物理 関連用語解説 (索引)

 ここでは,物理を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
 
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  ハ行 ふ で始まる用語を  ( ふあ ~ ふほ ) ,  ( ふら ~ )  に分けて紹介する。

 用語一覧  ハ行  ふあ ~ ふほ

ファーレンハイト(人) 】     【 ファーレンハイト温度 】     【 ファラッド毎メートル 】     【 ファラデー(人) 】     【 ファラデーの電磁誘導の法則 】     【 ファラデー定数 】     【 ファラデー・マクスウェルの式 】     【 ファラド(単位) 】     【 ファンデルワールスの状態方程式 】    

風波 】     【 フーリエ(人) 】     【 フーリエ分解 】     【 フーリエ変換 】     【 風浪 】     【 フェーザ表示 】     【 フェミオン 】     【 フェリ磁性 】     【 不可逆過程 】     【 不可逆変化 】     【 不均一な系 】    

複屈折 】     【 復元力 】     【 輻射 】     【 複素数 】     【 不純物半導体 】     【 浮沈子 】     【 普通角閃石 】     【 普通輝石 】     【 フック弾性体 】     【 フックの法則 】     【 フック力 】    

物質の三態 】     【 物質微分 】     【 物焦点距離 】     【 物体焦点 】     【 沸点 】     【 物点 】     【 沸騰 】     【 物理学 】     【 物理光学 】     【 プティ(人) 】     【 不定元 】     【 負電荷 】     【 部分干渉性 】     【 部分偏光

