ここでは,物理を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
☆ “ホーム” ⇒ “生活の中の科学“ ⇒ “基礎物理(総目次) ⇒
マ行 ま で始まる用語を紹介する。
用語一覧 マ行 ま
【 マイクロ波 】
【 マイケルソン(人) 】
【 マイケルソン干渉計 】
【 マイケルソン・モーリーの実験 】
【 マイヤー(人) 】
【 マイヤーの関係式 】
【 巻線形三相誘導発電機 】
【 マクスウェル(人) 】
【 マクスウェル・ガウスの式 】
【 マクスウェルの方程式 】
【 マグヌス効果 】
【 曲げ応力 】
【 摩擦 】
【 摩擦係数 】
【 摩擦帯電 】
【 摩擦帯電列 】
【 摩擦抵抗 】
【 摩擦力 】
用語の概要と関連ページ
【マイクロ波】( microwave )
マイクロ波に関する明確な定義はないが,波長 100 μm ~ 1 m ,周波数 300 ~ 3 000 MHz の電磁波に対する一般的な呼称で,極超短波(デシメートル波 ,UHF),センチメートル波(SHF),ミリメートル波(EHF),サブミリ波が含まれる。
マイクロ波の発振には,マグネトロン,クライストロン,進行波管(TWT),ジャイロトロン,ガンダイオードを用いた回路などが用いられる。マイクロ波伝送線路には,同軸ケーブル,金属製の導波管が用いられる。
マイクロ波の応用は,衛星テレビ放送,マイクロ波通信,レーダー,マイクロ波プラズマ,電子レンジ(マイクロ波加熱),マイクロ波治療,マイクロ波分光法,マイクロ波化学,マイクロ波送電,マイクロ波イメージングなど幅広い分野にまたがる。
このため,マイクロ波を用いた工学としてマイクロ波工学が一学問分野として成立している。
関連ページ : 電磁気学:電磁波 , 電磁気学:電磁波の性質 ,
用語一覧へ
【マイケルソン】( Albert Abraham Michelson )
アルバート・エイブラハム・マイケルソン(1852年 ~ 1931年)は,アメリカの物理学者,海軍士官で,マイケルソン干渉計の発明,光速度やエーテルに関する研究を行った。
関連ページ : 波:物理光学とは ,
用語一覧へ
【マイケルソン干渉計】( Michelson interferometer )
アメリカの物理学者マイケルソンが考案した二光束干渉計で,分光分析機器などで用いられる。光速度の測定や光速度不変のの原理(特殊相対性理論)の導出につながるマイケルソンモーリーの実験に用いられた。
関連ページ : 波:物理光学とは ,
用語一覧へ
【マイケルソン・モーリーの実験】( Michelson-Morley's experiment )
光の媒質としてその存在が考えられていた絶対静止系(エーテル系)に対する,地球の相対運動を検証するため,マイケルソンとモーリーとがマイケルソン干渉計を用いて行った実験である。実験結果は,意図に反し,エーテル系の存在について否定的なもので,特殊相対性理論の根拠となった。
関連ページ : 波:物理光学とは ,
用語一覧へ
【マイヤー】( Julius Robert von Mayer )
ユリウス・ロベルト・フォン・マイヤー(1814年~1878年),ドイツの物理学者。熱と仕事が相互に変換可能であること,エネルギー保存の法則を発表。比熱に関するマイヤーの関係式でも知られる。
関連ページ : 物理学のあゆみ , 古典力学の基礎:エネルギー保存の法則 , 熱力学:熱力学とは , 熱力学:熱膨張,比熱容量 , 熱力学:熱力学第一法則 ,
用語一覧へ
【マイヤーの関係式】( Meyer’s relation )
圧力一定で温度を上げると,一般には体積が増加し,その分の熱を必要とするため,一般的な物質では,定圧熱容量>定積熱容量である。
理想気体の場合は,定積熱容量( CV ),定圧熱容量( Cp ),気体定数( R = 8.3144621(75) J・K-1・mol-1 ),物質量(n モル)に,
Cp = CV + nR
の関係があることを,ドイツの理学者ユリウス・ロベルト・フォン・マイヤー(1814 ~ 1878年)が発見したため,マイヤーの関係式(Meyer’s relation)といわれる。
関連ページ : 熱力学:熱膨張,比熱容量 , 熱力学:熱力学第一法則 ,
用語一覧へ
【巻線形三相誘導発電機】( )
⇒ 誘導発電機
関連ページ : 電気回路:交流の基礎 ,
用語一覧へ
【マクスウェル】( James Clerk Maxwell )
ジェームズ・クラーク・マクスウェル(1831年~1879年)は,イギリスの理論物理学者で,熱力学のマクスウェルの関係式,電磁気学のマクスウェルの方程式,統計力学のマクスウェル分布(マクスウェル・ボルツマン分布)で知られる。
