ここでは,物理を理解するうえで必要となる基礎用語,法則類,定義などについて,その概要を紹介するとともに,関連するページとのリンクを構成する。
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カ行 きで始まる用語を ( きあ ~ きゆ ) , ( きよ ~ ) に分けて紹介する。
用語一覧 か行 きよ ~
【 境界層 】
【 99 %境界層厚さ 】
【 凝結 】
【 凝固 】
【 凝固点 】
【 凝固熱 】
【 共軸球面系 】
【 強磁性 】
【 強磁性体 】
【 凝縮 】
【 凝縮熱 】
【 共振 】
【 強制振動 】
【 強性対流 】
【 共鳴 】
【 共有結合 】
【 強誘電体 】
【 行列力学 】
【 極座標系 】
【 極座標平面 】
【 極端紫外線 】
【 虚光源 】
【 巨視的磁化 】
【 虚焦点 】
【 虚数 】
【 虚像 】
【 ギルバート(人) 】
【 キルヒホッフの法則 】
【 キルヒホフ(人) 】
【 均一な系 】
【 銀河系 】
【 近紫外線 】
【 近似式 】
【 禁制帯 】
【 近赤外線 】
【 金属結合 】
用語の概要と関連ページ
【境界層】( boundary layer )
1904 年にドイツの物理学者ルートヴィヒ・プラントルが発見した物体表面に沿ってできる薄い層をいう。境界層は,レイノルズ数が非常に大きいとき,粘性流体の流れにおいて,物体表面に沿って,速度勾配(渦度)がきわめて大きい薄い層である。
関連ページ : 流体:流体動力学の基礎 , 流体:流体の運動 , 流体:流体の抵抗 ,
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【99 %境界層厚さ】( 99%boundary layer thickness )
関連ページ : 流体:流体の運動 ,
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【凝結】( condensation )
気体が冷却または加圧されて液体となる現象。 ⇒ 凝縮
関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,
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【凝固】( freezing , solidification )
液体から固体に変わる現象をいう。凝固は,固化(solidification)といもいわれ,変化している間は,熱を奪っても温度が一定に保たれ,この温度を凝固点(freezing point)という。通常は融点と同じである。
水の場合は氷結という。温度変化のみで凝固する場合を特に凍結ともいう。凝固には,融解熱と同じ量の熱エネルギー(潜熱)を放出する。これを凝固熱(heat of solidification)という。
関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,
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【凝固点】( freezing point )
⇒ 凝固
関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,
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【凝固熱】( heat of solidification )
⇒ 凝固,潜熱
関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,
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【共軸球面系】( )
関連ページ : 波:幾何光学とは ,
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【強磁性】( ferromagnetism )
磁場をかけるとその方向にきわめて強く磁化し,磁場を取去っても,一般に残留磁化を示す性質。
原子・分子が不対電子を持つことで磁気モーメントが生じる。隣り合うスピンが同一方向を向いて整列し,全体として大きな磁気モーメントを持つことができる物質の磁性を強磁性という。
強磁性を示す単体は,原子番号 26 の鉄( Fe ),原子番号 27 のコバルト( Co ),原子番号 28 のニッケル( Ni ),18 ℃以下の原子番号 64 のガドリニウム( Gd )と少ない。
関連ページ : 電磁気学:電気・電荷・磁気とは , 電磁気学:磁場 ,
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【強磁性体】( ferro magnetic substance )
磁石を近づけたとき,鉄鋼,磁鉄鉱などの物質自身が容易に磁化する強磁性(ferro magnetism)を持つ磁性体をいう。
関連ページ : 電磁気学:磁場 ,
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【凝縮】( condensation )
気体が液体に変わる現象をいう。凝縮は,液化(liquefaction),凝結,結露などの用語でもy表現される。凝縮する際に放出されるエネルギー(潜熱)を凝縮熱(heat of condensation)という。
関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,
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【凝縮熱】( heat of condensation )
⇒ 凝縮,潜熱
関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,
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【共振】( resonance )
振子などの機械的の場合は,共鳴ともいわれ,振動する物体に固有振動数(固有振動)に近い外力を加えると,その仕事が有効に吸収され,物体の振動が激しくなる現象をいう。
電気的振動の場合は,その電気回路を共振回路(resonance circuit)といい,発振,同調などに利用される。
関連ページ : 波:波・波動とは , 電気回路:交流回路とインピーダンス ,
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【強制振動】( forced vibration )
時間とともに振動的に変化する外力が働くと,最初の過渡的な振動の減衰の後に,質点は外力と同じ振動数で振動することをいう。
共鳴,共振は,外力の振動数が質点の固有振動数に等しいときにおきる。
関連ページ : 波:波・波動とは ,
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【強性対流】( )
⇒ 対流
関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 ,
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【共鳴】( resonance )
⇒ 共振
関連ページ : 波:波・波動とは ,
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【共有結合】( covalent bond )
原子同士が電子を共有しあうことで生じる化学結合である。
関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 ,
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【強誘電体】( ferroelectrics )
誘電体の一種の圧電体の中で焦電効果を示す焦電体の一種で,外部に電場がなくても電気双極子が整列(自発分極)し,外部電場で双極子の方向が変化できる物質を指す。圧電効果を利用した点火装置,アクチュエータなど,焦電効果を利用した赤外線検出素子,X線発生装置などに利用されている。
関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,
