ここでは,物理を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
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サ行 し で始まる用語を ( しあ ~ しす ) , ( しせ ~ しや ) , ( しゆ ) , ( しよ ~ ) に分けて紹介する。
用語一覧 さ行 しあ ~ しす
【 CODATA 】
【 シート抵抗 】
【 磁化 】
【 磁荷 】
【 紫外線 】
【 視覚 】
【 磁気 】
【 磁気異常 】
【 磁気異方性 】
【 磁気加速 】
【 色彩学 】
【 磁気作用 】
【 磁気双極子 】
【 磁気双極子モーメント 】
【 磁気増幅器 】
【 磁気特性 】
【 磁気浮上 】
【 磁気分極 】
【 磁気モーメント 】
【 磁気誘導束 】
【 示強状態量 】
【 示強変数 】
【 磁極 】
【 磁気量子数 】
【 磁気力 】
【 磁区 】
【 しけ(時化) 】
【 自己インダクタンス 】
【 仕事 】
【 仕事率 】
【 自己誘導 】
【 磁石 】
【 磁極 】
【 地震波 】
用語の概要と関連ページ
【CODATA】( Committee on Data for Science and Technology )
⇒ 科学技術データ委員会
関連ページ : 熱力学:気体の基礎 ,
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【シート抵抗】( sheet resistance )
厚さの薄いシート状の物体の面に平行な方向の電流の流れ難さを表す量で,正方形のシートの相対する辺の間の抵抗。単位は Ω であるが,電気抵抗と区別するために Ω/ □ と書くこともある。
なお,材料学の分野では表面抵抗や面抵抗ともいわれる。
⇒ 電気抵抗
関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,
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【磁化】( magnetization )
磁性体に外部磁場をかけたとき,後述するように,磁性体の中の磁区が磁気的に分極(磁壁の移動で向きが揃う)して磁石になる現象を磁化や磁気分極(magnetic polarization)と呼ばれる。
磁化という場合には,上記の他に,磁性体の磁化の程度を表す物理量(磁場の強さと同じ単位アンペア毎メートル: A・m‐1)としても用いられる。
⇒ 分極
関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 , 電磁気学:磁場 , 電気回路:電気回路の基礎 ,
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【磁荷】( magnetic charge )
電荷に対応する磁荷は発見されていないが,磁極の帯びている磁気の量(単位ウェーバ)を磁荷,磁気量,磁極の強さとして扱われる。この時,N 極の磁荷を正,S 極の磁化を負と定義される。
これは,磁荷をもちいることで,電磁気学の計算が簡単になる利点があるため,道具として使われている。実際に観測される磁気は,磁荷によるものではなく電荷の移動(電子の運動)によるものである。
磁荷を帯びた粒子間に働く力は,クーロンの法則の電荷を磁荷に置き換えた形で書くことができる。
関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 , 電磁気学:磁場 ,
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【紫外線】( ultraviolet rays )
JIS Z8120 「光学用語」では「単色光成分の波長が可視放射の波長より短く,およそ 1 nm より長い放射。」と定義している。
一般的には,UV と略され,光のスペクトラムの紫より短波長側にある不可視光線で,波長 400nm以下の可視光線より波長が短く,X線より波長の長い電磁波(略号 UV )をいう。
人間の健康や環境影響の観点から,一般的には,波長により 3 種に分類される。DNA の破壊などで突然変異を引き起こす波長 100 ~280nm の紫外線を UV-C といい,皮膚がんや視力障碍を引き起こす波長 280 ~ 315nm の紫外線を UV-B ,植物の成長促進作用を有する波長 315 ~ 400nm の紫外線を UV-A に分類される。
なお,JIS B 7079「光学及びフォトニクス−スペクトル帯域」では,波長の範囲により紫外線を 5 段階に区分している。
関連ページ : 波:光学とは , 電磁気学:電磁波 , 電磁気学:電磁波の性質 ,
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【視覚】( vision )
一般には,人などの五感の一つで,光の刺激を受けて生じる感覚,すなわち,網膜に光が当たることで,大脳の視覚野が明暗,光の方向,色,動き,距離などを認知することをいう。
物理的には,波長が概ねで 380 ~ 760nm の範囲の電磁波(可視光線)の受容によって引き起こされる感覚である。
関連ページ : 波:光学とは ,
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【磁気】( magnetism )
磁性(magnetism)ともいい,磁石に特有な他の物質に対して引力や斥力を及ぼす物理的性質である。なお,物理学では,磁気より磁性が広く用いられる用語である。
