物理 関連用語解説 (索引)

 ここでは,物理を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
 
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力のモーメント 】     【 地球 】     【 蓄電器 】     【 地磁気 】     【 地動説 】     【 中間圏 】     【 中紫外線 】     【 中心力 】     【 中性子 】     【 中性子線 】    

中赤外線 】     【 中波 】     【 重畳原理 】     【 超常磁性 】     【 潮汐波 】     【 超短波 】     【 超長波 】     【 超伝導 】     【 超軟X線 】     【 長波 】    

張力 】     【 超臨界流体 】     【 調和解析 】     【 調和関数 】     【 調和振動子 】     【 直線運動 】     【 直線偏光 】     【 直流 】    

直流回路 】     【 直流電圧 】     【 直流電流 】     【 直流発電 】     【 直列回路 】     【 直交座標系 】     【 直交直線座標 】     【 直交ニコル

 用語の概要と関連ページ


 【力のモーメント】( moment of force )
 力学において,物体に回転を生じさせるような力の性質を表す量で,力の能率とも呼ばれる。
 関連ページ : 古典力学の基礎:仕事とエネルギー ,  
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 【地球】( earth )
 太陽系の 3 番目の惑星で,表面に水,酸素を大量に蓄えた空気があり,多様な生物が生存することを特徴とする。
 太陽からの平均距離 1 億 4960 万 km にあり,太陽を一つの焦点とする円に近い楕円軌道上を 365.2563 日の周期で公転し,公転軌道面と約 66.5 °の傾きを保つ地軸を軸として 23 時間 56 分 4.09 秒の周期で自転している。
 地球の大きさは,赤道半径 6378.388 km ,極半径 6356.912 km ,全質量 5.973×1027g ,平均密度 5.52 g/cm3である。
 関連ページ : 力と運動:運動の法則 ,  
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 【蓄電器】( capacitor )
 ⇒ コンデンサ
 関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,  
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 【地磁気】( geo magnetism )
 地球の持つ磁性(磁気),又は地球により生じる磁場(磁界)をいう。
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  
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 【地動説】( heliocentric theory )
 コペルニクスによって唱えられた宇宙構造説。太陽は宇宙の中心に静止し,地球が自転しながら他の惑星とともに太陽の周りを回っているとする考え方。
 関連ページ : 物理学のあゆみ ,  
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 【中間圏】( mesosphere )
 大気の成層圏の上,熱圏の下にある大気層をいい,地表からの高さ 50~80km の層をいう。
 関連ページ : 電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【中紫外線】( mid ultraviolet radiation )
 略語 UV – B で表される波長 280 ~ 315 nm の電磁波で,太陽光に含まれる紫外線の約 1%である。人体への影響としては,表皮層に作用し,この防衛反応として,メラニンを生成(いわゆる日焼け)する。また,生物の DNA を不安定にし,皮膚がん発現のリスクを高めるといわれている。
 関連ページ : 電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【中心力】( central force )
 曲線運動している物体に作用する向心力とは定義が異なり,万有引力やクーロン力などがの原点(定点)と物体を結ぶ線に沿って,原点と物体との距離にのみ依存する力を指す。
 中心力は,運動する物体相互を結ぶ線に沿って,物体間の距離で一義的に決まる。
 なお,中心力を受けている質点は,定まった平面上を運動し,力の中心に関する角運動量は変らない(ケプラーの法則)。
 関連ページ : 古典力学の基礎:円運動・剛体の運動 ,  
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 【中性子】( neutron )
 原子核を構成する粒子のうち無電荷の粒子を指し,原子核反応式では記号 n で表される。
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  
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 【中性子線】( neutron beam )
 ⇒ 放射線
 関連ページ : 電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【中赤外線】( mid infrared radiation )
 略語 MIR で表される波長 3 ~ 5 μmの電磁波で,赤外分光(infrared spectroscopy ,略称IR )の分野で赤外と言うとこの領域を指すことが多い。