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【行列力学】( matrix mechanics )
量子論をハイゼンベルク描像で行列表示を用いて定式化したもので,マトリックス力学とも呼ばれる。
関連ページ : 物理学の主な分類 ,
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【極座標系】( polar coordinates system )
空間上の点を表す方法の一つで,n 次元ユークリッド空間では,1 個の動径と n − 1 個の偏角からなる座標系である。
平面(二次元)上の点の場合(極座標平面)では,定点 O からの距離 r と定半直線(動径)からの偏角θとによって座標( r ,θ)と表す。直交直線座標( x , y )とは,x = cos θ,y = sin θの関係がある。
関連ページ : 古典力学の基礎:惑星の運動 ,
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【極座標平面】( )
⇒ 極座標系
関連ページ : 古典力学の基礎:惑星の運動 ,
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【極端紫外線】( extreme ultraviolet radiation )
略語 EUV で表される波長 1 ~ 100 nm の電磁波である。光子エネルギーで示すと,12.4 eV ~ 1.24 keV と軟X線に分類される領域の電磁波でもある。
関連ページ : 電磁気学:電磁波の性質 ,
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【虚光源】( virtual light source )
レンズや反射鏡などで,集束光線の延長線が交わる点を虚光源または虚物点と呼ぶ。
関連ページ : 波:幾何光学とは ,
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【巨視的磁化】( macroscopic magnetization )
原子核の磁気モーメントと核スピンがゼロ以外の場合は,外部から強い静磁場を作用させると,核スピンの向きが揃い生じる磁化。
関連ページ : 電磁気学:磁場 ,
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【虚焦点】( image focal point )
JIS Z 8120 (光学用語)の定義では,光学系の像空間における軸上焦点。
関連ページ : 波:幾何光学とは ,
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【虚数】( )
関連ページ : 電気回路:交流回路とインピーダンス ,
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【虚像】( virtual image )
JIS Z 8120 (光学用語)の定義では,
光学系の射出面から出た発散光線束が,像空間で結ぶ像。
関連ページ : 波:光学とは ,
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【ギルバート】( William Gilbert )
ウィリアム・ギルバート(1544年 ~ 1603年)は,イギリスの物理学者,自然哲学者,医師で,物理学の分野では静電気,磁石の研究をおこない用語 electricity(電気)を作った1人とされている。また,検電器を発明し,電気計測機器の祖とも言われる。
関連ページ : 電磁気学:電気・電荷・磁気とは ,
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【キルヒホッフの法則】( Kirchhoff's law )
ドイツの物理学者キルヒホフが発見した法則に対する一般的な呼称であるが,技術分野の異なる次の 3 つの法則をいう。
● 電気分野の電気回路の電流と電圧に関するキルヒホッフの法則(電気回路)は,2 つの法則で構成される。
第一法則(電流則):電気回路の任意の接続点において,流入する電流と流出する電流の和は等しい。
第二法則(電圧則):電気回路の任意の接続点から出発してふたたび初めの接続点に戻る閉じた径路(閉路)において,電圧の向きを一方向に取ったとき,電圧の総和は 0 となる。
● 電磁波分野の黒体放射など局所熱平衡状態で成り立つ,光と物体の相互作用に関するキルヒホッフの法則(放射エネルギー)
● 熱化学分野の反応熱の温度係数が反応前後の熱容量の差に等しいというキルヒホッフの法則(反応熱)
関連ページ : 熱力学:相転位,熱の移動 , 電磁気学:電気・電荷・磁気とは , 電気回路:電磁気学の基本法則 , 電気回路:直流電気回路の基礎 , 電気回路:交流回路とインピーダンス ,
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【キルヒホフ】( Gustav Robert Kirchhoff )
グスタフ・ロベルト・キルヒホフ(1824年 ~ 1887年)は,プロイセン生まれのドイツの物理学者で,キルヒホッフの法則(電気回路,放射エネルギー,化学反応熱),分光学,音響学で知られる。
関連ページ : 電磁気学:電気・電荷・磁気とは , 電気回路:直流電気回路の基礎 , 電気回路:交流回路とインピーダンス ,
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【均一な系】( homogeneous system )
系のどの部分をとっても性質が同じな系をいう。
関連ページ : 熱力学:熱力学とは , 熱力学:熱力学第一法則 ,
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【銀河系】( galaxy )
⇒ 恒星系
関連ページ : 力と運動:運動の法則 ,
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【近紫外線】( near ultraviolet radiation )
略語 UV – A で表される波長 315 ~ 380 nm の電磁波で,地表に到達する太陽光に含まれる紫外線の 99%を占める。人体への影響としては,皮膚の蛋白質を変性させ,皮膚の老化を促進する。一方で,細胞の物質交代の進行に関係し,細胞の機能を活性化させる。
関連ページ : 電磁気学:電磁波の性質 ,
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【近似式】( approximation formula )
関数の値を計算する場合に,必要な精度の関数を適当に選んで計算するために用いられる関数を近似式や近似関数という。近似式として多項式がよく用いられる。
関連ページ : 流体:流体動力学の基礎 ,
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【禁制帯】( forbidden band )
価電子帯と伝導帯の間で,電子を採ることのできないエネルギー順位の領域をいう。
禁制帯の幅はバンドギャップ( band gap )といわれ,価電子帯の電子は,分子軌道に固定されているが,熱エネルギー等でバンドギャップを超えて伝導帯に遷移した電子は,原子間を自由に移動(自由電子)できる。
関連ページ : 電気回路:電気回路の基礎 ,
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【近赤外線】( near-infrared radiation )
略語 NIR で表される波長 0.78 ~ 3 μm の電磁波で,赤色の可視光線に近い波長を持つ。NIR は,波長 0.78 ~ 1.4 μm の IR – A と波長 1.4 ~ 3 μ m の IR – B にも分けられる。
関連ページ : 電磁気学:電磁波の性質 ,
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【金属結合】( metallic bond )
いくつかの電子を出した陽イオン(正電荷を持つ金属の原子核)と,自由電子(全体に広がる負電荷)とによる結合。
関連ページ : 電磁気学:電荷と帯電 ,
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