関連ページ : 物理学のあゆみ , 熱力学:熱力学とは , 電磁気学:電気・電荷・磁気とは , 電磁気学:電磁波 , 電磁気学:電磁波の性質 ,
用語一覧へ
【マクスウェル・ガウスの式】( Gauss's law )
電場に関するガウスの法則ともいい,この式は,電荷密度と電場に関する式で,電束が電荷の存在するところで発生・消滅し,それ以外のところでは保存されることを示す。
⇒ マクスウェルの方程式
関連ページ : 電磁気学:電磁波 ,
用語一覧へ
【マクスウェルの方程式】( Maxwell's equations )
電磁方程式ともいわれ,イギリスの物理学者マクスウェルが見出した電磁場の時間的・空間的変化を記述する古典電磁気学の基礎方程式である。
磁場に関するガウスの法則(磁束保存の式),ファラデーの電磁誘導の法則(ファラデー・マクスウェルの式),電流の磁気作用についてのアンペールの法則(アンペール・マクスウェルの式)および電場に関するガウスの法則(マクスウェル・ガウスの式)の四つの微分方程式からなる。
関連ページ : 電磁気学:電気・電荷・磁気とは , 電磁気学:電場 , 電磁気学:電磁波 , 電磁気学:電磁波の性質 , 電気回路:電磁気学の基本法則 ,
用語一覧へ
【マグヌス効果】( Magnus effect )
粘性を有する流体中において,回転する円柱や球が一定速度で移動する場合,又は流体が一様に流れる場合に,流に対して垂直方向の力(揚力)が働く現象をマグナス効果という。
関連ページ : 流体:流体の抵抗 ,
用語一覧へ
【曲げ応力】( flexural stress )
その試験の間の一定の時間に,支点間距離の中央において測定される試験片の外側表面における最大の公称応力( JIS K 6900 )。
関連ページ : 力と運動:主な力の概要 ,
用語一覧へ
【摩擦】( friction )
物体が他の物体の表面に接しながら運動しようとするとき,接触面に沿って相対運動を妨げる力(摩擦力)がはたらく現象をいう。物体が相対的に静止している場合の静止摩擦,運動を行っている場合の動摩擦に分けられる。
⇒ 摩擦力
関連ページ : 熱力学:熱力学第二法則 ,
用語一覧へ
【摩擦係数】( coefficient of friction )
摩擦係数は,二つの物体の接触面に働く摩擦力と接触面に作用する垂直抗力との比をいい,記号 μ で表記される無次元量である。摩擦係数は,接触面の材質や表面状態(凹凸など)で定まる。
静止摩擦力が接触面の見かけ上の面積に依存しないのは,接触面表面の微細な凹凸により,原子レベルでの相互作用(クーロン力)の生じる面積(真実接触面積)が限られ,見かけ上の接触面積が意味をもたないためといわれている。
動き出すことで原子間のクーロン力を切断することが動摩擦力の原因と考えられている。物体の移動速度によらず動摩擦力が一定なのは,クーロン力の切断箇所の数が移動速度とは無関係なためと説明されている。
関連ページ : 力と運動:主な力の概要 ,
用語一覧へ
【摩擦帯電】( frictional electrification , frictional charging )
2 つの物体(絶縁体同士,又は絶縁体と導体)の摩擦により一方の物体からる電子を奪い負に帯電,この時,他方の物体は電子を受け取り正に帯電する。
摩擦帯電には,摩擦現象の違いにより,絶縁性液体や高抵抗粉体のパイプ中の流動中の摩擦による流動帯電,噴出する時の摩擦による噴出帯電,絶縁体を破砕する際の摩擦による破砕帯電など実用面での分類もある。
関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 ,
用語一覧へ
【摩擦帯電列】( )
⇒ 帯電列
関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 ,
用語一覧へ
【摩擦抵抗】( friction drag )
⇒ 粘性抵抗
関連ページ : 力と運動:等加速度運動 , 流体:流体の抵抗 , 電気回路:電気回路の基礎 ,
用語一覧へ
【摩擦力】( force of friction )
物体 A と物体 B が接触する場合は,その界面で,作用・反作用の法則に従い,物体 A に加えた力と反対方向の接触面に沿って発生する力で,接線抗力,接線反力ともいわれる。
摩擦力は,物体 A の重量・荷重などの垂直抗力 P ,物体 B との接触面の状態に応じた摩擦係数μに比例し,見かけの接触面積や速度には依存しない。
電磁気力で説明され,基本的な力ではなく,便宜的に分類された力である。
⇒ 電磁気力,保存力
関連ページ : 力と運動:等加速度運動 , 力と運動:力の基本 , 力と運動:主な力の概要 , 古典力学の基礎:運動エネルギー・位置エネルギー , 流体:流体の運動 ,
用語一覧へ
ページの先頭へ