 関連ページ : 電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【中波】( medium frequency , medium wave )
 略語 MF(Medium Frequency)又は MW(Medium Wave)で表され,波長 100 ~ 1 000 m (周波数 300 ~ 3 000 kHz )でヘクトメートル波とも呼ばれる。
 MF は,昼間に現れる電離層( D層)に吸収されため,昼間は地表波のみ有効となる。MF は,中波放送,船舶無線,航空無線航行,アマチュア無線などに利用される。
 関連ページ : 電磁気学:電磁波 ,  電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【重畳原理】( principle of superposition )
 読み:ちょうじょうげんり⇒ 重ね合わせの原理
 関連ページ : 波:波・波動とは ,  
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 【超常磁性】( superparamagnetism )
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  
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 【潮汐波】( tidal wave )
 (読み:ちょうせきは)海水の潮汐現象で生じる波。
 関連ページ : 波:重力波(表面波) ,  
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 【超短波】( very high frequency )
 超短波(Very high frequency):略語 VHF(Very High Frequency)で表され,波長 1 ~ 10 m ,周波数 30 ~ 300 MHz でメートル波とも呼ばれる。
 日本では,2012 年 3 月まで,アナログテレビ(約 100 ~ 220 MHz ,1 ~ 12 ch )の放送に利用されていたが,現在はデジタル放送に切り替わっている。
 他に,移動通信(防衛無線,船舶無線,ラジコンなど),防災無線,無線航行(計器着陸装置,超短波全方向式無線標識など),航空無線,FM放送,アマチュア無線などで利用される。
 関連ページ : 電磁気学:電磁波 ,  電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【超長波】( very low frequency )
 略語 VLF で表され,波長 10 ~ 100 km(周波数 3 ~ 30 kHz)でミリアメートル波とも呼ばれる。
 ミリア(M)とはメートル(m)の接頭辞で,104 倍を意味するが,SI 単位系では接頭辞にメガ(M)を採用するようになり,混同を避けるため使用が廃止された。
 VLF は,船舶や航空機で利用されていた地上系の電波航法システム(オメガ航法)に用いられていた。標準時と周波数の国際標準として送信される標準電波として用いられている。また,極超短波ほどではないが,ある程度の水中を通り抜けられるので,深度 10 ~ 40 m 程度の潜水艦との通信に用いられている。
 関連ページ : 電磁気学:電磁波 ,  電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【超伝導】( super conductivity )
 物質を非常に低い温度へ冷却したとき,電気抵抗がゼロになる現象。
 関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,  
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 【超軟X線】( Ultrasoft X-ray )
 ⇒ X線(えっくすせん)
 関連ページ : 電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【長波】( low frequency , long wave )
 電磁波の場合は,略語 LF(Low Frequency)又は LW(Long Wave)で表され,波長 1 ~ 10 km (周波数 30 ~ 300 kHz)でキロメートル波ともいわれる。
 波長が長いので,障害物の影に容易に回り込める。特に高緯度地域で地表波が安定して利用できる。
 LF は,電波時計,電波航法(誘導無線),アマチュア無線などに用いられる。
 重力波の場合は ⇒ 有限振幅波
 関連ページ : 波:重力波(表面波) ,  電磁気学:電磁波 ,  電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【張力】( tension )
 垂直応力が引き合う場合,すなわち,物体のある平面に垂直方向に作用する引っ張り合う単位面積当たりの力をいうが,一般的には,単に引っ張る力の意味で用いることも少なくないので,単位を記すなど文脈において,単位面積当たりの力(応力)なのか外力としての引く力かを明確にしておくと誤解を避けられる。
 物体の接触界面を通じて作用する力は電磁気力で説明される。基本的な力ではなく,便宜的に分類された力である。
 ⇒ 電磁気力,垂直応力
 関連ページ : 力と運動:力の基本 ,  力と運動:主な力の概要 ,  流体:流体とは ,  
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 【超臨界流体】( supercritical fluid )
 相図の臨界点を超える条件での,気体の拡散性と液体の溶解性を併せ持ち,気体と液体の区別がつかない状態。
 関連ページ : 流体:流体とは ,  熱力学:相転位,熱の移動 ,  
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 【調和解析】( harmonic analysis )
 関数や信号を基本波の重ね合わせとして表現する数学の一分野で,フーリエ級数,フーリエ変換などの一般化に関する研究分野。