磁性は,電流の中の電子の運動(電磁気)や量子力学的な電子の軌道運動やスピンで生じる。磁性の強さは,原子を構成する電子,原子核の磁気モーメント(magnetic moment)によって特徴づけられるが,電気の電荷に相当する磁荷は未だに発見されていない。
磁性の一般的な分類には,物質自身が容易に磁石となりうる鉄鋼,磁鉄鉱などの性質を強磁性(ferromagnetism)といい,銅,アルミニウム,一般的な気体,合成樹脂などの磁場の影響が無視できる物質の性質を非磁性体(nonmagnetism)という。
磁石を近づけたとき,磁気力の方向と平行な磁化を生じる性質を常磁性(paramagnetism),反対方向に磁化する性質を反磁性(diamagnetism)という。
関連ページ : 電磁気学:電気・電荷・磁気とは , 電磁気学:磁場 ,
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【磁気異常】( magnetic anomaly )
関連ページ : 電磁気学:磁場 ,
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【磁気異方性】( magnetic anisotropy )
関連ページ : 電磁気学:磁場 ,
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【磁気加速】( magnetic acceleration )
関連ページ : 電磁気学:磁場 ,
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【色彩学】( color science )
視覚に及ぼす効果を扱う光学。⇒ 光学
関連ページ : 波:光学とは ,
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【磁気作用】( magnetic action )
関連ページ : 電磁気学:磁場 ,
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【磁気双極子】( magnetic dipole )
⇒ 双極子
関連ページ : 電磁気学:磁場 , 電気回路:電気回路の基礎 ,
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【磁気双極子モーメント】( magnetic dipole moment )
⇒ 双極子モーメント
関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,
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【磁気増幅器】( magnetic amplifier )
関連ページ : 電磁気学:磁場 ,
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【磁気特性】( magnetism property )
関連ページ : 電磁気学:磁場 ,
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【磁気浮上】( magnetic levitation )
関連ページ : 電磁気学:磁場 ,
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【磁気分極】( magnetic polarization )
磁化(magnetization)とも言われ,外部磁場の作用を受け,磁性体が磁気的に分極し磁石になる現象。⇒ 分極,磁化
関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 , 電磁気学:磁場 ,
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【磁気モーメント】( magnetic moment )
磁気能率ともいわれ,磁石の強さ(磁気力の大きさ)とその向きを表すベクトル量である。
⇒ 双極子モーメント
関連ページ : 電磁気学:電気・電荷・磁気とは , 電磁気学:磁場 , 電気回路:電気回路の基礎 ,
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【磁気誘導束】( )
⇒ 磁束
関連ページ : 電磁気学:磁場 , 電磁気学:電流と磁場 ,
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【示強状態量】( intensive property )
⇒ 状態量
関連ページ : 熱力学:熱力学とは , 熱力学:熱力学第一法則 ,
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【示強変数】( intensive variable )
⇒ 状態量
関連ページ : 熱力学:熱力学とは , 熱力学:熱力学第一法則 ,
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【磁極】( magnetic pole )
磁石の強磁性体を引き付ける性能の最も強い点をいう。磁石は必ず1対の磁極をもち,それぞれ正極・負極という。
地球磁場では,北に引かれるほうを正極(N極,北極),南に引かれるほうを負極(S極,南極)とする。
関連ページ : 電磁気学:磁場 ,
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【磁気量子数】( magnetic quantum number )