 用語の概要と関連ページ


 【ファーレンハイト】( Gabriel Daniel Fahrenheit )
 ドイツの物理学者ガブリエル・ダニエル・ファーレンハイト(1686 ~ 1736年)は,水銀温度計やアルコール温度計の開発,水と氷が共存する温度と健全な男性の体温を固定点とする温度目盛りの提唱で業績を挙げた。
 関連ページ : 熱力学:熱力学とは ,  
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 【ファーレンハイト温度】( degree Fahrenheit )
 カ氏,℉で表され,塩と氷の寒剤の温度を 0 度,(体温を 100 度),水の沸点 212 度とし温度目盛。
 関連ページ : 熱力学:熱力学とは ,  
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 【ファラッド毎メートル】( )
 誘電率 εのSI 単位: F・m‐1= C・V‐1・m‐1 = m‐3・kg‐1・s4・A2
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  
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 【ファラデー】( Michael Faraday )
 マイケル・ファラデー(1791年~1867年)は,イギリスの化学者,物理学者。ファラデーの電磁誘導の法則,ファラデーの電気分解の法則,ファラデー定数など電磁気学,電気化学への貢献で知られる。
 関連ページ : 物理学のあゆみ ,  電磁気学:電気・電荷・磁気とは ,  電磁気学:電位と電流 ,  電磁気学:電流と磁場 ,  電磁気学:電磁波 ,  電気回路:電気回路の基礎 ,  電気回路:交流の基礎 ,  
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 【ファラデーの電磁誘導の法則】( Faraday's law of induction )
 電磁誘導で,1 つの回路に生じる誘導起電力の大きさは,回路を貫く磁界の変化の割合に比例する。すなわち,ある閉回路を貫く磁束を Φ ( Wb :ウェーバ)としたとき,この回路に生じる誘導起電力 E( V :ボルト)は,磁束の変化の速度に比例( E = ‐𝜕φ/ 𝜕 t )する。
 関連ページ : 電磁気学:電流と磁場 ,  電磁気学:電磁波 ,  電気回路:電磁気学の基本法則 ,  電気回路:交流の基礎 ,  
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 【ファラデー定数】( Faraday constant )
 ファラデーの電気分解の法則で用いられるファラデー定数 F は,1mol の電子の電気量を表し,電気素量 e (1.6021766208×10−19 C)にアボガドロ数 NA((6.022140857×1023 mol-1) をかけたもので,F = 96485.33289(C mol-1) である。
 関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,  
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 【ファラデー・マクスウェルの式】( Faraday's law )
 ファラデーの電磁誘導の法則ともいい,磁場の時間変化があるところには電場が生じることを示すファラデーの電磁誘導の法則の定式化である。
 変動磁場がないとき,電場は渦なしで電位(ポテンシャル)が定義できる。時間的に磁場が変動するとき,磁場の方向に垂直な面に電場の渦巻きが発生する。この時,電場の向きは磁場の変化を妨げる方向(レンツの法則)となる。
 ⇒ マクスウェルの方程式
 関連ページ : 電磁気学:電磁波 ,  
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 【ファラド】( farad )
 F = C・V‐1 = m‐2・kg‐1・s4・A2 :電気容量の SI 組立単位
 関連ページ : 古典力学の基礎:仕事とエネルギー ,  電磁気学:磁場 ,  
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 【ファンデルワールスの状態方程式】( van der Waals equation )
 実在気体を表現する状態方程式の一つ。
 関連ページ : 熱力学:気体の基礎 ,  
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 【風波】( )
 読み:かざなみ,ふうは ⇒ 風浪(ふうろう)
 関連ページ : 波:重力波(表面波) ,  
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 【フーリエ】( Jean Baptiste Joseph Fourier, Baron de )
 ジャン・バティスト・ジョゼフ・フーリエ男爵(1768年~1830年)は,フランスの数学者,物理学者。熱伝導方程式(フーリエの方程式),フーリエ解析で知られる。
 関連ページ : 物理学のあゆみ ,  
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 【フーリエ分解】( Fourier transform )
 ⇔ フーリエ変換
 関連ページ : 波:波・波動とは ,  
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 【フーリエ変換】( Fourier transform )
 フーリエ分解ともいい,与えられた関数を別の周期関数に分解して表現する際に用いられる数学的手法で,ある信号に含まれる周波数成分の解析,通信・画像処理などの実用分野で広く利用される。
 関連ページ : 波:波・波動とは ,  
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 【風浪】( wind sea )
 (読み:ふうろう)風の影響で直接発生した波浪。波浪の周期は 1~30 秒程度で,風浪とうねりからなる。発達した風浪ほど波高が大きく,波長や周期が長い。うねりは,波長 100m 以上,周期 8 秒以上のものが多い。
 関連ページ : 波:重力波(表面波) ,  
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 【フェーザ表示】( phasor )
 電気工学や波動光学などにおいて正弦信号を複素数で表現する表示方法。
 関連ページ : 電気回路:交流の基礎 ,  電気回路:交流回路とインピーダンス ,  
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 【フェミオン】( fermion )
 強い相互作用で陽子や中性子などのハドロン(hadron;強い相互作用で結びついた複合粒子のグループ)の構成要素であるクォーク,強い相互作用をしないレプトンに分けられる。
 ⇒ 素粒子
 関連ページ : 電磁気学:電気・電荷・磁気とは ,  
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 【フェリ磁性】( ferrimagnetism )
 フェリ磁性体では,反強磁性のように,物質中にある方向のスピンと逆方向(ほぼ逆方向)のスピンの 2種類が共存しするが,一方のスピンが優勢なため,全体として磁化を持つ。
 フェリ磁性を持つ物質の代表は,マグネタイト(Fe3O4)のようなフェライトと呼ばれる Fe 系の磁性材料がある。
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  
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 【不可逆過程】( irreversible process )
 ある系が状態 A から状態 B に移った時,系以外の外界に変化を生ずる。この系を再び状態 A に戻した時,外界が元の状態に戻らない変化を不可逆変化(irreversible change)や非可逆変化といい,この過程を不可逆過程という。
 日常生活で目にするほと んど全ての過程は,膨張や摩擦を伴う不可逆過程であ る。
 関連ページ : 熱力学:断熱変化・等温変化 ,  熱力学:熱力学第二法則 ,  
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 【不可逆変化】( irreversible change )
 ⇒ 不可逆過程
 関連ページ : 熱力学:断熱変化・等温変化 ,  熱力学:熱力学第二法則 ,  
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 【不均一な系】( heterogeneous system )
 系の性質がある境界の領域を境に不連続に変化する場合をいう。不均一な系において均一な部分を相(phase), 各相を囲む領域を相境界(phase boundary)という。
 関連ページ : 熱力学:熱力学とは ,  熱力学:熱力学第一法則 ,  
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 【複屈折】( double refraction , birefringence )
