ここでは,物理を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
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ヤ行 ゆ で始まる用語を紹介する。
用語の概要と関連ページ
【融解曲線】( melting curve )
相図における液相と固相の境界。
関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,
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【融解】( melting , fusion )
固体が液体に変わる現象をいう。変化している間は,熱を与えても温度が一定に保たれ,この温度を融点(melting point)という。固体が液体に変化するときに吸収する熱エネルギー(潜熱)を融解熱(heat of fusion)という。融解現象は,次のように説明される。
関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,
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【融解熱】( heat of fusion )
⇒ 融解,潜熱
関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,
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【有義波】( significant wave )
ある地点で一定時間(気象庁では 20 分間)に観測される波のうち,高いほうから順に 1/3 の個数までの波。
関連ページ : 波:重力波(表面波) ,
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【有義波高】( significant wave height )
有義波を平均した波高。
関連ページ : 波:重力波(表面波) ,
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【有限振幅波】( finite amplitude wave )
海岸付近など,水深に比較して波高がそれほど小さくない場合は,有限振幅波(finite amplitude wave),浅海波(せんかいは,shallow water wave,浅水波),長波(long wave)などといい,これを扱う理論を有限振幅波理論(finite amplitude waves theory)という。
関連ページ : 波:重力波(表面波) ,
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【有限振幅波理論】( finite amplitude waves theory )
⇒ 有限振幅波
関連ページ : 波:重力波(表面波) ,
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【有向線分】( oriented segment )
始点と終点の場所を指定し記号の上に矢印を付けた表記を有向線分という。例えば,空間上の始点 A ,終点 Bを結ぶ線分は,有向線分と表記する。
関連ページ : 力と運動:はじめに ,
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【有効電力】( effective power )
負荷回路のインピーダンスのうち抵抗成分が消費する電力で,交流回路の消費電力ともいい,ある時点での瞬時電力(instantaneous electric power)を 1 周期( T )に渡って平均した値。
関連ページ : 電気回路:交流の基礎 ,
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【融点】( melting point )
⇒ 融解
関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,
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【誘電緩和】( dielectric relaxation )
JIS C 5600「電子技術基本用語」では,“誘電体中の電荷が中和して消失する現象。”と定義している。誘電体中に発生した電荷が中和して消失するまでの時間は,誘電緩和時間(dielectric relaxation time)という。
一般的には,配向分極の関わる誘電体の変動電場による分子分極の遅れによって起こる誘電率の瞬間的な遅れのことを誘電緩和という。
関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,
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【誘電緩和時間】( dielectric relaxation time )
JIS C 5600「電子技術基本用語」では,“誘電体中に発生した電荷が中和して消失するまでの時間。”と定義している。
⇒ 誘電緩和
関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,
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【誘電体】( dielectric substance )
電媒質ともいわれ,電気を通さない絶縁体(不導体)として振る舞う。すなわち,静電場で分極するが,広いバンドギャップ(禁制帯)を有するため,自由電子を殆ど持たず直流電流が殆ど流れない絶縁体である。
導体と異なり自由電子を持たないが,外部電荷から受けるクーロン力(クーロンの法則)により,誘電体を構成する分子が分極(polarization)するため,導体の場合と同様に誘電体内部の電荷配向による帯電が起きる。
誘電体の電気的特性を表わす量は,分極率,誘電率である。誘電体のなかには外部電場なしに存在する自発分極を持つ強誘電体がある。
関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 , 電気回路:電気回路の基礎 ,
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【誘電分極】( dielectric polarization )
JIS C 5600「電子技術基本用語」で“電気的な分極で,電気分極ともいう。特に誘電体(絶縁体)の分極によって生じた単位体積当たりの双極子モーメント P を指すことが多く,電界を E ,電束密度を D とすると,次の式で表す。P = D –ε0E ”と定義している。
誘電分極の度合いを示す双極子モーメント P (単位 C・m–2 )は, P = D –ε0E と定義される。ここで,D は電束密度,ε0 は真空の誘電率(8.854×10–12 A2·s2·N–1·m–2)である。すなわち,誘電分極は,電束密度の真空からのずれを表している。
⇒ 分極,双極子
関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 , 電気回路:電気回路の基礎 ,
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【誘電率】( permittivity )
電媒定数ともいい,誘電体の誘電分極が生じる程度を表す物質定数,すなわち,外部から電場を与えたとき,物質内の原子や分子の応答の程度を表す。
電束密度 D と電場の強さ E との関係 D = εE を与えるε(電束密度と電場の強さとの比)をいう。
しかし,一般に誘電率といった場合は,誘電体の誘電率を真空の誘電率でわった比誘電率(relative permittivity)を指すことが多い。
関連ページ : 電磁気学:電場 , 電磁気学:磁場 , 電磁気学:電磁波の性質 , 電気回路:電気回路の基礎 ,
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【誘導起電力】( induced electromotive force )
磁場の変化によって回路に生じる起電力。⇒ 電磁誘導
関連ページ : 電磁気学:電流と磁場 , 電気回路:交流の基礎 ,
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【誘導磁気】( induced magnetism )
関連ページ : 電磁気学:磁場 ,
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【誘導性リアクタンス】( inductive reactance )
インダクタ(コイル)の交流の通過し易さを表す。インダクタに時間的に変化する電流が通ると,自己誘導により,電流の変化を妨げる向き逆起電力が生じる。
インダクタの電圧電流比で表され,交流の周波数(ν),自己インダクタンス( L )により決まる疑似的な抵抗である。
関連ページ : 電気回路:交流の基礎 , 電気回路:交流回路とインピーダンス ,
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【誘導抵抗】( induced drag )
関連ページ : 流体:流体の抵抗 ,
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【誘導電流】( induced current )
誘導起電力によって回路に生じる磁束の変化を妨げる方向の電流。⇒ 電磁誘導,レンツの法則
関連ページ : 電磁気学:電流と磁場 ,
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【誘導発電機】( )
磁石を用いず,コイルの回転磁界で内部の導体が誘導によって一時的に磁石になる現象を利用した交流発電機で,かご形三相誘導発電機,巻線形三相誘導発電機がある。
関連ページ : 電気回路:交流の基礎 ,
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