物理 関連用語解説 (索引)

 ここでは,物理を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
 
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  サ行 し で始まる用語を  ( しあ ~ しす ) ,  ( しせ ~ しや ) ,  ( しゆ ) ,  ( しよ ~ )  に分けて紹介する。

 用語一覧  さ行  しせ ~ しや

磁性 】     【 磁性形成 】     【 磁性原子 】     【 磁性合金 】     【 磁性細菌 】     【 磁性体 】     【 自然光 】     【 自然対流 】     【 自然哲学 】    

磁束 】     【 磁束保存の式 】     【 磁束密度 】     【 実効応力 】     【 実在気体 】     【 膨潤 】     【 実数 】     【 実像 】     【 質量 】     【 質量中心 】     【 質量的作用 】     【 質量保存の法則 】    

磁場 】     【 自発磁化 】     【 自発分極 】     【 磁場の強さ 】     【 斜長石 】     【 斜方晶系 】     【 斜方投射 】     【 射面 】     【 シャルル(人) 】     【 シャルルの法則 】     【 シャント抵抗

 用語の概要と関連ページ


 【磁性】( magnetism )
 磁石に特有な他の物質に対して引力や斥力を及ぼす物理的性質をいう。
 磁性は,電流の中の電子の運動(電磁気)や量子力学的な電子の軌道運動やスピンで生じる。
 磁性の強さは,原子を構成する電子,原子核の磁気モーメント(magnetic moment)によって特徴づけられるが,電気の電荷に相当する磁荷(magnetic charge)は未だに発見されていない。
 ⇒ 磁気
 関連ページ : 電磁気学:電気・電荷・磁気とは ,  電磁気学:磁場 ,  
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 【磁性形成】( magnetism formation )
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  
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 【磁性原子】( magnetic atom )
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  
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 【磁性合金】( magnetic alloy )
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  
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 【磁性細菌】( magnetic bacteria )
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  
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 【磁性体】( magnetic material ,magnetic substance )
 磁石を近づけたとき,磁気力の方向と平行に磁化する常磁性(para magnetism)を持つ常磁性体,反対方向に磁化する反磁性(dia magnetism)を持つ反磁性体,及び鉄鋼,磁鉄鉱などの物質自身が容易に磁化する強磁性(ferro magnetism)を持つ強磁性体に分けられる。一般的に磁性体という場合は,強磁性体のみを指すことが多い。
 なお,磁極が比較的簡単に消失,反転する磁性体は軟質磁性体と呼ばれ,容易に変化しない磁性体は硬質磁性体とも呼ばれる。
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  
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 【自然光】( natural light )
 JIS Z 8120 (光学用語)の定義では,
 偏光特性が検出されない光。
 関連ページ : 波:光学とは ,  
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 【自然対流】( )
 ⇒ 対流
 関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,  
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 【自然哲学】( philosophy of nature )
 紀元前650年頃から480年頃のソクラテス以前の哲学者(タレス,ピタゴラス,レウキッポス,デモクリトスなど)によって始められた哲学を基礎に,紀元前400年~300年頃に,師弟関係のソクラテス・プラトン・アリストテレス(万学の祖)らの哲学によって大きく発展した学問である。
 関連ページ : 物理学のあゆみ ,  
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 【磁束】( magnetic flux )
 ある点における磁場の強さと方向を,1 Wb を 1 本とした磁力線の束で表したものを磁束や磁気誘導束という。
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  電磁気学:電流と磁場 ,  
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 【磁束保存の式】( Gauss's law for magnetism )
 磁場に関するガウスの法則ともいい,磁場の構造に関する式で,磁力線はどこかを起点とすることも終点とすることもできない,すなわち連続であることを示す式。これは,磁荷(モノポール)が存在しないことを示す。
 ⇒ ガウスの法則,マクスウェルの方程式
 関連ページ : 電磁気学:電磁波 ,  
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 【磁束密度】( magnetic flux density )
 ある点における磁場の強さと方向を,1 Wb を 1 本とした磁力線の束で表した磁束の単位面積当たりの面密度を磁束密度といい記号 B で表される。磁束密度の SI 単位はテスラ( T ),又はウェーバ毎平方メートル( Wb m–2 )が用いられる。
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  電磁気学:電流と磁場 ,  電磁気学:電磁波 ,  電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【実効応力】( root-mean-square stress )
 変形 1 サイクルにおける,応力の二乗の,時間的平均値の平方根( JIS K 6200 )。
 関連ページ : 力と運動:主な力の概要 ,  
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 【実在気体】( real gas )
 一般的には実用の気体をいい,理想気体で無視していた気体分子の体積(大きさ)と分子間相互作用の影響で,理想気体に適用する状態方程式を適用して計算した場合に,期待した結果にならない場合がある。
