物理 関連用語解説 (索引)

 ここでは,物理を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
 
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  タ行 て で始まる用語を  ( てあ ~ てわ ) ,  ( てんあ ~ てんさ ) ,  ( てんし ~ )  に分けて紹介する。

 用語一覧  た行  てんし ~

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 用語の概要と関連ページ


 【電子】( electron )
 ⇒ 原子
 関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 ,  電磁気学:電位と電流 ,  
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 【電子雲】( electron cloud )
 ⇒ 電子軌道
 関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 ,  
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 【電子回路】( electronic circuit )
 電子工学で取り扱う電気回路の一種で,信号の増幅,計算,データ転送などを目的とする回路である。
 電子回路は,大きくアナログ回路,デジタル回路(論理回路),アナログとデジタルの混合信号回路(アナログ-デジタル変換回路,デジタル-アナログ変換回路など)に分けられる。また,取り扱う周波数で,低周波回路,高周波回路などにも分けられる。
 なお,一般的に用いられる用語デジタルは,日本工業規格(JIS)ではディジタルと表記している。
 関連ページ : 電気回路:直流電気回路の基礎 ,  
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 【電子殻】( electron shell )
 同じ主量子数に属する軌道をひとまとめにして電子殻といい,主量子数 n=1 ,2,3,4,…に対して,K 殻,L 殻,M 殻,N 殻といわれる。
 関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 ,  
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 【電磁気】( electromagnetism )
 電磁気は,電流によって起きる磁気をいう。電気と磁気に関する現象を扱う物理学を電磁気学といい,マクスウェルの方程式(Maxwell's equations)で記述される。
 関連ページ : 電磁気学:電気・電荷・磁気とは ,  電磁気学:磁場 ,  
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 【電磁気学】( electromagnetics )
 電磁気学とは,電気および磁気に関する現象を扱う学問で,力学とともに物理学の主要な分野である。
 電気と磁気に関する現象全般を研究する物理学の基礎部門である。その始まりは,電荷と電流の間の電磁気力について研究する電気学と磁気学は別の学問だったが,エルステッドが1820年に電流の磁気作用の発見し,1831年にファラデーが電磁誘導を発見し,マクスウェルがファラデーの電磁場理論をもとに,1864年にマクスウェルの方程式を導いて電気学と磁気学が統合された。なお,光学も電磁気学の体系に含まれる。
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 【電子軌道】( electron orbital )
 軌道と訳されているため,電車の軌道,衛星軌道などのように,一定の法則に従って運動するときの筋道と錯覚されるが,electron(電子の)orbital(軌道のようなもの)は,電子の状態を波動関数(wave function)で表したもので,雲のように広がった連続的分布をしていると考えられている。電子の分布を電子雲(electron cloud)ともいう。
 関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 ,  
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 【電磁気力】( electromagnetic force )
 関連ページ : 力と運動:力の基本 ,  
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 【電子工学】( electronic engineering )
 ダイオード,集積回路などの非線形型の半導体素子を用いた電子回路,電子部品,マイクロプロセッサなどを設計する工学分野である。
 関連ページ : 電気回路:直流電気回路の基礎 ,  
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 【電磁光学】( electromagnetic theory of light )
 光学現象を電磁波の基本方程式であるマクスウェル方程式を用いて研究。 ⇒ 物理光学
 関連ページ : 波:光学とは ,  
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 【電磁石】( electromagnet )
 コイルに通電することで磁力を発生させる磁石をいう。
 ⇒ 磁石
 関連ページ : 電磁気学:電気・電荷・磁気とは ,  
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 【電磁相互作用】( electromagnetic interaction )
 ゲージ場理論より,荷電粒子と電磁場(光子)の相互作用で,荷電粒子間に働く作用は光子によって伝搬されると説明される。電磁相互作用を媒介する光子を仮想光子と呼ぶ事もある。
 光子の質量がゼロのため,作用の到達距離は無限に長く,電荷(electric charge)を帯びた粒子間,及び磁気を帯びた粒子間の強度が距離の逆二乗に比例するとするクーロンの法則( Coulomb’s Low )として定式化されている。
 関連ページ : 電磁気学:電磁波 ,  
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 【電磁単位系】( system of electromagnetic units )
 磁極の強さを基本単位とする単位系で,磁気量を扱うのに便利である。頭文字をとって emu と略記する。
 2つの磁荷の間に働く力を,CGS単位系の長さ(センチメートル; cm ),質量(グラム; g ),時間(秒; s )のほかに,クーロンの法則によって定義される単位系をCGS電磁単位系( CGS – emu )という。
