する職人(scaffolder)を指すこともある。
 関連ページ : 塗装概論:塗替え塗装工程 ,  塗装概論:足場工 ,  塗装概論:塗替え塗装管理(施工の流れ) ,  
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 【アスファルト】( asphalt )
 軽質又は揮発性の成分が蒸発して残った複雑な炭化水素化合物の混合物。黒茶色の半固体。二硫化炭素,アセトン,トルエンなどに溶ける。天然アスファルトと石油アスファルトとがあり,石油アスファルトにはストレートアスファルトとブローンアスファルトとがある。黒ワニスの塗膜形成要素として,また油ワニス・オイルスティンの着色材として用いる。石油アスファルトは,JIS K 2207「石油アスファルト」参照。【JIS K5500「塗料用語」】
 天然または石油精製から得られる瀝青(れきせい,ビチューメン)を主成分とする半固体あるいは固体の暗褐色ないしは黒色の粘着性物質。
 アスファルトは数千種類以上の化合物の集合体である。それらを個々に取り出すことは事実上不可能で,化学構造の似通ったものを4つのグループに分類されてきた。一般的には飽和分,芳香族分,レジン分,アスファルテンの4組成分に分別される。
 なお,アスファルテンを除く3組成分をマルテンと称する。アスファルトには,天然アスファルトと石油アスファルトとがあり,石油アスファルトにはストレートアスファルト(常圧蒸留装置,減圧蒸留装置などで得られる残留瀝青物質)とブローンアスファルト(ストレートアスファルトを加熱し,空気を吹き込み酸化重合したもの)とがある。通常舗装用アスファルトといわれるものは,ストレートアスファルトである。
 塗料分野では,黒ワニスの塗膜形成要素,油ワニス・オイルステインの着色剤として用いられていた。JIS K 2207「石油アスファルト」:道路舗装,水利構造物,防水,電気絶縁及び一般工業に用いる石油アスファルトについて規定されている。
 関連ページ : 防食基礎:有機高分子材料 ,  
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 【アゾ顔料】( azo pigment )
 分子内にアゾ基(-N=N-)をもつ有機顔料の総称で,黄色~赤色系の着色に用いられる。
 繊維の染色を目的とするものはアゾ染料(azo dyes)といい,水,溶媒,展色剤(ビヒクル)に不溶の粉体として用いるものをアゾ顔料(azo pigment)という。
 関連ページ : 塗料概論:構成(着色顔料 ,  
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 【アダクト】( adduct )
 付加反応で生じる付加化合物(addition compound),付加生成物(addition product, adduct)を意味し,アミン付加物(amine adduct),オキシラン付加物(oxirane adduct),エタノール付加物(ethanol adduct),シクロブタン付加物(cyclobutane adduct)など。
 関連ページ : 塗料各論:エポキシ樹脂塗料概要 ,  塗料各論:ポリウレタン樹脂塗料(ポリオール硬化形) ,  
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 【アダクト体】( )
 ジイソシアネートとトリメチロールプロパン(CH3-CH2-C(CH2-OH)3 )との付加体。
 関連ページ : 塗料各論:ポリウレタン樹脂塗料(ポリオール硬化形) ,  
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