⇒ 量子数
関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 ,
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【磁気力】( magnetic force )
磁力ともいわれ,磁荷 m1 の粒子(磁極)と距離 r の位置にある磁荷 m2 の粒子(磁極)間に働く力 F で,クーロンの法則の電荷を磁荷に置き換えた形で書くことができる。
電荷に対応する磁荷は発見されていないが,磁極の帯びている磁気の量(単位ウェーバ)を磁荷,磁気量,磁極の強さとして扱われる。
関連ページ : 力と運動:力の基本 , 電磁気学:電気・電荷・磁気とは , 電磁気学:磁場 ,
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【磁区】( magnetic domain )
磁気モーメントがすべて平行に並び自発磁化した小さな領域の集合とみなされる,強磁性体で見られる現象である。この自発磁化をもつ領域を磁区という。
関連ページ : 電磁気学:磁場 ,
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【しけ(時化)】( )
波浪の有義波高が 4 m を超える場合をいう。
関連ページ : 波:重力波(表面波) ,
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【自己インダクタンス】( self-inductance )
関連ページ : 電気回路:交流回路とインピーダンス ,
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【仕事】( work )
一般的には,何かを作り出す,又は成し遂げるための行動をいう。
物理学においては,力 F を受けた物体が,力の方向に x 移動(変位)した時に,ベクトルの力と変位の積(内積)を,その力のした仕事 W(=Fx )という。
エネルギーは,“物体や系が持つ仕事をする能力”と定義され,仕事の前後のエネルギー差( dE )が仕事 W に相当する。
関連ページ : 古典力学の基礎:仕事とエネルギー , 古典力学の基礎:運動エネルギー・位置エネルギー , 流体:ベルヌーイの定理 , 熱力学:熱力学第一法則 , 熱力学:断熱変化・等温変化 ,
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【仕事率】( power )
これまでの説明で明らかなように,仕事は,力と移動距離だけで決まり,早く移動しようがゆっくりと移動しようが同じ仕事である。
すなわち,日常生活で重要視される効率(能率)を評価対象とするには,仕事に要した時間( t )を考慮した評価が求められる。<br /> このため,単位時間当たりの仕事,すなわち時間変化( ⊿t )で成された仕事( ⊿W )を割った仕事率( P )が定義される。
関連ページ : 古典力学の基礎:仕事とエネルギー ,
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【自己誘導】( self-induction )
閉ループ回路の電流が時間的に変化すると,電流の変化を妨げる向きに回路に逆起電力が生じる現象。
関連ページ : 電磁気学:電流と磁場 , 電気回路:交流の基礎 ,
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【磁石】( magnet )
一般にはマグネットともいい,二つの極(磁極)を持ち,双極性の磁場を発生させる物体をいう。
必ず二つの極が対になって磁石を構成するため,永久磁石を半分に切っても一方の極のみを持つ磁石を得ることはできず,二つの極を持つ二つの小さな磁石になる。
外部から磁場や電流の供給を受けることなく,磁石としての性質を比較的長期にわたって保持し続ける物体を永久磁石(permanent magnet)といい,コイルに通電することで磁力を発生させる磁石を電磁石(electromagnet)という。
関連ページ : 電磁気学:電気・電荷・磁気とは ,
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【磁極】( magnetic pole )
磁石の強磁性体を引き付ける性能の最も強い点をいう。磁石は必ず1対の磁極をもち,それぞれ正極・負極という。
地球磁場では,北に引かれるほうを正極(N極,北極),南に引かれるほうを負極(S極,南極)とする。
関連ページ : 電磁気学:電気・電荷・磁気とは ,
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【地震波】( seismic wave , earthquake wave )
地震波などの弾性体を媒質とする音波(弾性波)には,縦波と横波が存在する。地震波のP波(P-wave)は,第一波(Primary wave)や圧力波(Pressure wave)の頭文字で,疎密波ともいわれる縦波である。
S波(S-wave)は,第二波(Secondary wave)やせん断波(Shear wave)の頭文字で,進行方向と直角に振動する横波である。
なお,断層破壊の地震では S 波の振幅は大きいが,地下核実験などによる振動では理論上では S 波が発生しない。このため,地盤振動の測定結果は,核実験の有無の傍証となりうる。
関連ページ : 波:波動の基礎 ,
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