 関連ページ : 電磁気学:電流と磁場 ,  
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 【電子伝導】( electron conduction )
 
 関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,  
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 【電子伝導体】( electronic conductor )
 ⇒ 導体
 関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,  
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 【電磁波】( electromagnetic wave )
 電磁放射(electromagnetic radiation)とも呼ばれ,電場と磁場が互いに垂直な方向に変化することで形成される横波(波動)が,空間や物質中を伝わる現象である。
 電磁波は,イギリスの物理学者マクスウェルが理論的に予言し,ドイツの物理学者ヘルツにより存在が実証された。その後,光,X線,γ線も電磁波であることが知られた。
 電磁波は,波動の波長(又は周波数)により,電波(ラジオ波,短波 HF ,メートル波 VHF ,デシメートル波 UHF ,マイクロ波など),光(赤外線,可視光線,紫外線など),放射線の一種であるX線,γ線などに分けられる。
 また,電磁波は,波と粒子の性質を持つため,波として散乱や屈折,反射,また回折や干渉などの現象を起こす。量子力学的には粒子として考えられ,物体が何らかの方法でエネルギーを失うと,そのエネルギーに相当する電磁波が光子として放出される。
 関連ページ : 波:波動の基礎 ,  波:光学とは ,  波:物理光学とは ,  電磁気学:電荷と帯電 ,  電磁気学:電磁波 ,  
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 【電子分極】( electronic polarization )
 誘電体中の原子・分子を構成する電子分布の偏りで,プラスの電荷に偏った部分とマイナスの電荷に偏った部分に分かれることをいう。
 ⇒ 誘電分極
 関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 ,  電気回路:電気回路の基礎 ,  
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 【電磁放射】( electromagnetic radiation )
 ⇒ 電磁波
 関連ページ : 波:光学とは ,  電磁気学:電荷と帯電 ,  電磁気学:電磁波 ,  
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 【電磁放射線】( electromagnetic radiation )
 ⇒ 放射線
 関連ページ : 電磁気学:電磁波 ,  電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【電磁方程式】( electromagnetic field equations )
 ⇒ マクスウェルの方程式
 関連ページ : 電磁気学:電磁波 ,  
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 【電磁誘導】( electromagnetic induction )
 磁場の変化によって導体や電気回路に起電力(誘導起電力)を生じる現象で,イギリスの物理学者ファラデーとアメリカの物理学者ヘンリーがほぼ同時期に発見したといわれる。
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 【電磁誘導加熱】( induction heating )
 略語 IH で表され,コイルに強い電流を流すことで発生する強力な磁場の上に導電性の鉄やステンレスなどの金属を置くことで,電磁誘導で発生した渦電流により加熱する方法。
 関連ページ : 電磁気学:電流と磁場 ,  
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 【電磁誘導の法則】( law of electromagnetic induction )
 ⇒ ファラデーの電磁誘導の法則
 関連ページ : 電気回路:電磁気学の基本法則 ,  
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 【電束】( electric flux )
 着目する場所での電気力線の貫通の様子を定量的に規定したもの。
 関連ページ : 電磁気学:電場 ,  電磁気学:磁場 ,  
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 【電束電流】( electric flux current )
 ⇒ 変位電流
 関連ページ : 電磁気学:電位と電流 ,  
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 【電束密度】( electric flux density )
 誘電体の中の単位面積当たりの電束で,電気変位(electric displacement)ともいい記号 D で表す。電束密度の単位には,クーロン毎平方メートル( C m−2 )が用いられる。
 電束密度 D は,電荷の存在によって生じる電場 E に比例するベクトル場で,比例定数 εを誘電率と定義される。
 関連ページ : 電磁気学:電場 ,  電磁気学:磁場 ,  電磁気学:電磁波 ,  電磁気学:電磁波の性質 ,  電気回路:電気回路の基礎 ,  
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 【テンソル】( tensor )
 線形的な量を一般化したもので,多次元の配列として表現できるようなものである。対応する量を記述するのに必要な配列の添字の組の数は,テンソルの階数とよばれる。
 スカラー量は,階数 0 のテンソルと理解され,力や運動量などのベクトル的な量は階数 1 のテンソル,力や加速度などベクトル間の異方的な関係などをあらわす線型変換は階数 2 のテンソルで表される。
 関連ページ : 力と運動:主な力の概要 ,  
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 【天体物理学】( astro../physics )
 宇宙物理学ともいわれ,天体の物理的性質(光度・密度・温度・化学組成など)や天体間の相互作用などを研究する学問である。