 関連ページ : 熱力学:気体の基礎 ,  
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 【膨潤】( swelling )
 JIS K6900(プラスチック用語)では,“液体の中に浸せきされ又は蒸気にさらされた試験片の体積の増大。”と定義されている。
 関連ページ : 熱力学:熱膨張,比熱容量 ,  
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 【実数】( )
 関連ページ : 電気回路:交流回路とインピーダンス ,  
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 【実像】( real image )
 JIS Z 8120 (光学用語)の定義では,
 光学系の射出面から出た収束光線束が,像空間で結ぶ像。
 関連ページ : 波:光学とは ,  
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 【質量】( mass )
 物体の動かし難さの度合いを表す量で,その定義は力学の歴史とともに推移している。物理学的には厳密には,運動の法則で動かし難さから定義される慣性質量(inertial mass),万有引力の法則で定義される重力質量(gravitational mass)がある。
 関連ページ : 力と運動:はじめに ,  
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 【質量中心】( center of mass )
 ⇒ 重心
 関連ページ : 古典力学の基礎:円運動・剛体の運動 ,  
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 【質量的作用】( mass action )
 ⇒ 開放系
 関連ページ : 熱力学:熱力学第一法則 ,  
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 【質量保存の法則】( law of conservation of mass )
 質量保存則ともいい,素粒子論・核物理・宇宙論などを除く分野,特に化学で重要な法則,フランスの科学者アントワーヌ・ラヴォアジエが1774年に“化学反応の前と後で物質の総質量は変化しない”と提唱した。
 関連ページ : 古典力学の基礎:エネルギー保存の法則 ,  
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 【磁場】( magnetic field )
 電気的現象・磁気的現象を記述するための物理的概念で,工学では磁界ともいう。磁石や電流により作られる磁気力の作用する空間(大きさと方向を持つベクトル場)を指す。
 単位磁荷( 1Wb)を置いた時に作用する磁気力 H (ベクトル値)をその点の磁場といい,その大きさ(スカラー値)を磁場の強さ,力の向きを磁場の向きという。
 ⇒ 磁気力,磁化
 関連ページ : 波:波・波動とは ,  電磁気学:電気・電荷・磁気とは ,  電磁気学:磁場 ,  電磁気学:電流と磁場 ,  電磁気学:電磁波 ,  
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 【自発磁化】( spontaneous magnetization )
 強磁性体(単体では鉄 Fe ,コバルト Co ,ニッケルNi )の他に,反強磁性体(一酸化マンガン MnO ,酸化クロムⅢ Cr2O3 などの化合物),フェリ磁性体(マグネタイト Fe3O4 などの Fe 系の磁性材料)は,外部磁場が無くとも,転移温度以下では自発的に磁化をもっている。これを自発磁化という。
 自発磁化は,不対電子のスピン間の交換相互作用によりスピンが平行あるいは反平行にそろうことに起因して起きる。自発磁化の方向は異方性エネルギーが最小となる方向である。
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  
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 【自発分極】( spontaneous polarization )
 自発電気分極ともいい,外部に電場がなくても電気双極子が整列する誘電分極。 ⇒ 誘電分極,強誘電体
 関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,  
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 【磁場の強さ】( magnetic flux density )
 磁場の強さは,単に磁場ともいうが,単位磁荷( 1Wb)の磁極(正極)を置いた時に受ける力(ベクトル量)をいう。磁場の強さの単位は,ニュートン毎ウェーバ( N/ Wb = A m–1 )となる。なお,磁場の強さの SI 単位はアンペア毎メートル(A/ m)である。
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【斜長石】( plagioclase )
 ケイ酸塩鉱物の中の長石(feldspar)の一種。
 関連ページ : 波:物理光学とは ,  
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 【斜方晶系】( orthorhombic system )
 関連ページ : 波:物理光学とは ,  
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 【斜方投射】( oblique projection )
 ⇒ 放物運動
 関連ページ : 力と運動:等加速度運動 ,  古典力学の基礎:運動エネルギー・位置エネルギー ,  
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 【射面】( ray )
 波動の伝わる方向は,波面に垂直な方向である。この波動の進む線をいう。
 関連ページ : 波:波動の基礎 ,  
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 【シャルル】( Jacques Alexandre César Charles )
 ジャック・アレクサンドル・セザール・シャルル(1746年~1823年)は,フランスの発明家,物理学者,数学者。シャルルの法則は,ゲイ=リュサックが1802年に定式化したが,ジャック・シャルルの業績を参照してシャルルの法則と名付けた。
 関連ページ : 物理学のあゆみ ,  熱力学:熱力学とは ,  
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 【シャルルの法則】( Charles's law )
 ジャック・アレクサンドル・セザール・シャルルが提唱した“圧力が一定のとき,理想気体の体積は熱力学(的)温度に比例する”ことを主張する法則。
 関連ページ : 物理学のあゆみ ,  流体:流体とは ,  熱力学:熱力学とは ,  熱力学:気体の基礎 ,  
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 【シャント抵抗】( shunt resistor )
 電流の測定範囲を拡大するために分流器として電流計と並列に接続する抵抗器。
 関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,  
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