 関連ページ : 波:音波(発音体の振動) ,  
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 【調和関数】( harmonic function )
 2つの実変数 x ,y の実関数 u (x,y) が,ある領域内で連続かつ1次および2次の偏導関数をもち,2次元のラプラスの方程式 Δu=∂2u/∂x2+∂2u/∂y2=0 を満たすとき,この関数 u (x,y) はその領域において調和であるといい,u (x,y) を調和関数と呼ぶ。
 関連ページ : 流体:流体の運動 ,  
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 【調和振動子】( harmonic oscillator )
 振子のように振動する物体のうち,とくに質点が定点からの距離に比例する力を受けて運動する力学系をいう。
 関連ページ : 波:波・波動とは ,  
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 【直線運動】( linear motion )
 直線運動は,等速直線運動と等加速度直線運動に分けられる。
 等加速度運動では,物体の初速度がゼロ,又は加速度の方向と初速度の方向との成す角度が 0 度,又は 180 度の場合
 関連ページ : 力と運動:等加速度運動 ,  
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 【直線偏光】( linearly polarized light , plane polarized light )
 JIS Z 8120 (光学用語)では,“光波(電気ベクトル)の振動方向が同一平面内に含まれる光。 平面偏光ともいう。”と定義している。
 関連ページ : 波:光学とは ,  波:物理光学とは ,  
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 【直流】( direct current )
 略語 DC で表され,常に一定向きに流れる電流を指す。直流には,大きさが一定の電圧を指す狭義の直流の他に,電流の向きは一定であるが大きさが変化する脈流(pulsating current)がある。脈流は,交流成分を持つ直流ともいえる。
 直流電源には,電池や交流を整流(整流回路)しフィルタで平滑(安定化回路)にした整流電源(安定化電源)が広く使われる。
 関連ページ : 電磁気学:電位と電流 ,  電気回路:直流電気回路の基礎 ,  
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 【直流回路】( direct-current circuit )
 直流の電源(複数のことがある)のみを持った電気回路である。
 直流回路の設計に使われる主要な基本則には,オームの法則 ,キルヒホッフの法則,テレゲン(テレヘン)の定理,回路の双対性,分圧の法則,分流の法則,重ね合わせの理,相反定理,等価電源の定理(テブナンの定理,ノート ンの定理)などがある。
 関連ページ : 電気回路:直流電気回路の基礎 ,  
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 【直流電圧】( direct voltage )
 時間によって方向が変化しない電圧をいう。
 関連ページ : 電磁気学:電位と電流 ,  
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 【直流電流】( direct current )
 略語 DC で表され,電流の流れる向きが一定の電流で単に直流ともいう。
 ⇒ 直流
 関連ページ : 電磁気学:電位と電流 ,  
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 【直流発電】( )
 フランス人技術者ヒポライト・ピクシーが初の整流子発電機(ダイナモ,dynamo)を開発した。アメリカの発明家エジソンが直流発電・直流送電を推進したが,交流発電・送電が優勢となり,大規模な直流発電は実現されなかった。
 ⇒ 整流子発電機
 関連ページ : 電気回路:交流の基礎 ,  
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 【直列回路】( series circuits )
 電子部品の回路上の接続方法の一つで,2つの端子を持つ部品を数珠繋ぎに接続した回路をいう。
 関連ページ : 電気回路:交流回路とインピーダンス ,  
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 【直交座標系】( rectangular coordinate system )
 空間上の点を表す方法の一つで,互いに直交している座標軸を指定することで定まる座標系である。
 平面(二次元)上の点の場合(直交直線座標)では,平面上で直角に交わる二直線( X軸,Y軸)を定めて座標( x , y )と表す。極座標平面( r ,θ)とは,x = cos θ,y = sin θの関係がある。
 関連ページ : 古典力学の基礎:惑星の運動 ,  
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 【直交直線座標】( )
 ⇒ 直交座標系
 関連ページ : 古典力学の基礎:惑星の運動 ,  
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 【直交ニコル】( crossed nicols , cross polarization )
 JIS Z 8120 (光学用語)の定義では,
 偏光子,検光子を透過する直線偏光の電気ベクトルの振動面が互いに垂直になるように配置した状態,又はこの状態における一組の偏光素子。
 関連ページ : 波:光学とは ,  
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