 天体物理学は,観測手法(天体測光学,天体分光学など)によって,天体の放出する電波を研究する電波天文学,赤外線を研究する赤外線天文学,X線を研究するX線天文学などに分けられることもある。
 関連ページ : 物理学の主な分類 ,  
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 【天体力学】( celestial mechanics , Astrodynamics )
 ニュートン力学(古典力学)に基づいて天体の運動と力学を研究する学問理論的に天体の運動を論じる学問である。
 関連ページ : 物理学の主な分類 ,  
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 【点電荷】( point charge )
 電荷だけあって大きさのない点状の物体。
 ⇒ 電荷
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 【天動説】( geocentrism )
 地球は宇宙の中心にあり静止しており,全ての天体が地球の周りを公転しているとする説。
 関連ページ : 物理学のあゆみ ,  
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 【伝導体】( conductor )
 ⇒ 導体
 関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,  
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 【電導体】( conductor )
 ⇒ 導体
 関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,  
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 【伝導帯】( conduction band )
 空帯ともいい,価電子を持たないエネルギーバンドをいう。
 関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,  
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 【伝導電流】( conduction current )
 導体内や真空中で自由電子が電界によって力を受けて動くために生ずる電流をいう。
 関連ページ : 電磁気学:電位と電流 ,  
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 【伝熱】( heat transfer )
 熱エネルギーが,ある場所から他の場所に移動する現象をいう。伝熱は,熱の移動現象を扱う熱工学の一分野でもある。
 温度差や温度勾配を駆動力とする伝熱の基本現象は,例えば,固体の内部や固体と固体とが接触している場合の熱伝導(heat conduction),気体や液体の移動によって熱を運ぶ熱対流(heat convection),電磁波の授受で熱エネルギーが移動する熱放射(thermal radiation)に分けられる。
 関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,  
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 【電熱用鉄クロム線(帯)】( iron chromium electric heating material )
 JIS C 2520「電熱用合金線及び帯」に規定される鉄‐クロム-アルミニウム合金
 関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,  
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 【電熱用ニッケルクロム線(帯)】( nickel chromium electric heating material )
 JIS C 2520「電熱用合金線及び帯」に規定されるニッケル-クロム合金,ニッケル-クロム‐鉄合金
 関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,  
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 【電場】( electric field )
 工学分野では電界とも呼ばれ,電荷の分布で生じる電気的な力(静電気力)の働く空間(自由電子がない絶縁空間)で,記号 E を用いて表されることが多い。
 時間によって変化しない電場を静電場や静電界と呼ぶ。
 関連ページ : 波:波・波動とは ,  電磁気学:電場 ,  電磁気学:磁場 ,  電磁気学:電流と磁場 ,  電磁気学:電磁波 ,  
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 【電波】( radio waves )
 ラジオ波ともいわれ,電磁波のうち光より周波数が低い(波長の長い)ものを指す。電磁波の特性や用途の異なる周波数帯で,極超短波からマイクロ波まで分類されている。
 関連ページ : 電磁気学:電磁波 ,  電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【電媒定数】( dielectric constant )
 ⇒ 誘電率
 関連ページ : 電磁気学:磁場 ,  
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 【伝播速度】( propagation velocity )
 読み「でんぱそくど」⇒ 位相速度
 関連ページ : 波:波動の基礎 ,  波:重力波(表面波) ,  
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 【電場の強さ】( electric field strength )
 電場内のある 1 点に単位正電荷( 1 C ,クーロン)をおいたとき,これに作用する力をその点における電場の強さという。なお,電場の強さは,電場の向きを含めたニュートン毎クーロン( N/ C )の単位を持つベクトル量である。工学分野では,電場の強さを電界強度(electric field strength)という場合が多い。
 関連ページ : 電磁気学:電場 ,  電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【天文学】( astronomy )
 天体や天文現象などの自然現象の観測や法則の発見など,最も早くから発達したが,望遠鏡が発明されたことにより,学問として飛躍的に進展した。現在の天文学は,位置天文学,天体力学,天体物理学などに分けられる。
 関連ページ : 物理学の主な分類 ,  
