JIS K 5600_4_6 1999年

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「塗料一般試験方法−第4部:塗膜の視覚特性−第6節:測色(色差の計算)」
Testing methods for paints −Part 4 : Visual characteristics of film−Section 6 : Colorimetry (Calculation of colour differences)

 【JIS規格の目次】(ここでは青字の項目を説明)
 序文1 適用範囲,2 引用規格,3 計算(3.1 共通事項,3.2 CIELAB色差式を用いる色差,3.3 明度差,3.4 彩度差,3.5 色相差,3.6 白に近い試験試料の色差),4 試験報告
 
 【序文】
 この測色に関する規格は,JIS K 5600-4-4「第4節:測色(原理)」,JIS K 5600-4-5「第5節:測色(測定)」,JIS K 5600-4-6「第6節:測色(色差の計算)」で構成されている。
 これらは,次に示す目的に必要なものとして,計測器による塗膜の色座標,及び色差の測定方法を規定する。
 a) 試験試料(塗装された試験板,又は塗装した物品からの試料)及び参照標準間の色差の客観的な記載。
 b) その測定結果が工程の管理,又は調節に使用できるように,塗装製品の生産における色の偏差を測定する。
 c) 屋外暴露,及び他の化学的,又は物理的な影響によって生じる色の変化の客観的な記載。
 d) 色参照標準の実際的な管理
 
 備考:色参照標準は老化を免れない。そしてその老化は,そのうちに,はっきりした色の変化となる。
 これらの変化を,適時検出するためには,高度に正確な測色が必要である。このことは,そのような変色した参照標準について発注するときに,特に重要である。
 
 【適用範囲】
 この規格は,塗膜間の小色差の定量的測色的な数値を求める方法について規定する。
 
 備考:二つの試料の色座標から色差を計算する多数の色差式がある。
 種々の理由から,ここで定めた色差式を含めてそのような色差式で計算した結果は,すべての場合について,目視による認識と満足するように合致するとは限らないし,またその各結果間でも,同じく合致しないこともある。
 CIEは1976年に,一般用に二つの色差式を勧告した。それの一つ, (CIE 1976) ,Lab色差式(参照:CIE Publication No.15, Supplement No.2)は,塗膜の測色的評価に対して,実際的な数値であることが判明していて,この規格で規定されている。

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 【計算】

 共通事項
 CIE 1976 (,Lab)色空間JIS K 5600-4-4「測色(原理)」参照)における色座標から参照標準,及び試験試料の塗膜間の色,すなわち,明度,彩度,及び色相差を計算する。
 略語CIELABを(CIE 1976) ,Labの代わりに使用する。
 得られた情報に応じて定まる測定条件を用いてJIS K 5600-4-5「測色(測定)」に従って,試験試料の色座標LTaTbT及び参照標準の色座標LRaRbRを測定する。
 a) 試験試料と参照標準間の,着色材の色差だけに起因する色差を決定する場合(屋外暴露に起因する顔料の色変化を客観的に記載しなければならない場合),JIS K 5600-4-5「測色(測定)」の 4.1.1 又は 4.2.1 に規定しているように鏡面反射を含んで測定した三刺激値から,Lab色座標は計算されなければならない。
 その測定は,全表面反射を含んでいる。したがって,,Labの計算に使用する立方根の関数f (X/Xn),f (Y/Yn),f (Z/Zn)の曲線のために,色差の最小評価を避けるために,測定した三刺激値Xm,Ym,Zmの数学的な修正が必要である。
 この修正には,次の式が使用される。
    X=Xm−ρ0Xn,Y=Ym−ρ0Xn,Z=Zm−ρ0Zn
    ここに,
    Xn,Yn,Zn完全拡散反射面JIS K 5600-4-4「測色(原理)」の表2参照)の三刺激値である。
    ρ0フレネルの反射率(CIE Publication No.38 参照)であり,屈折率n=1.5に基づき,0.04であるとみなされる(備考 2 参照)。
 b) 試験試料及び参照標準間の,着色材の色差,及び表面反射の差の両方に起因する色差を決定する場合(JIS K 5600-4-3「塗料一般試験方法‐第4部:塗膜の視覚特性‐第3節:色の目視比較」に従って,色を目視比較する場合に,概略の色差が認識されるように),Lab色座標は,JIS K 5600-4-5「測色(測定)」の4.1.2又は4.2.2に規定しているように鏡面反射を除外して,測定されなければならない。
 a)及びb)の方法が行われる場合は,高光沢の塗膜に対しては比較可能な結果が得られる。その他のすべての場合では,その二つの方法を用いて得られる色差の比較可能の程度は,試験試料及び参照標準間の光沢差及び光度計ヘッドの構造に依存するであろう。
 光沢を除去して高反射率の試験試料を試験する場合,表面反射を数学的に除去することは,それによって得られる色差と観測者によって得られる色差との合致に影響を与える。
 
 備考1:試験試料の各座標を計算するのに,モデム(変復調装置)付き測定器は,絶対に必要なものであるとはいえない。その理由は,色差は,その測定器に記憶した参照値から,自動的に計算されるからである。
 備考2:非常に暗い色,又は高彩度の塗膜に対しての修正計算がなされる場合は,より正確なρ0の値を使用することが適切であるかもしれない(このことは,試験報告に記載すべきである。)。
 
 【CIELAB色差式を用いる色差】 2色間の色差△Eabは,(CIE 1976) Lab色空間(JIS K 5600-4-4参照)における2色間の幾何学的な距離であり,次の式によって算出する。 ⊿Eab=[(⊿L)2+(⊿a)2+(⊿b)2]1/2 ここに ⊿L=LT −LR ⊿a=aT−aR ⊿b=bT−bR
 明度差 試験試料と参照標準間の明度差は,CIE 1976明度指数差(次式)によって定義されている。 ⊿L=LT−LR
 彩度差 試験試料と参照標準間の彩度差はCIE 1976 ab彩度差(次式)によって定義されている。 ⊿Cab=Cab,T−Cab,R ここに Cab,T:試験試料のCIE 1976 ab彩度であり,次の式で定義される。 Cab,T=(a*T2+b*T2)1/2 Cab,R:参照標準のCIE 1976 ab彩度であり,次の式で定義される。 Cab,R=(aR2+bR2)1/2
 色相差 試験試料と参照標準間の色相差はCIE 1976 ab色相差(次式)によって定義されている。 ⊿Hab=kH|[(⊿Eab)2−(⊿L)2−(⊿Cab)2]1/2| ここに kH=+1:(aRbT −aTbR)    ≧0 の場合 kH=-1:(aRbT −aTbR)    <0 の場合 明度差,彩度差及び色相差は,それらの2乗の和は,色差の2乗に等しいように定義されている。
 白に近い試験試料の色差 白に近い試験試料の色差は,⊿Cab及び⊿Habの代わりに⊿Eab及び⊿L,⊿a,⊿bを使用して記載すべきである。

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