 JIS Z 8120 「光学用語」では,“結晶その他の異方性物質に入射する光が,互いに垂直な振動方向をもつ二つの光波に分かれる現象。”と定義している。
 関連ページ : 波:物理光学とは ,  
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 【復元力】( restoring force )
 平衡位置から少しだけずれた物体をもとの位置に戻させる向きに働く力。例えば,振動するばねでは,ばねのフック力,振り子では,重力の接線成分が復元力となる。
 関連ページ : 波:波・波動とは ,  波:重力波(表面波) ,  
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 【輻射】( radiation )
 ⇒ 熱放射
 関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,  
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 【複素数】( )
 関連ページ : 電気回路:交流回路とインピーダンス ,  
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 【不純物半導体】( impurity semiconductor )
 JIS C 5600「電子技術基本用語」では,“外因性半導体(extrinsic semiconductor)ともいい,内部に含まれる不純物,欠陥のイオン化によって生じた電子又は正孔がキャリヤ発生の主体となる半導体。”と定義されている。
 関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,  
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 【浮沈子】( Cartesian diver )
 内部に空間を持ち,下端が小さく開いた小さな容器で,内部に水と空気を入れ,大気圧で僅かに浮くように浮力を調整したもの。
 浮沈子を水で満たし密封容器に入れ,容器に外から応力を加えることで沈み,応力を開放することで浮くパスカルの原理とアルキメデスの原理を利用した玩具。
 関連ページ : 流体:流体とは ,  
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 【普通角閃石】( hornblende )
 ケイ酸塩鉱物の一種,Ca を含む角閃石(amphibole)の仲間。
 関連ページ : 波:物理光学とは ,  
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 【普通輝石】( augite )
 ケイ酸塩鉱物で,カルシウムを含む単斜輝石(pyroxene)。 化学組成 (Ca,Mg,Fe)2Si2O6
 関連ページ : 波:物理光学とは ,  
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 【フック弾性体 】( Hookean elastic material )
 ⇒ フックの法則
 関連ページ : 力と運動:主な力の概要 ,  
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 【フックの法則】( Hooke's law )
 弾性の法則とも呼ばれ,物理学における主要な法則の一種,16世紀にイギリスの物理学者ロバート・フックが“ばねの伸びと弾性限度以下の荷重は正比例する”と提唱した近似的な法則である。
 フックの法則が近似として成り立つ物質を線形弾性体,フック弾性体 (Hookean elastic material) という。
 関連ページ : 力と運動:主な力の概要 ,  古典力学の基礎:運動エネルギー・位置エネルギー ,  古典力学の基礎:エネルギー保存の法則 ,  波:波・波動とは ,  波:音波(弾性波) ,  
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 【フック力】( )
 ⇒ 弾性力
 関連ページ : 古典力学の基礎:運動エネルギー・位置エネルギー ,  波:波・波動とは ,  
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 【物質の三態】( three states of matter )
 物質の状態,固体,液体,気体をまとめて物質の三態や三相と呼ぶ。三態が安定的に共存する温度を三重点という。
 関連ページ : 流体:流体とは ,  
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 【物質微分】( material derivative )
 関連ページ : 流体:流体動力学の基礎 ,  
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 【物焦点距離】( )
 関連ページ : 波:幾何光学とは ,  
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 【物体焦点】( object focal point )
 JIS Z 8120 (光学用語)の定義では,光学系の物体空間における軸上焦点。
 関連ページ : 波:幾何光学とは ,  
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 【沸点】( boiling point )
 ⇒ 蒸発
 関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,  
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 【物点】( object point )
 JIS Z 8120 (光学用語)の定義では,
 物体空間における物体の一点。これは理想的な点光源とみなされる。
 関連ページ : 波:光学とは ,  波:幾何光学とは ,  
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 【沸騰】( )
 ⇒ 蒸発
 関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,  
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 【物理学】( ../physics )
 物理学(../physics)とは,自然科学のなかで,主に無生物の現象を量的に把握し,現象を支配する法則の数式による表現,又は数学的に推論する基本的な学問。
 研究手法により,実験物理学(実験で得られた経験法則の基本法則化),理論物理学(実験で得られた法則から理論を構成し,新しい事実の予測)に大別される。
 関連ページ : 物理(目次) ,  物理学の主な分類 ,  
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 【物理光学】( ../physical optics )
 波動光学ともいい,光を波動性に着目した光波という概念で捕え,光波の伝搬,干渉,回折,分散,散乱,放射,吸収など光と物質との相互作用などを論じる分野である。
 光を光線とみなせる現象では幾何光学で論じるのが簡便であるが,結晶光学,電磁光学,光物性学などは波動性に注目した分野である。
 関連ページ : 波:光学とは ,  波:物理光学とは ,  
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 【プティ】( Alexis Thérèse Petit )
 フランスの実験物理学者のアレクシ・テレーズ・プティ(1791年 ~ 1820年)
 関連ページ : 熱力学:熱膨張,比熱容量 ,  
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 【不定元】( indeterminate )
 ⇒ 独立変数
 関連ページ : 流体:流体動力学の基礎 ,  熱力学:熱力学とは ,  熱力学:熱力学第一法則 ,  
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 【負電荷】( negative charge )
 素粒子が持つ性質の一つで,電荷量は正または負の値を取りうる。正の電荷を正電荷といい,負である電荷を負電荷という。
 なお,原子を構成する陽子は正電荷を,電子は負電荷を持ち,中性子は電荷を持たない。
 ⇒ 電荷
 関連ページ : 電磁気学:電気・電荷・磁気とは ,  電磁気学:電荷と帯電 ,  
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 【部分干渉性】( partial coherence )
 JIS Z 8120 (光学用語)の定義では,
 干渉性と非干渉性との中間の光波の性質。 この場合,コヒーレンス度 |γ| は,0<|γ|<1 である。
 関連ページ : 波:光学とは ,  
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 【部分偏光】( partially polarized light )
 JIS Z 8120 (光学用語)の定義では,
 偏光と自然光とからなる光。
 関連ページ : 波:光学とは ,  
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