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 【電離層】( ionospheric layer )
 大気の上層部の粒子(分子や原子)が太陽光(紫外線やX線など)により電離(イオン化)し,電子の密度が高い領域を電離層という。この領域は長波より周波数の高い電波を吸収・反射する性質を持つ。
 電離層では,高度が高いほど太陽光の影響を受け,電離した粒子数の密度,すなわち電子密度が高くなり,電離層は,大気層の中間圏(高度約50 ~ 80km)と熱圏(高度約80 ~ 800km)の間に位置する。
 電離層は,電子密度 109 個/ m3 程度の D 層( 60 ~ 90km ),1010 ~ 1011個/ m3 程度の E 層( 90 ~ 140km ),1012 個/ m3 程度の F1 層( 140 ~ 200km ),F2 層( 200 ~ 800km )に分けられる。
 関連ページ : 電磁気学:電磁波の性質 ,  
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 【電流】( electric current )
 単位時間当たりにある面を通過する電荷の量(電気量)と定義される。電流の国際単位系の単位( SI 単位)としてアンペア(A)が用いられる。
 関連ページ : 電磁気学:電気・電荷・磁気とは ,  電磁気学:電位と電流 ,  電磁気学:電流と磁場 ,  
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 【電流素片】( )
 荷の場合の点電荷に相当する i dS を便宜的(電流は電荷のように切り出せないので)に素片(element)として考えることができる。これを電流素片という。
 関連ページ : 電磁気学:電流と磁場 ,  
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 【電流の化学作用】( chemical action of electric current )
 電流の化学作用,すなわち物質間の電子の授受に関する諸現象を扱う化学の分野を電気化学(electrochemistry)と呼ぶ。
 関連ページ : 電磁気学:電位と電流 ,  
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 【電流の磁気作用】( magnetic action of electric current )
 電流が流れると,そのまわりに磁場をつくる作用をいう。この場合は,定常電流の作る磁場と時間的に変化する電流の作る磁場に分けられる。
 関連ページ : 電磁気学:電位と電流 ,  
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 【電流の熱作用】( heat effect of electric current )
 電流が物質中を流れるとき熱を発生する現象をいう。電流の作用で発生した熱はジュール熱と呼ばれる。
 関連ページ : 電磁気学:電位と電流 ,  
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 【電流密度】( current density )
 単位面積に垂直な方向に単位時間に流れる電気量(電荷の量)をいい,電気量についての流束である。単位には A/ m2 が用いられる。
 関連ページ : 電磁気学:電位と電流 ,  電磁気学:電磁波 ,  
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 【電力】( electric power )
 力学における仕事率(power)と同等の概念で,単位時間( 1 秒)当たりの仕事率に対して,電気工学で用いる術語である。
 国際単位系(SI)では,” 1 秒当たり 1 ジュール( J )の仕事率(ジュール毎秒(J/ s)を 1 ワット( W )”と定義している。
 なお,電力を時間ごとに積算した量を電力量(electric energy)と呼び,電力とは区別される。
 直流回路の電力( P ;ワット)は,電流( I ;アンペア)と電圧( V ;ボルト)の積 P = I × V で求められる。なお,回路の抵抗( R ;オーム)のとき,オームの法則を適用し,P = I・V = I2・R = V2・R−1 で求められる。
 交流の電力は,各瞬間での電圧と電流の積の時間平均として求められる。交流回路の電力は,有効電力,無効電力,皮相電力の 3 種に分けられる。
 関連ページ : 古典力学の基礎:仕事とエネルギー ,  電気回路:直流電気回路の基礎 ,  電気回路:交流の基礎 ,  
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 【電力回路】( power circuit )
 電源回路(power supply),電力変換回路(Electric power conversion)などといわれ,発電設備から電力系統を経て,末端の機器において必要とする出力電力を生成する回路をいう。
 関連ページ : 電気回路:直流電気回路の基礎 ,  
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 【電力機器】( electric appliance )
 他のエネルギーと電気エネルギーとを変換する機器,電気エネルギーを他のエネルギーとして蓄積する機器,電力の電圧変換・力率調整,接続・遮断などを行う機器などをいう。
 関連ページ : 電気回路:直流電気回路の基礎 ,  
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 【電力系統】( power system )
 ⇒ 電力回路
 関連ページ : 電気回路:直流電気回路の基礎 ,  
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 【電力変換回路】( electric power conversion )
 ⇒ 電力回路
 関連ページ : 電気回路:直流電気回路の基礎 ,  
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 【電力量】( electric(al) energy )
 電力を時間積分した電力量の単位は,ワット秒(Ws(=A・V・s))やワット時(Wh)で表され,電力とは区分される。
 電力量は,電位差 1 V の 2 点間を 1 クーロン( C )の電気量が運ばれる電力量でもあり,単位は,クーロンボルト( C・V )で表される。
 ⇒ 電力
 関連ページ : 古典力学の基礎:仕事とエネルギー ,  電気回路:直流電気回路の基礎 ,  電気回路:交流の基礎 ,  
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